俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2022年5月20日週の兼題

蝸牛

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • 旧海軍司令部壕の蝸牛

    GONZA

  • 砂利臭き雨のまへぶれ蝸牛

    古賀

  • 月ほどの硬さかででむしの殻は

    常幸龍BCAD

  • ででむしや休講告げし掲示板

    ひなた和佳

  • 地下壕の壁は蝸牛の臭ひ

  • 蝸牛うねる果実を生むやうに

    平本魚水

  • まひまひやさりさり雨を食らふおと

    緑の手

  • すいきんちかもくどってん蝸牛

    森 佳月

  • 俺ん家の瓦礫んめえか蝸牛

    髙田祥聖

  • 月光に触れた蝸牛より萎む

  • 蝸牛の尾行は容易いが辛い

    野口真砂輝

  • ドイツ式入れ歯の看板かたつむり

    ありあり

  • かたつむり雨へしづかにひらく肉

    もりさわ

  • 蝸牛潰れて川の匂ふごと

    吉武茂る

  • かたつむりあまた聖墳墓教会

    朶美子(えみこ)

  • 表札が二つある家かたつむり

    光峯霏々

  • 静謐な太陽と吾とかたつぶり

    たかみたかみ@いつき組広ブロ俳句部

  • 手芸部の幽霊部員かたつむり

    月石 幸

  • 蝸牛伸び切り殻の薄きこと

    洒落神戸

  • 目を眼だと思えば怖い蝸牛

    二重格子

  • ころあいの家の暮らしやかたつむり

    みやかわけい子

  • ででむしをひき剥がす時吾ゆがむ

    綾竹あんどれ

  • かたつむりみらいのぼくはまだいない

    藤田流歌

  • かたつむりからだのすこしくらいばしょ

    銀紙

  • 蝸牛の透過率など考へる

    タリタ クミ

  • かたつむり、尚性別は問いません

    樫の木

  • 牛乳をぶちまけた朝かたつむり

    きなこもち

  • ものさしに這はせて帰る蝸牛

    みつれしづく

  • 鍵つ子の鍵の湿り気かたつむり

    すりいぴい

  • 蝸牛じわり正直不動産

    うに子

  • 電球替える手かたつむり掴む手

    シバグチ

  • 蝸牛セメダイン的ふにふに感

    里山子

  • かたつむり信濃は今日も山だらけ

    あみま

  • 蝸牛つめたき脳を持つてゐる

    広木登一

  • かたつむり絵本の星のまむらさき

    ほろろ。

  • 蝸牛怒りはきつと殻の中

    さぶり

  • とりこずゑみづかぜ聴いてかたつむり

    矢嶋博士

  • 這ふ跡に海のにがみや蝸牛

    矢野貴子@金カル

  • 日曜の弥撒は憂鬱ででむしよ

    猫髭かほり

  • かたつむり踏んでとどまる家出かな

    緋乃捨楽

  • れの音の舌に似て蝸牛いづ

    オキザリス

  • 蝸牛ひとりで産むと決めたる日

    三月兎

  • 教科書はゴミ箱の中かたつぶり

    はぐれ杤餅

  • つるむとき沼にほひけり蝸牛

    RUSTY=HISOKA

  • ででむしに恋矢にんげんには大義

    佐藤儒艮

  • 不在置きの荷物三日目かたつむり

    ヒマラヤで平謝り

  • かたつむり何か偏る殻の中

    井納蒼求

  • 親知らず疼く蝸牛の目のちぢむ

    TAKO焼子

  • 貝殻は斜めに載れり蝸牛

    ユキノユ綺

  • カンダタの怒号にすくむ蝸牛

    和鹿島荒巻

  • 蝸牛卒塔婆に千夜の雨が降る

    亀田荒太

  • 右のつの伸びてかたつむりの右折

    海野碧

  • 蝸牛あゝ母はししむらと為る

    げばげば

  • 蝸牛踏むわ朝刊濡れてるわ

    大黒とむとむ

  • かたつむりいてペーパーの無いトイレ

    きみどり

  • かたつむり鳩サブレーの黄の缶に

    植木 彩由

  • JAF待ちのタイヤへじわと蝸牛

    千代 之人

  • 何度目の失職ですかかたつむり

    朝月沙都子

  • でで虫のこめかみ歪む咀嚼音

    小町瑞泉

  • 準備物リスト最後のかたつむり

    ほしおあお

  • かたつむり耳石は浮いたままのやう

    城内幸江

  • 蝸牛月のにほひと星のみず

    やまさきゆみ

  • ひたひたと肉屋に集ふ蝸牛

    犬山裕之

  • ででむしの鳴くと聞きしは巣鴨の夜

    中原柊ニ

  • ででむしの透けて明日は未完成

    川越羽流

  • 跳び箱を登り続ける蝸牛

    涅槃girl

  • かたつむり皇宮警察の真顔

    多喰身・デラックス

  • 蝸牛五センチ横のタイヤ痕

    ひでやん

  • ででむしや身体を計る微電流

    四丁目

  • でで虫や父の戦死は飢へらしき

    新濃 健

  • ほのと渦ゆるめででむしねむるなり

    霞山旅

  • 国鉄と書かれしベンチ蝸牛

    砂山恵子

  • コンクリの塀の湾曲蝸牛

    土屋ひこぼし

  • ででむしをべちりと踏んで夜勤明く

    理酔

  • かたつむりほどのかたさのこゝろかな

    月岡方円

  • 蝸牛あり深夜のコインランドリー

    けろけろたま蛙

  • 足跡はひかりの破線かたつむり

    津島野イリス

  • 樫ぐねの宝や万の蝸牛

    ゆすらご

  • 俳人やででむし囲む科学の眼

    咲弥あさ奏

  • 東京は暗渠の街ぞかたつむり

    このみ杏仁

  • 蝸牛ガードレールの錆臭し

    かつたろー。

  • かたつむり円墳の偉そうでない

    ぽんぽこぴーな

  • 鑑真の厚き胸板かたつむり

    おきいふ

  • ぐしゃぐしゃの督促状と蝸牛

    コーヒー博士

  • かたつむり摘めば弱き竜のごと

    ぞんぬ

  • かたつむり月を乞ふ目の進化中

    いさな歌鈴

次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

投句はこちら