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中級者以上結果発表

2021年4月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

特選

  • ランプつけ直せば蛇の視野にいる

    ツナ好

    選者コメント

    夏井いつき

     ランプを付け直しているのは、バンガローでしょうか、流行のソロキャンプでしょうか。「つけ直せば」で、ぼおっと灯る炎の感触が蘇り、そのとたんに出てくる「蛇」の一語にドキッとさせられます。さらに巧いのが、下五「視野にいる」というリアリティ。こちらを見つめる蛇の黒い目に、ランプの炎がてらてらと揺らめきます。
  • 蛇の呑むしづかな生としづかな死

    ありあり

    選者コメント

    夏井いつき

     蛇が獲物を呑むという類想を土台とした抽象化の発想に強く惹かれます。丸呑みされた生き物はすぐに死ぬのではなく、蛇の体内で「しづかな生」を維持しつつ、ゆっくりと訪れる「しづかな死」と対峙しているというのです。蛇が呑み込んだのは獲物ではなく、静かに在る「生」と「死」なのだという詩的定義に、心が戦きます。
  • 蛇の水脈は蛇めき水へ還りけり

    いさな歌鈴

    選者コメント

    夏井いつき

     泳ぐ蛇を、くの字やS字に見立てる句は沢山ありましたが、「蛇の水脈(みお)」そのものを「蛇めき」と見て取った上で、「水へ還りけり」というところまで丁寧に観察している点に感心します。視点は「水」にありつつ、主役たるべき季語「蛇」の動きを活写する描写力も見事。下五「けり」の詠嘆もお手本のような使い方です。

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