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中級者以上結果発表

2024年12月20日週の兼題

春着

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • 割烹着脱いで春着の揃いたる

    くろべぇ

  • 春着一行スカイツリーを上昇す

    三浦海栗

  • 薄紅の春着勇まし駅ピアノ

    だがし菓子

  • ロザリオの揺るる胸もと春着の子

    月見柑

  • 百二歳春着の中に埋もれをり

    素数

  • 春着買う日本橋には空が無い

    天雅

  • それぞれに船を待ちたる春着かな

    磐田小

  • 春着かな姉は嘘泣き上手かった

    三隅 涙

  • 溥儀・剣・地球儀・教義・釘・春着

    九頭龍 一鬼

  • これでもかと吉祥厄年の春着

    島 白椿

  • くじ当てる春着一粒万倍日

    ちくりん

  • 清らかにかんざしの鈴春着駆く

    多々良海月

  • 春着着る写真の前で着る春着

    戸部紅屑

  • 弦音の余韻に匂ふ春着かな

    村岡花風

  • 背もたれへ春着もたれぬまま渋滞

    深紅王

  • 清水の舞台春着の三姉妹

    東原桜空

  • ふくふくと大阪締めの春着かな

    さく砂月

  • 引き潮や沖の鳥居へ春着の子

    坂 由美乃

  • 撫牛の膝艷やかや春着の子

    佐藤志祐

  • 叔母様の春着ハーブのほどよき香

    Kかれん

  • 春着の子ときどき神様もゐたり

    水須ぽっぽ

  • またも立ちどまり春着の吾子を撮る

    ふくじん

  • マツキヨのマニキュア試す春着かな

    栗山おかか

  • みづうみに春着を浮かせられますか

    高遠見上

  • 平和とはむかうから春着の三人

    あが野みなも

  • 揺るぎなき春着の一射ど真中

    満嶋ハト

  • 美しき春着あしたを疑はず

    ふじこ

  • しつとりと絹の重さの春着かな

    糸川ラッコ

  • 枕元の春着の甘き匂ひかな

    大地緑

  • ほんたうのわたし春着にかくまひぬ

    あまぶー

  • 柏手に揺るる春着の松竹梅

    兵頭紫峰

  • 出戻りの娘晴れやかなる春着

    森 日美香

  • めでたさは重たさ春着からんころん

    嶋村らぴ

  • 帯結ぶ音きよかりし春小袖

    有村自懐

  • ピンマイク着けて春着の鎧めく

    秋津穂 実

  • 春小袖みな不動尊前に下車

    須磨ひろみ

  • お互いの春着を褒めて渋谷の日

    百瀬はな

  • 手触りを味わひて衣桁へ春着

    亜桜みかり

  • 祖母に聞く母のこと春着たたみつつ

    伊予素数

  • ゆきたがふ金の春着や五十鈴川

    高原としなり

  • ご報告に天神様へ春着かな

    東 湘輝

  • 鎌倉や春着でつつく鴨せいろ

    火星ラジオ

  • 春着の君我が無精髭からかふな

    河島 八々十

  • 福神も厄神も神初衣装

    すずなき

  • 父だけの病室走る春着の子

    谷本均

  • 兄弟子が仕付をほどく春着かな

    幸田梓弓

  • 蝶の舞う春着ひ孫へ引き継がん

    万里の森

  • 春着まず社務所の猫に御披露目す

    うみのすな

  • さざれ石へ拍手を打つ春着の児

    八幡風花

  • 春着きる掛軸の鳥はばたきぬ

    青居 舞

  • 春着着て善哉かをる休憩所

    みづたま

  • タラップを降りて春着をはためかせ

    藤咲大地

  • 新妻の春着の紋は丸に蔦

    立ち漕ぎブランコじゅん

  • 人生ゲーム春着の陽子には勝てぬ

    池内ときこ

  • クーペ乗り込む春着の君のこむら美し

    渥美 謝蕗牛

  • 帯締めの違ふ双子の春着かな

    渡邉花

  • 幕間のざはめきこもる春着脱ぐ

    平野芍薬

  • すんと芯整つてゆく春着かな

    卯月紫乃

  • タクシーへ春着の腰を回し入る

    長谷川水素

  • 春着きて清しく的を射ぬきけり

    にゃん

  • やはらかき橋の曲線春小袖

    瓦 すずめ

  • 春着の娘インタビューする娘も春着

    余田酒梨

  • 銀座千疋屋より零るる春着

    靫草子

  • 春着の子豊穣祈願の弓つがふ

    香羊

  • 颯爽と春着の一家迎へたる

    ことまと

  • ラーメンの列にふたりの春着かな

    くみくまマフラー

  • 畳紙を解きて春着は羽化したる

    アンサトウ

  • 花いちもんめ乞はれてゆくは春着の子

    北村 環

  • 東映の波にこわごわ春着の子

    成瀬源三

  • 袖通す春着に姉の匂いかな

    渡部 あつし

  • 札勘の袖の邪魔する春着かな

    小笹いのり

  • 春着きて団地がいつもよりぼろい

    公木正

  • 鳩の眼の昏きに揺るる春小袖

    桜鯛みわ

  • 通勤の新幹線に立つ春着

    いたまき芯

  • 畳まれし春着畳紙の窓に花

    武井 超凡

  • 春小袖ローマは奈良のような街

    まぐのりあ(蚊帳のなか)

  • 射的屋に吸い寄せられる春着の子

    笑松

  • 義母となる人と春着の神谷バー

    木公男8888

  • 春著きてわかれ話だらうなあれ

    古瀬まさあき

  • 娘に春着着せてうだつの上がる街

    柳絮

  • 半襟は梅の刺繍や喜寿春着

    千の葉

  • ステージは春着の波や琴五艘

    東山すいか

  • 春着の一団があんまん買うて行く

    る・こんと

  • 天神様へ春着の袖の影きよら

    亘航希

  • 宇治橋を来る春着よりさみづの香

    ノセミコ

  • 割烹着脱いで春着の妻若し

    くつの した子

  • 合羽橋まで出てしまふ春着かな

    さるぼぼ17

  • 春着だし多分赦してくれるでしょ

    ヒマラヤで平謝り

  • 金婚の春着の母を褒めし父

    津軽ちゃう

  • ペキニーズ両手に妻の春着かな

    酒井均

  • 赤子蹴る蹴る蹴る春着着せ難し

    若林くくな

  • 白檀や客の春着のうすみどり

    佐藤レアレア

  • しうとめの春着ずいぶん華美だこと

    岡根今日HEY

  • 来たるバスの春着のなんといふ密度

    勇緋ゆめゆめ

  • 先導の春着馬上に一礼す

    けーい〇

  • 客として肉まん買いに行く春着

    山姥和

  • 仕付け糸抜きし春着は息を吐き

    在在空空

  • フリースローざんと決めたる春着かな

    清水縞午

  • 朝ミサや春着の母と春着の娘

    アロイジオ

  • 春着らのかさばりおうてゐる厨

    島田雪灯

  • 仏壇の写真春着のものに替へ

    山本先生

  • しゃらしゃらと光を鳴らす春着かな

    笑笑うさぎ

  • 用終へて二時間次女のなほ春着

    百瀬一兎

  • 春着の子柄杓にそえる手の清し

    富佐野ほろよい

  • 丸めるもうれし春着のしつけ糸

    水きんくⅡ

  • 春着の子春着の子らと待ちあわせ

    おのまい

  • たとう紙の窓やすずめの春小袖

    秋白ネリネ

  • 風やはし春着の鶴のはたたきぬ

    たーとるQ

  • カナッペを並べる母の春着かな

    蒼空蒼子

  • 瀬戸の香の小舟春着は男木島へ

    土佐藩俳句百姓豊哲

  • 春着きて逆さ睫毛の愁ひあり

    文乃倉

  • 坪庭のひかり春着のあかね色

    みづちみわ

  • 参道の鹿従へてくる春着

    石浜西夏

  • 酔ふほどに春着の梅の紅増せり

    三月兎

  • 門柱の日の丸がやがやと春着

    東京堕天使

  • 跳ぶ笑ふ双子の春着泣く眠る

    トポル

  • かんざしの鈴や春着の舟をこぎ

    このみ杏仁

  • 母だけが皇族ですかといふ春着

    七瀬ゆきこ

  • 東雲の天ととのひぬ初重ね

    風慈音

  • 弁護士の受付嬢の春着かな

    橋本椿紗

  • 春着の子光の粒の音の小鈴

    せり坊

  • 乳の香の春着やみどり子にも指紋

    のんぬもんぬめぐ

  • 春着着ていつもの鳩は神の使者

    橘鶫

  • 枡席の歓声に揺れ春着の娘

    柊瞳子

  • よく跳ねて金糸の鞠の春着かな

    オキザリス

  • 春著着てかつら文庫を訊ねたり

    渡邉春生

  • たとう紙を解いてあふれる春着かな

    あおのめ

  • 春着着てカレー屋さんの列にゐる

    栗田すずさん

  • 春着の子寄れば仔山羊のドンと跳ね

    鈴木 浮浮

  • 帯解けば春着に甘美なる疲れ

    竹田むべ

  • ケンタッキー両手に提げて来る春着

    かねつき走流

  • 茶香炉のふはりふはりと春着かな

    小園夢子

  • 春着の子こわごわ渡る太鼓橋

    なかの花梨

  • 春着着て声うつくしき鳥になる

    春あおい

  • 春着満つるスカイツリーの展望台

    川越羽流

  • つとめての空あけぼのの雲春小袖

    伊藤映雪

  • ミニカーを匿うてゐる春着かな

    内藤羊皐

  • 盃は青磁と辰砂春着きる

    せいしゅう

  • 指揮棒にはしゃぐ春着のラデツキー

    華胥醒子

  • 門先へ降車の燈り春着客

    トラヴィス ビックル

  • 愛らしき妹が嫌ひ春着の日

    夏湖乃

  • 角打ちに遣らずの雨や春小袖

    新山晶花

  • 車より降りる春着へ差し出す手

    はなぶさあきら

  • ドライブスルー春着の袖の受け渡し

    田上南郷

  • 水鳥のごとく春着の裾捌き

    あなぐまはる

  • 鈴緒ふる春着の袖の影甘し

    小川さゆみ

  • 車夫の手の庇ふ春着の裳裾かな

    藤白真語

  • エレベーター開けば春着の会釈揃ふ

    安溶二

  • バスに乗る春着へ笑みの集まれり

    はまゆう

  • 春着で礼出身校の道場へ

    雪さやか

  • みづ受くる手のふくふくと春着の子

    はぐれ杤餅

  • 八掛を換へし春着や躙口

    渥美こぶこ

  • 院内学級先生今日春着

    桜井教人

  • 太鼓文庫立て矢文庫と春着過ぐ

    麦野 光・いつき組広ブロ俳句部

  • 春着きて墓石へ開く受賞の誌

    仁山かえる

  • 牧師夫人メラニーさんの春着かな

    武田ラーラ

  • プリ機から覗く春着の蝶や花

    高尾里甫

  • 振り返る春着が決め手だったとか

    ぐりえぶらん

  • はれやかに米寿の春着濃むらさき

    朶美子(えみこ)

  • 耳打ちの声の漏れたる春着たち

    牧野冴

  • 学会の見たか教授のあの春着

    世良日守

  • 一斉に春着の揺るる谷町線

    灰色狼

  • 花材抱く春着の列や六角堂

    あまぐり

  • 巻きつける春着の袂神の手湯

    沢胡桃

  • 明日着せる春着手荒れを和ませむ

    花屋英利

  • 腕相撲一瞬で勝つ春着の子

    梅田三五

  • 駅伝の風や春着の裾の赤

    釈 証真

  • 弟にまぶし春着の三姉妹

    香壺

  • 当直を終へて春着とすれ違ふ

    平山仄海

  • 言祝ぎや嫁に着付ける春小袖

    ののはな誉茂子

  • 仁左様の見得みとどける春着かな

    巴里乃嬬

  • 遠山は雪か春着のやはらかし

    千夏乃ありあり

  • 春着きて爪弾くフラメンコギター

    碧西里

  • 車椅子の膝に眠れる春着の子

    ぐでたまご

  • 浅草や春着の提げる芋ようかん

    木染湧水

  • 春着きらきら観音の池の鯉

    晴田そわか

  • 台所並ぶ春着の袖清し

    田中ミノル

  • しつけ取る宝尽くしの春着かな

    丸山隆子

  • 帯の背を見むと春着の子の傾ぐ

    仁和田永

  • 飛車打つや春着の袖の閃きて

    久森ぎんう

  • タクシーをわさわさ溢れ出る春着

    播磨陽子

  • 老猫は春着の膝を玉座とす

    坐花酔月

  • 髪直す春着の姉の美しき背

    津島野イリス

  • 昨日より他人行儀な春着かな

    おぎのりん

  • 宿に借るアイヌの春着湖泰し

    北欧小町

  • 二度見せり春着の経理課長とは

    冬野志奈

  • 帯低き銀座結びの春着かな

    すがりとおる

  • ドアノブに春着の引つかかつてゐる

    コンフィ

  • 雨脚の縦縞模様春小袖

    砂楽梨

  • 臥す父に見せて姉妹の春着かな

    くま鶉

  • 割烹着白し春着の母忙し

    小川野雪兎

  • それぞれの春着に紅の明るさよ

    冬のおこじょ

  • 宿の子の春着の黄こそ全けれ

    いかちゃん

  • 跳ぶ子らの春着眩しき潦

    久保田A

  • ゆらゆらと春着の膝をさびしき尾

  • 春着よりねぢり包みの飴ころん

    葉村直

  • スカジャンの龍と並びて春着の背

    樫の木

  • 常よりも会釈は浅し春着の子

    木村弩凡

  • 春着の子水縹色の空高し

    岡山小鞠

  • まだ見せてくれぬ春着となるまでは

    稲畑とりこ

  • 柏手を大きくふたつ春着の子

    山川腎茶

  • 鳳凰のまばゆくひらく春着かな

    沖原イヲ

  • ロケバスや後輩の春着は淡し

    着流きるお

  • 春小袖白き二の腕回しロン

    山路碧水

  • 八方へ春着の花のゑまひけり

    北野きのこ

  • 袖振りて春着の蝶を翔びたたす

    春海のたり

  • 春着集ふや賀茂川の橋太し

    眩む凡

  • 春着の袂抱えて乗るや銀座線

    いずみ令香

  • 春着の子春着のままに地震の夜

    久留里61

  • 袂にはお手玉ふたつ春着の子

    大西秋桜

  • 春着きて本の余白のまぶしさよ

    石神湖畔

  • 春着の子春着の花を数へたり

    平良嘉列乙

  • 祈祷待つ椅子に眠るや春着の子

    石田将仁

  • 春着ゆく島の神社は坂の上

    でんでん琴女

  • 特養の屋上の神社に春着

    竜退治の騎士

  • 口上の滑らかなるや春小袖

    苫野とまや

  • 駅ビルは行方なき春着に満ちて

    ぉ村椅子(志村肇)

  • 母の喪の過ぎて春着の交交よ

    梅朶こいぬ

  • 合戦の絵巻見に深紅の春着

    門田なぎさ

  • 蝶にぶつかつてみたい、春着かな

    猪子石ニンニン

  • しつけ解く春着や鏡掛も緋色

    ペトロア

  • 春着春着春着皇居見えてきた

    津々うらら

  • 戸締まりの妻の春着のひるがへる

    きつネつき俳句系Vtuber

  • 春着の子春の体温して眠る

    髙田祥聖

  • 春着から這い出るようなタトゥー見た

    石本コアラ

  • 出稽古や春着の絹のつめたさよ

    夏雨ちや

  • 袖口に折りじわ引っかかる春着

    武井かま猫

  • 参道の砂利はつれなし春着の娘

    糺ノ森柊

  • 渋谷駅春着のわれを迷子にす

    山吹なお

  • 連鳥居数へてくぐる春着の子

    みゆむうしば

  • 春着似合わず鋭角に切るちくわ

    爪太郎

  • ぴかぴかのクーペ春着の君を待つ

    山羊座の千賀子

  • 電車より零れ春着の花鳥かな

    RUSTY=HISOKA

  • 蝉丸を狙ふ春着の前のめり

    岸来夢

  • 石段の半ば春着の子に抜かれ

    庭野環石

  • 春着着るチェロ百挺のコンサート

    高木音弥

  • 梅に雉菫に蝶の春着かな

    気まぐれ亭いるか

  • エレベーターの大輪の春着かな

    神谷たくみ

  • 春着きて首のライカの軽きかな

    杉岡ライカ

  • 春着脱ぐ婦人部部長から母へ

    夏草はむ

  • 青空の用意されたる春着かな

    高山佳風

  • 懐中香ほのと春着の刀自笑まふ

    羊似妃

  • 沈香の香り立ちたる春着かな

    房総とらママ

  • 回診のなき病棟の春着かな

    えらいぞ、はるかちゃん!

  • ほろ酔ひの春着もゐたる厨かな

    綾竹あんどれ

  • 地獄蒸し蓋して春着褒め合ひぬ

    空豆魚

  • そつと出る喪中の隣から春着

    島田あんず

  • 呼び鈴の鳴るや春着の立ち姿

    千・いつき組広ブロ俳句部

  • 折り畳む春着の君の車椅子

    赤馬福助

  • たとう紙を捲り春着の香りけり

    陶笛有味音

  • 休出の台車春着の波を割る

    小川テル子

  • 服喪明け春着の花を賑ははす

    沼野大統領

  • 吉兆の空を仕立てし春着かな

    シュリ

  • 鐘の音の澄むや春着の大発会

    河上摩子

  • 通過せし駅に春着の娘立つ

    猪倉さえこ

  • 春着の子袖翻しサル山へ

    平岡梅

  • 失はぬ夢のごとくに春着の子

    北藤詩旦

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皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

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