俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2022年12月20日週の兼題

寒卵

【曜日ごとに結果を公開中】

特選

  • 寒卵移住三年目の収支

    中里 凜

    選者コメント

    夏井いつき

    「移住」を決心し、ここでの生活が始まって「三年目」。自給自足の生活に憧れての移住だったのかもしれません。この「寒卵」は、今朝の食料でしょうか。放し飼いの鶏たちが産んでくれる「寒卵」は、大切な現金収入なのかもしれません。移住先での三年目の冬。果たして「収支」はどうなっているのか。頑張れ、移住組!
  • 寒卵呑むたましひの澄む温度

    常幸龍BCAD

    選者コメント

    夏井いつき

    「寒卵=命、たましい」を「呑む」という発想の句は沢山ありましたが、中七下五の表現に惹かれました。喉を通っていく「寒卵」の冷たさは、我が「たましひ」が澄み切るような「温度」なのだと感じとる。その心そのものが詩です。命を頂き、命を繋ぐ。一個の「寒卵」が弾力をもって喉を落ちてゆく。その生々しい「温度」によって、命の循環を表現した作品です。
  • 寒卵卯の花色の女体山

    28ひろきち

    選者コメント

    夏井いつき

    筑波山麓の女体山でしょうか。筑波山は、日本百名山の中では最も標高が低いのだそうですが、句中の「女体山」は「卯の花色」です。「卯の花色」とは、雪かと見まがうかのような白。古来から語り継がれてきた色です。「寒卵」を採取した朝、見上げる女体山は雪に覆われています。手中の寒卵には、ほんのりと命のぬくもりがあります。

次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

投句はこちら