俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2026年6月20日週の兼題

夏の山

【曜日ごとに結果を公開中】

【並選】

  • 夏の山草書のような道たどる

    芋 二郎

  • 頂の松の迎ふる夏の山

    薫 草

  • 廃線のバス停を越え夏の山

    あさぼらけ

  • しりとりの声の木霊や夏の山

    どこにでもいる田中

  • 道路へとけもの這い出る夏の山

    黙々笛

  • じりじりと影を太らせ夏の山

    まるかじり

  • 夏の山険しき顔の地蔵さま

    鈴木すゞ

  • 朝に見てまた夕に見る青嶺かな

    小田毬藻

  • 茶と緑表層崩壊夏の山

    菅原ゆう

  • 吊り橋の往来守る夏の山

    広瀬八重桜

  • 夏の山陽射し沸き立ちなほ静か

    は・な・み・ず・き

  • 病臥す帰れぬ我が家夏の山

    雪ん子達磨

  • 挨拶の列に痩せ猫夏の山

    玻璃ノ瞬

  • 夏の山魑魅の父を黙し押す

    髙野 猿手

  • 夏の山サンクチュアリの巨大糞

    北美三風

  • 代替はりせし大マタギ夏の山

    伊予吟会 宵嵐

  • 夏の山交互に渡るかづら橋

    北田立緒

  • 海恋しフズリナの泣く夏の山

    林 常住

  • 絵筆置き女三人夏の山

    糸田 つぶさ

  • 夏の山廃校知るや金次郎

    緑いんこ

  • 夏の山山頭火ゐぬ青い山

    長操

  • 鳴き声に野宿の目覚め夏の山

    伊ナイトあさか

  • わがままも気ままも連れて夏の山

    藺牟田ボンド

  • 信州や風の尖りし夏の山

    永想

  • 足裏への陽の差し入れや夏の山

    吉田達郎

  • 夏嶺へ突き立つ錫杖の刃かな

    吽田のう

  • 鼻横のニキビ十ミリ夏の山

    ふう兎

  • 五枚干す防水シーツ夏の山

    小田嶋隅雀

  • 夏山に結界遠き日の迷子

    宗平真実

  • 修理待つ旅の車や夏の山

    和澄永

  • アバターに会へさう夏の山奥で

    Kかれん

  • 夏の山頂き響く校歌かな

    十亀

  • 化石たち波音として夏山を

    多々良海月

  • 母に似た歩幅になりぬ夏の山

    葉亜人

  • 夏の山過ぎてなほ酔ふ月夜かな

    開山Moon

  • 夏の山ホーホケキョ口笛一つ

    永倉小椋

  • 夏の山課したる腹筋八十回

    近未来

  • 夏の山光陰るや天気雨

    丸山一赳

  • 尾根沿いにスパイクの跡夏の山

    コモドドラゴン

  • ルビコンのキレット越えや夏の山

    かぴを

  • 神よりも人が好きです夏の山

    小手川とし

  • 故郷のおーいと呼びぬ夏の山

    金治宜香

  • 夏の山おやつ行き交う立ち休憩

    亀亀子

  • 河童橋母と最後の夏の山

    希布

  • 夏山の真芯へ真直ぐ拳突く

    三河三可

  • 犯人はこの中にゐる夏の山

    安田満水

  • 夏の山大の文字にも草生える

    鍋奉行

  • 夏の山智恵子の空を独占す

    仲 操

  • 夏の山平家の里に公家言葉

    新濃 健

  • 妖を隠し脹るる夏の山

    想予

  • 風穴を秘めて夏の山あをし

    ふじこ

  • 体育の単位稼ぎの夏の山

    朶美子(えみこ)

  • 登るたび影沈みゆく夏の山

    川原秀星

  • 夏の山放棄田すでに山裾に

    バンブー

  • 夏の山透明を編むせせらぎや

    森捷子

  • 夏山を吾のものとせんカメラ買ふ

    よみちとせ

  • 谷川岳よ今日の君は夏の山

    川崎ルル

  • 夏山や優しき獣を求めては

    苦しがりて妙

  • 鉄橋の貨物の軋む夏の山

    文室七星

  • 笛ラムネ小鳥と会話夏の山

    縞ふみ

  • いそいそと新宿バスタ夏の山

    ふじかつとび

  • 二人乗りリフトも楽し夏の山

    一日一笑

  • 噴煙に一瞬の碧夏の山

    なかおくじら

  • 少年のピースの後夏の山

    壱太

  • 落人の千重の卒塔婆や夏の山

    陶笛有味音

  • 走り根の影の濃くなる夏の山

    小泉久美子

  • 夏の山雲平線を見に行かむ

    松浦美紅

  • 夏の山蒼と碧との靑によし

    成瀬 朽木

  • 夏の山稜線2Bで際立たす

    さぶろう

  • 夏の山ゴーギャンの筆置きにけり

    志野 菊華

  • 夏の山天の麓の八合目

    海原夏帆

  • 仰ぎ見る俺はなりたい夏嶺に

    武しゃん

  • おっどんが夢ては言わんが夏の山

    千里灰汁太

  • 手作りの杖かるくして夏の山

    小川漂人

  • 夏の山卑弥呼は女だったのか

    浅野ばなな

  • 夏山や昼はさらっとお茶漬けに

    杉柳才

  • 道迷ひ皆無口なり夏の山

    宇のななみ

  • 夏の山轍の交差また交差

    石川穴空

  • 夏の山蔭に横たふ仔犬かな

    夕染

  • 天端から放水の霧夏の山

    和泉穣

  • 美しき地球や瑠璃色夏の山

    acari

  • 雨上がり一筆書きか夏の山

    梵語羅

  • 回廊の太き柱や夏の山

    もりお

  • 路線バス橋を渡るや夏の山

    岡田瑛琳

  • 夏山を仰ぎて炊飯今日一日

    矢神 のらくろ

  • 夏の山亡夫の影と辿る旅

    島紡衣

  • 夏山へ苦行と言ひて笑み交わす

    喜多丘一路

  • 父の歳二つ越したり夏の山

    檜鼻ことは

  • 夏の山頂き白し畑すこやか

    茶木どさんこ

  • 無為無策遠夏山を眺めたり

    夕まだき

  • 軽装の踵置いて夏の山

    狩谷わぐう

  • 像鼻の白き雲つく夏の山

    泉 世生

  • 夏の山空の限りを茜雲

    海堂杢太郎

  • ゲノムめく千の鳥居や夏の山

    愛の花

  • 法尻を均す数ミリ夏の山

    猫田ポ弥助

  • 夏の山分水嶺の雨惑う

    小杉道友

  • 夏の山背負いて歩く尾骶骨

    暁 龍平

  • 夏山の若し見事な男ぶり

    宗平圭司

  • 夏の山吊橋揺らす子のジャンプ

    野州てんまり

  • 夏の山軽装キケンの立て看板

    サイコロピエロ

  • 夏山や移動スーパー来る里

    青野すみれ

  • 夏の山岩場にかかる指と指

    三日月なな子

  • 夏山や落鳥の指乾き切る

    村岡花風

  • 夏の山死闘サッカーの声ひびき

    原貼女

  • 夏の山風のあしあと見えかくれ

    オッドアイ

  • 二千年の幹を抱ける夏山路

    近藤マタネ

  • 湖は膿を吐き出す夏の山

    城内幸江

  • 夏山の奥へ葉擦れは反戦歌

    岡根今日HEY

  • 悠々たる富士を支へて夏の山

    青木びんこう

  • 夏の山思春期固く口を閉ず

    土井あくび

  • リフレッシュ肌を露わに夏の山

    雅屋少将

  • 夏の山あけつぴろげの大あくび

    さいとう しんいち

  • 翠巒や振子電車はつづらをり

    たこぼうず

  • 夏山に潜むモリスの赤き鳥

    荒川あらせいとう

  • 通勤路はるかに今日の夏の山

    風蘭智子

  • 株価上下クリック止まる夏の山

    山本マユミ

  • 獣道化粧落ちたる夏の山

    銀虎白

  • 夏の山寝るも起きるもマイペース

    杜野 ほたる

  • 無人駅異界の門に夏の山

    花屋英利

  • 何者でなくとも夏の山の我

    村井もこり

  • 夏山やナイフのごとき石に坐す

    熊谷 さち香

  • 姿勢よき夏山ひとつ雲を曳く

    水無月 八子

  • 夏の山歩を停めて聴くビートルズ

    小林一千

  • 溶岩の湧水あふれ夏の山

    朝風さくら

  • 年金を頼りに渡る夏の山

    徳永城仙

  • 固有種はガイドの右手夏の山

    チームニシキゴイ太刀盗人

  • バス二回乗り継いで行く夏の山

    れんげ畑

  • 夏の山遠く揺らめく湧く喧騒

    つばき 葵以

  • 夏の山春日に今年の風が吹く

    白井半月

  • 孫はまだ神の子である夏の山

    餅入桜

  • 頂を鉄塔つらね夏の山

    栗田 もとえ

  • 天体やただ構えたる夏の山

    ちゃー

  • 熊鈴と信玄塚と夏の山

    北爪いく葉

  • カレー美味水も美味なり夏の山

    卯の花雅子

  • 夏の山襲い来るよな樹の生命

    きべし

  • 夏の山スマホに映る空の碧

    荒城京太郎

  • 夏の山手入れされ得ぬ檜ぞ薫る

    武田らくだ

  • 右背振向こうに耳納夏の山

    窪 秀冬

  • 夏の山山頭火今捜索中

    神酒猫

  • 土砂かぶる倒木今も夏の山

    橋本 有太津

  • 老眼にやさしき雲通り過ぐ夏の山

    内木場 拓庵

  • 夏山を隠す雲みな上がりだす

    なか かよ

  • 夏の山年ごと遠くなりにけり

    虹岡思惟造

  • 夏山の声は野太き谺かな

    羊似妃

  • 夏の山鳥獣戯画の最後尾

    万葉剣

  • 夏山の明し氷期の置き手紙

    オキザリス

  • 関八州望む老いどち夏の山

    君島笑夢

  • 軽やかに走る高速夏の山

    こすもす

  • 夏の山指で作った輪の中に

    ぐりえぶらん

  • 雲突きて厳つき鍾馗夏の山

    保古亜 歩子

  • 夏山に我が身一つの朝湯かな

    へこりん

  • 夏山や我が道をゆく爬虫類

    絡丸いと

  • 臥す子規の飽きし上野の夏の山

    てんちょう

  • 童心とリフトを下る夏の山

    細田裡子

  • 低くとももっさと溢る夏の山

    康 寿

  • 夏の山両翼こじゃんと広げちゅう

    喜田紫陽

  • 木漏れ日の小石を払ふ夏山へ

    山尾政弘

  • 真っ直ぐな林道飲み込む夏の山

    森 佳月

  • 吾の前に手を広げたる夏の山

    むい美縁

  • 夏の山雪いただきて海に墜つ

    どせい舎

  • 喜寿の吾も雨の尾根越ゆ夏の山

    早川 さき子

  • ソーラーパネル傷口の膿む夏の山

    外鴨南菊

  • 夏の山重さの違う水ボトル

    青い空加納

  • やまびこや広くさざめく夏の山

    シュシュ

  • 防火槽逆夏の山破る雨

    青山古録

  • 五回目の教員試験夏の山

    寺尾向日葵

  • 夏の山光のまだら蹴散らして

    裕月 遥

  • 清濁を飲み込み映える夏の山

    あらい ゆう

  • 日めくりの計画倒れ夏の山

    花吹雪  浅海ひとみ

  • 水筒の中身当てっこ夏の山

    若林くくな

  • 夏の山帽子も靴も元気良し

    ゆぃ

  • 飲んだだけでる管のあり夏の山

    わたなべ☆いつせい

  • 星屑やさもありなんと夏の山

    スズナ

  • 大柄のをとこに続け夏の山

    宥光

  • 微笑みて心開かず夏の山

    平野のらり

  • 父載せた舟形遺る夏の山

    林りんりん。

  • 首なしの地蔵一体夏の山

    ウラッキー

  • 豚汁の湯気は夏山への狼煙

    空豆魚

  • 雲かかり斑らに見える夏の山

    久保よしあき

  • 夏の山並ぶリフトの四分休符

    帯雪

  • さしあたり人間やめて夏の山

    胡桃ぼたん

  • 暁光の牙にじり寄る夏の山

    夏至流

  • 夏の山祖父の朝採り野菜食む

    霧 澄渡

  • 夏の山父と登った高かった

    雨森 茂喜

  • 夏山の灯はけふも泣いてゐる

    白沢ポピー

  • 合唱部らしき一団夏の山

    佐々木さわら

  • 夏山の囲むさびしき街灯り

    空山プラネタリウム

  • 暁闇の尾根にイーゼル夏の山

    野々村澄夫

  • 夏山を撫でて北へと雲の影

    紫水晶

  • あしあとをあまた抱へて夏の山

    和住 緋弧

  • 土佐湾へ濃く攻め込んで夏の山

    神谷たくみ

  • 夏山を水切り石の駆けのぼる

    小石日和

  • 夏山や白布に緑染められず

    小春花

  • ははは葉とひしめき合ふや夏の山

    只野黙念

  • 夏の山地図の通りの相模湾

    アーモンドよーせい

  • 夏の山挟みて浮かぶ雲と雲

    西宮景

  • ジョーカーの縒れて沈殿の夏山

    一寸雄町

  • 持込の五一ワインや夏の山

    森一平

  • 夏の山静寂に淡く街灯かり

    とごう こういち

  • 夏山や心惑わす岐路の沢

    三つ葉躑躅

  • 富士と槍南北にある夏の山

    鈴木古舟

  • みづうみの鏡面世界夏の山

    福島ひなた

  • 手を繋ぐ子らを見守る夏の山

    加納仁桜

  • 夏山や木花咲耶姫の贄ひとり

    甘陀

  • 夏の山淡き街へと息吐きて

    菊地静月

  • 夏山や外界は茹だる日田盆地

    神田央子

  • 湖畔の家夜泣きする子と夏の山

    藤 えま

  • 雲切れて痩せ尾根露わ夏の山

    やっせん坊 池上

  • 夏山をサイドミラーに携えて

    上田ぽめ

  • オレンジの楕円の果実夏の山

    松浦宣子

  • 馬刺しは血色夏山の真ん中だ

    靫草子

  • 夏山へ飛び込んでゆくロープウェイ

    林真紗湖

  • 億年後誰が登るか夏の山

    高良蒼雀

  • ターザンの雄叫び幽か夏の山

    武 志望

  • だどだどだたまに「づ」満ちる夏の山

    秋桜みりや

  • 猿の子らてんやわんやの夏の山

    西成なほ

  • 夏の山パラグライダー発進す

    中村笙平

  • 夏の山海と語らい幾億年

    ぶんみっけ

  • 忌中てふ漢字に心夏の山

    松山松男

  • 夏山や掴むザイルに指しろく

    長嶋 佐渡

  • 彼方より海風届き夏の山

    虎穴虎児

  • 夏の山力士の腕や鬢の香

    満面笑太郎

  • 洞の木を深きに抱いて夏の山

    火炎幸彦

  • 市役所も駅も夏嶺に返事せり

    赤尾てるぐ

  • 夏山の深奥磐座の鼓動

    十六夜の花札

  • 湛水の積み重なりて夏の山

    都築減斎

  • 夏の山葉擦れの音に鳥の啼く

    小巻紗玻璃

  • 稜線に見る神の国夏の山

    空心菜

  • 夏の山リフトに乗れば海も見ゆ

    偏屈爺

  • 旅人の切り株座る夏の山

    高品風秋

  • 赤黒き腹をさらして夏の山

    島 白椿

  • 夏の山火口に落つる赤き砂

    一久恵

  • 遠的の夏山かすめひょうと翔ぶ

    川越茶瓶

  • 天と地へ続く蒼茫夏の山

    村上継鳥

  • 木洩れ日のキアロスクロや夏の嶺

    岬野槐樹

  • 夏山や分け入るほどに苔の香

    かわいはる

  • 夏山の木々を着飾り座せる神

    渡辺香野

  • アノラック頂上で干す夏の山

    岡塚敬芳

  • 夏山や恋ふてさみしき病あがり

    町田明哉

  • 夏山や仔をもつものの気配踏む

    所沢のローライダー乗り

  • 人生はスイッチバック夏の山

    一本杉 

  • 影深き水の棲家よ夏の山

    武藤あきみ

  • 夏の山目指していたの天の底

    柑青夕理

  • 夏山にただやうシシリエンヌかな

    百卓deノエル

  • 稜線を絵筆走るや青き峰

    花水木

  • 谷川岳夏嶺の幻やブロッケン

    PONホンダ

  • 手放すと決めた実家や夏の山

    素手男

  • 夏山の蕎麦屋に黒傘の列よ

    きゅうもんde木の芽

  • 陽光を影をかき分け夏の山

    香羊

  • 民宿の椅子また減りし夏の山

    刈屋まさを

  • 夏の山綻ぶ鵺の鳴き始む

    うえともこ

  • 七分の交互通行夏の山

    振戦太郎

  • 鉄塔の肩まで沈め夏の山

    ピアニシモ

  • じゃんけんで決めるリーダー夏の山

    国領柩

  • 夏の山新品の靴ちょっとあれ

    今林快波

  • 分校の子がまた通る夏の山

    タケザワサトシ

  • 夏山や縄張り追われまた追われ

    瀬央ありさ

  • ビスケットかじる青嶺の雨きつく

    土井あつあげ

  • 小諸の坂螺旋なりけり夏の山

    杉尾芭蕉

  • 青嶺よ待っていてくれ病臥の窓

    大久保一水

  • 夏の山雲のまばゆさ息が澄む

    本久優千

  • 夏の山騙そうとする神が住む

    ぱせり

  • 夏の山獣は息を殺しけり

    井口あき子

  • 出陣の遠き汽笛や夏の山

    オアズマン

  • 夏の山雨の匂いの雲来たる

    青木のりと

  • 夏山にカフェありますと閻魔寺

    斉藤百女

  • 退院のタクシ-まだか夏の山

    川蜷

  • 列をなす尻追ひかけて夏の山

    dragon

  • 夏山や雲の行き交う音もなし

    さいたま水夢 

  • 我が街がジオラマに見ゆ夏の山

    杉岡ライカ

  • 万歳の腕あがらざる夏の山

    弘法小子

  • 夏の山往きて無添加パンの店

    福井桔梗

  • 老樹より稚樹より木霊夏の山

    蓮井理久

  • 夏山よあと半生の地図捨つる

    球追

  • 横たわる不気味なるもの夏の山

    さがみ湧水

  • 古老から鈴を持たされ夏の山

    達坊

  • 風恋し二十八度の夏の山

    秋津遙人

  • 噴煙にけふを占ひ夏の山

    みやうちみゃぁみゃぁみゃぁ

  • 赤黒しそっくり返る夏の山

    斎藤三藤斎

  • 夏の山サイダー色の風を吸う

    柴犬大吉

  • 街はみな模型となりぬ夏の山

    中村葉季

  • トンネルは汽車吐きだして夏の山

    乃の

  • 夏の山映してゐたる墓石かな

    山川 一露

  • 夏山や飛脚ひょいひょいインカ道

    青草根夫季

  • 集落は小さし夏山繁るほど

    谷山みつこ

  • 合宿や夏山仰ぎ仰ぎては

    酔下弦

  • 影刺さり光も刺さり夏の山

    HNKAGA

  • 夏の山円陣組んでいた奴ら

    ねぎみそ

  • 夏の山遠くの蒼きは浮遊して

    小春風 幸

  • 夏の山誰が統ぶ嵒か天破る

    ロジック・ファットフィールド

  • 山小屋の星空博士夏の山

    白山おこ女

  • 多数決七対四で夏の山

    空流峰山

  • 夏の山音叉のやうに地鳴りせり

    楽椿

  • 夏の山カーブを曲がり切るバスよ

    鳥羽南良

  • 夏山や出動増えるドクターヘリ

    井上美月

  • 夏の山奴が死ぬまで生きてやる

    あらい

  • 清流の翳を深めて夏の山

    葉月庵郁斗

  • 今日くらい褒められたくて夏の山

    彩敬士

  • 夏の山退院後見ゆ健やかに

    平本文

  • 夏の山今日だけ愚痴をやめてみる

    大 広秋

  • 日の翳り魔物潜むか夏の山

    林 和寿

  • 分け入れば溺れてしまふ夏の山

    キッカワテツヤ

  • 頂上は明日まで見えて夏の山

    Dr.でぶ

  • 足元の道地図になし夏の山

    羽織茶屋

  • 青嶺あり青嶺をおりる人のおり

    釋愚拙

  • あるだけの緑の絵の具夏の山

    磯野ふらぼん

  • 夏山や谺にこだまして一人

    山根孤月

  • 夏山や山崎の陣指呼にして

    愛燦燦

  • 君と来し覚え吾に無し夏の山

    茂田野マイ子

  • 登り来て風の稜線夏の山

    小林番茶

  • 夏の山谺求むる子らの声

    春よ来い

  • 十トンの水の轟き夏の山

    秋月

  • 夏山の肌(はだへ)這いゆく谺かな

    齋藤満月

  • 助手席は未指定席で夏の山

    まるにの子

  • ヘリの音夏山へ急く一機あり

    青山椒魚

  • 赤土の粘り冷たき夏の山

    ヒロヒ

  • あけぼのに稜線を識る夏の山

    高原としなり

  • 立ち上がり空を翔びそう夏の山

    花咲明日香

  • 子を連れて知覧で仰ぐ夏の山

    深澤 健聖

  • 青や青吐く青満ちる夏の山

    野中泰風

  • 夏の山廃道廃墟廃箪笥

    かぼちゃなすび

  • 頂上は鳥肌界や夏の山

    獏喰

  • 黙なるも帆を孕みしや夏の山

    雅月

  • 友の背の雄弁を知る夏の山

    大関 邦友

  • 夏山を登りて瀬戸の真ん中に

    山崎千晶

  • 修験者の御堂は草地夏の山

    剣橋こじ

  • 夏の山蓊鬱とせり金剛の

    石川野雅

  • 夏山や母校の塀の別れ傘

    猫またぎ 早弓

  • 青き嶺手振る足振る背なの吾子

    らん丸

  • 山鳩がボボーケッケと夏の山

    田村利平

  • 夏の山雲になりたる焼場のけぶり

    ⑦パパ・広ブロ俳句部

  • 青年の首発光す夏の山

    如月ゆみこ

  • 夏の山少年となる父を追ふ

    くらぎ よしか

  • 夏の山きつと乳濃き牛の群

    泗水ハオ

  • 不戦誓ふ日本は夏の山が武器

    フージー

  • 腑に落ちし雲の行方や夏の山

    西乃冬雅

  • 雲おはす峠より生す夏の山

    しみずこころ

  • 本丸や近きに見えし夏の山

    南全星達

  • 夏山の奥処に影を置いてきた

    鹿野川小舟

  • 湧き水で濡らすタオルや夏の山

    やまさきゆみ

  • 父背負う大きなリュック夏の山

    糸川ラッコ

  • ふるさとのまず夏山が出迎える

    すずなき

  • 沿線の右も左も夏の山

    神島六男

  • 季節は蘇生くり返すもの夏の山

    手島三広

  • ぬばたまのボタを隠して夏の山

    すがりとおる

  • 棘をもつ言葉消えたり夏の山

    坂口いちお

  • 夕間暮れ水の香甘き夏の山

    虹色ジロー

  • 写真家のガイド溌剌夏の山

    小鳥ひすい

  • 夏の山いくつ崩れて碧き湖

    栞虫かじり

  • 夏の山屏風のごとし尾根に立つ

    夙の川

  • 夏の山ああ逞しき尻の列

    立歩

  • しんにょうを逆さに辿る夏の山

    青山央

  • 鳥は鳴きお前は土中夏の山

    テラゴン

  • 夏の山涸沢に咲くテントかな

    中年登山人

  • 筆尽きぬバケットリスト夏の山

    風待ラテ

  • 木の枝で印をつける夏の山

    大野美波

  • ペティキュアもマニュキアも赤夏の山

    岡 萬美

  • 沈殿の夏山柑橘齧りをり

    源早苗

  • 狐雨道中夏の山匂う

    飯田蛙子

  • ビルの間やここよここよと夏の山

    砂山えみ子

  • 父の郷怖かったのは夏の山

    うさぎ柚和

  • 夏山や雨音伝ふ登り窯

    東沖和季

  • 夏の山鉄塔赤と白と白

    佐藤レアレア

  • 解禁に鈴の音ひびく夏の山

    坂本なおひさ

  • 人生の今日が先頭夏の山

    幸田梓弓

  • 夏の山くじゅうの空に余白なし

    中島尚之

  • 隧道の中程に窓夏の山

    山本浪子

  • 夏の山イヤホンはづす落石音

    謙久

  • 夏の山水の光の柔らかし

    れんげChan

  • 天然の色の愉しき夏の山

    月枝いと

  • 夏の山径にも水の流れをる

    愛碁終日

  • むんむんと青湧き出づる夏の山

    勝本熊童子

  • 億年のしかばね踏みて夏の山

    みのやん

  • どことなくフランセジーニャ夏の山

    おまち 草

  • 藪抜けて見上ぐる空に夏の山

    平田暮路伊

  • 夏山のまだ青冴えて夕暮るる

    秋野しら露

  • 太陽の昇る起点や夏の山

    坪山紘士

  • 夏の山転びぬ神や裾払い

    莉里

  • 光の矢跳ね返したり夏の山

    たなかあけみ

  • 夏の山恩師は若く病死して

    坂本宙海(そおら)

  • 見え難き富士と知りつつ夏の山

    岡崎佐々紅

  • 夏山の色は群青すこし足し

    細木さちこ

  • 怖い夜ほど美しき夏の山

    笠原リベカ

  • 夏山の数に入れたる愛宕かな

    ひねもす

  • 山頂は黒き噴石夏の山

    千の葉

  • 夏の山お前はいつも現地待ち

    ランナーズ寅さん

  • 変声期の「ヤッホー」響け夏の山

    田中紺青

  • 夏山の夜を何者の蠢くか

    どすこい早川

  • 大空を押し上げて見る夏の山

    恋瀬川三緒

  • あの子よりかわいいリュックで夏の山

    花咲めだ香

  • 岩間ぬける鼬や曇る夏山

    chimekun

  • 夏の山矢取りに駆ける笑ひ声

    春風京桜

  • 夏の山臍丸出しの物の怪ら

    亀田荒太

  • 剥製はさはれるお化け夏の山

    関津祐花

  • 生と死のぶつかる高さ夏の山

    杉浦萌芽

  • あんな下界降りたくないな夏の山

    飛来 英

  • 歴史とは風の瞬き夏の山

    月城龍二

  • 合金の両膝はしゃぐ夏の山

    太井 痩

  • 十枚の田と夏山の通学路

    苔間きい

  • 夏の山墨絵となりて暮れにけり

    すみ湖

  • 花巻弁語らふ詩碑や夏山の

    藤本夕空

  • 本音吐く前にヤッホー夏の山

    木村となえーる

  • 校正はスマホで済ませ夏の山

    中島走吟

  • リュック脱ぎ後ろ手ついて夏の山

    西村典まん

  • ケーブルカーふにくりふにくら夏の山

    痴陶人

  • 弔いの夕日に濡れる夏の山

    中山月波

  • 神さまの手はみどり夏山の苔

    小里京子

  • 夏の山眼下に釣船海跳ねる

    伊古庵

  • 夏の山キャップの欠けたOのロゴ

    男鹿中熊兎

  • 携帯に納まらぬ風夏の山

    ちょうさん

  • 夏の山鬼の棲家をその奥に

    木村深夜

  • 班毎のカレーの匂ひ夏山路

    ふみの手帯

  • 三山の睨み合ふまま夏の山

    阿部力道山

  • 歓声やデッキで仰ぐ遠青嶺

    このみ杏仁

  • 夏の山眼の前にあり未だ未到

    地球人

  • 夏山や朝光弾く発射台

    Mミータ

  • 飲みさしのボトルにゆがむ夏の山

    芳典

  • 上履きを干した彼方に夏の山

    ゆかりん

  • 樹に耳を当てれば鼓動夏の山

    コタロー

  • よく学びよく遊べ言われなくても夏の山

    安溶二

  • 振り仰ぐ夏山バスを待つてをり

    松元転石

  • 夏山や隔壁震はす産声

    出金 菩吕

  • 夏の山制して食べる握り飯

    稲光虎介

  • 夏の山朝採り野菜並ぶ市

    風の木原

  • 夏の山にわか写真家行列す

    haruwo

  • 後輩のアイゼン探す夏の山

    くさ

  • 夏の山麓デルタのあを尽くし

    三群梛乃

  • 夏の山春樹乗り継ぎトマス・マン

    貴田雄介

  • カザルスの演奏夏の山拡げ

    船津素友

  • 餓鬼の田を鎮め万古の夏の山

    羽柳武助

  • 夏山にひとすじ長く鳥のこえ

    須田爪黒

  • 新品のポール伸ばして夏の山

    たわわ実

  • 夏の山八十八箇所寺の裏

    宮川武久

  • 夏の山親子三代制覇する

    ぐりぐら京子

  • 詫びに行く車窓の碧き夏の峰

    つづきののんき

  • 一足に続く一足夏の山

    緩木あんず

  • 夏の山山羊のミルクを直に飲む

    信濃のあっくん

  • 爆音のドクターヘリや夏の山

    はまの紫炎

  • 初めての花のにほひや夏の山

    大西秋桜

  • 子へ送る決まり文句や夏の山

    島田ポン吉

  • 夏山に嘘はつけない大樹抱く

    高橋風香

  • 夏の山空也上人の口から木

    津田燕子花

  • 裏切りも小さな話夏の山

    高田多寡太

  • 夏山雨親・子・孫ゆく戸締式

    日月 亘

  • 夏山の朝の谷間に土鳩鳴く

    松島汀

  • 夏山や熱き血潮は我にあり

    坪田恭壱

  • 誰が唄ふ寂しき声や夏の山

    藤井 桜香

  • はじめてのバイトは歩荷夏の山

    安春

  • 影もまた緑のひとつ夏の山

    砂山恵子

  • 夏山を相続放棄のち仰ぐ

    ゆうひざか

  • 望むんだイエスの塔から夏の山

    ねずちゅー

  • 羊羹と着替え一枚夏の山

    沙那夏

  • 入る程に頂上失せし夏の山

    みろくざか

  • 暖色の減らぬ絵具や夏の山

    えだにふみ

  • 夏山や氏神様に五円玉

    中田邦光

  • 夏の山影もたなびく水鏡

    未知久幸

  • 風を連れ雲を従え夏の山

    吉田春代

  • 夏の山しづかな夜に降る無音

    中島穂華

  • 夏の山死んだら星になるのかも

    後藤三梅

  • 山の子は山見て育ち夏の山

    堀雅一

  • 夏山に絡むドローン鬱陶し

    はれみちる

  • おつちやんの尻には鉈や夏の山

    高路峰山子

  • 夏の山ドクターヘリの残響よ

    千寿 ココ

  • 夏の山方位磁針の揺れ止まず

    つくばよはく

  • テラスのコーヒー夏山が借景

    水越千里

  • 濃厚な酸素に埋もる夏の山

    ゆきなごむ

  • 夏の山まだ見ぬ景色まだ遠く

    手塚童好

  • 夏山に影といふもの無かりけり

    田邉真舟

  • 風に乗る来いよ来いよと夏の山

    武田酔丸

  • 予備の靴紐に干すシャツ夏の山

    藤本花をり

  • 生くるもの猛り猛りて夏の山

    梓 渓

  • ジーンズの青春きっぷ青嶺湧く

    じゅんこ

  • 夏の山右の歯茎も脈打てり

    ちさいちそく

  • 夏の山群青引くや裾野まで

    小澤 翔明

  • 夏山の鳴けるものは啼く雨上がり

    戸口のふつこ

  • 足袋長靴に糞やわし夏の山

    糸野句丹

  • 夏の山社の前に鎮座せり

    暇禍

  • 一組の澄んだ声の子夏の山

    陽花天

  • 白馬を遊び尽くさん夏の山

    香取扇公

  • 夏の山滴り落ちる人の声

    宇都宮千瑞子

  • どの人も顔を隠さず夏の山

    大和田美信

  • 一筋の雲青空へ夏の山

    余熱

  • 夏の山濃緑猛き写真なる

    acorn

  • 叫ぶべく夏嶺より風受けてゐる

    升 丁茶

  • 夏山やフィルムケースに滴受く

    寺嶋杳杳

  • 夏の山盛って車窓をはみ出せり

    島陽広

  • 鬼と化す緑荒ぶる夏の山

    松本こっこ

  • 稜線に雲の滑れる夏の山

    杜青樹

  • 頭下げ気持ちはそぞろ夏の山

    どらまにあ

  • 山彦のきびきび返る夏の山

    中根由起子

  • 放課後のごっこ遊びや夏の山

    竜眼ジジ

  • 万物に謎あり夏の山高く

    亘航希

  • 走り根に足を取られて夏の山

    あおのめ

  • もう少し青を探して夏の山

    星醒

  • 鳥なれば戻りもしよう夏の山

    猫吉花太郎

  • トンネルといふ腸撓る夏の山

    潮湖島

  • 空を衝く石灰岩群夏の山

    長岡美衣珠

  • 白雲のポッケをつけた夏の山

    月夜案山子

  • 大寺の鴟尾の高さや夏の山

    櫂野 雫

  • 夏の山つばめのやうに夫ころぶ

    水須ぽっぽ

  • 朝まだき星々熔けぬ青嶺かな

    藤井桃圓

  • 夏山や谺つぎつぎ大向こう

    安住 月収

  • 微動だにせぬ吊り橋よ夏の山

    山織朱夏

  • ランニングマシン夏山近づきぬ

    海峯企鵝

  • 神官の袴はブルー夏の山

    のはらいちこ

  • 夏山や湖を鏡として閑か

    藤里玲咲

  • 夏山を土台となせり空の蒼

    森田井蛙子

  • 岩嶺の人影二寸夏の山

    鶴岡木の葉

  • 夏山の夢を見るまだ続く道

    東雲 文丹

  • 格好良い棒を拾って夏の山

    俳句王

  • 夕映えを借景にして夏の山

    入口弘徳

  • 四時起きの畑に夏山紺青色

    小川都雪

  • ワンゲルの乱れぬ列や夏の山

    中井無心

  • 夏の山日記に綴る風の色

    山田千華

  • 夏の山歩荷の背の唄逞しき

    一条春枕

  • 入道に翳りて淋し夏の山

    山岡寅次郎

  • トライカム噛まぬルートの夏嶺かな

    菅田斑猫

  • 迫りくる緑魔のごとく夏の山

    まぐのりあ(蚊帳のなか)

  • 夏山を蹴るや雲上のブランコ

    新森楓大

  • 夏の山樹々迫めぎ合い風したる

    南波舟

  • 削られし肌炯々と夏の山

    堀邦翔

  • 夏の山一群の雲色奪ふ

    まんはく

  • 夏の山舌出すハブの注意書

    渡嘉敷五福

  • 絵日記はカーテン越しの夏の山

    雨霧彦(木ノ芽)

  • 病み臥せし窓にことしの夏の山

    あま門

  • 夏の山尾羽の透くを見ていたる

    也和

  • 夏山のホーローに涸る明朝体

    然渡小智

  • 夏山は木霊谺を吸ひて神

    森毬子

  • 夏山飾る朽ちた杖朽ちた人

    ふくろう悠々

  • SLの汽笛をまとふ夏の山

    山田翔子

  • ゲレンデのまだら模様の夏の山

    宏楽

  • 燃え狂ふ夏山消火ヘリ三機

    坂土海夏

  • 青空にそびゆる青嶺雲を生む

    谷 道悦

  • 夏の山ケダモノの嗅ぐヒトの匂ひ

    IquedaQuenshi

  • 夏の山躍る大腿二頭筋

    遥風

  • 上州路夏山奥処五合蕎麦

    服部勝枝

  • おい賢治一番星や夏の山

    椿泰文

  • 姥捨をして駆けくだる夏の山

    野原りん

  • 大阪より見れば銀鼠夏の山

    楓摩ゆみ

  • 砂糖入りの旨すぎる茶や夏の山

    黒山万牛

  • 稜線の茂りて夏の山の影

    るびちゅ

  • 夏山や雲の生れて空を埋め

    岩田秋雀

  • 夏山や遅れ遅れて星の渦

    相野谷笑子

  • 夏山は人吸い込んで膨らんで

    千葉水路

  • 獣害や実り豊かな夏の山

    山口康煌

  • 石段の果てて城跡夏の山

    田中みどり

  • 彫刻を並べて余す夏の山

    夏百敢志

  • バスガイドのこぶし回って夏の山

    椿 佳香

  • 夏山や水のみで描く風のいろ

    矢橋

  • 知りたいのは結局自分夏の山

    泉吉桃宝

  • 夏山や兄の声する谷の奥

    藤本 仁士

  • 湧き水の喉ぐるぐると夏の山

    白井百合子

  • 夏山の鎖攀ぢりし日の遥か

    海猫

  • 緑とか青とかでなく夏の山

    黒猫かずこ

  • 黒塚や鬼女の隠れ家夏の山

    片平仙花

  • やや迫る校舎の背負う夏の山

    玉響雷子

  • トルストイ読みて閉じれば夏の山

    笑詠化

  • 鬱蒼の然にしづまる夏の山

    るう

  • 夏山や歯の食いしばる通り人

    宇野翔月

  • 学舎のマリアの背より夏の山

    豆柴

  • からからからつぽすつぽり夏の山

    柚子こしょう

  • 埼玉の介護の檻や夏の山

    立石神流

  • 爪痕や薩摩印の夏の山

    アツシ

  • 色即是パノラマ空即是夏の山

    みにとまあいこ

  • 夏の山荒神様に人集う

    まりい木ノ芽

  • 夏の山空薬莢と刑事さん

    まつおえりか

  • 緑なす岩の亀裂や夏の山

    紙谷杳子

  • 夏の山ケルンを積みし人知らず

    春山 羊

  • 夏山や子のつむじから獣臭

    山田蚯蚓

  • 夏の山わからぬ気配は虫のもの

    紅のジーナ

  • ニュートリノは夏の山から星を射る

    感受星 護

  • 夏山や炭酸泉の湯の微温し

    八幡風花

  • あの山は藪で登れん夏の山

    ふくびきけん

  • 夏山下りぬ夏山に憧るる

    輝 龍明

  • 稜線の硬く締まりて夏の山

    みんみんとしみん

  • 白黒の写真リュックへ夏の山

    森ともよ

  • 国境の彼方を夏の山堂々

    蝦夷やなぎ

  • 夏の山傾山はむらさきに

    谷町百合乃

  • 雨上がり広き夏嶺の琥珀かな

    杏樹萌香

  • ワンタッチゴールに果てし夏の山

    不二自然

  • 人声の遠ざかりてなお夏の山

    くろけん

  • 青嶺や高圧線ちとどいとくれ

    玄琶小篇

  • 鎖持つ坂は男や夏の山

    滝美音

  • 夏山へ十歩深呼吸一回

    花はな

  • 夏の山スクロールする雲の影

    向田敏

  • 夏の山宿の女将の塩結び

    高嶺織人

  • 星降りて無音の宿や夏の山

    大久保加州

  • 石の来歴夏の嶺七合目

    野口雅也

  • 夏の山大き星座は裾に消ゆ

    卑弥呼

  • 合宿の襷干すてふ夏の山

    滝上 珠加

  • 夏の山ここに生まれてここで死す

    野口 八藤

  • 吸われたる有象の血痕夏の山

    山田季聴

  • 夏の山ヘリコプターのホバリング

    こきん

  • 青嶺や抜け出す雲の水墨画

    生田久孫子

  • 夏の山見知らぬ人の「食べなさい」

    福山くるみ

  • アイゼンの踏む音軽し夏の山

    不動進太

  • 夏の山きいろ煉瓦の先へオズ

    まっちゃこ

  • 飛行機の影落とし行く夏の山

    おかだ卯月

  • 夏山や精密検査結果知る

    案浦笑里

  • 夏の山荒き息遣ひの遍路

    松本笑月

  • 岩頭に足を揺らして夏の山

    じょいふるとしちゃん

  • 鎮魂の合唱曲や夏の山

    橋本めぐむ子

  • 夏の山塔の渡りや蟻となる

    川柳役者

  • 拭き上ぐる窓硬しさて夏の山

    公木正

  • 日本一短い祭や夏の山

    千嶋紗香

  • 青嶺や水筒の底空のこる

    古川 わたる

  • 夏の山梁の丸太は五百年

    いなほせどり

  • 夏山を降り来し人の歯の白し

    紗羅ささら

  • 夏山や判らぬ様な後ろ前

    東 祐美

  • やまびこをかえす葉のあお夏の山

    木伏半片

  • 丸文字の登山届や夏の山

    新山晶花

  • 夏の山祖母と薬草見つけた日

    どれみすみ

  • 清流に網打つ朝や遠青嶺

    古川一光

  • 地図丸め折らざる漢夏の山

    戸部紅屑

  • 雨上がり背負子連なる夏の山

    竹中瓢堂

  • 忘れ得ぬ人の絵葉書夏の山

    呼幸

  • 先頭の教頭若し夏の山

    アンサトウ

  • 鳥語にも方言あるや夏の山

    橘鶫

  • 夏山へ最後に結ぶ吾子の靴

    白蜂

  • 夏山の苔むす肌へ触れにけり

    山口絢子

  • リーダーに恋してしまふ夏の山

    遠藤千草

  • 大の字に立てば青嶺の風がいま

    土佐藩俳句百姓豊哲

  • 夏山のほとりに朱の字の法名

    山吹なお

  • 夏の山行列出来る水場かな

    広島あーやあーや

  • 鼻歌の濃し夏山のおうむ石

    山羊座の千賀子

  • 夏山をなめて登りて膝笑ふ

    沼宮内 かほる

  • 廃線の駅見下ろせり夏の山

    川越雷鳴

  • こんにちはなますてはろう夏の山

    田季たまき

  • 薄暗き午後四時過ぎの夏の山

    全速

  • 全盲のシングルマザー夏の山

    コーヒー博士

  • もう下山する人のあり夏の山

    円路

  • 険しさを梢に夏の山に入る

    夜寺耕太

  • 水切りや夏の山への一合目

    山香ばし

  • 夏の山ドリルは残り十ページ

    細葉海蘭

  • のど落ちる水の甘さや夏の山

    内田ゆの

  • 万人の踏み成す道や夏の山

    朔弦望

  • 雲湧いて陸奥はいよいよ夏の山

    小川しめじ

  • 夏の山したたる青に息止める

    橋本諒駿

  • 夏山やフルマラソンの呼吸法

    児玉すず子

  • 夏山のけふは平らや朝の鳥

    青空まる

  • 吾の憂さを嗤ふ天狗や夏の山

    木公男8888

  • 夏山に問ふ吾のなにが未熟かと

    うたたね頌子

  • 足手まといの心背負って夏の山

    町神

  • 夏山や水一条を顎に受く

    品川雅史

  • 大動脈めく走り根や夏の山

    北村 環

  • 抜けきれぬ棘ひとつあり夏の山

    春の風花

  • 苦慮の末無心の一歩夏の山

    角田 由美

  • 笹原を吹き上がる風夏の山

    舟端たま

  • 夏山や我を映さぬカーブミラー

    猪倉さえこ

  • 上り便麓のまちも夏の山

    松山茜柑

  • 二十棟塗り替え夏の山間近

    小豆白虎

  • 生かされて知覧一望夏の山

    正岡田治

  • 夏山やシェラカップより零るる火

    藻玖珠

  • 夏の山空の彼方の故郷かな

    武蔵野一休

  • 目を休めよ力こぶなる夏の山

    北藤詩旦

  • 朗朗と校歌二番を夏の山

    三角山子

  • 夏の山むくむく動きだしそうな

    ピコリス

  • 「アレキシサイミア」ケルンに託す夏の山

    只野乙華散

  • 鎧なす草木の壁や夏の山

    田上南郷

  • 夏の山上り列車がまいります

    一港

  • 夏の山死ぬこと以外かすり傷

    木下風民

  • 夏の山沃度の薫り届けくる

    狷狷亭猩々

  • 浦上の樟のうろ越し夏の山

    松崎重三郎

  • 朝四時の小屋は賑やか夏の山

    竜退治の騎士

  • 眼前の今日越す嶺や夏の山

    やまもとA-CHAN

  • 曳き戻す弘前城や夏の山

    津軽わさお

  • 中年の大志を抱く夏の山

    津軽ちゃう

  • 陽がさせば無敵なるもの夏の山

    中島 紺

  • 倒木を囲む若木や夏の山

    伊藤美詞

  • ジグザグのザグの翳濃き夏の山

    満生あをね

  • 潔き女性天皇夏の山

    篠田ピンク

  • UFOの着陸の跡夏の山

    ゴーマ

  • 夏の山ヘッドライトうねりゆく

    ぽんたちん

  • 夏の山襟を正して一礼す

    山口雀昭

  • 夏の山あのころは五人だつた

    どゞこ

  • 夏山の八甲田佳し吾を抱く

    野々原ラピ

  • 夏山の裡を艦砲射撃痕

    千代 之人

  • 山小屋の主は二世夏の山

    白倉黄鶺鴒

  • 夏の山汗を絞るごと遠のきぬ

    田中一升

  • 豪雨なほ懐深き夏の山

    ichihoppe

  • 瓦屋根緋し津和野の夏の山

    沢庵 柚餅子

  • 夏山やペグを打ち終へ下級生

    むさし野まさこ

  • ホイッスル夏の山から再び来

    濱野 五時

  • カーブミラークラクション夏の山出づ

    古葉寅万

  • 尾根伝いひとり遅れる夏嶺かな

    秋月あさひ

  • 推し活の生命維持費夏の山

    竹村マイ(蚊帳のなか)

  • ポークおにぎり三つ包みて夏山へ

    ミセスコロンボ

  • 頂上へあと少しの札夏の山

    久世 桜子

  • 厚底の一歩の近き夏の山

    松 りんご

  • 夏山や窓辺のひだの揃わざる

    わたり 和

  • ぶつくかゔあー裏地毛羽だち夏の山

    鈍亀

  • あの事故に帰還者もいて夏の山

    宮崎梅電

  • 夏の山百の吐息や裸風

    家空太郎

  • 夏山や杖振り上げて老いの群

    さとうナッツ

  • あをあをと古都を囲ひぬ夏の山

    児玉ひでき

  • 横臥する神やもしれぬ夏の山

    梅朶こいぬ

  • 棲むモノも夏の山より出ずるとか

    藤源卿

  • 夏山の切り立つホーム次は海

    志村肇

  • 産廃の車三台夏の山

    中村雪之丞

  • くぐりたる三輪の鳥居や夏の山

    前原鶏頭

  • 雲の下から生まれけり夏の山

    豚々舎 休庵

  • 輪郭の淡き黒塊夏の山

    平山仄海

  • 朝靄は少年の香や夏の山

    すずしろ桂

  • 雄叫びのボール蹴り上げ夏の山

    三崎扁舟

  • 草と木と土の気が満つ夏の山

    洋々

  • 夏の山遊んだ道は見つからず

    平としまる

  • あの喫茶店夏山の麓です

    鳥田政宗

  • 夏の山声は勇まし男子班

    うめやえのきだけ

  • 夏山や雲の上にも続く道

    渡辺 小豆

  • 踏みしめてその容知る夏の山

    富田健朗

  • 夏の山河童の水を光らせて

    カスタネード

  • 万年の命を貯めて夏の山

    93kgのプッコラ

  • 鳥こぞる朝の早さや夏の山

    石黒なを子

  • 飛行機や祈りをはらむ夏の山

    星子恵巳

  • 夏の山ずるさ隠さぬ羅漢あり

    鶴富士

  • 有志あつまれ夏山の城跡の旅

    桜江いくこ

  • たぶん優勝みどり大会夏の山

    吉永那夫子

  • 夏の山だいだらぼっちめく蔓

    越智空子

  • 夏の山靴音だけの夜明け前

    西乃羊雲

  • 雨後の陽や包み膨らむ夏の山

    丹下りえ

  • オーリーの二センチ飛んで青嶺かな

    龍崎ボロ

  • 索道跡軋むや夏の山深し

    夏山未嶺

  • 風のまま雲ゆく夏の山不動

    野瀬藻石子

  • ゴンドラの中の静けさ夏の山

    阿部八富利

  • 夏の山でたらめ歌ふ家出の子

    村崎水晶

  • 夏の山苔の匂ひや風わたる

    東 湘輝

  • 夏の山あを深し地のさざめけり

    歩蹊

  • 夏の山双眼鏡の枠破る

    欅学堂

  • オホーツク滾る青さや夏の山

    北郷傘寿

  • 皆若き揃いのシャツや夏の山

    春のまさ女

  • 青天に棘のささりて夏の山

    余田酒梨

  • ばあちゃんの仏間掃き終え夏の山

    季切少楽・広ブロ俳句部

  • ひと赦す貌してをりぬ夏の山

    十月小萩

  • 夏の山ポーの優しき八高線

    いずみ令香

  • 風ふけば雲ぬけ海むく夏の山

    沖乃しろくも

  • 肩書を捨てに来ました夏の山

    髙橋弓女

  • 夏の山吾子の名前を拾い行く

    永田貘宇

  • 馬の背をまたぎ一息夏の山

    しんしん

  • ツーリングバイク縦貫夏の山

    高尾一叶

  • 方舟は要らない夏の山翔ける

    染野まさこ

  • 夏山に峰なす雲の重さかな

    儚子

  • 夏の山私を拒む濃く深く

    花とわこ

  • 夏の山高原リフト空へ伸び

    なかの花梨

  • 軽トラの荷台に乗らむ夏の山

    せんとう一波

  • じゃぶじゃぶと渡って行けり夏の山

    眠 睡花

  • みまかりし八千矛籠る夏山よ

    安曇 平

  • 子らよ並べあの夏山へいざ発射

    森野みつき

  • エプロンのまま夏山の真正面

    風早杏

  • 夏の山シーツ真白にひるがえる

    太之方もり子

  • 夏山やダークマター酌むスキットル

    佐藤マンジャロ

  • 無人かと思ふ売店夏の山

    栗山おかか

  • 朦朧や十歩で止まる夏の山

    やまだ童子

  • 日溜りの笑顔を遺し夏の山

    野ばら

  • 病む窓にありあまる青夏の山

    秋葉 翠

  • 万象や海の化石の夏の山

    在在空空

  • 夏の山物申すごと雲湧けり

    羅美兎

  • 夏の山越え鳥瞰の帰路を急く

    三島ひめばしょう

  • 夏の山憧ればかり脆くなる

    岩本遥

  • 夏の山笹に軟球割れてをり

    暁雲海

  • 空映す田の端っこに夏の山

    石原しょう

  • 晴々と夏山めざす一歩かな

    村上薫

  • 闇風や黒き夏山吾を覆い

    古乃池糸歩

  • 夏の山我らは未だ燻りぬ

    坐花酔月

  • 夏の山六歩の祈り日和山

    五七五八一九

  • 夏山や見果てぬ夢のキリマンジャロ

    風虎

  • 夏山を送電線と駆け上る

    あなうさぎ

  • 夏山肌にゴンドラの影一直線

    黒蜜かりんとう

  • 血豆咲く木道夏の山蒼天へ

    長澤 創次郎

  • 夏山の襞それぞれに温気かな

    和泉攷

  • 夏の山研ぎ澄まされた耳震え

    吉川花ほっぺ

  • 男衆は役目で呼ばれ夏の山

    繁茂おじ

  • 落人の傷癒しけり夏の山

    守屋陽柑

  • 夏の山別子の空や父近し

    北伯和鈴

  • 軸足は青嶺へフリーキックの笛

    本田ぜらちん

  • 「危篤じゃで」校医の訛り夏の山

    羊田メエ

  • 夏の山こぽこぽせせらぎふみおくる

    そわかそわか

  • 夏の山星の数ほど疵もあり

    桂葉子

  • ヴィヴァルディダダダダーッの夏の山

    吉 や

  • 蒲焼の缶詰開ける夏の山

    青木豊実

  • 夏の山ひと息入れて登るなり

    若草千

  • 夏の山峰は切れ切れ筆の墨

    待ち呆け

  • 歯ブラシの毛先は硬し夏の山

    山次

  • 夏の山あか牛の背を影渡る

    月丘佑

  • 大和煮を始めて喰ひし夏の山

    かとしん

  • 晴天を抱きて濃ゆき夏の山

    滝沢涼

  • 夏山や大開口へ身のひとつ

    和脩志

  • 黎明のテールライトや夏の山

    土佐俳句人

  • 仙人は夏山を漉し点眼す

    帝釈鴫

  • 稜線の木々四十五度に夏の山

    たけぐち遊子

  • 夏の山木製指の先は空

    つぶ金

  • お囃子の響き聞いてる夏の山

    青海波

  • 夜に遭へるものにも惹かれ夏の山

    あまぶー

  • 夏の山今から描く星の夜

    奈保

  • 飴ちゃんから今はグミちゃん夏の山

    絵夢衷子

  • 眼鏡拭く色濃くなりて夏の山

    睦月くらげ

  • しなやかに太き血管夏の山

    始の子

  • 青き嶺昃きて影三里かな

    橘 春香子

  • 夏の山裸で笛吹く少年像

    むらぴ

  • 遭難者の看板出会う夏の山

    佐藤キキヨウ

  • 雲影の撫でたる記憶夏の山

    清松藍

  • 夏の山胎動ききし熊野道

    岡安大助

  • かろうじてバス通りけり夏の山

    山内 負乗

  • 見送りはホルンと烏夏の山

    野のはな

  • 今が一番若いのよ夏の山

    島 桜

  • 夏山に夕日片肌脱ぐごとく

    海音寺ジョー

  • 橋脚へ巨兵傾く夏の山

    那乃コタス

  • 足触りの荒々しき夏の山に青

    あたなごっち

  • 仙人の心察して夏の山

    独楽

  • 中腹に謎の石碑や夏の山

    つちや郷里

  • 夏山やお出でお出でと夜行バス

    川越 スーさん

  • 白亜紀の化石磨きの夏の山

    山本てまり

  • 夏の山まだ星残る登山口

    吉岡ひさ子

  • 夏山や海にあらねど塩を焼く

    かすか べえやん

  • 頂に薄雲の朝夏の山

    雨水 二三乃

  • 夏の山蒼く包む空は青く

    リコピン

  • 二度三度踏む川の石夏の山

    坂本羊雲

  • 看取る時スマホの演歌夏の山

    虎有子

  • 夏の山スマホの灯のみ里遠し

    圓井一泉

  • 象の背にのどかな波線夏の山

    波多露音

  • 独房のどでんと便所夏の山

    子猫のミル

  • しりとりの在庫尽きたる夏の山

    ゐつしん

  • 遙拝の鳥居より行く夏の山

    佐久凡太郎

  • 夏山や軒に吊るさる一薬草

    らいかの 星

  • 夏の山あの日へ閉づる睫かな

    丸山美樹

  • 廃鉱をもりもり覆う夏の山

    千鳥城、広ブロ俳句部カナダ支部

  • 北欧風オープンサンド夏の山

    紫檀豆蔵

  • 千年の水の重さや夏の山

    アムゼル恵里子

  • 夏の山父のベルトを握りつつ

    赤尾実果

  • 夏山や歩荷を呑んで雲のぼる

    山田不律

  • 雨後の瀬の橋渡りをり夏の山

    今乃武椪

  • 山小屋は鮨詰夏の山の夜

    くちなしの香

  • 外風呂で苔玉のごと夏の山

    西田武

  • 樹林帯抜けなお険し夏の山

    仲間英与

  • 夏山のたんと陽浴びよ遭難碑

    花亭五味

  • 放流のダムさえ小さき夏の山

    坂本雪桃

  • 肉の死を塵と積もらせ夏の山

    シュリ

  • 夏の山光の道が続きけり

    山川凛

  • 夏の山ジャージの列の最後尾

    飯沼深生

  • 病室の窓が切り取る夏の山

    どさんこでび

  • 夏の山石川人の白山よ

    宇於留 礼桜

  • 夏の山みづに神籤の浮きあがり

    藤白真語

  • 夏山や三角点を確認す

    夏目たんちゃん

  • 防災の腕章光る夏の山

    楽和音

  • 夏の山成長痛の足ギシギシ

    今紫

  • 海が見え灯台が見え夏の山

    おのまい

  • 夏山や山霊おわす深き青

    み藻砂

  • 隧道へむんと這ひ入る夏の山

    宗珂

  • 六根の声立ちのぼる夏の山

    美濃仙人

  • 夏の山カラー不足のパステル画

    野田遊水

  • ひたひたと里を呑まんと夏の山

    塩風しーたん

  • 夏山に魂おいて帰りけり

    一走人

  • 夏山にかなしきほどの腐木踏む

    風慈音

  • 夏の山キャピタリズムは問いかける

    幸久

  • 夏山や現るる水束のあを

    紫小寿々

  • 夏の山へ音符表はチェロで弾く

    坂本秋風

  • 背に沈む日の残香や夏の山

    市村音

  • ご機嫌でゐるのが仕事夏の山

    とがりねずみ いくこ

  • 夏山やドローンとさがす三角点

    広島 しずか80歳

  • 夏山を地球の栞紐として

    高遠みかみ

  • 夏の山だいだらぼっちのたん瘤

    向日葵姐

  • 青空を背負ひて立てる夏の山

    田畑せーたん

  • 夏の山近所の神社で疑似体験

    森無田

  • 父ちやんが親父になりぬ夏の山

    山口葵生

  • 木道の果てに悠々夏の山

    平野水麦

  • 八合目這いつくばりし夏の山

    的場ひろべー

  • 引き当てし選手宣誓夏の山

    ふにふにヤンマー

  • 線香を送りて夏の山も暮れ

    佐藤生河

  • 空襲に家族で疎開夏の山

    甘泉

  • ビニル傘ぶつくさぶつくさ夏の山

    草野ふたつは

  • 夏の山不機嫌顔のネオン街

    噂野アンドゥー

  • 夏の山ジャンケンポンの木霊する

    みみみ

  • 鎖場や「行者」坐します夏の山

    中島裕貴

  • 泥んこの球児夕闇に夏山

    小箱 守

  • 頂上や雲の消えゆく夏の山

    のりこうし

  • 夏の山螺旋に登るライトバン

    縄田ゆみこ

  • 夏山の奥や山祇の紙垂白し

    三蛍

  • 花よ鳥と獣よ人よ夏の山

    立ち漕ぎブランコじゅん

  • 夏の山朝黒々と鎮座して

    健

  • なんびとも等しく祈る夏の山

    テレシア

  • 駆くる夏の山頂の磐座

    林 眞亜紀

  • モーツァルト流るるデッキ夏の山

    林省造

  • 夏の山リユツクに海苔の香の籠り

    小田茉由(コミマル改め)

  • 泣く時のちからいっぱい夏の山

    さく砂月

  • 夏山のガマへ鬼神の日本兵

    佐藤烏有

  • 稜線に小さき三角夏の山

    三尾ひすい

  • 夏山路越えきて立つや分かれ道

    舘野白妙

  • 煩いの捨て場は無きか夏の山

    三和 了子

  • 夏の山巨岩踏みしむ瀬戸ゆかし

    ネギ

  • 早朝の青嶺やあたらしき職場

    彫刻刀

  • 七合目からの琵琶湖よ夏の山

    青野みやび

  • 鎖場を励まし合うて夏の山

    加田紗智

  • 夏の山人に触れたり離れたり

    白石美月

  • 雨上がる蛇の匂ひの夏の山

    山地宏

  • 夏山は海よせ返す樹々の波

    剛海

  • 少年に地図と剣を夏の山

    あが野みなも

  • 靴擦れの深くなるほど夏の山

    金子泰山

  • 夏山や神に出逢う道を往く

    伊代ちゃんの娘2

  • 雲の間をかけぬけたるや夏の山

    槇本享咏

  • 夏の山爪切る音に伸びる爪

    トウ甘藻

  • 夏の山友が貝笛吹きにけり

    岡井稀音

  • 夏の山の太き鎖ガシと掴む

    無弦奏

  • 歩こう会参加は五人夏の山

    小島神泉

  • 鳥抱く夏の山なほ楽しけれ

    やまもと葉美

  • 雲上の御神酒ふくよか夏の山

    満嶋ハト

  • 寝袋へ星の近づく夏の山

    高田杏

  • 深き雲稜線の濃き夏の山

    村木年子

  • 夏の山顔を上げよと父のこゑ

    中里 凜

  • 外国人墓地へ風のやはらか夏の山

    亜桜みかり

  • 夏山に八十路の登り足のつり

    アキトユウ

  • 雲を背に随え夏の伊吹山

    山川道樂齋

  • 日の本の山ことごとく夏の山

    如月ドロップ

  • 夏山やこだまはいつも祖父の声

    ほんちゃん

  • 夏の山稚児ら靄より湧き出る

    藤 無南

  • 夏の山これからが面白いのに

    時小町

  • 夏の山獣道のみ見るバイト

    加世堂 魯幸

  • ボタ山に無数の穴出来夏の山

    川辺世界遺産の居候

  • 夏の山邪馬台国の沼の中

    秋野木吾

  • 夏の山生まれかはらば風三度

    だん がらり

  • 夏の山に入れば人も動物

    玉響海月

  • 湖眼下トロッコ列車夏山へ

    みやざき白水

  • 癒しとは記憶の昇華夏の山

    平良嘉列乙

  • 安曇野の青嶺握手の道祖神

    友咲恵子

  • 崖に頭を晒す装束夏の山

    花蜜伊ゆ

  • 父母は寿陵を決めぬ夏の山

    青居 舞

  • 夏の山プレイリストは藤井風

    伊藤てまり

  • 夏の山白灯台に手を振って

    ちびつぶ ぶどう

  • 夏の山一言主を訪ね入る

    パーネ・メローネ

  • 夏の山オペラグラスの落し物

    鷺沼くぬぎ

  • 夏の山すっとんとんと好奇心

    蜘蛛野澄香

  • 満願の顔撮るや夏の山

    安藤 駒

  • 鉄橋を越えてまたもや夏の山

    夏椿咲く

  • 曲がり来る川面幼き青嶺かな

    沼野大統領

  • 先生も恋をしたんだ夏の山

    慢鱚

  • アクスタの推しにも見せる夏の山

    ナオコ タイラー

  • 懐に数多の祈り青嶺濃し

    前田いろは

  • 稜線の溶けて空めく夏の山

    ドナウ絵蓮

  • この土地の重しのやうに夏の山

    すまいる そら

  • おっきい声出るじゃんおーい夏の山

    八田昌代

  • 父死して三十五年夏の山

    ことまと

  • 夏山のあを現世を灼くばかり

    江良 中

  • 夏山を包みてシーツ投げ放つ

    丘 なな実

  • 夏の山恋も忘れて鎮座する

    織 紫子

  • 親しみは呼吸のたびに夏の山

    おんちゃん。

  • 雄弁な沈黙の木や夏の山

    伊藤柚良

  • 山頭火らしき背を追ふ夏の山

    織部なつめ

  • 腕章にリーダーの文字夏の山

    百瀬はな

  • 街一つふところに抱く夏の山

    空地ヶ有

  • 夏の山もうやけくその校歌かな

    三隅 涙

  • 注連以外全て天然夏の山

    大黒とむとむ

  • ト書きの名すべてAB夏の山

    たけろー

  • 廻縁ぞぞ囲むは陣の夏の山

    雪さやか

  • 脱サラの男身を置く夏の山

    白山一花

  • 蒼色の夏山へもや朝の厨

    清水ちぐさ

  • 夏山やふてくされたき十四歳

    徹光よし季

  • 夏山や今日行く病院も見えし

    唐橋 季直

  • 山彦に応え踏み出す夏の山

    千葉睦女

  • 胸元や開けっ広げの夏の山

    大塚迷路

  • 夏の山犬のしっぽのびゆんびゆん

    平野芍薬

  • 正客にきれいな干菓子夏の山

    山城道霞

  • 踏み入れる雨の道筋夏の山

    砂楽梨

  • バーコード読み取れそうな夏の山

    桜井タケ女

  • 夏山の匂ひ貼り付け吾子帰る

    いこん

  • 足速き人の荷小さし夏の山

    ももたもも

  • 車いすのスキール音や夏の山

    紺野あししろ

  • 鮮やかなる嶺の明暗夏の山

    陽光樹

  • 延々と足持ち上げし夏の山

    岩岳太郎

  • ニーハオとすれ違うたび夏の山

    風間 爺句

  • 稜線のこんもり厚き夏の山

    くつの した子

  • 夏山や老若鳥獣嬉々啼翔

    慈雲奏荘

  • 川岸へ降る夏山崩しつつ

    桃園ユキチ

  • 喪の客の一人夏山越えて来し

    有村自懐

  • 妖怪の声の蒼さよ夏の山

    嶺乃森夜亜舎

  • 観光放水夏山の音を撮る

    石ノ上三年

  • 簡潔な兄の返信夏の山

    日暮ひぐらし

  • 夏の山生き抜くための深呼吸

    あみま

  • 夏山の息吹いただく弱視の目に

    ななせ貫

  • 夏山のハーブをスイーツにするところ

    花仮面deノエル

  • 夏山を背にして水質検査かな

    羽衣.ノエル

  • 夏山を遠くに見ゆるアキレス腱

    野原 華

  • フニクラの最前線へ夏山来

    笑姫天臼

  • 四、五人の撮り鉄並ぶ夏の山

    鉄の翼deノエル

  • レントゲン骨の色透く夏の山

    麓 佳衣

  • 夏山を出でる上腕二頭筋

    米澤百鶏deノエル

  • 沢鳴りの耳塞ぎたる夏の山

    岬ぷるうと

  • 夏山にハレー彗星見に行った

    大山兎山deノエル

  • 夏の山望む一茶の小径より

    冨川ニコ

  • ウクレレの音したやうな夏の山

    キティキティdeノエル

  • 講義抜けあえぎて登る夏の山

    風の鳥

  • 夏の山お前大きくなったよな

    日月見 大

  • 天空の鳥居をせほふ夏の山

    章 deノエル

  • 夏山に訊く大学か就職か

    桜鯛みわ

  • 馬の背に立ち竦む子よ夏の山

    あねもねワンヲ

  • 背すじ立つ我が夏山の朝眩し

    西野桃果

  • 家族てふ連続写真夏の山

    田辺富士雄

  • 夏山の朝の雲きれ水墨画

    亀くみ

  • 夏の山鎮守の祠探りけり

    みやこさん

  • 雲を吐く龍の棲み処か夏の山

    愚老

  • 雲ちぎれニッカの軽き夏の山

    まー坊

  • 道標に手描きの鳥や夏の山

    天陽ゆう

  • 鈴ふたつ夫婦で四つ夏の山

    水間澱凡

  • 扉とは開けるものなり夏の山

    高橋寅次

  • 雲は千変万化夏山は不動

    大和杜

  • 夏の山天に近づく雲そこに

    丘るみこ

  • 夏の山スニーカーの紐絡まりて

    辻本四季鳥

  • 父の背に夕日ひろがる夏の山

    内山清白

  • 夏の山誤送信さえなかりせば

    金田庭園

  • SLの煙斜めに夏の山

    常磐はぜ

  • ふわ雲をお当てくだされ夏の山

    摂田屋酵道

  • 人生を途中下車して夏の山

    森中ことり

  • バラ輝石砕くタガネや夏の山

    翡翠工房

  • 夏の山日陰を運ぶロープウェイ

    朧月 幸乃丞

  • 夏の山その中心の槍ヶ岳

    せいち

  • 青嶺立つ愛犬祈祷や御岳山

    鱈 瑞々

  • 夏の山リフトで行ける所まで

    豊岡重翁

  • マントルを心臓として夏の山

    晩乃

  • 骨密度まだ五十代夏の山

    小笹いのり

  • 夏の山光も影も生々し

    五十嵐 三連単

  • 夏の山父の名残りの卵焼き

    阿万女deノエル

  • 千年の拍手の容夏の山

    落句言

  • 犇めきてタオル干したる夏山家

    森重聲

  • 夏の山白き画帳へ緑さす

    明智明秀

  • 分け入る分け入る夏山をでかい声

    一斤染乃

  • 癇癪の鋭き童女夏の山

    吉田一葉

  • 青き嶺半世紀前のクライマー

    富永武司

  • 夏の山地滑りの跡なぞる羊歯

    相沢 薫

  • 夏の山いかにも無口だから好き

    滝澤凪太

  • 絵日記の余白はみ出す夏の山

    深森佳鶴

  • ヨーデルのあとを追ひけり夏の山

    石塚碧葉

  • 夏の山ここらあたりが源流点

    猫ふぐ

  • 似顔絵の父はにこやか夏の山

    田辺ふみ

  • 微動だにせず夏の山夏の空

    里 山子

  • 垂直に視線下りし夏の山

    積 緋露雪

  • Tシャツの土に虫来て夏の山

    俳句川棒人間

  • 白馬から青き絵手紙夏の山

    みやかわけい子

  • ポケットに植物図鑑夏の山

    奥田 風鈴

  • 夏の山浴びてこれより反抗期

    家守らびすけ

  • ろうそくの炙るマシュマロ夏の山

    野井みこ

  • 頂きを雲に喰わるる夏の山

    朝日雫

  • 夏山や奉幣殿に大鈴ぞ

    智 幸子

  • 夏山や村は過疎とふ桃源郷

    坂下しわ

  • 十和田市は碁盤の無限夏の山

    伊沢華純

  • 雲梯に皮剥けた手へ夏の山

    井上鈴野

  • 沢水を掬いて溢す夏の山

    朝里いつか

  • 夏の山白亜紀を覗きみるルーペ

    橘柚色

  • ぞろぞろと塾生連れて夏の山

    加藤多作

  • 雨脚の迫る龍の背夏の山

    国東町子

  • すれ違う歩荷の歯白し夏の山

    麗し

  • 夏の山わたしの子らと断崖より

    白井佐登志

  • 夏の山筆の乾きをもて余す

    白庵

  • 珈琲を飲む牛飼や夏の山

    秋山らいさく

  • しうしうと水蒸気噴く夏の山

    丸山隆子

  • 夏の山一枚岩の照り返し

    円美々

  • 故郷の夏の山まあ小まいこと

    刈田陽子

  • 壁砕く重機の彼方夏の山

    ほのぼぉの (蚊帳のなか)

  • 放牧の嶺を隠して夏の山

    西野和香

  • 夏山の真青を走り抜け出雲

    杼 けいこ

  • 「かえりたい」歯みがきできた夏の山

    岡田きなこ

  • 夏山や冷気入り来る朝の窓

    紗藍 愛

  • ケルンまた増えて慰霊の夏の山

    老人日記

  • 夏の山空を切り取るグライダー

    とも子

  • どこまでも馬よ嘶け夏の山

    吉谷地由子

  • 登るほど空気の尖る夏山路

    空郷 阿房人

  • 望遠鏡担いで登る夏の山

    富山の露玉

  • 夏の山やせせらぎ灌ぐ森の椈

    touka.k

  • 迂回路のまた現るる夏の山

    ふくじん

  • 夏の山雲をもくもくあそばせて

    横山ひろこ

  • 髭面の男笑へり夏の山

    青星ふみる

  • 夏山や空をチクリと飛行塔

    小山まきに

  • 夏の山つと現るる天主堂

    浅紫 泉

  • 伐採後輪郭光る夏の山

    ムシ・ミカミ

  • 夏の山呑んで色濃く五色沼

    吟  梵

  • 夏の山我は空より眺めたり

    ナタデココ

  • クレヨンを全部使って夏の山

    川屋水仙

  • 借景の立ちはだかりて夏の山

    麻中蓬子

  • 飯盒の声奔り出す夏の山

    椋本望生

  • けふ川面凪ぎたり夏の山あをし

    今井方円

  • 踏み分けの荒ぶ道なり夏の山

    金子月人

  • 夏山の噴煙くまモンは笑う

    一井蝸牛

  • 夏山や駅舎と午後が置いてある

    康お

  • 下栗の里や眼下に夏の山

    夜ノ森ムーミン

  • 夏の山ピーターパンと越えて行く

    林 水城

  • テンガロンハット頼もし夏の山

    かつたろー。

  • 開墾の重機よあせし夏の山

    道草ぞうり

  • 早生の彼が居そうな夏の山

    みしまちづる

  • 夏の山帰路も地蔵とクラフトコーラ

    井田みち

  • 夏の山ふくらみきつてはみ出して

    蜥蜴の尻尾

  • 滑り来る雲の足跡夏の山

    荒木響

  • 暮鳥の詩の浮かぶ空や夏の山

    祥林

  • 夏山に竜眼の池開きけり

    東山すいか

  • 果てしない幽閉夏の山を道

    二重格子

  • 夏の山の底より滲む水の冷え

    大和田よつあし

  • 夏山のミストまとひて車椅子

    塚本隆二

  • 河童橋子らと分け合う夏の山

    くりた りく

  • 夏の山恩師の住所尋ねけり

    京有楽草

  • 夏の山サッポロ一番塩らーめん

    野点さわ

  • 仕事なき他力本願夏の山

    スズランチイコ

  • 狂ふほど青の騒がし夏の山

    なしむらなし

  • 親離れ学ぶ火おこし夏山家

    膝擦 小僧

  • 銀色燃えそうな自転車と夏の山

    中村 聴波

  • 夏の山身をさらひゆく白き風

    清水ぽっぽあっと木の芽

  • 割り箸で喰らうカレーや夏の山

    ユキト

  • 城跡の井戸の暗さよ夏の山

    坂野ひでこ

  • 拾時間青嶺を征きて杉に会ふ

    秋内 壱玖

  • ナキウサギ天を見つめる夏の山

    高石蓬莱

  • 臍の緒の小さかりけり夏の山

    樹海ソース

  • 夏の山お守りになる紙の地図

    森葉豆

  • 夏山や父が作った竹の竿

    月見人

  • 夏嶺や自宅介護の母百五

    木村木霊

  • 靴紐の白の明るき夏山よ

    風花まゆみ

  • 初期微動継続時間夏の山

    人見直樹

  • 吹上げのコルに巨岩や夏の山

    白井和玄

  • 夏山ややっぱり声はかけてほしい

    虹博筋

  • 晴れる時一層黒き夏の嶺

    沢胡桃

  • 自信ない方は左へ夏の山

    宮坂暢介

  • ハミングの威風堂々夏の山

    くま鶉

  • 見開いて骸の虚ろ夏の山

    恵勇

  • 夏山の息吹の中を巡礼路

    角田 球

  • せせらぎは風の産道夏の山

    鷹星

  • 夏山や茶屋の間口の夢幻なり

    蘭丸結動

  • 宿出ればぬをんと近き夏の山

    大岩摩利

  • 夏の山リュックに文庫ニ三冊

    万寿果

  • 生徒らは画板抱へて夏の山

    ルーミイ

  • 本戦や無地のハチマキ夏の山

    将一

  • 夏山に制圧さるる我が郷里

    眞さ野

  • 銀色のポテチ膨らむ夏の山

    鹿達熊夜

  • おくつきに末葉ら仰ぐ青き嶺

    篠川 翠

  • プレパラート置いた理科室夏の山

    空乃さゆり

  • 装備一式退職祝い夏の山

    河上摩子

  • 夏の山微熱が続く療養所

    加藤水玉

  • 介護受けたぐり寄せたし夏の山

    むじーじ

  • 父の靴弟履いて夏の山

    卯之町 空

  • もう一人やまびこ潜む夏の山

    青葡萄

  • 夏の山地球はあをき星と知る

    窪田ゆふ

  • 夏山や磁場に緊れる粗き猪口

    小路愛生

  • 屋上の扉開きぬ夏の山

    柊

  • 明日裂け今日にも裂ける夏の山

    山村史郎三蛍

  • 夏の山魂一つ雲に透く

    村上秀造

  • 夏山や父の歩みを胸に追ふ

    翠永風彩

  • 光へとじりじり攀じれ夏の山

    たこ山焼之輔

  • 差し出す手を掴まず前へ夏の山

    大

  • 赤子抱く二の腕太し夏の山

    晴田そわか

  • ゼッケンの角のほつれや夏の山

    嶋田奈緒

  • 青嶺や冒険の果て雲の切れ間

    山崎太葉

  • そういえばケンカしてたね夏の山

    日向こるり

  • 夏の山酒臭の僧とすれ違う

    丁鼻トゥエルブ

  • どうと吹く夏山の風腹を突く

    藤永桂月

  • 夏山や龍のごと雲従へて

    小倉あんこ

  • 夏の山城を頂き海ひかる

    南全星びぼ

  • 三回忌おりんに惹かるる夏の山

    円谷琢人

  • 夏の山いつもの顔の揃いけり

    盛 久子

  • 夏山に少し間の空くアナウンス

    大谷 走郎

  • 直飲みの水筒傾げ夏の山

    須磨ひろみ

  • 隧道の暗がり穿ち夏の山

    千賀子

  • 夏の山旗めく「除草作業中」

    古都 鈴

  • 夏山へゆく人とゐて老いにけり

    渡辺宵雨

  • 酒蔵の並ぶ清流夏の山

    そうま純香

  • 淋しさよ遠夏山は変りゆく

    桔梗

  • ラボットと眺める夏の山遥か

    ばちゃ

  • 清流に十指を浸す夏の山

    羽住博之

  • 黒き腕ザイルの緊まる夏の山

    黄恍哲

  • 夏の山ナビの行く先鳥黙る

    上ノ石 比呂

  • 挨拶の短かりけり夏の山

    愛柑いつき組note俳句部

  • 棄教者も救われにけむ夏の山

    にかちん

  • 白き鳥来て夏山を遊ぶかな

    山本先生

  • 夏山に指定ジャージの長き列

    増山銀桜

  • 夏山に線状降水帯重き雲

    鶏口牛後

  • 焼肉の匂いが残る夏の山

    多可木deノエル

  • 甌穴の丸石焼くる夏の山

    大本 武

  • 墓碑あればただ目を瞑る夏の山

    ふるてい

  • 夏の山雲の薄っすら血に染まり

    登盛満

  • 病癒ゆ休み休みの夏の山

    戌の箸置

  • 身一つ肌の粟立つ夏の山

    大和屋儀平

  • 缶一本椅子の軋みや夏の山

    日の峰祥雲

  • 父とゐて言葉少なし夏の山

    萩女

  • 生まるるは生まれ尽くして夏の山

    白神ハムサンド

  • 夏の峰かへれぬ島をみはるかす

    はなだ杢

  • 清流にトロッコ映し夏の山

    米山カローリング

  • フェスの跡足場を解けば夏の山

    堀田おべさ

  • 営業の車窓はずっと夏の山

    くぅ

  • 夏山の杖より早し爺の足

    藤咲大地

  • 雨霽れて白雲すがる夏の山

    与志魚

  • トロリーの隧道湿り夏の山

    海原帆布

  • 白球を追へば鳶あり夏の山

    栗林洋一

  • 夏の山眼窩に翅のこすれ合ふ

    古瀬まさあき

  • 夏山に我が名忘れてしまひけり

    宮下ぼしゅん

  • この先は陸軍跡地夏の山

    世良日守

  • 母叱る夢より覚めて夏の山

    野中余花

  • 而してぢぢばば夏の山へ入る

    霜川このみ

  • 夏山の空気を抱いて空調服

    ぜのふるうと

  • あるがまま神を語らぬ夏の山

    坂本秋天

  • 獣らの聖陵の地や夏の山

    そまり

  • 歩荷発つのべーっと雲は夏の山

    福田みやき

  • ゴンドラ後紐締め初の夏山へ

    凪ゆみこ

  • 見下ろして見上げて高し夏の山

    そめやまさみ

  • 武さんのとこの子じゃねか夏の山

    本田 踊留

  • 市役所を超えて朝日の夏の山

    山崎 佳世

  • カーブ先視野はみ出して夏の山

    花彼岸

  • 初舞台向かう車窓の夏の山

    中村あつこ

  • 夏山や写真の父は笑ふだけ

    えりべり

  • 夏の山天空に心奪われ

    瑠璃

  • 牛乳の濃きを知りたる夏の山

    波世 遠

  • 食虫植物見つけし吾子の夏山路

    とんぼ

  • 吹き上がる白い暴力夏の山

    菊池克己

  • 夏山に向かいてレフトフライ揚ぐ

    千葉転石

  • 美味さうに藁葺きしわぶる夏の山

    みしまはぐし

  • 空堀に熱閉じこめて夏の山

    柴 野鍛冶

  • ヘリ降りて何歩捜索夏の山

    びんごおもて

  • 屍を抱いて膨れる夏の山

    秋野茜

  • 聖域を侵さず低き夏の山

    さかえ八八六

  • 骨壷と連れの旅路や夏の山

    瓢箪鯰

  • 夏山や硫黄の匂ふ獣道

    早坂喜熊

  • トレパンの三角座り夏の山

    藤井かすみそう

  • 夏の山若鷹一羽したがへて

    あすかきょうか

  • 夏の山枝打ち杉が陽を誘ふ

    山崎さわさわ

  • 肺腑へと青嶺をみたすグラススキー

    棗椰子(なつめやし)

  • 夏の山木の根二の腕ふくら脛

    広島立葵

  • 天鵞絨の統べるみどりや夏の山

    青井えのこ

  • 夏の山眺めるだけの膝チタン

    石原由女

  • 吾背子の背はたのもしや夏の山

    白猫のあくび

  • 夏の山緑を分つみづの音

    夏川三矢子

  • 夏山や瀑沫に浮くムーンボウ

    桃姫

  • バス降りて五分わけ入る夏の山

    猪子石ニンニン

  • 地蔵尊に誰かの護符や夏の山

    万里の森

  • 夏山やCT検査の結果待つ

    岡井風紋

  • 夏山や河童は涙零しおり

    唯野音景楽

  • 名を連ね待てる生そば屋夏の山

    飯村祐知子

  • 瞑ぶれる女神の像や夏の山

    半熟かさぶた

  • 夏山の背負う一切衆生かな

    月下檸檬

  • 夏山の風を味方にカヌー勝つ

    アクティヴ如月

  • 瞑目の女神のごとし夏の山

    小原田幸治

  • あや取りのやうな吊り橋夏の山

    ふもふも

  • ジップライン夫と突っ込む夏の山

    あまぐり

  • 父のなき甥が隊長夏の山

    巳智みちる

  • 夏の山日本列島隆起せり

    生季音

  • 夏山のガレ場会釈のぎくしやくと

    はれまふよう

  • まだ透けぬ花を待ちをり夏の山

    村雨藍

  • 夏の山埋もれし城の鏡石

    櫻花顕

  • 廃校の窓に明るき夏の山

    玖良咲

  • 夏山を下り温泉前バス停

    さおきち

  • 夏の山水神様も喉渇く

    髙橋花紋

  • 山小屋にホルンの響く夏の山

    藤田好山

  • 降りしきる星を拾いに夏の山

    玉川 徳兵衛

  • 星も月も朝日も近き夏の山

    富山湾

  • 遭難碑行く手阻むや夏の山

    宮沢 韋駄天

  • 夏の山わらべ地蔵のかくれんぼ

    板橋とをし

  • 夏山に幸住むとぞ登り来る

    中村 自在

  • 眼下なる夏山連峰風重し

    本多 弘幸

  • 飯を手に雨具取り出す夏の山

    篠雪

  • 夏の山かの国境のそこに在り

    梅田三五

  • 夏の山おにぎりの大三角形

    洒落神戸

  • それぞれに呼ぶ名ありけり夏の山

    みうらけんじ

  • 夏山や翳り湛ふる谿ひとつ

    亀山酔田

  • 夏の山呼ばれてなかったやも知れぬ

    長良くわと

  • 夏の山爪を隠して生きてをり

    やっちゃんち

  • 翠玉の岩苔見上ぐ夏の山

    吉 勇之助

  • 夏山や乳歯投げたるどこへ往ぬ

    松川 優羽

  • 海苔全周巻くおにぎりや夏の山

    西川由野

  • 五合目にいつも降らるる夏の山

    板柿せっか

  • 夏の山五合目からのラブレター

    まこちふる

  • 夏の山葎の中の吾の頭蓋

    斯波 子庭

  • 宣材の写真を夏の山と撮る

    みたまん

  • 五日目の18きつぷ夏の山

    北村 崇雄

  • 星背負い立つ夏の山神のごと

    蓮見玲

  • 内房にまわり入るなり夏の山

    松坂 コウ

  • 夏山や熊野の路地に満つる熱

    河南朴野

  • 見て回る空の箱罠夏の山

    西町花冠

  • 被災地を摺動軽ろし夏の山

    しるこう

  • 夏の山夜も電気のないトイレ

    久米穂風

  • 夏の山父はふところ広かった

    高田ちぐさ

  • 鬱三年拾った犬と夏の山

    仁山かえる

  • 夏山を下る無口な無精ひげ

    慈夢りん

  • みおろして吾を誰何する夏の山

    渡延 音珂

  • 情死せし姉の御魂や夏の山

    武田ラーラ

  • 夏の山アルペジオ弾く甲高く

    いませいしゅう

  • 夏の山一筋続く光跡

    綿鍋雪

  • 絶景の場所は霊園夏の山

    辰巳電柱

  • 夏山を絶妙に櫂捌く泡

    今田さや香

  • 崖つぷちの瞑想の道夏の山

    杉山オリゼ

  • 旅先にまた白き塔夏の山

    手嶋子犬

  • 腰下ろし葉先ギザギザ夏の山

    諫鼓苔深

  • 夏の山入りて歪みける頭上

    共通因数

  • 青嶺を横目に朝の坂下れり

    鈴花 あこ

  • 早起きして木霊を起こす夏の山

    冬島 直

  • 夏の山下りて信州蕎麦二枚

    まきうち祐

  • 足のマメ庇ひて下る夏の山

    山内彩月

  • 夏山や水のボトルの底も空

    ぞんぬ

  • 夏の山まだ帰らない母を待つ

    月野風花

  • 道しるべの釘新しき夏の山

    柚木みゆき

  • 石段の果て夏山の懐へ

    風かおる

  • 夏山のふところ深くみづ生まる

    花見鳥

  • 満天や大三角の夏の山

    那須のお漬物

  • 木の間よりひかり煩き夏の山

    林廉子

  • 広角のレンズの奥や夏の山

    イマセイシュウ

  • 駆け下る始発目指して夏山路

    紫鋼

  • おかわりのぬるいカレーと夏の山

    水京

  • 夏山やぞつくり育つ九人の子

    岡田雅喜

  • 大鍋のミネストローネ夏の山

    たーとるQ

  • 潤いの気流の下る夏の山

    紅紫あやめ

  • 内宮の褪せし擬宝珠や夏の山

    葉多豊

  • 夏の山ザックに揺れるアルミマグ

    花星壱和

  • 夏山は母大丈夫大丈夫

    田中麦

  • ゴンドラは人影疎ら夏の山

    糺ノ森柊

  • 夏の山頂点つかむマウンドよ

    宮澤博

  • 夏の山瞳に深き常盤色

    龍哉

  • カットバン三度貼りかえ夏の山

    馬門宗太

  • 石を抜き靴底締まる夏の山

    粗茶・番茶

  • 夏山に戦い挑む鬼瓦

    大田白梅

  • ギシギシとザック夏山ほど膨れ

    茗乃壱

  • 夏の山空が360°

    猫塚れおん

  • 宿坊の精進料理夏の山

    雨李

  • 夏の山連れと逸れてけものみち

    うに子

  • 山小屋で読む本二冊夏の山

    鳥不驚

  • 青嶺より帰りしひとの足濡れて

    杏乃みずな

  • また同じ人を追い越す夏の山

    高橋手元

  • 採血の血脈太し夏の山

    定位置

  • 夏の山兄貴の鎖骨めく稜線

    すりいぴい

  • 碧空も頂き見せぬ夏の山

    咲 まこ

  • 夏の山施設の祖父の武勇伝

    渡辺桃蓮

  • 夏山の固定資産税二千円

    明日ぱらこ

  • 夏の山三角点に風の巻く

    竹内ユキ

  • 熊よけの火付けに爺と夏の山

    ヤヒロ

  • 夏山を踏破し叫ぶきみ十四

    夢雨似夜

  • 日もすがら夏山雲をぷかりぷかり

    黒子

  • 筆洗う水に日宿る夏の山

    佐々木棗

  • 夏の山いつか迷った日の匂い

    高重安眠

  • ポセイドンの穂先に堅き夏の山

    森脩平

  • 鉄塔の跡だけ白き夏の山

    塩の司厨長

  • 吊り橋のどこから異界夏の山

    錆田水遊

  • 雲近き正に御釜や夏の山

    うた 歌妙

  • 古隧道怖し伊豆の夏山眩し

    冬野志奈

  • 自衛官の息駆け上がる夏山

    団栗あんパン

  • デスケルをかざせばオブジェ夏の山

    河島 八々十

  • 平成の切土も還る夏の山

    彩桜里

  • 軽装で帰らぬ3日目夏の山

    粋庵仁空

  • もやもやは君を誘えぬ夏の山

    すかーてぃっしゅ

  • 舌下錠固く握って夏の山

    石本コアラ

  • 夏の山カーブミラーの細き道

    汀望人

  • 山陽や夏山のみぞ湛へたる

    北野きのこ

  • 中腹の小枝の束を夏の山

    加山シンゴ

  • 夏山やボンべの列は洞窟へ

    黎明

  • 発車ベル返りもせずに夏の山

    石神湖畔

  • 産土にみづ滾滾と夏の山

    伊予素数

  • 靴洗う夏山の土まだ柔らかく

    小川テル子

  • あああれがみにゃみありゅぷしゅ夏の山

    一蘂六

  • 影くつきりと夏山の八幡宮

    みらんだぶぅ

  • 夏山に巨きな翼広げたし

    小山 晃

  • 阿形の手吽形の手や夏の山

    石塚壜太呂

  • 頂へ続くヘッデン夏の山

    玲風

  • 夏の山入山届を出し一歩

    房総とらママ

  • 湧き水に珈琲淹るる夏の山

    名取秀

  • 幾許くの業担ぐるや夏の山

    空たかし

  • 夏の山小さき聖書を拾いたり

    岩村雪嫌

  • 夏の山川へ飛び込む影はわれ

    人吉番茶

  • おむすびの分下り軽し夏の山

    大澤雷坊

  • 夏山を一身に受け一両車

    吉丈月子

  • 列島の背骨にでんと夏の山

    水蜜桃

  • 水垂れの不動の牙や夏の山

    青女の花

  • 一切を吸ひて濡羽や夏の山

    井川矢亜子

  • 暫しなる黙の一礼夏の山

    富良里旅人

  • 唱題の降れる夏山白の脚絆

    林 うんべらーた

  • どんだけの土草木水夏の山

    伊藤なお

  • 沈香や水は動かず夏の山

    中川 せん

  • 青嶺を子らに向けバスケットゴール立つ

    汐野三書

  • ダウンヒルのコースあらわに夏の山

    そぼろ

  • 夏山や無口でタフな人が好き

    辻 花和音

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