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中級者以上結果発表 特選
2025年7月20日週の兼題
終戦記念日
【曜日ごとに結果を公開中】
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白鳩をのむ終戦の日の時計
にゃん
選者コメント
夏井いつき
選
ポッポポッポと時を告げ終わった「白鳩」を飲み込むように小さな扉が閉まる。鳩時計のただそれだけの光景です。が、作者の心を過ぎったのは、「白鳩」は平和の象徴ではないかという思い。そっけなく閉まった扉の向こうの小さな闇の中に飲み込まれた白い鳩。その寓意は、当に昨今のきな臭い世界情勢に他ならないという作者の思いが、心に突き刺さる作品です。
茹で玉子に硫黄のかすか終戦日
さるぼぼ17
選者コメント
夏井いつき
選
「茹で玉子」に硫黄臭がするのは、卵白に硫黄を含んだアミノ酸があるからなのだそうです。戦時中は貴重な栄養だった玉子。それを当たり前のように毎朝食べている現代。茹ですぎた玉子に嗅ぎとった「硫黄」が、火薬臭の記憶となり、季語「終戦日」とスパークします。「かすか」の一語は一句の真実味となり、「終戦日」という季語を深くしていきます。
終戦記念日祈りのやうに手をあらふ
山内彩月
選者コメント
夏井いつき
選
「終戦記念日」は八音である上に、「記念日」という表現が複雑な思いを掻き立てるため、作句上の扱いが非常に難しい季語です。それを上五字余りで据え、下五「手をあらふ」という日常の動作でおさめる。この手法を成功させたのは、中七の表現に尽きます。両手を擦り合わせて汚れた手を洗う。この行為そのものが深い比喩となって、読者の心に染み込んできます。
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