俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2021年4月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【並選】

  • 蛇しゅるしゅるこの星の地を均しけり

    仁山かえる

  • ひんやりと土蔵は古りて蛇冥し

    茫々

  • 逸見駅を蛇がのたうつ昼下り

    ヒマラヤで平謝り

  • 山祇の怒りくちなは声失くす

    村越ぽん

  • 道端の蛇の死骸の腹白し

    壱太

  • 吠える蛇へ遣るイカ臭き週刊紙

    或人

  • 蛇の尾の消えてざわめき戻りけり

    吉川花ほっぺ

  • 蛇ひかり修院の池立つ小波

    谷町百合乃 

  • まぐはひの果つるや蛇のすうと消ゆ

    横縞

  • 全長で畔を跨いで蛇消える

    対馬清波

  • 祠へと尾残し消えぬ蛇の影

    美音

  • 魂に重さありけり蛇泳ぐ

    加世堂魯幸

  • しずかなる岩戸に仄か蛇を嗅ぐ

    蜂里ななつ

  • 廃畳蛇の塊崩れけり

    春雪

  • 熱帯の蛇ら澱めり園の槽

    どみ どみそ

  • 砂地這ふ蛇や軌跡の風に消ゆ

    野地垂木

  • ルームミラーにのたうつ蛇を見送れり

    松井くろ

  • 買ひたてのパン温かや蛇の室

    石神湖畔

  • 手に残る毒無き蛇の匂いかな

    北大路京介

  • 蛇の棲むてふ空き家に越して三日はや

    はぐれ杤餅

  • 鱗は銀蛇吉兆を呼び込みぬ

    季凛

  • 長雨の瘴気を蛇や身じろがず

    豆闌

  • 夜の蛇影をひきずり別の夜へ

    福良ちどり

  • 蛇動く稚拙に描く筆のごと

    伊久多彩葉

  • 岨道や祠に棲まう蛇の舌

    大和屋としより

  • しゅるしゅると蛇どくどくと脈速く

    古都 鈴

  • 蛇出づと慌てる嫁と慌てぬ婆

    田村利平

  • 石垣に吸われてしゅるん蛇消える

    キッカワテツヤ

  • B型の巳年に生まれ蛇嫌ひ

    森一平

  • 近道は蛇様のおはする社

    丸山隆子

  • 腹膨るる蛇張り紙の迷い猫

    俳句ファイヤー立志

  • 蛇現る出産予定日散歩道

    あつむら恵女

  • 民守る赤眼の蛇動き出せ

    伊豫のかずお

  • 見抜かるる嘘やくちなわ悠々と

    くま鶉

  • 二拍手仄かに揺らぐ神の蛇

    長操(おさみさを)

  • 島の子の稼ぐ小金や蛇捕りて

    小だいふく

  • 仮免の路上教習蛇轢きぬ

    中里 凜

  • 祈願とふ渇きし墨字白蛇座す

    多事

  • くちなはに三度遭ふたる沼手入れ

    銀 次郎

  • 蛇つるみ月夜のせせらぎとなりぬ

    斉藤立夏

  • 叢の銀のぬめりや蛇の道

    野々りんどう

  • 葬列を横切って行く山楝蛇

    とんぼ

  • 廃れたる田畑に雨や赤煉蛇

    東 湘輝

  • 蛇を追ふ棒の重さの手に残る

    うしうし

  • 蛇の眼の頭薬に似て草しづか

    紅ズワイガニ海老美

  • 蛇出でて庶務部全員降り来たり

    稲畑とりこ

  • 頼りなきまでに短き蛇逃す

    月影の桃

  • 起き上がる草に粘れる蛇の鱗

    峰 乱里

  • 清流をS字に蛇の浮力かな

    さるぼぼ@チーム天地夢遥

  • ゆらゆらと蛇が庭木へ落ちてくる

    里山子

  • とぐろ巻く蛇はテレビの裏側に

    天の川ーズひこぼし

  • 蛇二匹もんどり打つて崖を落つ

    瀬戸 薫

  • 蛇ひそむ防空壕の溜り水

    誠馬ノマド

  • 夕ずくやキャタピラ跡を青大将

    戸口のふっこ

  • 蛇登る樹の洞下に返し板

    小鳥ひすい

  • 戦地構える銃腔の先を蛇

    白井猫

  • 今朝の蛇ぬるり月のものが来ない

    東京堕天使

  • 蛇灼けるアラビア文字の福音書

    ちゃうりん

  • Sの字の波のまだらはきつと蛇

    28あずきち

  • 目の合える蛇の行方をしかと見む

    八木風味

  • 姫沼の汀ゆれたり蛇の舌

    竹春エリザベス

  • 耳動く気のせり蛇に真向かひて

    花屋英利

  • おどれんち蛇がおるけんこらえたる

    お天気娘

  • 流木の重なるところ蛇出る

    金本節子

  • 8の字の子蛇の腹ぞ蠢けり

    夏雨ちや

  • 独り身や蛇へ本音のくだを巻く

    倉木葉いわう

  • 切株をひとり占めして蛇の昼

    北乃カモメ

  • 雨後の朝鶏舎に蛇の足がつく

    種種番外

  • 蛇の影セダン沈んでゐる沼地

    藤 雪陽

  • しゃーと哭く蛇にかぼそき舌の赫

    ジョビジョバ

  • エラーのボール拾うには蛇でかすぎる

    足立智美

  • 蛇の尾のすりぬけし手や月青し

    みつれしづく

  • バリの蜜月蛇首に巻く汝

    加地祐作

  • 駄々こねる赤子や庭の小さき蛇

    鶴屋桃福

  • 古民家の梁より垂るる蛇の影

    研知句詩@いつき組広ブロ俳句部

  • ハブ怖し援農隊の腰引けて

    北山 烏兎

  • 金網を蛇くぐり入るお菊井戸

    うみのひつじ

  • くちなははほねやはらかくくねらせて

    柚木みゆき

  • なまぬるきゲージさらりと去りし蛇

    抹茶子

  • 蛇あらわるベートーヴェンの如し

    叶田屋

  • 軽トラと軽トラと子と蛇二匹

    夜野百幸

  • ぐわんぐわんバックミラーの中の蛇

    結壱隆月

  • ふいに凪ぐ川面に螺旋切るや蛇

    栗の坊楚材

  • 反省に蛇のせいぞと書きにけり

    錆田水遊

  • 蛇逃がすこと校長の仕事らしい

    花紋子

  • 蛇払いてより腕の血管が痒い

    澤村DAZZA

  • 砕かるる蛇の頭蓋や血は清し

    葵新吾

  • 神木の卵飲む蛇神の蛇

    青木豊実

  • くちなわや日曜の身の置きどころ

    紫小寿々

  • ピアニカや蛇は腹式呼吸ララ

    清水 三雲

  • 放課後に蛇と目が合う部室前

    稲垣由貴

  • 石鹸で洗ったが手は蛇臭く

    ヤヒロ

  • 蛇ならば皮や剥いだと笑う祖母

    野中泰風

  • 草分けてうるはしき蛇直進す

    朶美子(えみこ)

  • ひと筋の水尾のきらめき蛇渡る

    東太

  • 絞めやめぬ蛇さめし眼をそのままに

    有田けい子

  • そのカーブの電線に蛇垂るるとふ

    sakura a.

  • 歌舞伎座の奈落に美しき蛇のゐる

    雪井苑生

  • 蛇のゆく草むら直ぐに立ち直る

    上津嘉子 

  • 芝刈りの山の斜面に蛇潜む

    小塚ちか丸

  • 隠沼を腥き風大蛇出づ

    斎乃雪

  • 神の池離るる蛇の息遣ひ

    水野大雅

  • やはらかにつかめば蛇の目のつぶら

    深草あやめ

  • 子らの手をずるりと土手の穴へ蛇

    克巳@夜のサングラス

  • 監視モニタ五台に映りきらぬ蛇

    石田将仁

  • 蛇あやむ鳥獣保護区の看板で

    谷山みつこ

  • 蛇失せて雨の匂ひを残しけり

    影山らてん

  • ふところに蛇飼っているおとこかな

    石川聡

  • 銅沼を裏磐梯へ蛇わたる

    おいらくの鯉

  • 理髪屋の二軒先より蛇の土

    磐田小

  • 背景は停止無音を進む蛇

    二重格子

  • 水匂ふ排水溝を蛇が飛ぶ

    まどん

  • 蔵壁をうねる間もなく蛇落つる

    武井かま猫

  • 締めをへてくちなは緩くなりにけり

    紺乃ひつじ

  • 飼い主の腕より蛇の重み来る

    日出時計

  • 銅鐸のいでし里山青大将

    薮久美子

  • 蛇の行く草陰に猫忍びたり

    斗三木童

  • 御触れには蛇を百匹集めよと

    三浦にゃじろう

  • 雨洗ふ蛇の鱗のひとつづつ

    登りびと

  • 吾子のバス待つ傍らを這ふ蛇か

    千原 十吾

  • 蛇をうつ竹の箒に手応えなし

    公木正

  • 蛇ひとつ動けば蛇のかたちかな

    野良古

  • 自らの影をなぞりて蛇進む

    川越羽流

  • 隠り沼の蛇の咥ふる赤き花

    飯村祐知子

  • 縞蛇の放物線や崖を飛ぶ

    砂楽梨

  • 空止まる正午の街や蛇動く

    枯丸

  • 錆ういたドラム缶に蛇蛇蛇

    川口みち

  • クレーンで動かす岩の下に蛇

    弥日

  • エンジンの中に蛇の見え隠れ

    藤えま

  • 塊の蛇突く先なほ硬くして

    狩谷和寓

  • 蛇泳ぐ遮るものはすり抜ける

    城内幸江

  • 轍には蛇の屍のやわらかき

    猫瀬涼汰

  • 蛇現れてより不協和音止まず

    穂積天玲

  • 夕まぐれ蛇の逃げゆく妣の家

    令ちゃん@花芭蕉

  • 蛇掴み転校生は友になり

    宮坂変哲

  • 暗澹や風穴のごと蛇ひやり

    千風もふ

  • たましひを丸呑み蛇の楽しさう

    すりいぴい

  • 擁壁の日だまりに蛇うとうとと

    明惟久里

  • 蛇の目の悲しみ知らぬままの黒

    中鉢矢的

  • 裏山の蛇曽祖父の肘硬し

    宮本象三

  • 理不尽な指示は丸呑み蛇を飼う

    うに子

  • 蛇搏たれあらぬ方向へと首は

    髙田祥聖

  • 水面を蛇渡り行く寺の池

    千葉睦女

  • アスファルトを8の字に蛇焦げゆきぬ

    しゃれこうべの妻

  • 墓地暮れて御先祖様に蛇鎮座

    里之照日日

  • 老媼の微動だにせず蛇の消ゆ

    洒落神戸

  • 枝たれる蛇へとひらく東尋坊

    まこちふる

  • ひとづての蛇の長さがまちまちで

    川崎東照

  • 蛇見れば蛇のごとぶお髪太る

    野井みこ

  • 隠り沼や動かぬ蛇の太き腹

    山内彩月

  • 蛇の尾を見送りし穴覚えおく

    蟻馬次郎

  • 月光の模様となりぬ大蛇かな

    よしざね弓

  • 男は手を用いて蛇を引き出しぬ

    あいだほ

  • 巫女ひとり蛇の社に鐘が鳴り

    雀浪乱

  • 自治会や蛇の噂の通学路

    赤馬福助

  • くちなわや空気が肌にへばりつく

    パーネ・メローネ

  • 廃寺庭音も立てずに蛇通る

    和泉与六

  • 退く蛇よ良心市は売切れて

    鳥羽南良

  • 蔓に絡み振り子のやうに揺るる蛇

    中島走吟

  • 三日目も動かぬ蛇を大廻り

    洞五蘭

  • 蛇横切って残響に立ち尽くす

    やよえ

  • 蛇消えて草擦れの音残りをり

    慎吾

  • 蛇消へて仕事にならぬ作業小屋

    陽光

  • 養魚池過ぎりて行ける蛇の影

    ひろ志

  • たをやかなアラビア文字よくちなはよ

    岡山小鞠

  • アスファルトのたうつ蛇は見られをり

    駒新陽

  • 夜市の熱気蛇を抱くガラス箱

    四丁目

  • 水草に紛れて蛇は弧を描く

    髙橋弓女

  • 蛇の首切っても動くしっぽなり

    山口雀昭

  • うとまれつ楽園尾瀬の蛇ながく

    鳥羽蒼燃

  • 子らの手を逃れし蛇と目の合ひぬ

    露草うづら@第二まる安

  • うねうねと在り蛇のみに見ゆる道

    けーい〇

  • 母を呼ぶ兄を呼ぶ蛇見つめつつ

    くみくまマフラー

  • 風紋にそひてゆるりと蛇消ゆる

    むったん@狐狸山会

  • 蛇になりさうな所を起こさるる

    新右衛門

  • 深き夜溜息を貪る蛇

    伊予吟会 心嵐

  • 苔岩の蛇のにほひを引き返す

    白鳥古丹

  • 榊より神の釣針へび垂れる

    すずしろゆき

  • 足摺の蛇も仏や遍路道

    小山晃

  • 蛇捕らえ飛び立つ鳥も無表情

    丹波らる

  • ひいやりと闇の飲みこみゆく蛇よ

    南方日午

  • 真昼なり樹蔭に逃げる蛇迅し

    徳翁

  • 蛇知るや己が形に動く水

    清白真冬

  • ここもまた蛇の領域秘湯旅

    いつか

  • 庭に蛇家の神とは言ふものの

    さぶり

  • 昼間見し蛇より長し夢の蛇

    谷川野蛍

  • 草むらの欠けた茶碗をなぞる蛇

    久蔵久蔵

  • 然りげ無く蛇を逃がして野良仕事

    服部勝枝

  • 大水を蛇たくましく泳ぎ切る

    大阪駿馬

  • ばあちゃんと草刈鎌と蛇と死と

    福井三水低

  • 暁や石垣上る蛇赤し

    紫鋼

  • 泥けむり残し田水の蛇去りぬ

    晴好 雨独

  • 硝子越し群青の蛇の生臭き

    佐藤のぶ子

  • 月の蛇銀の小川を泳ぐらむ

    どいつ薔芭(ドイツばば改め)

  • 蛇坂を蛇滑り来る豪雨かな

    青柿

  • くちなはや水にたゆたふ背のひかり

    みやこわすれ

  • U字溝に添ひてひたひた蛇泳ぐ

    よしのはるか

  • 蛇太し四人竦みて瞬かず

    細木さちこ

  • 蛇三尺背骨なめらか水渡る

    魚返みりん

  • 輝ける蛇の鱗の生臭く

    そうり

  • 田舎家は開けっ放しや蛇が居る

    石井瑩

  • しめやかに雨の浄土が池を蛇

    伊奈川富真乃

  • 檻並ぶ低き照度よ隅に蛇

    田山華雲

  • 静寂の沼は呑まれるものと蛇

    井田みち

  • 爆心地に眠っていそう黒い蛇

    入口弘徳

  • 三輪山に神の白蛇居て一礼

    平松洋子

  • 廃線の赤錆色やまむし棲む

    聞岳

  • 人影に蛇叢へ隠れけり

    きのと

  • 里山を墓守の蛇白く小さく

    鶴小なみ

  • 内斜視めく眼を動かさぬ蛇ひとつ

    白プロキオン

  • 左手に火箸右手に鍬で蛇

    たけぐち遊子

  • 赤血球ふえてお山の蛇去りぬ

    松山めゐ

  • 黒き蛇黒き運河を滑り行き

    矢想

  • 蛇泳ぐ源平池の端より端へ

    稲畑とりまる

  • 蛇濡れて排水溝の水を行く

    近江菫花

  • 白神の神宿る水守る白蛇

    野々原ラピ

  • 出くわせた蛇と逃げたる同じ方

    藤田ゆきまち

  • 山姥のけたけた笑う蛇の肉

    篠田ピンク

  • 道を蛇満腹のまゝ轢かれけり

    夏 湖乃

  • 米軍機の低空飛行蛇泳ぐ

    砂糖ふさこ

  • 蛇逃げて五百羅漢の尻に消ゆ

    津軽わさお

  • 蛇去りてまなじり強き僧に逢ふ

    福田嘉奈子

  • 鎌首を低くして蛇藪に入る

    藤倉密子

  • ため池やさざ波切って蛇泳ぐ

    犬散歩人

  • まひるまの蛇はたおやかなるとぐろ

    青蜥蜴

  • ながむしのけふは左に巻くとぐろ

    新多

  • 分け進む無風の湖や蛇一匹

    津軽ちゃう

  • 夕暮れの漣裂いて金の蛇

    黒子

  • 木より落つ蛇のとぐろの重き音

    樹朋

  • 晴天のシャッター街に蛇の影

    ときわ露草

  • 暗がりの学校探検蛇わらう

    野の花さな

  • 聖火リレー楽しむ過疎の村の蛇

    長楽健司

  • 蛇のなみだ鏡の中に置いてきた

    青田奈央

  • 打つに打つ打たれつづけの蛇かなし

    茂る

  • ドロップの缶に逃げ込む夜の蛇

    M・李子

  • 風の音たちまち奪ふ蛇一顧

    久我恒子

  • 一条の跡ゆらゆらと蛇はゆく

    青柳修平

  • 蛇打たれ紳士ベルトのごと垂るる

    雑魚寝

  • 保津川の碧き水面を小さき蛇

    なかの花梨

  • 蛇逃げし街川岸の夜の藪

    じょいふるとしちゃん

  • ベトナムの路上販売籠の蛇

    常磐 はぜ

  • 洪水の原ゆうゆうと蛇泳ぎ

    品川笙女

  • 視野のすみS字描いて迫る蛇

    縁穐律

  • 蛇泳ぐ土砂降りの碓氷峠や

    優純bow

  • 沓脱ぎに家守る蛇の悠然と

    ふみ

  • 首すじに蛇ひんやりと重たかり

    幸田柝の音 

  • 原災の村くちなわのウロコ光り

    えいぎょ

  • 脱皮後はひときわ眩し朝の蛇

    石岡女依

  • 森寂か波紋描きし蛇一匹

    大石 真水

  • 石垣にへばりつきたる蛇の息

    水浜義友

  • 敵打つごと蛇ころしたる鍬洗ふ

    ことまと

  • 蛇消えし納屋の奈落の深さかな

    酔下弦

  • てのひらの蛇の鱗のつるひやり

    遥風

  • 石垣の蛇にたじろぐ島ゆたか

    さいたま水夢

  • 蛇打ちし棒杖とする上り坂

    森爺

  • 蛇入って真青の原となり了る

    榊昭広

  • 洞口にとぐろ巻きたる島の蛇

    安井コスモス

  • 夜の蛇ピアスの穴のじゅくじゅくす

    天陽ゆう

  • 宿老や築百年に蛇と棲む

    英子

  • 蛇死して瞼なき目のただ濁る

    緒形光生

  • つくし野は隠し絵くちなはのとぐろ

    関津祐花

  • 蛇まだら廃家風呂場の床タイル

    靫草子

  • 首あらばやさしき蛇を巻きませう

    青海也緒

  • 蛇落つる蔵の埃の驚きぬ

    門のり子

  • 山肌を蛇滑り落つ墓参の途

    せり坊

  • 青眼の少女に蛇を返しけり

    蘭丸結動

  • 蛇捕りの叔父は早くに逝きました

    楽花生

  • 蛇消えて草あをあをと目覚めけり

    与志魚

  • 土に生く蛇と呼ばれて嫌はれて

    竹田むべ

  • Sの字を描きつ熱砂に沈む蛇

    かんこ鳥

  • 初蛇にマンション会議招集す

    黄昏文鎮@いつき組広ブロ俳句部

  • 蛇の這う音近づきぬ森の闇

    阪口夢堂

  • 白蛇の祠を蛇は去りがたく

    島田あんず

  • 蛇失せて岬に続く赤鳥居

    河本かおり

  • 蛇行する蛇対岸へ一直線

    重夫

  • 傘の柄で押さえ込まれし蛇三寸

    百瀬はな

  • 抱卵の脈打つ夜や蛇辷る

    利尻

  • 小さき蛇口には更に小さき蛇

    季切少楽@いつき組広ブロ俳句部

  • 石垣の十五万石大ながむし

    戸部紅屑

  • 蛇のぬりのぬり生臭き風のこし

    剣橋こじ

  • 引き返すなら今よ細きくちなはよ

    亜桜みかり

  • 蛇の尾の消えゆくまでを濃き無音

    (深山紫改め)深山むらさき

  • 忌むなよと黒き瞳の蒼き蛇

    岬りこ

  • 神様と思うて見やる不意の蛇

    江藤すをん

  • あの蛇は曾爺さんと同い年

    苺井千恵

  • 光芒は神の天降りや蛇の逝く

    宗本智之

  • 日曜の銀座見上げるビルに蛇

    かえるしろ

  • 蛇くらい何と四十路の坂登る

    野ばら

  • ぬるぬる道をぬめぬめ蛇の闇夜

    まるかじり

  • 蛇が出たらこれで叩けと言われても

    キートスばんじょうし

  • ある時は変じた蛇の鐘をも焼けり

    きゅうもん@木の芽

  • 舗装路に染みつく死臭蛇黒し

    どくだみ茶

  • くちなはと見つめあひしは他言せず

    ふじこ

  • 抜き手切る蛇と目が合ふ舌が笑つてる

    七瀬ゆきこ

  • ごきぶりホイホイ覗けば小さき蛇

    嶋田奈緒

  • 蛇泳ぐ古城の濠の水脈しづか

    安春

  • 蛇の舌空気舐めつつすすみけり

    貝花

  • 木のベンチ蛇の鱗の残りけり

    石崎京子

  • 隠れんぼ古寺におった蛇鳴いた

    伊藤辰弥

  • 神体の白蛇は目を瞑らない

    あさのとびら

  • 吾老うや威風堂々屋敷蛇

    三水

  • くちなわやつるみて痺れゆく創痍

    高橋寅次

  • 丸き夜に鋭きくちなはの眼は潰れ

    ひでやん

  • 白亜紀の頃から蛇は嫌ひです

    多々良海月

  • 首と胴わからぬままに蛇走る

    根本葉音@花芭蕉句会

  • 漲りてくねり来る蛇用水路

    今野淳風

  • 雑巾と見紛う蛇を踏みつける

    小笹いのり

  • 蛇のをる井戸水求むをとこかな

    砂山恵子

  • 囚われの蛇逆襲の赤き舌

    ほろよい

  • 蛇行けば水面は浄波瑠のごとし

    さとう菓子

  • 急流を蛇渡り終へ雨催ひ

    千原台小十郎

  • 呼びかける蛇はざざざとうねり去る

    ねむり猫

  • 池の端腹ぷつくりと寺の蛇

    八幡風花

  • 田を泳ぐ小蛇三匹雨の中

    じゃすみん

  • 石垣の継ぎ目に蛇の嵌まりをり

    染井つぐみ

  • 首に巻く大蛇冷しなお重し

    しゅういずみ

  • 蛇の子のころげるやうに道過る

    白鳥国男

  • 竹根蛇や治りつつある火傷跡

    渡辺エリナ

  • あらはなるまなこぬうるり蛇滑る

    むゆき

  • くちなはの目や瘡蓋の下のうろ

    山崎ヤマボー

  • 空き缶に頭嵌りしままの蛇

    永想

  • 蛇の腕木庇を漂へり

    内藤羊皐

  • 手掴みに蛇捕まえし人は父

    杵築きい

  • 通夜終へてずずと天井裏を蛇

    ももたもも

  • 鴨井這うつがいの蛇の白き腹

    富士木実子

  • 蛇入らば草の雫はきらきらと

    巴里乃嬬

  • 棒切れに巻き付く蛇や汽笛の音

    光本弥観

  • 軒裏へ樋這う蛇に迷いなし

    たかこ姫

  • 蛇がいて叫べるくらい若かった

    小川さこ

  • しばらくは五体あわだつ蛇の口

    松本 裕子

  • 巣の真下梯子を上り始む蛇

    青柘榴

  • 義清の血を騒がせるほどの蛇

    桜井教人

  • 並縫いのはやさ路肩へ急ぐ蛇

    佐藤儒艮

  • 蛇たわむ看板だけのほねつぎ屋

    竹内一二

  • 首に巻く蛇や戦禍地シンガポール

    亀亀子

  • 蛇垂れるおなじ重さの影垂れる

    露草乃文

  • 母の顔思ひ出せずに蛇を飼ふ

  • 口笛を吹けども蛇は逃げにけり

    ほしのあお

  • ゆるゆると蛇泳ぎ行き日が落ちる

    邦生

  • 湯西川蛇欄干にほされたり

    小塚蒼野

  • 今年も来黄浅緑の蛇土間に

    川村湖雪

  • 一匹の蛇泳ぎゆく水あかり

    宮武濱女

  • 蛇の尾や肛門からの十センチ

    ツユマメ末っ子8歳@いつき組広ブロ俳句部

  • 蛇すでに逃げて明日壊さるる実家

    蒼空蒼子

  • 木星の夕道はばにゆるむ蛇

    北川そうあ

  • 天井に蛇ずる音や夜明けなり

    ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部

  • 草叢へほりこむ蛇の首と胴

    久森ぎんう

  • ゆつくりと屋敷稲荷の蛇太る

    辻野 花

  • 雨上がる蛇泰然と現れる

    堀 江 貴

  • 遠き日の防空壕や蛇の舌

    芍薬

  • 河馬の後脚そこから五尺が蛇

    花結い

  • 赤点のテストの上に眠る蛇

    立田鯊夢@いつき組広ブロ俳句部

  • 熇尾蛇やシェークスピアの一行詩

    村上優貴

  • 風呂釜に己が丈を巻きなおす蛇

    池内ときこ

  • 首に蛇うろこの裏の重き肉

    ひーたん@いつき組広ブロ俳句部

  • こら蛇よこごは危ねど向こさ行げ

    朝月沙都子

  • 蛇を打つへつぴり腰に喝入れて

    椋本望生

  • くちなわの頬張る虫の眼の緑

    理酔

  • 白蛇の噂は本当車買う

    さくやこのはな

  • 蛇祀る村に生まれし女の子

    つきのひと

  • 白蛇や鍾乳石の肌やさし

    オキザリス

  • 蛇の音なき音捉ふ母鼠

    セイイエス井上

  • 蛇撲ちし枝を焚べれば白けぶり

    石井一草

  • 帰りみち雨のにおいと蛇のあお

    羅蒐

  • 恍惚といふ領域に蛇つるむ

    宮藤遊子

  • 木道に蛇打ち切られし鼻歌

    北野南瓜

  • 生臭き匂を残し蛇の道

    岡本 戎

  • 独身寮蛇との暮らし早二年

    はるく

  • 蛇の月影やぶる水路かな

    花南天anne

  • 水草の陰へくちなは子等叫ぶ

    紅小雀

  • 引き剥かるる蛇の尾跳ねてまた跳ねて

    富山の露玉

  • 蛇去るを待つ軽トラの去るを待つ

    成瀬源三

  • 托鉢の後ろに重き蛇の跡

    大和田美信

  • スラム行く運河の蛇の航跡波

    万斛

  • 衣ずれの音と消えゆく蛇の影

    蒼奏

  • 車椅子の轍を蛇の進むなり

    山本先生

  • 教室の窓越し蛇を見てゐる

    江良 塁訓

  • 蛇去りて山道風の音ばかり

    ひともじ

  • 雨つぶのふるふ小神古池のへび

    青に桃々

  • 蛇のこと話す擬音の多い子と

    高橋無垢

  • 川渡る蛇の波紋の長きかな

    大紀直紀

  • 給水車着く市役所の陰を蛇

    山城道霞

  • ながむしや鉄塔に空はひろすぎる

    浦野紗知

  • 一斉に石跳ぶ水面走る蛇

    十傘 緒哥々

  • 早朝のトトロの森を青い蛇

    打楽器

  • 農道をセンターラインめいて蛇

    日向こるり

  • 蛇や城の石垣穴太積み

    いなほせどり

  • 焼石のとぐろの蛇を売る老女

    岸 れん

  • 蛇や仁徳陵の昼下がり

    よぶこどり

  • サハラ這ふ蛇や砂紋を刻みをり

    井納蒼求

  • 蛇よヘビ横切るならば吾のうしろ

    冬のおこじょ

  • 人には人の蛇には蛇の痛み

    花咲明日香

  • 長長と蛇渡りたる無人駅

    新濃 健

  • 蛇去るやドミノ倒しの草匂ふ

    ふもふも

  • 出口なき胎内巡り蛇の昼

    亀の

  • 寂光浄土門番のやうに蛇

    GONZA

  • ゴムホース先をつぶして蛇狙ふ

    たま走哉

  • 蛇這ふや背を向け謗り呟きぬ

    平野孤舟

  • 縞蛇の肉の話や爺二人

    山月 恍

  • 蛇逃げて一年ぶりに月のもの

    海野碧

  • 蛇つかひ5000ルピーは高すぎぞ

    坐花酔月

  • 蛇の声こだます荒れ田捨て畑へ

    宗平圭司

  • そこだけは動かぬものよ蛇の眼は

    鷹取 碧村

  • 草の影ゆらす波紋を睨む蛇

    暇禍

  • 戸の桟に蛇ぴつたりと村の駅

    高野きぬ

  • 目が合えどぬうぬうと蛇進むなり

    大嶋メデ

  • 解体の迫る母屋の前に蛇

    ロティ

  • この蛇を跨げば何処へ踏み入るか

    龍田山門

  • 昼の宮足罠のごと蛇つるぶ

    すがりとおる

  • 暗闇に蛇落下する音ふたつ

    遊飛@蚊帳のなか

  • くちなはの絡み合ひたる社宅の木

    蓮花麻耶

  • 腹みせて死したる蛇の二尺ほど

    夏草はむ

  • 湧水の川を縞蛇滑りけり

    写俳亭みの

  • 赤楝蛇は地蔵の前を避けてをり

    ぞんぬ

  • 新しき句碑の角度を蛇好む

    梵庸子

  • たましひの波動ゆるりと蛇の這ふ

    篠原 雨子

  • 漣の水田を渡る蛇の首

    中根由起子

  • 蛇の尾でありしか昨夜の指切りは

    堀口 房水

  • 折れ線グラフごと法面の蛇速し

    明神おぼろ月

  • ひといきれ満ちて蛇の目動かざる

    むうさく

  • 線路上の蛇ひかり号通過す

    香依蒼

  • ながむしの棒切れ探す間に失せり

    長谷川水素

  • 鈍色に青天返す蛇の腰

    空地春水

  • 濁り川しの字くの字に蛇渡る

    辻陽気姫

  • 空つぽの蛇荒らしたる鳩の小屋

    風花まゆみ

  • ぬらぬらと鱗一片までも蛇

    杏と優

  • 蛇突つく鶏の嘴逞しき

    大谷如水

  • 水動く月の使者めく碧き蛇

    谷口詠美

  • 渦巻のしゅるりしゅるりとほどけ蛇

    月見柑

  • 城跡の蛇も何代目かの裔

    磯田我省

  • 石垣へ蛇の這ひ出で雨となる

    山川腎茶

  • 耳打ちをしてをる子等や蛇泳ぐ

    三泊みなと

  • まちなかの蛇に跼めば広き空

    佐野明世

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