橋本彩雅
天東あさじ
仲 操
干しのいも子
まち眞知子
まあぶる
もふ美
博さん
てまり
暇禍
こまどり
まー坊
雅由
土田耕平
秋野茜
高市青柘榴
紫月 歪丸
夏草はむ
加和志真
川島欣也
たまのねこ
ろひさま
塩風しーたん
ちやこ
田畑せーたん
たかこ姫
雅蔵
上津 力
まなP
竹春エリザベス
上村 風知草
晴 あろは
夕波 あろは
勝瀬 啓衛門
笠山静香
望月ぽん
よかわもりお
靫草子
川上 生煎
喜多輝女
大阪駿馬
古賀ちん
広田浩二
山口鵙
角野角子
木ノ道 ミシェル
なかの花梨
霧峰
紋舞蘭
打楽器
勘太郎
大木典子
蔵原遼太郎
吉谷地由子
ウカイケンタロウ
美音
リカ
新開ちえ
小林番茶
一碁一会
ねずみ男
幸
だけわらび
ゆぃ
峰 乱里
はぐれ雲
渡会百々世草
野良人たま
みなみはな
元喜@木の芽
西谷 寿春
みやまる
一日一笑
加曽利アン 太郎
さくらんぼ
加曽利アン 佐武郎
トラウマ製造機
raito
はなかっぱ
つーさん
キン肉マン
おのまい
ひすい風香
薮久美子
一本橋ふくろう
おさむし
伊藤順女
玉川 徳兵衛
くろべぇ
卑弥呼
島陽広
斎藤さんけん
鶴岡木の葉
二郷京子
知恵さん
アンサトウ
きのと
青柳暁子
よみちとせ
二丁目
葉子@金カル
那須のお漬物
吽田のう
いなほせどり
香栄
龍 桔花
大村真仙
瑠璃星
愛燦燦
和泉攷
えいぎょ
安部亜喜代
りんごのほっぺ
諫鼓苔深
どいつ薔芭
岡山小鞠
えりべり
中島走吟
藤倉密子
高橋寅次
宮武濱女
いこん
鳥不驚
五十 理化
小林弥福
帯壱
きたつむり
りーこ
ユリ
田中 ぱんだ
新多
星陵
アムロ
またあ
Nakahara結月
千の葉
山次
とろろ
土佐藩俳句百姓豊哲
山口雀昭
てんちょう
竹内ユキ
小塚蒼野
虎堂吟雅
つじの五七五
まりい@木の芽
たむらせつこ
夏目たんちゃん
増田 悠佑
増田 昴
増田 幸司
寺木 風宣
吉田わさび
宮沢 韋駄天
吉川拓真
孔明
榊裕江子
ゆかりん
山本蓮子
はれまふよう
早坂 一周
田中美蟲角
午 勢至
山法師彰子
可笑式
定吉
紅小雀
松本裕子
三浦金物店
風花まゆみ
大谷如水
細川小春
大石健宗
石橋猿山
伊藤てまり
ちゅーちゃん
香山まつり
余田酒梨
どみ どみそ
桃香
まやっこ
次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!
選者コメント
夏井いつき選
◆まずは、季語としての「蝸牛」から外れるものを確認しておきましょう。
・料理された蝸牛(エスカルゴ) ← 季語としての季節感は希薄です。
・殻だけになっている蝸牛 ← 無くなっている本体をどう描くのか。微妙です。
・「蝸牛被(マイマイカブリ)」 ← これは完全に別の生きもの。
◆初級からやり直しましょう。
季重なり、あるいはそれに近い句もちらほらありました。「紫陽花」「梅雨」「露」などが季語であることを認識してない人は、初級から出直しましょう。
「夏眠」? という言葉を使っている句もありましたが、こんな季語はありません。そもそも「夏」の一字がある段階で、気づいて欲しい。
「敢えての季重なりです」「造語の季語です」とコメントしてある句のほとんどは、失敗作。敢えてやってみる前に、基本をきちんと身につけるのが大切。肝に銘じて下さい。
◆類想パターン
ありがちなところから押さえていきます。
①形からの連想
・ホルン
・アンモナイト
・こんな字に似ている → @、Q、ゐ、ゑ、の、9、6、ト音記号
・渦 → 銀河、宇宙(が生まれる、を背負っている)
・ロリポップ(渦巻型のキャンディ)
・小さくとも持ち家がある!
・ソロキャンプ
・自分や吾子や孫のつむじが右(左)巻き 〇〇につむじが二つ
➁蝸牛の生態
・雌雄同体である → ジェンダー、LGBT
・塩をかけると縮む
・コンクリート中の成分でカルシウム補強 → ブロック塀によくいる
・歩いた跡が残る、光る、銀色の道
・肺呼吸
➂蝸牛の行動、また行動からの連想
・食べたものと同じ色の糞をする → 人参食べて人参色の糞、とか
・恋矢(生殖器にある槍状の器官)を互いに刺す → 傷つくこともある、命懸け
・背伸びする 縮む 波うちながら歩く
・牛歩
・地球を回す、地球が回る、地球に張り付いている
④蝸牛のイメージ
・哲学者
・のんびりマイペース
・孤独、一人旅
➄オノマトペ
・ぬるぬる、ぬらぬら、ぬめぬめ
・(痕が)てらてら
・のそり、のそのそ
⑥居場所
・葉裏、葉先
・墓石や石碑などの字の上
・ポスト、郵便受け
・ブロック塀、アスファルト
・窓ガラス → 腹を見せたり、何か字を書いたり
⑦子供が蝸牛を見つけると
・囲む、 声をあげる
・つつく、摘まむ、ひっぺがす
・童謡を歌う
・グーとチョキで蝸牛の形をつくる
⑧蝸牛と自分(人)を重ねる
・引きこもる、殻にこもる
・動作がのろい(老いていたり、怪我していたり)
・のんびり、マイペース
・自分もマイホームが欲しい
・殻の中に哀しみや淋しさ
・(自分の)幼き日を想う
➈あるある
・さっきの蝸牛がまだここに
・雨に喜ぶ
・「〇〇(葉裏とか塀とか)に静か」
・蝸牛が鳴いたり唄ったり
・蝸牛を踏んでしまった……ぐしゃ
・(たったこれだけの距離が)蝸牛にとっては遠い、遥か
・殻だけになって転がる
・どこから来た、どこへ行く
◆思いがけない類想
蝸牛の殻の螺旋や渦からの発想なのでしょうが、「宇宙」「銀河」になぞらえたり、取り合わせたりする句が思いの外多かったのは、少々驚きました。
蝸牛の渦に宇宙は生まれけり ぐ
ででむしの渦から銀河系宇宙 満る
それぞれの宇宙を背負ひ蝸牛 そめいゆ
蝸牛銀河ひとつを背負ひける 寺尾当卯
かたつむり宇宙背負っているのかも 石井一草
さらに、殻から、ヤドカリなどを発想したのかもしれませんが、「海の記憶」というフレーズにたどり着く人たちも多く、こんなところに類想の落とし穴があるのかと。
透く殻に海の記憶やかたつむり 雪井苑生
殻いつぱいに海の記憶やかたつぶり 石上あまね
かたつむり海の記憶をたぐる朝 猫髭かほり
かたつむり原初の海の記憶背に 久保田A
◆類想との付き合い方
毎回の述べていることですが、 類想は「共感の土台」でもあります。
類想を類想のまま十七音にすれば、当然、凡人ということになりますが、「共感の土台」の上に、五音分のオリジナリティ、リアリティをどう盛り付けるか。そこが勝負所なのです。
毎回の、特選・秀逸には、類想を「共感の土台」として、見事な独自性や真実味を加味した作品が並んでいます。
自分の句がどのランクであったということばかりに一喜一憂するのではなく、他人の作品から何を学ぶのかが、重要。仲間の作品から学ぶという謙虚こそが、俳句上達のための「奥の近道」なのです。
※今回の兼題「蝸牛」中級者以上投句欄へのご投句は、投句数3879句、投句人数1418人となりました。以下、類想句の一覧です。