俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2022年5月20日週の兼題

蝸牛

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選までもう一歩】

選者コメント

家藤正人

みなさまこんにちは。初級の選者、家藤正人です。

月曜日は、入選にもう一歩という句をご紹介します。

・月曜日の「選者コメント」に掲載されている俳句については、作品検索はできません。

・月曜日の「ステップアップのためのヒント」に掲載された句、入選句、優秀句については作品検索が可能です。

月曜の「選者コメント」や「ステップアップのためのヒント」を参考に、目指せ金曜優秀句への道!!


---------------------------------

▼【季語なし&違う季語】

夏ひ花思うあでやか君笑う
野々瀬野の子

不如帰体育祭の朝を告げ
弥惣治

夏の夕かの童謡や子ら歌う
松尾ゆうき

一滴冷っと殻に巻き戻る
纐纈智文


手の平にのせて占う空模様
田澤ミツイ

かくれんぼ触角かくして殻かくさず
間野村生


●ピックアップコメント:

季語の入ってない句や違う季語が入ってしまっている句をピックアップ。

蝸牛をテーマにしているけれど、肝心の季語「蝸牛」が入っていないものも。とほほ~。

俳句ポスト365では毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルール。

各回の出題に全員が取り組むことで切磋琢磨を目指しております。

今募集中の兼題は、8月19日締切の「原爆忌」です。ご投句お待ちしてます。


---------------------------------

▼【季重なり】

梅雨入りて蝸牛喜び吾憂うつ

小原 夜迦

かたつむり庭のあじさい散歩中

石出雅英

貝の中夏の音かな蝸牛

富良野

朝露の花に彩り蝸牛

真歩

食えるかな灼けた道路の蝸牛

佐藤誠溢

蝸牛あじさいまでの夢すだれ

福岡俊和

紫陽花に逆さ吊り這う蝸牛

羽衣

梅雨の雨集め角出す蝸牛

加藤三風

うごくかたつむり朧聞くお経

藤田悟

蝸牛牛歩でレタスを試食虫

晴鍬旅人

梅雨の朝若芽美味しい蝸牛

えちご散ざん

梅雨の時期若草食べる蝸牛かな

halca

走り梅雨寝込む私と蝸牛

紫陽花色

蝸牛プール待ち侘び子が燥ぐ

横山ゆみまる

蝸牛蛇を逃れて左巻き

眞熊

かたつぶり登るガラスを夕焼け空

望月ゆう

蝸牛レモンの花の白きかな

晴海南風@「木の芽」

草刈りや殻ごと潰れ蝸牛

房総たまちゃん

ででむしや椎茸坊主と並びをリ

蜂 鳥子

父の日を知るか紫陽花の蝸牛

斉藤舜三

柿の葉の隠す花芽や蝸牛

孔裕

蝸牛残せし殻と青葉かな

篠原一人


●ピックアップコメント:

一句の中に複数の季語が入っている状態を季重なりと呼びます。

「蝸牛」のイメージから梅雨、紫陽花などはあるある中のあるある!

季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ! というわけではありませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。


---------------------------------

▼【蝸牛じゃない蝸牛】

腰痛で歩く姿は蝸牛

華姫

年取りて歩く姿はかたつぶり

西牡丹

点滴棒歩く気分蝸牛の気分

niceboggy

日差し待つふて寝の猫は蝸牛

研亭

まいまいのように噛んでは味わって

波音れもろ

吾子の書く『ね』と『ぬ』の文字が蝸牛

マヒル ムラサキ


●ピックアップコメント:

蝸牛のような動き、蝸牛のような気分、蝸牛のような猫、蝸牛のような文字、などなど。

いずれも本物の「蝸牛」ではなく喩えになっています。こういう扱いになると、季語とは言いにくくなってきますね。


---------------------------------

▼【エスカルゴ】

フランスのランチタイムにエスカルゴ
かよ


●ピックアップコメント:

エスカルゴはフランス語で、カタツムリを意味する言葉。しかし日本ではエスカルゴ料理を意味します。生物の季語「蝸牛」と同一とはちょっと考えにくいかなあ。


---------------------------------

※今回の兼題「蝸牛」初級者投句欄へのご投句は、投句数3979句、投句人数1566人となりました。

以下の句は入選決定!
金曜日「優秀句」へのステップアップのためのヒントをご案内します。


---------------------------------

▼【類想】

年輪の上に雫や蝸牛

兒玉 千明

バス停のベンチに我とかたつむり

高本蒼岑

道端にかくれんぼする蝸牛

佐竹草流

ででむしの銀色の道雨上がる

飛島海道

しとしとと引き篭もりわけ蝸牛

浜のじじい

かたつむり何を考え何処行くか

男子三兄弟

でんでん虫のたりくたりと我が道を

明日燈路

蝸牛角出せ足出せ頭出せ

清正

蝸牛葉風に光る銀の跡

みっちゃん

慌て者ゆっくりやれと蝸牛

泉北の石ヤン

渋滞やわずかに進む蝸牛

本田 浩美

行き急ぐ人間を眺めし蝸牛

想予

エスカルゴ指し子が叫ぶ蝸牛

美浦雪柳

病窓にしの字への字と蝸牛

喜多丘一路

雨の音静かに進みし蝸牛

立香

愚鈍なる我見るようでかたつむり

翡翠

まあだだよヤツデの先客蝸牛

辻勢

かたつむり薄い葉っぱはアトラクション

湯原るるか

蝸牛つんつんつんと角つつく

和泉乃菜

蝸牛ブロック塀に天睨む

道隆

蝸牛のそりと歩む我が道を

大井ゆめか

蝸牛子らが見ている籠の中

芥茶古美

竹の葉に主無き空の蝸牛

北川 高嶺

紫の萼からひょっこり蝸牛

みつこ

ヌメリ痕残して去りぬ蝸牛

篭山眺望

道たどり何処にゆくのか蝸牛

橋口惠

蝸牛葉っぱの陰で雨宿り

晴耕雨読

かたつむり家を忘れてナメクジに

辻枝豆子

葉をゆらす吾子のゆびさき蝸牛

千妙 ひかる

でんでん虫昭和唱歌と懐かしみ

黒田美月

葉をさわりでんでんむしむし急がない

泉の川兼定

蝸牛足跡残す光る道

烏野雛子

雨あがり孫の目線は蝸牛

PE天使

犬昼寝鼻先横切る蝸牛

さよ寛基

かたつむり試しに塩をかけてみる

ぽんたちん

相合傘吾子とさがすかたつむり

隆山 翔子

角たてて雨天決行蝸牛

風利

ででむしや一筆書きの窓ガラス

杉浦貴子

蝸牛稚児に突かれかくれんぼ

山口直哉

引きこもる吾子にも見える蝸牛

煩悩愚息

窓ガラス腹を見せたる蝸牛

神谷理風

雨あがり蝸牛の子ぞろぞろと

久衛

かたつむり今は見かけぬ庭の葉に

増田楽子

ででむしに会いそうな午後雨の庭

藤林るい

蝸牛きらきらの筋通り道

水谷豊海

我もまた背負うものあり蝸牛

多田ひとり

雨上がり蝸牛の軌跡つやつやと

六浦筆の介

かたつむりブロック塀を味見して

逢花菜子

蝸牛葉にしがみつき風耐える

稲城蒼海

愛犬の駆け寄る先に蝸牛

吉見小鈴

園庭の子ら駆けまわり蝸牛

白崎華芳

蝸牛留まる草を抜きそびれ

黙々笛

銀色の足跡ぬらり蝸牛

カワムラ一重

太古の海の殻を背負ふや蝸牛

川崎ルル

それぞれの歩む速さよ蝸牛

青葉筆五郎

行先は決まっているのか蝸牛

柚木 啓

かたつむり何を怒るか角出して

金森チイ

再びの雨を待とうよ蝸牛

寿まいる

蝸牛じょうろの縁を進みおり

長野 雪客

蝸牛ぐるぐるつつき待ちあぐむ

白取 幸明

蝸牛つくる右手のチョキにょろにょろ

生もみじ

雨あがり嬉々(樹々)と葉を這ふ蝸牛

古都酔仙

音もなく降る雨仰ぐ蝸牛

花とわこ

そういえば最近見かけぬ蝸牛

日日子

蝸牛コンクリ塀を味見中

染野まさこ

蝸牛や楽園何処我が庭か

月最中 松本

雨の中のんびり進むかたつぶり

田口悲真棒

雨あがり草むら奥に蝸牛

井上 教

通学路ゆるり我が道かたつむり

かなたはる

蝸牛見上げ焦がれた虹の橋

葛葉澪標

人生はゆっくり進めと蝸牛

伊藤順平

道標無けれど進め蝸牛

勾玉環々

大きな葉雨中の散歩蝸牛

望月幸人

門に筋コンクリート食うででむし(蝸牛)

津嶋 有明

幼児でもマイホーム持つ蝸牛

廣中恵泉

カタツムリ子どもにみつかり角かくす

花根ひろこ

いつそこにいつまでそこにカタツムリ

清水 了観

蝸牛角出し亜子とにらめっこ

高田はっち

しゃがみ込み葉っぱの裏のかたつむり

金子恵

雨間の傘の雫や蝸牛

かおる子

蔵ひとつ背負いて余裕かたつむり

青木福

幼子が雨をはじくや蝸牛

萱沼八つ帆

蝸牛両手でツノ出し歌う吾子

菊谷めぐみ

ででむしの小さき渦の宇宙かな

あみ寧己

蝸牛古稀半ば行くわが身をや

長鍛

かたつむり保護し葉に載せ微笑む子

山本語句樂

前日の激雨のアトに蝸牛散歩

齊藤彩晶

かたつむりガラスに張り付き腹を見せ

kikuti-aya

蝸牛日陰にひそりただひとり

松尾なおゆき

傘差して探す蝸牛の棲家

椿 律

姿見ぬいずこで暮らす蝸牛

白山

ブロック塀かりかり食むや蝸牛

芝G

銀色の道歩みたりかたつむり

玉井令子

雨止んでまた雨呼んだ蝸牛

緑野李子

でで虫の持ち家ありて唄となり

冬月サラ

かたつむり今日はどこ行く雨の朝

よつ葉

小さき手に捉えられたりかたつむり

菅原ゆう

雨の日の家路は遠く蝸牛

柑たちばな

葉の裏にむくり蝸牛の時空

せんとう一波

家背負い自由?不自由?かたつむり

とき流る

休日はのんびりゆっくり蝸牛

猫辻みいにゃん

蝸牛家を背負いて雨の音

雲井草舟

かたつむり恵みの雨と小休止

可可夫豆

青空や木の葉に揺れる蝸牛

詠野孔球

カタツムリの通り道が光る雨あがり

藤沢マグネット

かたつむり這って糸模様のキラリ

谷川 智空

格好の子等のおもちゃか蝸牛

吉 哉郎

光る線辿る先には蝸牛

今井桃子

朽ち果てし雨どいそろり蝸牛

竹東子

かたつむり朝はまだかと待ちぼうけ

蒟蒻姑娘

朝雨でげんなりでで虫は生き生き

土鍋御飯

ゆっくりと急いで殻へ蝸牛

北の星

悠々と野菜売り場に蝸牛

和の光子

雨模様荒れた花壇に蝸牛

正健

葉隠か大雨に黙す蝸牛

茶柱 杏

通学路急ぐ傍ら蝸牛

山太平

蝸牛の家空き家なり塀のすみ

あすか蘭紅

蝸牛初フレンチの父と娘と

大町夢乃

地図ありしレタスの葉裏かたつぶり

花昌

突風に葉にしがみつく蝸牛

齋藤鉄模写

蝸牛昨夜の嵐どこに居た

おさだ澄恵

蝸牛歩んだ道をきらめかし

小鳥乃鈴音

かたつむり去る残せしは銀の道

KAZUピー

蝸牛コロンと落ちてまた登る

齋陽花

マイマイよ足跡のこし塀登る

福心棒

かたつむり草木も花も雨浴びて

ふにゃふにゃ プリン

背に負うた殻は重いか蝸牛

薔薇村

なりたしやなきみちあゆむかたつむり

かまど猫

蝸牛雨待つ葉っぱに銀の道

如月霞

溺れるか雨が苦手なかたつむり

さわだ佳芳

雨間に長靴はしゃぎ蝸牛

わすれ傘

雲去りて蹲の陰に蝸牛殻

竹内 喜和

蝸牛葉裏隠るる雨香の夜

渡邉志づ

窓に痕蝸牛のスケートリンク

町乃 磯鵯

雨上がり足どり軽くかたつむり

藤田陽太

蝸牛角振り捜す家族かな

静月夜

綱渡り物干し竿にかたつぶり

華花開く

子の笑顔葉の上親子のカタツムリ

R子

雨煙る塀をなめるやかたつむり

花水木士

バス停で晴れ間を待つや蝸牛

イドウタ

蝸牛いのち育むあの殻に

ランナーズ寅さん

でで虫や過去を引きずり這うてゆき

田中亀子

かたつむり晴れ間ねらってお引越し

あじさい

かたつむり杖つき進む義父そろり

愉来理あゆむ

蝸牛来た道ぬらり光りおり

つきあかり

蝸牛ふたりで眺む停留所

谷村無二多

雨の音幼子描くや蝸牛

涼風 蘭

かたつむり渦巻き模様目が回る

ほろう

のそのそと軒先めざしかたつむり

酔丑

葉の上を誰にも会わずかたつぶり

わきのっぽ

蝸牛ゆっくり登る石畳

千竜楽

カタツムリ濡れ枝たどる曲芸師

光顕

かくれんぼ足跡残すかたつむり

斬九郎

私とて小さき頃からかたつむり

八九テン

カタツムリ葉の裏側で雨を待つ

秋野香

蝸牛見守りし道吾子登園

住田 赤鈴

吾子が泣く未だ見て怖ゆるかたつむり

栗原孝博

何もせず蝸牛観る雨の午後

つくばみらい亭

蝸牛スローモーション雨の中

好文亭偕楽

童謡を真似て角だせ蝸牛

青玄

かたつむり歓声響くグラウンド

美羽烏子

かたつむり思案めぐらす葉の上に

舒莉 安寿

小さくても家を背負いし蝸牛

夢バーバ

蝸牛帰りまぎわの葉の裏に

中野むべ

菜園やレタスに蝸牛かくれんぼ

如月エミ

蝸牛ふり向きもせず先は雨

あやたか

蝸牛ヒカリ残して旅ひとり

おでめ

ブロックを我が物顔で這う蝸牛

菅野望月

まいまいと指さす指の愛らしさ

浪士夏純

コンクリの壁に潜めて蝸牛

森野翔

定年し時間スローな蝸牛

まこと(羽生誠)

蝸牛子の笑い声響く園

神戸めぐみ

雨の音聞いて目覚める蝸牛

きっちゃん

葉の裏でのびのびするな蝸牛

武智浩

早朝の新聞受けの蝸牛

月見草子

風雨止み撓る葉先に蝸牛

ハナショウブ

雨もよい窓にゆたりと蝸牛

杜の声

雨上がり牛の歩みかかたつぶり

中仕掛け

でで虫と吾子の成長のんびりと

桃山鍛一

菜園を我がもの顔にかたつぶり

かねひさ光華

園庭に子らのダンスとかたつむり

スマホ優

蝸牛住所不定の一人旅

中井 昌太

蝸牛ブロック塀を登りけり

電柱

一本道ぬめりつけて蝸牛

水晶文旦

かたつむり雨に堪えいる置石に

高田翠穂

雨の日はおでかけ楽しかたつむり

鶏胸肉太郎

雨降るの?空を見て蝸牛をまた

獣羅

まいまいの2匹語らふブロック塀

荒磯魚々

ゆるゆると我の道なり蝸牛

高田ねこぱんち

雨上がりここもかしこも蝸牛

アガニョーク

ででむしや葉の裏表食べ歩き

数哩

蝸牛飾り硝子に這いし跡

鈴木 翠月

銀の軌跡でんでん虫の朝来る

あすかきょうか

雨の日もよき天気かな蝸牛

高保ちこ

蝸牛生まれし時に家を持つ

宮澤博


●ピックアップコメント:

今回も類想がたくさんたくさん集っております。

雨! ゆっくり! 這ったあと! その他たくさん!

たくさんの類想を見ることによって、自分の中に類想のデータベースが構築されていきます。今回見かけた発想のおかげで、陥りがちな類想も避けられるようになるかもしれません。

---------------------------------

明日から火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。入選句の評価は火、水、木(ステップアップのためのヒントに掲載分も含む)ともに同じランクです。順不同での掲載です。
そして金曜日は、初級者投句欄の優秀句発表です。

投句はこちら