俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2024年4月20日週の兼題

薄暑

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 雨の間の薄暑楽しむ薄着かな

    屋敷 公園

  • 薄暑来ぬ姉はシャンプー変えるらし

    ほのぼぉの (蚊帳のなか)

  • 四つの葉枝葉再生薄暑かな

    すずしず

  • 海風と薄暑光浴び夢を見る

    夜ツ星シズク

  • 苦手得意先のメール薄暑かな

    北の山猫 水島

  • 新人の変化に焦る薄暑かな

    石志

  • 教会の芝生眩しや町薄暑

    白乃

  • 新築中木の香漂う薄暑光

    加古かよ

  • 緑色それとも薄暑は青に似て

    翡翠時雨

  • 紅色のコンポート食ぶ薄暑かな

    細葉海蘭

  • 軽暖やハンドソープの口に泡

    木村弩凡

  • 立ちこげば背中とシャツの間薄暑かな

    嬉々雀躍

  • 薄暑光狛犬の顔くっきりと

    そら野なずな

  • 後尾みえぬ薄暑の貨物列車かな

    紙谷杳子

  • 薄暑かな洗って干した猫トイレ

    三毛保知

  • 夕薄暑土間に横たふ孕み犬

    阿蘇海の鴨

  • 母の腰まとわりつく子もう薄暑

    へばらぎひまわり

  • コリアン街にゲンコツ探す薄暑

    永井うた女

  • 零封負け帰路皆無口薄暑かな

    木谷 きょうみ

  • 薄暑はまあ海風香る気仙の味

    管空巻

  • 引退近し薄暑の体育館

    きづきいこ

  • 薄暑光縫い跡かばい一歩ずつ

    早朝おうか

  • 高原に群れなすバイク薄暑かな

    大石鉄馬

  • 転職の友と薄暑のテラス席

    星鴉乃雪

  • ランニング仕事終わりの夕薄暑

    鬼塚樹童

  • 隠れたる豆探しつつ薄暑かな

    京 このん

  • ポスターを抱え飛び込む街薄暑

    ゆうゆう朔ら望

  • 薄暑なるキッチンカーにパパ並ぶ

    じきばのミヨシ

  • 異国語の飛交い戻り薄暑かな

    柚木 啓

  • 校庭のタイムカプセル薄暑来る

    梅尾 幸雪

  • 薄暑来るマイナス三度の猫の鼻

    桐島初奈

  • 車椅子まだ冷ややかな街薄暑

    究果園ゆやま

  • 子の額二度三度拭う昼薄暑

    鈴木 京

  • 太ももはぽよよ薄暑のロンパース

    むらのたんぽぽ

  • 街薄暑ひとつ手前のバス停で

    今乃武椪

  • 薄暑光田面に顕る逆さ富士

    平原 碧子

  • 逝きし友四十九日の街薄暑

    山乃 草花

  • 夕映えの鳶色残して薄暑なり

    佐藤白行

  • 薄暑光赤い帽子の六地蔵

    美山鮎美

  • 雲ひとつ迷子か薄暑の雨ぱらり

    中川 せん

  • 薄暑待つ赤い帽子の地蔵さま

    石原しょう

  • 数多のカイト揺れて長江薄暑

    齊藤春芽

  • 介護終えシャケ弁ふたつ夕薄暑

    水野 寿香

  • 大阪城薄暑坂道かけ上がり

    ツキミサキ

  • 石鹸の香に微睡む夕薄暑

    のぶ

  • 浴室のカランの水垢薄暑光

    三谷あいこ

  • 薄暑光ショートカットの似合ふ君

    木下美樹枝

  • 豆腐屋の経木うつくし薄暑光

    夏埜さゆり女

  • 岩陰に獅子眠りたる園薄暑

    芭琉

  • 石段の先に本殿薄暑かな

    千明

  • 小説のネタ紙だらけ薄暑来ぬ

    谷野なおなお

  • グラウンドにトンボ一列薄暑かな

    萩野穂々々

  • この道と腹括る日の薄暑光

    日暮涼風

  • 碑を巡る赤道信濃の薄暑かな

    梔子芳香

  • 背中美女揺れるメトロの薄暑なり

    春乃まあち

  • 耳元に猫の嚔を聞く薄暑

    浦見 若菜

  • 眼なきマネキンの顔薄暑光

    町田明哉

  • 笑顔見る皆息災の薄暑かな

    島こうこう子

  • シャトル追う膝出揃いて薄暑かな

    橘 ゆう

  • 腕時計何処に落とした薄暑かな

    ちくちく慶

  • 薄暑かなナンジャモンジャの種をつなぐ

    トラマロ

  • カフェテラス笑ひ軽やか薄暑かな

    阿部 晴子

  • むしりとる雑草の香や庭薄暑

    みのる

  • 靴洗う水のひんやり薄暑なり

    斯波 子庭

  • 海薄暑うねりにゆだね放尿す

    暇人ムーチョ

  • 柴犬の同志が出会う薄暑かな

    芥茶古美

  • ダリ展の半券飾る薄暑かな

    游真

  • 散髪のケープの音の薄暑かな

    山本八

  • 薄暑来巣塔三羽のコウノトリ

    釋北城

  • 街薄暑財布も開けず三軒目

    蟹山蟹也

  • 母遺し緑のハンカチ薄暑に

    夢野ユメ

  • 息荒く犬は薄暑を進みゆく

    西山平次の保護者

  • 薄暑光煙の立たぬ玉手箱

    Higasayama

  • 革靴に照り射す光薄暑かな

    ハカマダ スナオ

  • 首の皺隠す薄暑の柔き襟

    夢の月舟

  • 上京の子に電話メール薄暑の日

    草野紫陽花

  • 青空のかけら薄暑のバイク旅

    眞さ野

  • 浜風に椰子の葉揺らす薄暑かな

    南全星びぼ

  • 校庭で写生する子の薄暑かな

    石田ひつじ雲

  • 身罷りぬ母の掌つめたき薄暑かな

    光野フウ子

  • こいびとのうなじにほくろ薄暑かな

    雀浪乱

  • 道路ぎわ街吹く風が薄暑かな

    月乃 唯心

  • ポチらずに本屋立ち寄る薄暑かな

    吉川星空

  • 屋根が付き無人販売薄暑かな

    松花遊子

  • 特売の品を両手に薄暑かな

    里山まさを

  • はめ殺し35階薄暑をおもう

    泉谷 梅子

  • 後輪のギア反作用薄暑来ぬ

    榛 傘子

  • トウシューズ伸びやかに上ぐ薄暑かな

    恵みの雨

  • 走ろうと朝身支度をする薄暑

    平野 ニッコニコ

  • 薄暑やおなご舟歌天に鳴る

    新一歩

  • 軒先より木漏れ日漂う薄暑かな

    冬の雪兎

  • 薄暑なる仕事の前の静けさや

    朱久瑠

  • 初デート手ぶつかり合う薄暑かな

    月並もも

  • 衣紋抜き胴裏薄暑開け放つ

    月山 蓮

  • お見合いは聞き役のまま夕薄暑

    高津春駒

  • つば広き帽子の下も薄暑かな

    はっとりはるか

  • ただ歩く高野道薄暑なり

    池ノ富士

  • 行列のホルモン焼屋夕薄暑

    千 和葉

  • 店出しの舞子幼き薄暑光

    梅長蘇

  • 寄せ植えや飽くまで踞み込む薄暑

    美佑紀まい

  • メニュー見ぬフラペチーノを薄暑かな

    村雨 藍

  • 山猫は月と歌ひし薄暑風

    藤野いく子

  • 野ざらしの自転車軋む薄暑かな

    芝野浅次郎

  • 君の背にバトン押し付け薄暑かな

    百島ゆき美

  • 喫煙所混んで紫煙の薄暑かな

    甲斐杓子

  • 薄暑光八丈島初上陸

    茶々子

  • 喪服脱ぐ背のファスナーにふと薄暑

    岩下 桜花

  • 姿なき友の淋しき薄暑光

    かすてら

  • 駅向かうネクタイゆるめ薄暑かな

    涼風 蘭

  • 薄暑光瓦礫の中のボランティア

    河地 草芝

  • 夕薄暑開く戸を待つ人の群れ

    キャピタルエッジ

  • 手のひらの絹ごし豆腐薄暑かな

    キミネコちゃん樋口キミエ

  • 薄暑の席替えゆったりと読書よ

    春花菜々美

  • なんだつて愉しめばいい路地薄暑

    春のまさ女

  • ラヂオから好きだつた曲けふ薄暑

    ヒロヒです

  • 薄暑のヘッドライト犬汚れけり

    田村こあら

  • 赤ちゃんの激しい泣き声抱く薄暑

    池の海

  • 見ぬ顔も餅投げを待つ夕薄暑

    平沢中

  • 呼び醒ます薄暑のいとま書棚奥

    本久優千

  • 夕薄暑穏当を欠く上司二名

    天道虫

  • 下手くそなピアニストにも薄暑かな

    水野英明

  • 点滴をかぞへて寝入る薄暑かな

    池弘庵翁

  • ブカブカの詰め襟校門に薄暑

    閑里院鮮墨

  • 薄暑なり出生届は子の名前

    しなもりいふ

  • 庭師来ぬ病あるらし薄暑かな

    役所51

  • 手水舎の鳩もうとうと薄暑かな

    宮澤博

  • 老い二人その日暮らしの薄暑かな

    葱坊主 (柴山)

  • 大往生晴れわたる空の薄暑かな

    山中 遊民

  • 靴はいて見上げる空よ薄暑光

    いちばほうすい

  • モナ・リザの奥行ゆゆし薄暑光

    詩音(しおん)

  • 豪邸にも廃屋にも薄暑光

    柿岡みり

  • 啖呵売聞き入っていて薄暑かな

    板橋とをし

  • ポリープは良性でした薄暑光

    岡田一竿

  • 真っすぐな脚まっさらな薄暑かな

    風かおる

  • 老骨のごくり水飲む薄暑かな

    今林快波

  • 露天風呂タオルをかざす薄暑かな

    笑田まき

  • 離婚告ぐラインの軽さ薄暑かな

    つたや琴音

  • 新作のドレッシングに笑む薄暑

    研亭

  • 夕薄暑旧友と聞く駅ピアノ

    泉川和子

  • 加速するギャロップ薄暑のドッグラン

    草深みずほ

  • 蒼の道笑顏の二人薄暑行く

    紀伸久遠

  • F15スクランブルの薄暑かな

    乃戸 野辺音

  • 駅蕎麦の出汁の香濃くて薄暑かな

    鵜飼ままり

  • 曲線だけの道歩く薄暑かな

    タニサキス

  • サラダ食むフォークの冷たさ夕薄暑

    深田咲恵

  • 猫伸びるガラスの机薄暑かな

    浜のじじい

  • 父のいたソファーへ深く薄暑かな

    慈夢りん

  • 走る子や風追い越して薄暑かな

    清瀬潤筆

  • 母になる娘と拝む薄暑光

    橋ヒロコ

  • 水含み夢見る庭や夕薄暑

    粒野 餡子

  • 首筋がタイム欲して薄暑かな

    宮城仙風

  • ドナウ河クルージングの薄暑かな

    青野慈江衣

  • 縁台の世間話や夕薄暑

    小島純情

  • ペダル漕ぐ定時上がりの夕薄暑

    みたまん

  • お砂場の幼児の帽子薄暑なり

    嬉居

  • ひとり居の薄暑窓辺のタンブラー

    茂田野マイ子

  • 老犬とギックリ腰我夕薄暑

    森野モコ

  • 夫見舞う帰りも徒歩で夕薄暑

    昭和 静香

  • 白杖の音かろやかに薄暑光

    紅井菫

  • 木の根道抜けて社へ薄暑光

    生田久孫子

  • 乳飲み子の覗く白い歯薄暑光

    鈴木ちゅら

  • 手を扇ぎ鏡を睨む薄暑駅

    河国老・末廣

  • 志ん朝の声まつすぐに薄暑かな

    ぽちさんぽ

  • 散歩用タオルの白い薄暑かな

    谷本真理子

  • ビル陰覚悟を決める薄暑かな

    松下檸檬

  • 潮かほる赤き船名薄暑光

    薩克期風

  • ドクターヘリ轟音と来る薄暑かな

    むっち

  • 窓開けて昼夜の薄暑入れ替えり

    東の山

  • 古希の手の軽きグラスや薄暑飲む

    金治宜子

  • 畝の香のほんのりたちて薄暑かな

    冬井三月

  • 畦道を釣竿走る薄暑かな

    山口 笑骨

  • 旅の本長居の喫茶薄暑かな

    五色園 豊美

  • メンソール薄暑くゆらす夜明け前

    馨藤紫織

  • 何かいる薄暑の寺の土の穴

    凡子長島

  • シャンプーの指頭皮にとどく薄暑かな

    石黒久美子

  • 横浜の古きジャズバー薄暑の夜

    仲間英与

  • 新根室プロレスのあるマチ薄暑

    三角山子

  • 雨上がる巡る町屋の薄暑かな

    津木百合

  • 糠床の膨らみふわり薄暑かな

    伊達紫檀

  • ビー玉に木洩れ陽集め薄暑かな

    大西海里

  • 隣人の声響きけり薄暑の夜

    松尾なおゆき

  • 水一つ売り切れ薄暑の自販機

    ならば粒あん

  • バス待ちの合服姿薄暑かな

    未生 蓮

  • コーヒーでいいかしら庭師の薄暑

    モンガラハギヤスダ

  • 散歩して足湯で憩う薄暑かな

    丸岡彩映

  • 街薄暑満空灯の[空]を待つ

    波多露音

  • 信号待ち薄暑歩道の配達員

    山川十日

  • 夕薄暑「希望」衛星横切れり

    西尾 翠峰

  • 水溜り青空ゆらゆら薄暑

    西倉美紗子

  • 軽暖や笑い飛ばして忘れ癖

    ひな子桃青

  • 薄暑光ダンス教師の宙返り

    門のり子

  • 自転車のフレーム磨く薄暑光

    平香

  • 路地裏に屋台並びて夕薄暑

    上野蕗人

  • 木の陰の残念石に坐す薄暑

    佐藤三八三

  • 箱にあるガラス皿出す薄暑かな

    佐倉英華 

  • 朝8時いつもよりバスが混む薄暑

    ひげもじゃ大臣

  • 青空に歌運ぶ風薄暑かな

    春風京桜

  • 夕薄暑スマホ投げつけ川に住む

    ばんどうじろう

  • 寂しさを昨日に置いてくあの薄暑

    銀杏太郎

  • 薄暑光麒麟の舌の鉛色

    花見鳥

  • 階を上るとそこは薄暑かな

    境界子

  • 薄暑光夜勤帰りの目に痛し

    ポンタロウ

  • 窓際の席空いてをり街薄暑

    シナモンティー

  • 復旧の鉄路旅する薄暑かな

    佐藤 俊

  • 冷眼に雲は悠々夕薄暑

    小室雅俊

  • クミンの香最後尾に立つ昼薄暑

    爆蘭

  • 乗り違えたディーゼル列車夕薄暑

    舟端玉

  • 薄暑かな名水詩うマイボトル

    道草散歩

  • 三陸の蒼い飛沫よ薄暑光

    橋本椿紗

  • ほうじ茶のかをる通りや夕薄暑

    白川ゆう

  • 笹舟を放つ右手の薄暑かな

    高木ひーちゃん

  • 新米やネクタイ染みる街薄暑

    渡辺純全

  • 定期券の印字くっきり薄暑来ぬ

    早川まい

  • 温みある洗濯物の薄暑かな

    案山子の鹿か

  • 楼蘭の少女薄暑のロプノール

    太郎坊

  • 薄暑かな腕振り川辺の影二つ

    和花奈

  • 薄暑かなランチ代わりのスムージー

    みさよ

  • 幼な葉も幽かに揺れて薄暑かな

    小林乏硯

  • 薄暑光まだ日は落ちぬ退勤後

    三拍子 實安

  • 薄荷飴鼻から脳に薄暑かな

    霜月ふう

  • 畑仕事先ずは一服薄暑かな

    道真奈佳

  • パンクした自転車降りる九時薄暑

    岩村雪嫌

  • 満中陰の墓所あまき香(こう)の薄暑

    髙橋好泉

  • 吸い上げて山から空へ薄暑かな

    木下野風

  • 雨上がり今日ものんびり薄暑かな

    久世越仙

  • 吹く風に100段登り薄暑かな

    久世わわ

  • 鋸に手の豆剥けた夕薄暑

    松浦のの如

  • 海よりのひと吹きの風薄暑かな

    原 南山

  • 洗濯を終えて朝ドラみる薄暑

    本田 踊留

  • 迷走す薄暑の老いのマウスかな

    空色

  • コンビニへお金吹っ飛ぶ薄暑かな

    吹雪 蓮

  • 約束もなくて出掛ける薄暑かな

    小花風美子

  • 髪を結う君で薄暑を知りにけり

    泥砂礫

  • 蕊残る靴底洗う薄暑かな

    低山 徘爺

  • カバンから白ワイン覗く夕薄暑

    橘高シャンプー

  • スキップの子の声跳ねり薄暑光

    大空晴子

  • 磯の風薄暑の波は優しくて

    Sみーすけ

  • おやつ求む抱っこの重み薄暑かな

    七星麦穂

  • 濃き色の肌衣透ける薄暑かな

    佐藤のばな

  • 靴脱ぎて床に足跡薄暑かな

    富士咲広海

  • 薄暑なり歯科待ち合いのキーン音

    鱈 瑞々

  • 散髪し頭に温風薄暑かな

    草刈明峰

  • ベランダにシャボンの香る薄暑かな

    田中えつこ

  • 夕薄暑ベッドに伏せし文庫本

    三拍子

  • 道場で鞘を抜く手に薄暑かな

    羅風音

  • 薄暑かなジャムふつふつと赤き渦

    三富みつ葉

  • 子の鞄に上着忍ばせる薄暑

    櫻井 春仁

  • ラケットを振り切りアウト薄暑かな

    キリンのほっぺ

  • フェスの音弾む全身薄暑光

    デイジーキャンディー

  • 猫のように無視する貴方薄暑なり

    美恵ノ海

  • 我が子犬床に腹這う朝薄暑

    詠野孔球

  • 旅行書の浪速の街の薄暑かな

    三谷菫子

  • 湿りゆく吾子の髪梳く薄暑かな

    松山 風

  • 上京す娘の背中に薄暑光

    千夜美笑夢

  • つば広の帽子の似合う薄暑かな

    亀くみ

  • 庭仕事薄暑が呼び込む虫と草

    高橋昂昉

  • 水割りのなきカラオケや薄暑光

    明神修

  • 水牛もたぶん薄暑を懐かしむ

    松岡拓司

  • 駅前の選挙運動夕薄暑

    水浜ギコ

  • 故郷の風の匂いや夕薄暑

    吾亦紅也

  • 薄暑なほ第二ボタンを外さない

    今井佳香

  • ウォーキングポールに絡む薄暑かな

    希凛咲女

  • 薄暑光遥か殷王の左頬

    須川えい

  • 露天風呂ほんのり湯気は薄暑かな

    治爺

  • 深呼吸地球の香り薄暑かな

    京野ののか

  • 水郷やいい風見っけ薄暑かな

    小路愛生

  • 自宅にて皮下点滴や夕薄暑

    海風ももみ

  • 君と逢う薄暑の羽田はざわめいて

    流鏑馬

  • ボンゴレの貝を突き刺す薄暑かな

    中澤深翠

  • 襟足の髪煩わしき薄暑かな

    野々ノリピー

  • とりあえず公園行くか薄暑かな

    多々良 遼太

  • 水底の鯉の影浮く薄暑かな

    へたおかむこ

  • 姿勢良きチワワ尾揺らす風薄暑

    卯の花雅子

  • 人絶えて遺影長押に夕薄暑

    さとう自休山

  • 水平線はるか揺らめく薄暑かな

    光顕

  • 街薄暑リュックの背中風通す

    如月令月

  • 薄物にタンスの隙間薄暑かな

    和子

  • 鬢付けのかおり漂う街薄暑

    生田萩の

  • 結ひ上ぐる引つ詰め髪や街薄暑

    水城みずき

  • 夕薄暑鏡のなかに眉を抜く

    高山玲徹楚々

  • 髪くくる髷の高さの薄暑かな

    石黒なを子

  • 富士の山拵え剥がれし薄暑

    鷹岡翠豚

  • 夕薄暑砂場に涸れし川残し

    かわいはる

  • ビス足りぬ組み立て家具や夕薄暑

    山本美奈友

  • 早々と予定切り上ぐ薄暑かな

    貴田雄介

  • 漆黒の眼パドック吹く風薄暑かな

    俵信

  • 薄暑なり窓全開の風呂掃除

    伊藤文蔵

  • 薄暑のライブ未発表曲は静聴

    嶋光

  • 夕薄暑ジャングルジムをくぐる風

    谷岸香子

  • 箸置きもガラスに変えて夕薄暑

    影山 明日香

  • 薄暑は豊作願い土づくり

    葦の丸屋

  • 空海の夢の跡見る薄暑かな

    久生

  • 耳に残る波薄暑の肘枕

    英 凡水

  • 薄暑光追う球消えてコート外

    小野の筍

  • アイゥエオ嚥下障害夕薄暑

    善鉄

  • 十字架は果て無く白く薄暑かな

    すずき 弥薫

  • 異邦人連れて薄暑の魚の棚

    かときち

  • 異人行く産寧坂の薄暑かな

    あつみいちあまね

  • 日の下で賑わうテーブル街薄暑

    平田天音

  • 万葉集習字本買ふ薄暑かな

    花空木

  • 少年の怒り蹴り上ぐ缶薄暑

    松和み

  • 駆け込みの通勤電車薄暑かな

    中村荷蔵

  • がら空きの街にたこ焼き買う薄暑

    トヨとミケ

  • 愛犬の毛並みとかすや夕薄暑

    佐藤コロン

  • 行きつけでシベリア二つ買う薄暑

    一健

  • 家路へと白藍の空薄暑かな

    越乃杏

  • 薄暑来るコンクリートの白さかな

    上草末利

  • 薄暑の海遠くラジオのノイズ聴く

    白髪 縮み

  • 遠くとも推しと目の合ふ薄暑かな

    鶯餅くうや

  • ディンギーの帆に風孕む薄暑かな

    伊呂八 久宇

  • 大仏へ木陰を歩む薄暑かな

    とき つか

  • 立ち話犬忘れられ薄暑かな

    みちのこ

  • ご神水一滴頬に薄暑かな

    中野むべ

  • 三十巻読破に挑む薄暑かな

    涼風 麻世

  • ノー残デー薄暑のコインランドリー

    ランナーズ寅さん

  • 路地裏をさすり擦れちがう薄暑かな

    金城

  • 薄暑光弁当箱の米三粒

    北田立緒

  • 初孫や無敵の笑顔薄暑光

    白井和玄

  • 楽器屋を手ぶらで出れば街薄暑

    箕輪のわ

  • 病室の目覚めぬ母の薄暑かな

    わだつみ

  • 薄暑光に人形の皮膚匂い立つ

    九重かずら

  • 朝練のベンチの薬缶薄暑かな

    こうちゃんおくさん

  • 薄暑かな子供が手柄もってゆく

    小林一弓

  • ターミナルふと立ち止まる薄暑かな

    本田一番星

  • 亡骸をなでるばかりや薄暑光

    十津川ポロ

  • 栄転の内示を受くる薄暑光

    佐藤恒治

  • また母の小言を聞きに薄暑かな

    天弓

  • 夕薄暑大筆ふるい墨香充つ

    駒月徹犀

  • 薄暑かな第一志望の通学路

    是出童大

  • 外堀の鯉の口より薄暑かな

    文室七星

  • 下山路の鴉飛び交う夕薄暑

    大川夜心

  • 薄暑光モネは薄柿色と言ふ

    渡辺ぺこ

  • 突然に告白されて薄暑光

    平林 政子

  • 読めぬまま返却日過ぐ薄暑かな

    すずき鈴花

  • あくびするカバの横たふ夕薄暑

    ルージュ

  • 祖母の息聴く薄暑の観察室

    萬木地吾老

  • 降り立ちし市場通りの薄暑かな

    カワムラ一重

  • 自転車の子の声遠く夕薄暑

    まさえ

  • 大楠の枝のかつんと薄暑かな

    児玉すず子

  • 羽衣の雲から漏れし薄暑光

    大和杜

  • 吊り橋を渡りて仰ぐ空薄暑

    七ほし天とう

  • 薄暑かな補助輪取れて受ける風

    ヨシよし子

  • 教室の僅かに匂う午後薄暑

    風 薫子

  • あれあんな所に巣あり薄暑光

    草野緑

  • 夕薄暑明日やるって言ったじゃん

    高田多寡太

  • ガタピシと実家の雨戸開け薄暑

    森 薫

  • 速歩き気持ち急いで薄暑かな

    仲村 渓月

  • お隣は一キロ先の薄暑かな

    あじさい 涼音

  • 薄色に爪色変えて薄暑かな

    棚橋なおこ

  • 薄暑の風生温かさ顔にうけ

    野崎文明

  • 薄暑なりただ穂先見る潮風に

    小林抹茶

  • 薄暑かな宇治橋渡り伊勢参り

    放浪者

  • 薄暑光特に理由のない休み

    永野 未来

  • バキバキの緑の日射し薄暑かな

    潮ベルト

  • 店頭のマネキンたちの薄暑かな

    桜華姫

  • 硝子体腔注射順番待つや薄暑光

    ラッキー&クロ

  • 未だ来ず幼稚園バス薄暑来る

    古賀衝童

  • 剥がれてく胸のかさぶた薄暑かな

    いぬのまる

  • 薄暑の壱岐よ嫁ぐ娘の瞳

    上池がしお

  • モチベーションあげて散歩や夕薄暑

    北の菫

  • 薄暑の夜誰か泣くのを待つてゐる

    湯屋ゆうや

  • 街薄暑染直したる藍帽子

    ははろ

  • 自転車を漕いで後追う夕薄暑

    広島立葵

  • ブラウスの薄暑の鼓動かがやきぬ

    水無月 八子

  • 洗濯ばさみ薄暑の翅の光かな

    やまもと葉美

  • 薄暑光遮断機眠たげに下りる

    小山まきに

  • 壁際の鉄のステッパー薄暑かな

    小野小マーチ

  • 川風の仔牛撫でをる薄暑かな

    岩鼻友子

  • 海凪いで小休止する薄暑かな

    髙橋渓翠

  • ホームラン打つまで粘る子の薄暑

    素々 なゆな

  • ワイパーのスローなテンポ薄暑かな

    アマリリスと夢

  • 城跡の広さ静けさ薄暑かな

    すずきひろし

  • ふるさとへ窓側ゆずる薄暑かな

    岡本みい

  • 胃癌切除空のジョッキの薄暑光

    英公蒲

  • 薄暑来ぬ茶会へ帯は真白にて

    泗水ハオ

  • 初孫の芝生寝転ぶ薄暑かな

    影夢者亜

  • ストローの蛇腹ギザギザ薄暑かな

    舞矢愛

  • 友の墓声かけ磨く薄暑かな

    福山くるみ

  • 薄暑の湖水カヌー裂く

    はっとりじいじ

  • この服も小さくなりしと薄暑の朝

    野山めぐ

  • 自撮りもパノラマ薄暑の亀老山

    砂衣羽登

  • 仄白くくるぶし美しき薄暑かな

    にえ茉莉花

  • 薄暑光ビルの谷間に探す風

    希星楽

  • 腕通すマリンルックに薄暑かな

    山清

  • 橋の下水切るカヌー薄暑かな

    出島 蘭

  • 説明書見ずに組立て薄暑かな

    秋野よる

  • 薄暑の夜チケット湿り待ちぼうけ

    のやま秋桜

  • ボランティア到るも遅刻薄暑かな

    ださんサン

  • 迫り来るパンプスの音街薄暑

    垣我実

  • 大あくび薄暑の床に泳ぐネコ

    おはぎの母

  • 夕薄暑首振る母へ匙運ぶ

    岩清水 彩香

  • 平家琵琶流るる路地の夕薄暑

    香藤 史絵

  • テレビ塔じっと見上げる薄暑かな

    いしかわあきよ

  • 薄暑光校歌流れる県予選

    わすれ傘

  • 薄暑とはヒマラヤの塩化ナトリウム

    ガーランド那智蔵

  • 疲れて果てコロッケかじる薄暑の下校

    北野順

  • 朝薄暑飛び越せるかな水たまり

    山野 のりこ

  • 逆上がり豆が潰れる夕薄暑

    ナンプラー大好きママ

  • 逝きし母百歳待てず夕薄暑

    山彦 てっせん

  • 微睡みて山河舞う夢夕薄暑

    安曇 平

  • 糸青に何を刺そうか薄暑の日

    米屋あられ

  • ぬっそりと川に立つ鳥薄暑かな

    沼坂浪介

  • 薄暑かな御朱印帳の二頁目

    このはこのみ

  • 十字路に靴音重ね夕薄暑

    堀家邦英

  • 寝転がり床ヒンヤリと薄暑かな

    向井音彩

  • 孫遊ぶ光る鼻先薄暑かな

    今野喜良

  • スルーパス歓声上がる薄暑かな

    いしかわ

  • 子らに茶教える薄暑公民館

    浜西青芒

  • 携帯を友に薄暑の新幹線

    慶華

  • リュック背に迷う地下街薄暑かな

    古寺 憲子

  • 波の中鳥居立居り薄暑光

    一谷いちにょ

  • 追試験また不首尾なる薄暑かな

    涼風 紫梗

  • おろしたてブラウスさんの薄暑かな

    鶴舞櫻山

  • 芯は2H薄暑のスケジュール帳

    おでめ

  • 新幹線喪服のジャケット脱ぐ薄暑

    大家港一

  • 薄暑の日だての薄着で友と会う

    中藤古希

  • オカリナの指先踊る薄暑かな

    鴨の里

  • 新しきバスの匂へる薄暑かな

    青井季節

  • 布引の光りのしずく落つ薄暑

    酒井癒香

  • 薄暑かな絵皿の脇の電熱器

    松原白士

  • テレワーク終へて水辺の薄暑かな

    月並むらを

  • 目の色の変わる薄暑の部活かな

    宮本モンヌ

  • 谷川に小魚はねる薄暑かな

    秋山愚禿

  • 三河湾船のデッキの薄暑かな

    岩岳太郎

  • 石畳港へ続く薄暑かな

    岡崎梗舟

  • 窓半分開けて息する薄暑かな

    仲村夏子

  • 水しぶき子らの歓声薄暑なり

    みなづき はるるん

  • 訥々と「辞めたい」新人夕薄暑

    播磨屋 明石

  • かけ蕎麦かもり蕎麦かなの薄暑かな

    鈴木百雀

  • 二番だし味噌はうすめに薄暑かな

    鈴木秋紫

  • ヒット打つ少年の夢薄暑かな

    義文

  • 御仏の耳朶装ひて薄暑光

    笠谷タカコ

  • 薄暑来ぬほんのり匂ふ君のほほ

    加藤直瑶

  • 薄暑なる水の匂いや木の香にも

    竹林長彦

  • 老犬の歩み遅々たる薄暑かな

    小川 一狼

  • 夕薄暑土手でついつい長話

    裏庭 仙人掌

  • 背に合わぬ自転車漕ぐ児夕薄暑

    がみがみおやじ

  • 夫の手を引いて薄暑の医者通い

    睡蓮 堤

  • 河川敷降りかかりたる薄暑かな

    相模 筑前

  • 薄暑なる街に書店の閉店す

    金子加行

  • 日記帳白紙が増えてゆく薄暑

    睡間まき

  • ネタ帳の余白も埋むる薄暑かな

    本山喜喜

  • 通りゆれ溺るは我か夕薄暑

    仁木縁

  • 注文のラーメンや薄暑こぼれたり

    つついぐれちゃん

  • 疑似餌に生命宿し薄暑かな

    渡部克三度

  • 床に臥すひとり暮らしの薄暑かな

    松山女

  • 独り居を遊ぶ薄暑の四畳半

    生駒 遊

  • 花図鑑植物園の薄暑かな

    バーバラ

  • 森薄暑魁夷の径のその先は

    むさかず

  • 薄暑の夜多言語喧騒小料理屋

    ハマゴー大佐

  • 折皺をとても真面目に折る薄暑

    濱野 五時

  • 久々のショートヘアーの薄暑かな

    奈良木桜子

  • 薄暑光うだるに足りぬ心地良さ

    又 揚羽

  • 薄暑かなボール咥えた犬の息

    田多井喜久子

  • 張替へのガットはきつし駅薄暑

    膝丸佳里

  • コンビニに心惹かれる薄暑の夜

    北の灯

  • 舂くや遮断機下りる薄暑かな

    万明

  • 家忘れ遠くまで来し街薄暑

    岡崎藍

  • スカイツリー横目に走る薄暑かな

    佐々木四郎

  • すれ違う少女にピアス街薄暑

    名前のあるネコ

  • 雲ひとつぽかり薄暑や川あそび

    猫田美毛

  • 通学路薄暑の声の生白き

    吹田よしよし

  • 角打ちの灯のぼんやりと薄暑かな

    青峰

  • 薄暑光野球部の声太く伸ぶ

    千•広ブロ俳句部

  • 五時過ぎのポスト音待つ薄暑かな

    みにとまあいこ

  • 薄暑なり身近な街を再発見

    戸路井道尾

  • 帰り際一気飲みの茶薄暑かな

    朝陽薫

  • 天草の風にたなびく薄暑かな

    南行

  • 五分待ちの踏切開けば街薄暑

    理真

  • 偽関節置換百日薄暑かな

    福田碩風

  • 監督のサイン嬉々とし薄暑かな

    うえばまさき

  • ペディキュアを一人塗る夜薄暑かな

    エマーシャばあば

  • 染めたての匂ふ銀髪薄暑かな

    水タマリ

  • 薄暑かな校則破り駄菓子屋へ

    松瀬章章

  • 幸せか問い掛けてくる薄暑の陽

    汐海 岬

  • 面を取る薄暑の光一礼す

    眞由美

  • 妹と遺影を選ぶ薄暑の日

    瀬尾紗ま

  • そばかすに触れし指先薄暑の日

    せんとう一波

  • 薄暑光ぶるぶる湖を固めけり

    こがもくお

  • 逆さまのグラスの雫薄暑光

    あのくりこ

  • 総会にネクタイ揃う薄暑哉

    手塚童好

  • 夕餉には日が高すぎる薄暑かな

    春野桜草

  • オムレツのバターの香り夕薄暑

    智幸子

  • 薄暑突風ブラウスは飛んでゆき

    郷舞道

  • 硝子戸の六分開きたる薄暑かな

    精舎未知途

  • 午後三時ひろばは父子で薄暑

    菅野望月

  • 夕薄暑境なき日の水彩画

    大地緑

  • アトリエに猫のくしゃみと薄暑光

    カフェオレ草

  • 水仕事少し楽しむ薄暑かな

    嶋 有賀

  • 夕薄暑内定遠き子の背中

    代官野兎

  • 放課後の譜面を照らす薄暑光

    ミセス青りんご

  • 薄暑でもネクタイ外せぬ一年生

    磯路ボケ帽子

  • ノーサイド混ざるジャージに薄暑光

    三宮香棆

  • 社叢口佇み飽きて薄暑かな

    桃の海

  • 散歩道雲の切れ間の薄暑かな

    森 茉那

  • 痛む足少しだけ歩く薄暑かな

    柴田あやめ

  • 焼き上がりシフォンケーキの薄暑かな

    宮井ニゲラ

  • 夕薄暑ラジオをつけて米を研ぐ

    早水の都人

  • キュキュとなる小さき足元薄暑かな

    六甲桜

  • ペダル踏みスカート気にし薄暑かな

    磯貝あさり

  • 築山で母とひと時薄暑の庭園

    金子恵

  • 捲られた袖を戻して干す薄暑

    月夜田しー太

  • 八十路にて薄暑の仕事気持ちいい

    崎曽根ミカン

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