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中級者以上結果発表 特選
2024年12月20日週の兼題
春着
【曜日ごとに結果を公開中】
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火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
背もたれをきらふ春着の芯として
ギル
選者コメント
夏井いつき
選
椅子でしょうか、車の座席でしょうか。「背もたれをきらふ」理由が、中七の季語「春着」によって明らかになります。着物の中にある身は、まさに「春着の芯」。背中を丸めて着崩れないように、背中の帯を潰さないように、「春着」のための姿勢を維持しているさまを、春着の芯として背もたれを嫌うのだと把握した。まさに俳人の眼でありますね。
助手席より春着水面へ乗るごとく
元野おぺら
選者コメント
夏井いつき
選
「助手席」のドアが開き、降りてこようとしているのは「春着」の人物です。背筋を伸ばしたままゆつくりと腰を回し、草履の左足そして右足をじわり地につける。その様子を、「水面へ乗るごとく」としたのは、類をみない見事な比喩です。いかにも「春着」らしい動きに加え、「水面」という言葉自体が持つ眩しさが、新年の清々しい気分も印象づけます。
お出ましを春着の人と待ちにけり
さかえ八八六
選者コメント
夏井いつき
選
見上げるガラス張りのテラス。国旗を手に手に待つ人々。その中の一人として「お出まし」を待っているのです。「~けり」は、気が付けばそうだ! というニュアンスの詠嘆。偶々傍らにいる「春着の人」と共に「お出まし」を待つ。そのささやかな連帯感を晴れがましく感じているのでしょう。群衆のあちらこちらに咲く「春着」。淑気に満ちた皇居の一点景です。
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