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中級者以上結果発表

2026年1月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【類想】

選者コメント

夏井いつき

◆募集時に提示した傍題以外にも、「針嘴魚」表記や「さいより・春告魚」等を載せている歳時記もあるようですが、「春告魚」に関しては、本来はニシンのことを指すようです。他にもサクラマス、メバル、サワラ等も春告魚と呼ばれるので、明らかにサヨリだと分かるように詠むのはかなり難しくなります。


◆更に、魚偏の漢字兼題アルアルですが、「鰆」「鰔」など、見間違いなのか? 入力ミスなのか? というケースも間々みられました。私も何度か、「さより」と入力したつもりで、「さわら」と打っていたこともあり、お互いに注意したいところです。


◆類想としては、以下のようなものが目立ちました。

姿

・ほっそりとして美しい → 淑女、貴婦人のよう 上品 しとやか 夢二の絵のよう → 羨ましい ダイエット

・銀色 光る ひかりとなる → きらきら 釣り上げたサヨリが煌めく 群れて輝く

・半透明な身 透き通るよう

・海の青の色をしている

・刃のよう ナイフのよう 針のよう 槍のよう → 海を切り裂くように泳ぐ 波間を縫う → 天を突くよう

・顎が尖っている 嘴のよう

・下顎が長い → アントニオ猪木

・口を尖らせる → さよりが 自分や子供が

・受け口

・(下顎が)紅色 → 紅をさす 化粧する 


腹黒い

・見た目はきれい、実は腹黒 → 細魚のような人 → 自分も心に黒いものを抱えている


生態

・水面に近いあたりに群れる 

・すばやく泳ぐ 矢のように泳ぐ

・波を縫うように泳ぐ(「針魚」からの連想か)

・エラに寄生虫がいることがある


◆今回の兼題では、他の魚とは違う「鱵」らしさをどう表現するかが、かなり難しかったのではないでしょうか。鱵らしさに寄せていくと、「下顎が長い」「腹が黒い」等の類想の沼のハマってしまうものですから、類想の割合も他の兼題以上に高かったように思います。

 今回の体験を学びの一つとして、この春には鱵を是非観察してみましょう。季語を知るとは、自分の目・耳・鼻・皮膚・口で体験してみること。一つ一つの季語を本当の意味で知ることを重ねていくのが、まさに俳句の基本的なトレーニングということになります。



※今回の兼題「鱵」中級者以上投句欄へのご投句は、投句数3893句、投句人数1674人となりました。以下、類想句の一覧です。

類想一覧(選外)

  • 柳刀と俎板に鱵妍競う

    美竹花蘭

  • 足軽の長槍のごと鱵かな

    Dr.でぶ

  • 細魚釣る塩焼き食べるホクホクと

    斎藤コロンのまま

  • 岸壁で鱵三十匹を釣る

    れんげ畑

  • 陽射し浴び群れる鱵やきらきらや

    おおいし 陽葵

  • 細魚好きですか吉永サヨリです

    吉野川

  • 針魚てふ名前似合はぬ美味さかな

    田邉真舟

  • 酒のあて鱵の皮を炙りたる

    まりい木ノ芽

  • 手始めの鱵の一貫銀を引く

    風谷エクレア

  • 光る海負けじと光る鱵かな

    蓮見玲

  • 凶器にも見えるサヨリの顎の先

    中防美津子

  • 海在れば鋭き刃鱵かな

    渡邉志づ

  • はしゃぐ子の釣り糸ゆらす細魚かな

    羽藤武彦

  • 名聞の地酒のあての鱵かな

    浅井カバ先生

  • フェンシング鱵は俺の勝負飯

    裕月 遥

  • しろかねのごと水面を切る鱵かな

    千葉水路

  • 腹黒の鱵に透ける皿碧し

    雅屋少将

  • 釣り上げし鱵眩しき青い空

    あらい ゆう

  • 初さよりカウンターにて深呼吸

    岩岳太郎

  • 上げ潮に乗って輝く鱵かな

    豆の蔓

  • さよりさより波縫ふやうに進みけり

    増山銀桜

  • サヨリ跳ね銀色の鉛筆の束

    はっぴー猫

  • 光る目に針の下顎美味さより

    秋葉 翠

  • すきとほる鱵や海の光の矢

    紫水晶

  • 嫁ぐ日の朝餉の碗はサヨリ汁

    すみ湖

  • 潮早に間近集まり鱵かな

    中野風鈴

  • 銀の魚スマホかざして知る針魚

    桐山はなもも

  • 鱵さん美人なれども腹黒し

    松葉学而

  • 針魚や下顎長さ競いおり

    み藻砂

  • 古九谷の碧透けており鱵かな

    吉永那夫子

  • 手繰り寄す網に煌めく鱵かな

    dragon

  • 江戸前や旬に細魚を握り出す

    徳永康人

  • しろがねの鱵の群れや腹の影

    秋月

  • デパ地下のサヨリ煌めき眩しすぎ

    ださんさん

  • 波際を飛ぶミサイルのごと鱵

    まんはく

  • 闇透ける海のサヨリや銀極み

    えみまる

  • 喜寿祝さよりの造り皆で食ふ

    山口康煌

  • 居酒屋の壁に細魚 のお品書き

    中田邦光

  • 貴婦人と紅さす鱵二貫食む

    春のまさ女

  • ビギナーズラックの竿に細魚かな

    佐藤 聰

  • 海釣りで孫が驚く鱵かな

    水野 孝

  • 新鮮な鱵が届くめでたさよ

    タケザワサトシ

  • さより刺し湯引き串焼き皮旨し

    秋内 壱玖

  • へいお待ち淑女のような鱵なり

    永 合

  • 塩焼きの鱵を食べるおちょぼ口

    深澤 健聖

  • 芯強き美魔女が針魚食べている

    くすみ輝く

  • 顎長きさよりに偲ぶ猪木かな

    たこぼうず

  • 釣竿のさより水面の光ごと

    小山まきに

  • 腹黒や肩身の狭き鱵かな

    横山山水

  • まぁ高級魚とお声の掛かる鱵かな

    内木場 拓庵

  • きらきらと刃の如きさよりかな

    上津 嘉子

  • 観念をして干しあがる鱵の目

    今林快波

  • 見目うるはしく且つ腹黒な鱵

    高田杏

  • 干されたる鱵や猫が目を細め

    小田和子

  • さより食う腹黒なんて気にせずに

    ゆぃ

  • 収まらぬ皿を飛び出す焼き鱵

    あさぼらけ

  • 水緩みひかり一筋サヨリかな

    本久優千

  • 腹黒さ透けては見せぬ鱵かな

    小田慶喜

  • コリコリと入れ歯楽しむ鱵かな

    加藤多作

  • 到来の鱵黒き腹さばかむ

    じゅんこ

  • 柳刃つるり銀の鱵の腹の黒

    鈴木すゞ

  • さよりの干物十本並べてカウンター

    宮川武久

  • たて塩に甘さ増したる鱵かな

    野々村澄夫

  • 鱵跳ぶ部活で言えば陸上部

    卯の花雅子

  • 針魚出てふと針魚似の友のこと

    宗平真実

  • 独りの夜炙る鱵のみりん干

    中尾鎖骨

  • 貌も名もさよりに嫉妬するわたし

    恋瀬川三緒

  • 鱵なら刺身一択釣れたなら

    空流峰山

  • ほぐしたる鱵の一夜干しと酒

    姫川ひすい

  • 妻の微笑やレイピアめける鱵

    原神 かたな

  • 鱵締め余った昆布でもう一杯

    松岡徘徊狂人

  • 兼題の鱵求めて梯子酒

    君塚美蕉

  • 天向かひ槍先誇るさよりかな

    藤田好山

  • やは肌のあつき朱唇の針魚かな

    岬野槐樹

  • きらきらと誘ふ細魚買ひしかな

    君島笑夢

  • 結ばれし鱵はどこかすまし顔

    深森佳鶴

  • 細魚釣る一夜干しにて夕餉かな

    余熱

  • 我が道をキラッと示す鱵かな

    さんさわさん

  • 海の中針魚が針でフェンシング

    越中之助

  • 朝市の喧騒鱵の腹黒

    中井無心

  • 紅さして鱵の剣(けん)のごときあご

    こきん

  • 吸い物にさよりの浮かぶ母の味

    風花

  • 回転の鱵の握り過ぎゆけり

    黒岩牡丹

  • 鱵から人魚の肉の味がする

    白川 譽

  • 俳句部や季語を実食細魚鮨

    佐藤マンジャロ

  • 放たれし銀の矢のごと鱵かな

    壱太

  • みめ良きもさよりまさかの腹黒さ

    くろべぇ

  • 渦潮に巻かれて光る鱵かな

    和泉攷

  • まな板にシェフ腕を組むサヨリかな

    響け!進太郎

  • 端正で腹黒なりし針魚好き

    やっちゃんち

  • ピノキオの罪と鱵の宿業と

    蜘蛛野澄香

  • 美しき光眩しき鱵かな

    戸田なお

  • 鱵釣り青空の下凪の海

    ニッシャン

  • 身を透かしサヨリ光となりにけり

    友咲恵子

  • 赤き頬拗ねる口の鱵なり

    蛍のまま

  • 櫓寿司細魚細魚と立て続け

    タケ

  • 噛みしめるサヨリの刺身ほろ苦し

    香取扇公

  • 鮨ねたの鱵に惚れて大将これ

    田畑せーたん

  • 白秋も称える姿鱵かな

    塩風しーたん

  • 痩せぎすの口元赤き鱵かな

    塩野谷慎吾

  • 涼やかな目をしてさより並びをり

    日暮ひぐらし

  • 柳刃の透ける鱵の糸づくり

    国東町子

  • 駄々こねる唇尖る細魚かな

    田乃無骨池田

  • 次々と輝く矢矢矢鱵飛ぶ

    西村小市

  • 鱵買う釣果と虚偽を作りたく

    雨を知るコオリ

  • 昼網に並べる鱵光りゐる

    朝日雫

  • 透きとほる鱵とさばく祖母の手や

    村木年子

  • 閂の如き細魚砂に跳ね

    東 湘輝

  • 鱵の字探す寿司屋の湯呑みかな

    前田いろは

  • 銀の腹懐剣のよう鱵かな

    千葉睦女

  • 夕げどき白磁なが皿針魚かな

    恵翠善

  • 快気なり細魚二貫のカウンター

    三角山子

  • 退院の夫ほがらかに鱵食む

    真咲よしの

  • ざるの上針魚の五尾の赤きあご

    藤井かすみそう

  • 巣立つ子と並んでつまむ鱵寿司

    西町彰子

  • 鱵釣りうろこきらりとマズメ時

    アムゼルえりこ

  • 煌めく鱵裏腹の黒き腹

    疋田千優

  • 朝まずめ鱵輝く銀の船

    宮澤博

  • 水針魚の口に似た女鱵喰ふ

    哲山(山田 哲也)

  • 叱られて口を尖らす子や針魚

    杉柳才

  • お造りは細魚生姜と大葉添え

    みなづき光緒

  • 孫帰り還暦ふたり鱵寿司

    水野 寿香

  • 波を割り白刃ひらめくさより群れ

    大和杜

  • 九谷の青澄むや鱵の薄造り

    萩野穂々々

  • さより食ふ生姜と酒で風味極め

    もりお

  • 刺し盛りに鱵光るやさりげなく

    鈴鹿悠太郎

  • さより釣りくの字くの字に釣られけり

    二丁目

  • 魚屋でさより贖う釣り帰り

    野田遊水

  • 細魚来る朝の水面を縫うごとく

    石黒なを子

  • 天ぷらになってもさよりのあご赤い

    ユキト

  • どんな味鼻奥覚ます焼きサヨリ

    只野黙念

  • 寿司飯に海の輝き鱵なり

    鷹見沢 幸

  • 蒼透けるさよりの輝くいのちよ

    ゆかりん

  • 九谷の黄透す鱵や祝い旅

    杜野廉太郎

  • ショーケース律儀に並ぶ鱵たち

    井口あき子

  • 透きとおるみえない流れにサヨリかな

    そわかそわか

  • シャリ透けて見えるほど細魚のにぎり

    咲 まこ

  • 命日に母の好みの細魚の酢の物

    多可木deノエル

  • ​竿撓り天に上がるは​鱵なり

    岡田きなこ

  • 竿の先あばれる鱵宙を舞う

    岡田いっかん

  • さより姫お刺身にして食します

    早坂 一周

  • 先ずは光り物鱵と決めている

    旅をする象

  • 鱵釣るマヅメ刻なる汽水域

    天弓

  • 柳刃と見紛ふほどの鱵買ふ

    霜川このみ

  • 鱵とは人魚の仮の姿だろう

    月下檸檬

  • ご尊顔存じ上げねど鱵寿司

    黒麹 糀

  • 節くれの手捌く細魚キレイ!

    虎の尾

  • つまよりも白き身に青鱵かな

    地球人

  • 腹黒も心は優しき鱵かな

    夏目たんちゃん

  • 爪長き美魔女は乙にさより寿司

    ミセスコロンボ

  • 銀色の光の筋や針魚釣り

    有田みかん

  • 鮨屋にてシメは鱵と決めており

    阿万女deノエル

  • これなぁに鱵とママをツンツンと

    ねずちゅー

  • さより舟きらりと光る背と朝日

    あみ こ

  • 青天へ顎とがらせて鱵釣

    千葉信子

  • サヨリ光る丸められて椀の中

    丘るみこ

  • くねる度銀の煌めくさより群れ

    えだにふみ (みゆむうしば 改め)

  • 大名に下ろす鱵の旨さかな

    房総とらママ

  • さより焼く新居に座る猫二匹

    ふわり子

  • ビジュ一番紅で惑わす黒鱵

    角田由美

  • お造りや鱵渦なす銀きらり

    赤尾実果

  • 閂のサイズぞ美事なる鱵

    津軽わさお

  • 先ず一貫さよりをつまむカウンター

    あらいすみこ

  • 生一本さよりの作りすきとほる

    寺尾当卯

  • 捌かれて白銀の渦細魚盛る

    岡田瑛琳

  • 短冊のようにキラリと鱵かな

    俳邦山

  • 鱵見て名を知らぬ人名を尋ね

    ハヤシダマサミツ

  • 腹黒は似たもの同士鱵かな

    鈍亀

  • 受け口でなにがわるいの鱵焼く

    赤尾双葉

  • 鱵喰う君その容姿を知らずや

    五十嵐 三連単

  • 鱵飛ぶ網で掬ひし日を思ふ

    高志

  • 鱵とは腹黒の手本澄まし顔

    義日月

  • しろかねの煌めく群れや散る鱵

    高木 美月

  • 宝石と見まごうほどに鱵かな

    白山おこ女

  • 鱵の句何も浮かばず回転寿司へ

    高旗みつき

  • 玉浮子を避けし針魚や背なキラリ

    白上誠陽

  • 鱵釣り飽いた子供の口尖り

    入道 まりこ

  • 腹黒の細魚も味は裏切らず

    草野立青

  • 驚くや美しき鱵の腹黒に

    池田  凜

  • さより海より煌めきて唇へ

    國本秀山

  • 腹黒さ気付かず食す鱵鮨

    かとしん

  • 紅差してをれど鱵の腹黒し

    前田詠子

  • 淑やかさ感じてしまうサヨリ寿司

    しいなはずき

  • お任せの先ずは鱵の握りから

    伊藤なお

  • 大将の指先鱵腹黒く

    ルーミイ

  • 身を守るための腹黒鱵かな

    坂本宙海(そおら)

  • 笹の葉に紅きくちびる鱵かな

    やっせん坊 池上

  • 真つ直ぐに生くるさよりの潔さ

    田辺富士雄

  • 鮨下駄へさより一貫猪口を干す

    山吹なお

  • 海風と光の香り鱵食む

    おかだ卯月

  • 退官を祝いて一人鱵かな

    小箱 守

  • 透きとおりくねる鱵に秘めた腹

    森田正治

  • 空跳ねるさよりと結ぶ糸ひかる

    大和田よつあし

  • 五年ぶり友と鱵と日本酒と

    浅井ねむり

  • 釣り上げて今宵これ食う細魚かな

    於大純

  • 銀色に泳ぐ鱵の内は黒

    遥風

  • 釣れてるがとなりちらちら鱵かな

    天谷 幹

  • サヨリ来て漁師二人腕まくり

    松前三月

  • 矢のやうに走る鱵や銀の帯

    哲庵

  • 店先に競ふ細身のさより5尾

    わたり 和

  • 塩焼きの細魚皿よりはみ出して

    春野たんぽぽ

  • さより三匹十歳の大ヒット

    スマイリーk

次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

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