俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2024年2月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • 囀とふ我がブルースよ離職の日

    佐藤レアレア

  • ほおづえが痛い囀りが大きい

    だいやま

  • 騎馬像の騎士は右利き囀れり

    樹海ソース

  • たつぷりと囀満たし柩閉ず

    三尺玉子

  • 囀やありとあらゆる一人称

    花屋英利

  • 囀のがまびすしさや出棺す

    坪田恭壱

  • 半島の海へ海へとさへづりぬ

    森野みつき

  • 鬼門には猿囀の京都御所

    桜井教人

  • 囀や片耳でかいたのかんさぁ

    海星葛

  • 囀りに労わられての墓じまい

    み藻砂

  • 囀やゼンマイのある鳥がぼく

    赤馬福助

  • 囀のあはれ薬草園を出でず

    おかげでさんぽ

  • 囀の芯へ素振りの五百回

    平本魚水

  • ホスピスに覚むる八日目の囀

    島田雪灯

  • 朝の顔さえずり掬いつつ洗う

    松田てぃ

  • 囀の下直立の巡査長

    山姥和

  • 囀に研磨されたる朝かな

    ギル

  • 囀の啄むにまかせゐる耳介

    トポル

  • 囀に濡れて大樹の発光す

    津島野イリス

  • 囀りの鳥居明るし神前式

    秋野しら露

  • 囀やハンマー仕舞ふ調律師

    野ばら

  • 囀りや鎖かかった廃墟ビル

    Nakahara結月

  • まだ今朝の囀のゐる左耳

    海野青

  • 囀りの十に一つは独り言

    岬ぷるうと

  • 龍神の沢の囀しぶきめく

    小豆白虎

  • 囀や練香つまむ火箸の端

    山城道霞

  • 囀を今横糸に織り込みぬ

    森 毬子

  • 青銅の牛に涙痕さへづれり

    あいだほ

  • 囀や口から旗を出す手品

    シュリ

  • 詩集繰る囀りは独逸語のごと

    芍薬

  • 鈴なりの囀あおぐベンチかな

    空流峰山

  • 囀のみづをふくめるもの優勢

    さとけん

  • 混声の和声のようだ囀りは

    山川凛

  • 囀やガラスのこちらまだ微熱

    平としまる

  • 洞窟の聖母マリアに囀れり

    千賀子

  • 囀や水神さまのにはたづみ

    千夏乃ありあり

  • 囀や仏足石の五指ひらく

    小池令香

  • 水輪めく如来の襞や囀れり

    川越羽流

  • 囀や釉薬底に溜まりゆく

    一本橋ふくろう

  • 再起するなら囀の痛むうち

    大黒とむとむ

  • 余震なほさへづりまみれなる孤島

    板柿せっか

  • 囀りや光の沢の魚の影

    富佐野ほろよい

  • さへづりは天性ほんたうはさびしい

    つくも果音

  • 囀のなかへ丸太の杭打てり

    百瀬はな

  • 囀の薬草園をおほひけり

    村木年子

  • 囀やその終助詞はちよつと変

    七瀬ゆきこ

  • 鳥かごの鳥囀りに加はりぬ

    おのまい

  • さへづりの中のポストへ山行記

    じゃすみん

  • 骨箱に桜の刺繍さへづれり

    常幸龍BCAD

  • 囀や風の婚姻色ゆたか

    岸来夢

  • 囀や外して石となる指輪

    長谷川水素

  • 恐竜の喉頭骨や囀れり

    ときめき人

  • ミラージュスコープきらきらさへづれり

    たかみたかみ・広ブロ俳句部

  • 青空を鼓膜のごとく囀れる

    松坂 コウ

  • 囀に書く献体のサインかな

    仁山かえる

  • わたくしす波紋ととどく囀を

    いりこのにゃらつめ

  • 囀の球となりては砕け散り

    元野おぺら

  • 人さがす王さへずりの王宮に

    おきいふ

  • 囀の高ければ吹く間歇泉

    すがりとおる

  • 焼け跡に打ち込む杭や囀れる

    だがし菓子

  • 囀が生きよ生きよと責めてくる

    江口朔太郎

  • 囀をきいてる何となく手をみる

    ヒマラヤで平謝り

  • 囀が痛い学校いくってば

    天雅

  • 囀やサファリの轍ぬかるみて

    巴里乃嬬

  • 囀は余白原子力発電所

    山香ばし

  • 囀りの水をしならせ浴びる象

    麦のパパ

  • 囀や寮の屋上独り占め

    ゆすらご

  • 退院の子と囀をくぐりゆく

    四條たんし

  • さえずりるりるらきりんの舌まるむ

    綾竹あんどれ

  • 囀のすこししづかに熱の床

    池 閑茶

  • 囀に潤ってゆく町の朝

    海老名吟

  • 囀やここにベンチを置いた人

    八十六九

  • 囀りやゴムの樹液を受くる瓶

    慢鱚

  • 尸者として囀りのなかにゐる

    百瀬一兎

  • 四人目は中絶囀が痛い

    栗田すずさん

  • 縄文ぞ巨柱六本囀れる

    野々原ラピ

  • 囀りや嚥下、呂律の良いに〇

    篠原雨子

  • 囀へ鳥語で話す母きれい

    熊谷 温古

  • 囀の山頂海を向くベンチ

    竜胆

  • ごみ出しの朝の囀り妻に告ぐ

    こま爺

  • 囀りを寝ものがたりにパンの種

    中 兎波

  • この囀を聴いてる顔で死んでゐる

    青井えのこ

  • 自転車を盗まれ囀りの登校

    平良嘉列乙

  • 囀や湖面は清らなる鼓膜

    秋津穂 実

  • 水彩画ですかいいえ、囀です

    碧西里

  • 赤土の崖に石器や囀れる

    小保方無弦奏

  • 囀りや無垢のピアノの組み上がる

    沼野大統領

  • 切り株にいて囀りの大き波

    夏椿咲く

  • 囀を歩けば島の砲座跡

    坂野ひでこ

  • ごめんねが囀まみれ父の墓

    一斤染乃

  • 聴診す囀満つる患家にて

    星埜黴円

  • さへづりにならむ韻士よさへづらねば

    加良太知

  • 囀の真下へ滑り込む舳先

    樫の木

  • 電柱の傾く街を囀れり

    長谷機械児

  • 囀の真ん中に張るテントかな

    ざうこ

  • 囀りでもしないと暇で死にそうで

    凪太

  • 囀らむ予て古墳を治めたり

    てつなお

  • 囀りの転調フランクが焦げた

    さるぼぼ17

  • 囀といふとこしへの高さかな

    葉村直

  • 囀や樹下に朽ちたる縄と君

    紅紫あやめ

  • 百年の大樹囀りはち切れん

    熊の谷のまさる(いつき組俳句迷子の会)

  • ドリル音やみ囀の昼休み

    空山プラネタリウム

  • 囀や海に黙する校舎跡

    くろけん

  • 囀へ立てり未完の点描画

    錆田水遊

  • 囀とデッサンの音だけの部屋

    河上摩子

  • 式終えて次の囀待つ校舎

    ゆみづき

  • 囀やひかりが七色の理由

    常磐はぜ

  • 式典は粛とし囀は濶し

    青居 舞

  • 階下りるたび囀へ浸かりゆく

    いさな歌鈴

  • 磐座の一ノ鳥居を囀れり

    むったん

  • 君をわらわないさえずりになりたい

    高尾里甫

  • 今朝囀多し退院の予感

    ぐりぐら京子

  • 寝返りの耳へ囀てふ福音

    三月兎

  • 囀の凝る娼家にフレスコ画

    北欧小町

  • 金印は誼のあかし囀れリ

    空郷 阿房人

  • 囀やチェロをひかりのたゆたへる

    RUSTY=HISOKA

  • さへづりを掻き分けてゆくフリスビー

    山本先生

  • 囀やたましひ色にひらく天

    恵勇

  • さへづりや心臓ぽくんぽくぽくん

    くま鶉

  • さへづりやかつて決壊せし堤

    丁鼻トゥエルブ

  • 裏拍に囀る朝の高さかな

    としなり

  • 囀は音かひかりか多数決

    金朋かいと

  • うつ伏せに出づる埴輪に囀れる

    石田将仁

  • 囀や素直な耳を子に貰ふ

    岡田雅喜

  • 囀や野に捨てられし椅子ひとつ

    渡海灯子

  • 開け放つ囀りのカウンセリング室

    天陽ゆう

  • 囀にことのは譲る離任式

    苫野とまや

  • 囀の降りくる方へ転轍機

    ぐでたまご

  • 神木をくすぐるやうに囀れり

    ⑦パパ・いつき組広ブロ俳句部

  • 囀のたとへば試し書くるるる

    げばげば

  • 病休の五日さへづり刺す如く

    横縞

  • 囀や耳塚といふ石の塔

    多々良海月

  • 囀のひかりに眠るパンの生地

    桜鯛みわ

  • 囀や豊かなる歌集の余白

    山内順子

  • 囀や笛になる骨ならぬ骨

    伊藤映雪

  • 満願の日の囀は薄みどり

    新濃 健

  • 囀りや自分の影に怯む吾子

    いくたドロップ

  • 囀の宮町鬼塚古墳かな

    川岡すえよし

  • 囀に挟まれ歩む廊下かな

    あるる

  • 囀や風土記の丘に風少し

    なしむらなし

  • 囀りは重さの単位空軽し

    世良日守

  • 囀や発射台から見える海

    石神湖畔

  • 心臓の無垢なる囀の間合ひ

    冬のおこじょ

  • 囀や切株はまだあたたかく

    あつちやん

  • 囀や吉祥天の通詞とて

    仁和田永

  • 囀のひとつはやる気なきこきふ

    でんでん琴女

  • 囀りに濡るるや象の仔の目脂

    髙田祥聖

  • さへづりを零れて囀りをこぼす

  • 囀や碑文の窪を明るうす

    加座みつほ

  • 囀の休符を奏でたる庭師

    いかちゃん

  • 囀や上野に旧き野球場

    伊予吟会 宵嵐

  • 囀の止みて円空鑿の音

    なかの花梨

  • 広野編む縦をさへづり横をさへづり

    沢拓庵◎いつき組カーリング部

  • 囀や花の切手を貼る手紙

    山内彩月

  • 囀とくつくつ炊ける朝粥と

    みつれしづく

  • 囀を零し川岸明るうす

    杏乃みずな

  • 詩よ朝も眠りもさへづりも怖い

    嶋村らぴ

  • さへづりのおほよそ余談なる甘さ

    ツナ好

  • 囀や狛犬けふは上機嫌

    あみま

  • 囀に恋したみたい左耳

    Kかれん

  • 育休を告げ囀の昼休み

    ぜのふるうと

  • 囀を湛へ白神山地明く

    さくさく作物

  • 囀の窓辺に二日目の喪服

    倉木はじめ

  • 囀は伸びやか沈みゆく銀貨

    森脩平

  • 待ちぼうけあら囀にイ音便

    蜘蛛野澄香

  • 囀や酒船石に鑿の跡

    空豆魚

  • さえずりに浄める耳やけふきれい

    笑笑うさぎ

  • 囀やなゐに細りし見附島

    HNKAGA

  • 囀の中へ鬱王帰りたる

    つちや郷里

  • 囀や忘れたままの長梯子

    うみのひつじ

  • 囀の波紋ゆらめく板硝子

    黒子

  • 逞しき耳に鉛筆囀れり

    坊いち坊

  • 俊太郎の詩を囀はアルトにて

    鈴白菜実

  • 囀は五十デシベル空青し

    山川腎茶

  • 囀やシュラフの中に残る熱

    清瀬ハイジ

  • 蒼天やさへづりは風結ふリボン

    かゐみすず

  • 吊り葫蘆のぶつかる音と囀りと

    宇野翔月

  • 囀りや下宿の風呂の磨りガラス

    うめやえのきだけ

  • さへづりまだ硬し紅茶が熱すぎる

    津々うらら

  • 囀や酵母タンクの窓に泡

    犬山裕之

  • 囀りの病室棟のビオトープ

    狩谷わぐう

  • 囀の明度例えば乳児の手

    あなぐまはる

  • 濁音を忘れた囀のきれい

    浦野紗知

  • 囀や製糖場に人見えず

    空木眠兎

  • 囀りの痛みイヤフォンからまりて

    野点さわ

  • 囀止む何事もなくまた満つる

    虎穴虎児

  • さへづりや職員徽章返却日

    幸田梓弓

  • 囀やガレの花瓶の仄昏き

    渡辺桃蓮

  • 囀は声明鎌倉は大仏

    藤源卿

  • 角曲がる囀一気に攻めてくる

    窪田ゆふ

  • 囀やこの鬱憤をさしあげる

    こもりく

  • 標識の矢じるし空へ囀れり

    うみのすな

  • 裸婦像の微笑囀りなほ盛ん

    山田蚯蚓

  • 囀や昼餉の父と鍬のこと

    ソラノさゆり

次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

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