【佳作】
旧海軍司令部壕の蝸牛
GONZA
砂利臭き雨のまへぶれ蝸牛
古賀
月ほどの硬さかででむしの殻は
常幸龍BCAD
ででむしや休講告げし掲示板
ひなた和佳
地下壕の壁は蝸牛の臭ひ
直
蝸牛うねる果実を生むやうに
平本魚水
まひまひやさりさり雨を食らふおと
緑の手
すいきんちかもくどってん蝸牛
森 佳月
俺ん家の瓦礫んめえか蝸牛
髙田祥聖
月光に触れた蝸牛より萎む
ぐ
蝸牛の尾行は容易いが辛い
野口真砂輝
蝸牛潰れて川の匂ふごと
吉武茂る
かたつむり雨へしづかにひらく肉
もりさわ
ドイツ式入れ歯の看板かたつむり
ありあり
静謐な太陽と吾とかたつぶり
たかみたかみ@いつき組広ブロ俳句部
表札が二つある家かたつむり
光峯霏々
かたつむりあまた聖墳墓教会
朶美子(えみこ)
目を眼だと思えば怖い蝸牛
二重格子
ころあいの家の暮らしやかたつむり
みやかわけい子
手芸部の幽霊部員かたつむり
月石 幸
蝸牛の透過率など考へる
タリタ クミ
ででむしをひき剥がす時吾ゆがむ
綾竹あんどれ
かたつむりみらいのぼくはまだいない
藤田流歌
蝸牛伸び切り殻の薄きこと
洒落神戸
かたつむり、尚性別は問いません
樫の木
かたつむりからだのすこしくらいばしょ
銀紙
蝸牛セメダイン的ふにふに感
里山子
ものさしに這はせて帰る蝸牛
みつれしづく
牛乳をぶちまけた朝かたつむり
きなこもち
蝸牛じわり正直不動産
うに子
かたつむり信濃は今日も山だらけ
あみま
鍵つ子の鍵の湿り気かたつむり
すりいぴい
電球替える手かたつむり掴む手
シバグチ
貝殻は斜めに載れり蝸牛
ユキノユ綺
蝸牛怒りはきつと殻の中
さぶり
とりこずゑみづかぜ聴いてかたつむり
矢嶋博士
這ふ跡に海のにがみや蝸牛
矢野貴子@金カル
日曜の弥撒は憂鬱ででむしよ
猫髭かほり
蝸牛ひとりで産むと決めたる日
三月兎
教科書はゴミ箱の中かたつぶり
はぐれ杤餅
つるむとき沼にほひけり蝸牛
RUSTY=HISOKA
ででむしに恋矢にんげんには大義
佐藤儒艮
不在置きの荷物三日目かたつむり
ヒマラヤで平謝り
かたつむり何か偏る殻の中
井納蒼求
親知らず疼く蝸牛の目のちぢむ
TAKO焼子
かたつむり踏んでとどまる家出かな
緋乃捨楽
かたつむり絵本の星のまむらさき
ほろろ。
蝸牛つめたき脳を持つてゐる
広木登一
れの音の舌に似て蝸牛いづ
オキザリス
かたつむり耳石は浮いたままのやう
城内幸江
蝸牛卒塔婆に千夜の雨が降る
亀田荒太
右のつの伸びてかたつむりの右折
海野碧
蝸牛あゝ母はししむらと為る
げばげば
かたつむりいてペーパーの無いトイレ
きみどり
蝸牛踏むわ朝刊濡れてるわ
大黒とむとむ
JAF待ちのタイヤへじわと蝸牛
千代 之人
かたつむり鳩サブレーの黄の缶に
植木 彩由
準備物リスト最後のかたつむり
ほしおあお
カンダタの怒号にすくむ蝸牛
和鹿島荒巻
何度目の失職ですかかたつむり
朝月沙都子
でで虫のこめかみ歪む咀嚼音
小町瑞泉
跳び箱を登り続ける蝸牛
涅槃girl
ででむしの鳴くと聞きしは巣鴨の夜
中原柊ニ
かたつむり皇宮警察の真顔
多喰身・デラックス
蝸牛月のにほひと星のみず
やまさきゆみ
ででむしの透けて明日は未完成
川越羽流
ひたひたと肉屋に集ふ蝸牛
犬山裕之
でで虫や父の戦死は飢へらしき
新濃 健
ででむしや身体を計る微電流
四丁目
ででむしをべちりと踏んで夜勤明く
理酔
蝸牛五センチ横のタイヤ痕
ひでやん
ほのと渦ゆるめででむしねむるなり
霞山旅
国鉄と書かれしベンチ蝸牛
砂山恵子
コンクリの塀の湾曲蝸牛
土屋ひこぼし
足跡はひかりの破線かたつむり
津島野イリス
蝸牛あり深夜のコインランドリー
けろけろたま蛙
かたつむりほどのかたさのこゝろかな
月岡方円
樫ぐねの宝や万の蝸牛
ゆすらご
蝸牛ガードレールの錆臭し
かつたろー。
鑑真の厚き胸板かたつむり
おきいふ
東京は暗渠の街ぞかたつむり
このみ杏仁
ぐしゃぐしゃの督促状と蝸牛
コーヒー博士
かたつむり円墳の偉そうでない
ぽんぽこぴーな
俳人やででむし囲む科学の眼
咲弥あさ奏
かたつむり月を乞ふ目の進化中
いさな歌鈴
かたつむり摘めば弱き竜のごと
ぞんぬ
次回の兼題も
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