【並選】
女湯の狭き湯船や流れ星
いたまきし
恐竜の頭上を青き流れ星
山川腎茶
セイシェルに一生分の流れ星
後藤三梅
ミリ秒の残像は黒流れ星
白プロキオン
流れ星に渋滞は無し隅田川
小尾すいろ
隕石とひそかに分かつ流れ星
黒麹 糀
流れ星大きく縦に湖の果て
谷町百合乃
入眠の蟀谷打つや流れ星
堀口 房水
流れ星チクリと胸の古き恋
水間澱凡
硝煙の横ぼくだけの流れ星
庄司直也
流星雨着弾区域頭山
GONZA
流れ星跡なぞりたるたばこの火
弘友於泥
天上に線形グラフ流れ星
ふじかつたび
国後の大空匂ふ流れ星
ぎんやんま
流星や縄綯う婆の淡々と
江藤すをん
孵卵器の孵化始まりぬ流れ星
ふわり子
流れ星サハラ砂漠の闇の濃し
桃香
流れ星どうしたものか父日記
佐藤のぶ子
流星や逆転シュート突き刺さる
俳菜ひろこ
流星やいつちよんちよんの仲間より
岩橋春海
地球の裏アコンカグアに流れ星
森一平
流れ星弾き合うかに飛沫上げ
安曇野まりえ
流れ星どこにでもゐる異端児か
春雪
流れ星君は静かに爪を切る
すすきの獅子扉
深く息汲み上げて待つ流れ星
牟礼あおい
破水後の秒針鈍く流れ星
おたまじゃくし
流れ星勝者と敗者分かつもの
中島走吟
かたまりの闇に弾かれ流れ星
福田嘉奈子
流星の果てる月山八合目
朶美子(えみこ)
星飛ぶやロードバイクはバッタもん
真子井こはく
星飛んで深海魚に灯を灯す
風の鳥
流れ星の呻きくぐもつて聞こゆ
平良嘉列乙
星走る国道56号線
壬生谷
ストレートネックは遺伝流れ星
陽光
眼球に傷負うごとの流れ星
曲がりしっぽ
流星や沈没船の荷となりて
春蘭素心
足音を聞きし未明の流れ星
久蔵久蔵
パリ行きの片道切符流れ星
香栄
流星や蹠くすぐる砂と波
夢雨似夜
流れ星世界は数字で出来ている
猫楽
流れ星どっちの手かと問う答う
花屋英利
流れ星待ち水鉢を窓際へ
小川めぐる
むさし野の端にもえつきし流れ星
青柿
切り落とす足の微熱や星流る
柳浦総師
流れ星砂漠の異邦人となる
ありあり
忘れ物何だったかな流れ星
中村笙平
けふいきた脳天をつく流れ星
細木さちこ
犀の目の蒼く潤みぬ流れ星
平本魚水
流星や地球の青に警報器
花純広場
流れ星ナウマンゾウは湖の底
くろけん
右伊勢路左大和路流れ星
いなほせどり
流れ星ウルトラマンは宇宙人
神谷たくみ
哀しみは少し遅れて流れ星
さいたま水夢
王たれと呼ばふこゑあり流れ星
鷹取 碧村
流れ星シンドバッドの眼はきれい
広木登一
流れ星辞令に妻の好きな国
鶴屋桃福
退却路流れ星ふと椰子の上
佐藤俊夫
流星にしとど濡れゐるかひなかな
魚返みりん
願ひなど流星轟音錐揉む火氷(かひ)
めいおう星
流れ星シュバルツバルトの森を過ぐ
蒼鳩 薫
流れ星地底都市にも空のある
まりい@木ノ芽
流れ星残り二本のグラニュ糖
まこ@いつき組広ブロ俳句部
流れ星迷子の恋を呼び覚ます
8の月
悪役のレスラー帰路に流れ星
日高隆介
偏屈な吾に上昇する流れ星
地球人
流れ星阿修羅の眉に力あり
立田鯊夢@いつき組広ブロ俳句部
ジンライムのどをしずめて流れ星
夏草はむ
流れ星田の水量は今日もよし
ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部
流星や残像消えぬ骸の猫
遊戯
マシュマロのとろけるころを流れ星
浦野紗知
流れ星更地に戻る古団地
葉るみ
遙かなる神殿の丘流れ星
大庭慈温
流星の富士山チワワは元気か
ヤマコー
婚姻届破り捨てるや流れ星
森 佳月
星飛ぶや夜の真ン中真ッ二つ
緋乃捨楽
流れ星探した空は丸かった
泥酔亭曜々
流れ星母国遥かに英教師
世芭音
流れ星吸ひ込んだのは電波塔
でんでん琴女
流れ星仄明きより黒みへと
山河穂香
流れ星初めての俺、可笑しいか
司啓
アルパカのまつ毛まっしろ流れ星
打楽器
ひと筆の形いろいろ流れ星
一日一笑
星飛ぶやサテンを走る裁ち鋏
夢見昼顔
古町は老人の町流れ星
亀田荒太
流れ星キュルル自転車島の医者
向原かは
星流るミサイル流る駱駝の眼
長谷川水素
スマホ圏外ただ流星の中にゐる
河添美羽
羽根餃子のダメなやつ捨つつ流れ星
大久保五兆
暮るる海見る日課なり流れ星
みなと
白みゆく産科の窓を流れ星
お寿司
斃れたる恐竜の目に流れ星
笑松
恐竜の死や天窓に流れ星
かん かんし
流星やリンゴと同じスピードで
久田零士
流星をさす人影はみな真直ぐ
真名女
五合目の火球の太き流れ星
秀田狢
流れ星zippoの音のかすかなる
そまり
流星や母は反出生主義者
まぐのりあ@蚊帳のなか
目隠しの意地悪流れ星ひゅうん
葉月けゐ
ビー玉やかつて流星だつた過去
花伝
流れ星更地となりし父母の家
大小田忍
流れ星目を閉ぢ郷を膨らます
銀 次郎
牛の声よりながながと流れ星
剣橋こじ
屋上へ九人のマット流れ星
野狸彦
術前の個室のしじま流れ星
石岡女依
たれもをらぬ昭和の校舎星ながる
斎藤むく
流星やラジオはセックス・ピストルズ
柿司
エンストや紫煙の先の流れ星
村崎 雫
駅蕎麦の下ろす暖簾へ流れ星
佐藤未穂
鼠にもビルにも熱れ星流る
さとけん
広角の目玉ください流れ星
西澤美智
百年後老婆になりて流れ星
フージー
流星やワクチン会場の施錠
旺上林加
流れ星砂丘に戦車の影こぼつ
あつちやん
星流るこのまま続きますように
峰 乱里
流れ星鼓動澄みゆく千年樹
あまぶー
コモドドラゴン首をもたげて流れ星
閑々鶏
大陸は流れ星象咆哮す
新城典午(まこも改め)
流星になる星ならぬ星越えて
おきいふ
吉野ヶ里遺跡の空を星流る
なかの花梨
ホスピスの一部屋明かし流れ星
石下ふみ
星流る久遠の壺の満ち満ちて
シュリ
廃校の屋上に砂流れ星
広瀬 康
果てのない問わず語りの流れ星
君村類
流れ星夫はわたしに何伝う
和子
流星の刺さり東京燻りぬ
英子
流れ星ぼくは異物であると知る
磐田小
急かさるる準夜勤日よ流れ星
品川笙女
流星や三段壁の事件記者
上津 力
恐竜も最期に見たか流れ星
嵐菜
流れ星闇夜の深き獣臭
清水千種
流れ星窯焚く男休らう夜
哲庵
流れ星消滅の爆発は赤
露口全速
流れ星バタと味醂を明日買はむ
絵十
流れ星男は流行りに弱いから
藤鷹圓哉
流れ星少し不服な時の「はあ」
嶋田奈緒
流れ星濃尾平野に微震あり
三水
引き墓の話流れ星の話
青海也緒
鏡台のピルの明度や流れ星
藤 雪陽
祝日につき流れ星増量中
ぞんぬ
流れ星しづかに狂ふ自転軸
うはのそら
始まりはサックスの音星走る
土佐藩俳句百姓豊哲
砂浜の家族の記憶流れ星
片栗子
夜烏の声しづかなり流れ星
恵勇
流星を飛ばすビジネスあるといふ
藤倉密子
流れ星弾くる程に熟れにけり
木村ひむか
流れ星定理で計るキミの距離
つきのひと
「きぼう」遠のき流れ星待つシュラフ
大熊猫@四句八句
まづ一つあとは怒涛の流れ星
古賀
流れ星かぞへて眠る象の群れ
川越羽流
流星や転勤族は夜を集ふ
樹朋
流星やオーベイベーと清志郎
こいぬ
流星や流しの食器洗ふ父
梨西瓜
三日月のループを滑り流れ星
亀田かつおぶし
性別を持たざるいのち星流る
兼珍
藍色の空を乱さず流れ星
さぶり
病めるゴッホの鉄窓を流れ星
伏見丹耶
亡命や引つ掻くやうに流れ星
富山の露玉
青空は天幕となる流れ星
松田てぃ
おとうとの手ゆび逞し流れ星
一色 那真呼
一円拾うごと流れ星来たる
快晴ノセカイ
炊き出しのテントの頭上流れ星
宥光
流れ星明日も地球は青いのか
優純bow
蹌踉と波の音踏む流れ星
秋とも子
神様の手書きの図面流れ星
播磨陽子
星走る吸啜の子は瞬かず
星埜黴円
流星の一閃舫ひ船揺るる
岡山小鞠
段ボールハウスからジャズ流れ星
ラーラ・K
クマムシの揺り籠みしり流れ星
杜まお実
寝静まる街天は流星描きなぐる
クロまま
何一つ祈らないから流れ星
京あられたけむら
九ちゃんのあの歌にほら流れ星
中原柊ニ
流れ星消えてハッカの香り立つ
くみくまマフラー
石段のシミは昨夜の流れ星
大和屋としより
流星やシャッター通り駆け抜ける
霜田あゆ美
停電の街しゅわしゅわと流れ星
黒子
なで肩の君流星の尾の角度
はぐれ杤餅
聖典や開けば星の流れゆく
老人日記
飯盒の火を溢れしめ流れ星
酔下弦
流星や湯まで手動のケーブルカー
砂糖ふさこ
流れ星すごいハイレグ明日届く
夜野百幸
流れ星対角線の定義とは
岡井風紋
流れ星ふるふる前方後円墳
木染湧水
流れ星のにほひ燐寸擦るにほひ
ひでやん
街に湖に伊吹山より星降りし
中島京子
カデンツァの余韻流れ星消ゆ
紫蘭
星流る青年の家最後の日
むらぴ
流星やスロットカードへと落ちろ
土居三子
流星や映写機の滅びはしづか
新右衛門
流れ去る雲よケルンへ流れ星
磯田省吾
流星に山河は深き闇添はす
虚実子
流れ星ひとの願いに着膨れる
雀浪乱
大空は大きな柩流れ星
石原由女
流星の傷あをあをと曳かれたり
すがりとおる
流星やゆつくりと消ゆ車内灯
大紀直家
テカポ湖や満天の星に流星
山水
流れ星一瞬で世界は消える
秋野茜
星飛んで深部体温上がりけり
藤田ゆきまち
卒婚より五年目の町流れ星
沙那夏
幸福な王子はゐない流れ星
蜥蜴の尻尾
まっぷたつ緑に爆ぜる流れ星
遥風
流れ星見上げてごらん金次郎
黒板五郎三
流れ星空に何かが残つてゐる
竹内一二
全休符の音のときなり流れ星
丹羽寒国
乳房吸ふ吾子の未来や流れ星
小倉あんこ
もうイジメられませんよう流れ星
みづちみわ
真つ直ぐな恋で終はらう流れ星
石井一草
流れ星速し動かざる渋滞
しゅういずみ
流れ星胸に刺さりし医師の声
四丁目
イヤリング右だけ攫ふ夜這星
祐
暦編むマヤの人々流れ星
千葉睦女
星流る遺跡の棺探さむと
瀬戸 薫
流れ星名前も知らぬ汝に堕ちて
ヒマラヤで平謝り
ボーマンの船やも知れぬ流れ星
るびちゅ
流れ星玄関に捜査員いて
季切少楽@いつき組広ブロ俳句部
バザールの喧騒しづみ星流る
伊奈川富真乃
流れ星射貫くすばる望遠鏡
菊池克己
色褪せた赤本と見る流れ星
長楽健司
与那国に弧を描くやう流星群
円 美々
指揮棒の薄き硝子や流れ星
百瀬はな
補習終へ立ち漕ぎで追ふ流れ星
河南朴野
集会をさぼる言い訳流れ星
福井三水低
流れ星折ってはばらすだまし舟
穂積天玲
デラシネの先細りの死流れ星
諧 真無子
流れ星にまであのことバラす阿呆
新蕎麦句会・凪太
ヴイオロンのお辞儀ちひさし流れ星
七瀬ゆきこ
流星の放射点ワクチンはまだか
一斤染乃
星飛ぶや星屑なんてごめんだね
澤田 紫
砂浜に瑠璃貝明けの流れ星
井田みち
ウクレレの弦より生まる流れ星
はいびす
また責めてしまつた流れ星きれい
ことまと
林道のすきまへ詩片流れ星
冬樹 立
流れ星末摘花の巻を閉づ
聞岳
火の匂ふ人すれちがふ流れ星
久我恒子
片減りの硯の海へ流れ星
椋本望生
ガネーシャの砂像は冷めて流れ星
斎乃雪
金網を両手に摑み流れ星
霞山旅
未成線ふつり果てたり流れ星
栗の坊楚材
流れ星道祖神だけ知っていた
澄海
校庭に秘密の闇や流れ星
じゃすみん
真夜中の夜汽車に差入れ流れ星
和鹿島荒巻
サンルーフの潮騒また流れ星
卯年のふみ
流れ星最終バスを回頭す
可笑式
火を噴ける龍やハン川流れ星
幸田柝の音
ウイルスをラテン語と知る星走る
新多
流れ星森の守り人眠りけり
吉川拓真
流星や探知機の音強まりぬ
遣豪使
二死満塁投げし直球流れ星
坐花酔月
東京にモスクが在れば流れ星
卓鐘
流れ星飛ぶ毎に伸ぶしらかんば
むじーじ
流星群交はる奥にゐる何か
山城道霞
流れ星終わりへ向かい行く電車
升 丁茶
流れ星追って反抗期の会釈
大和田美信
波音の微睡んでゐる流れ星
多々良海月
黒板のいたずら書きや流れ星
砂楽梨
怪獣映画見終えビル間の流れ星
安溶二
流星や少年兵の瞳のゆらぎ
はなあかり
流星や蹴られて喚く缶と吾と
灰田兵庫
浜へ散るビーズクロッシュ流れ星
明 惟久里
流れ星任せに出来ぬ父のこと
八幡風花
流れ星仰ぐ土竜の好奇心
釜眞手打ち蕎麦
流星やドライブスルー検査場
比良山
人は平等なんですか星流る
伊予吟会 心嵐
言えぬバイバイ二つ目の流れ星
かさご
流れ星瓦斯と電気の止まる部屋
そうり
停戦の砂漠は静か流れ星
西村 小市
返信を躊躇つてゐる流れ星
海音寺ジョー
流星を掃き寄せはうき火のにほひ
宮武濱女
草原に目覚めて白き流れ星
青野遊飛@蚊帳のなか
限界となりゆく町や星流る
根本葉音@花芭蕉句会
ピーラーでシュルと夜を削ぐ流れ星
清白真冬
流星群原始の海は全てを溶かし
関津祐花
ペガサスの鱗剥がれて流れ星
猫ふぐ
水牛を祀る離島や星流る
安井コスモス
煙這う焦土流れ星の微音
杏是りゐ菜
星軽く飛んでドリンク弾けるよ
蓮花麻耶
陥没の膝の手術や流れ星
星月さやか
流れ星吐いて北天めぐりゆく
山田菫舎
国とりの国は山国ながれ星
香壺
流星や支援物資の送り先
かつたろー。
流星や片足立ちのできぬ間に
昇華
ふるさとの山恋ふ君へ星流る
伊藤順女
ベースキャンプ十二日目の流れ星
佐藤志祐
天竺へ向かって急ぐ流れ星
宮坂変哲
シーフードヌードル流れ星を待つ
中田ひで
天界のネット突き抜け流れ星
只暎
流れ星訃報に天を仰ぐだけ
らくさい
流れ星海黒ければ泣けてくる
城内幸江
流れ星アルキメデスを走らせし
朱契
星流る一つずつわだかまり消え
吉川花ほっぺ
流れ星飛ぶや星々笑ひけり
与志魚
流星や無辜の民撃つ者もまた
津島野イリス
棚に置かるる納体袋ながれ星
TAKO焼子
内職の静かな音や流れ星
倉木葉いわう
流星や血は疎ましくまた哀し
蓼蟲
昼は屋上一秒の流れ星
オキザリス
流れ星ホロホロロンと信濃川
楽花生
あれはもう流れ星とは云へぬ嵩
寺尾当卯
流星に種牡馬聞く鞭あの歓声
ま猿
棄てし家に他人の顔あり流れ星
喜多だいち
流れ星をためらう小さき流れ星
アントワネット@ノエル
JAFを待つ空暮れゆけり流れ星
みやま千樹
どこまでもどこまでもゴビ流れ星
えいぎょ
夭折といへばうつくし流れ星
中岡秀次
縁側の父のゐた席流れ星
風花まゆみ
星流る六十七の我が居る
きべし
殉職に上がる階級流れ星
南風紫蘭@木ノ芽
縁遠き子も猫もいて流星群
花南天anne
飛行機の頻り流れ星一筋
京野さち
流れ星ふらんす人形まばたきぬ
ピアニシモ
流れ星外湯めぐりの下駄の音よ
28ひろきち
星流れ動かぬ足を撫づるかな
みやかわけい子
流れ星シュラフに子達を眠らせて
妹のりこ
三浪の兄とコンビニ流れ星
日向こるり
流れ星ついぞ一人になりました
はるく
流れ星動体視力も衰えた
ゆみづき
欠けてゐないところの視野を流れ星
夏 湖乃
空を手ばなしてすとんと流れ星
眠 睡花
サンティアゴへ五ユーロの宿流れ星
戸口のふっこ
錠前を下ろす図書室ながれ星
どかてい
流れ星見えてしまつたので祈る
あさのとびら
流星の吹き来るイーハトヴの丘
月見柑
あっ流れ星夫の名を呼んでみた
白井百合子
能うなら胸は見ぬよう流れ星
山香ばし
流れ星入らずの森をめがけをり
吉谷 地由子
溶け残る棘もあるやも流れ星
星乃ぽっち
流星やみづから割れしサヌカイト
青蜥蜴
メスティンのふつふつ蒸れて流れ星
きなこもち
靴紐をぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっと流れ星
丹波らる
流星や毒の餌また食はぬ象
高橋寅次
寝袋の円陣崩れ流れ星
じょいふるとしちゃん
子が吾子となりし確率流れ星
亀の
長崎の灯に流れ星またひとつ
はまゆう
流れ星構造的に飛び道具
福良ちどり
流星やスラムの子らの熱き息
染井つぐみ
砂時計のくびれを抜ける流れ星
鈴野蒼爽
流れ星先生結婚したってさ
風ヒカル
ゴミの山にも九合目流れ星
小豆白虎
流れ星イクチオステガ上陸す
靫草子
コスモノートは農家となりて流れ星
中鉢矢的
描いてゐるカンヴァスこがす流れ星
佐藤綉綉
二次会は嫌流星へ帰りたい
えぬ
流星や静かに並ぶ牛のタグ
ベーグル
流れ星寝釈迦の頬の涙跡
音のあ子
流れ星私闘を好む面ばかり
蘭丸結動
流れ星賢治の棲める山に落つ
いさご眠人
流れ星見送る猫の名を告げて
彼路
流れ星憤怒の今日のエンドロール
佐々木のはら
流星や時間忘れた砂時計
芍薬
流星やB-29はもう来ない
弥日
星飛ぶや針チリチリとアールクルー
武井かま猫
流星や金平糖は角だらけ
かんこ鳥
流れ星錆びたこころを透過する
青田奈央
流れ星落ちて卑弥呼のまつりごと
長谷川小春
助手席にギター流れ星の地平
鈴木麗門
流れ星ふと神妙に父のこと
一生のふさく
流れ星ひととこで飛ぶソノシート
さとう菓子
杭打ち機貫かんとす流れ星
千原 十吾
流れ星ほんたうのこと言ひました
岩本夏柿
腕震ふランマー降ろし流れ星
福田みやき
星流れ電報ありて昭和の灯
大野喬
ビバークにいのちのやうな流れ星
暖井むゆき
流星が流星さそふ未明かな
余田酒梨
櫓の音やザンジバル沖流れ星
池之端モルト
流れ星生命線に曇り無し
北雀ちえ
流れ星人は首から老いてゆく
叶
仕事燃えつきて流星見に行かん
ほしの有紀
星流る県境裁判忘れるな
東京子
10回の裏の攻撃流れ星
井納蒼求
缶ビールさかさまにふる流れ星
ぐりえぶらん
流れ星一次関数解きて消ゆ
船岡遊子
イトカワに残る弾丸流れ星
としなり
アルミ缶流星に蹴る効果音
写俳亭みの
砂時計返し返して流れ星
春風流士
白神を神に一礼夜這星
津軽わさお
むなうちに唱ふるオラショ流れ星
たま走哉
音の澄む夜行バスかな流れ星
石神涼汰
けたけたと高く山姥流れ星
津軽まつ
今日も早や一日の終はる流れ星
伊豆郁音
じょんがらや岩木嶺唆る流星群
津軽ちゃう
サーバルキャット跳ぶ流星を狩るために
座敷わらしなつき
流星や北勢線は単線で
清水祥月
AIの黙る窓辺や流れ星
小池令香
流星やたかだか紀元二千年
篠田ピンク
流れ星孤島の宇宙通信所
紺乃ひつじ
拳闘の美しきを見たり流れ星
高尾里甫
プルトップ開けてゐる間の流れ星
茂る
海二つ望む名峰流れ星
野々原ラピ
夜を急ぐトップノートに星の飛ぶ
久留里61
大鎌を振りおろすごと流れ星
うしうし
流星の余れる空に電波塔
五月闇
流れ星砂丘へ混じるひとかけら
雪音
美しの塔の撓みへ星走る
音羽凜
線状降水帯消えて今宵の流れ星
始の子
流れ星そらにかすかな自傷痕
にゃん
流れ星願ひをひとつ噛み砕く
千風もふ
ポラリスの涙のやうだ流れ星
加世堂魯幸
流れ星ひとつひとつの傷の癒え
桂葉子
流れ星加害者の子の消えた姓
竜単
星飛ぶや国道沿ひに中古車屋
清水 三雲
流れ星洋樽転がされてあり
也和
双眸に受く流星の擦過傷
遠山比々き
ホチキスで閉ぢしきずあと流れ星
板柿せっか
飛びながら夢を見る鳥流れ星
松井くろ
流れ星ごとんちゃぷんと洗濯機
古都 鈴
明日挑む頂高し流れ星
深山むらさき
妻死んでたつた十年流れ星
小木さん
流星やアブサンに燃す角砂糖
錆田水遊
流星や国捨つる者地に満つる
中根由起子
流れ星みぎの耳から胸に入る
島田あんず
水晶を堀りし山の端流れ星
竜胆
日雇の遅き銭湯流れ星
川岡すえよし
散骨は宇宙を希望流れ星
川崎東照
近道は風の遊び場流れ星
一走人
流れ星あいつも星も死に急ぐ
篠原 雨子
アンドロイドの散歩の歩幅流れ星
福本巴亜人
底無しの暗き空より流れ星
月影の桃
流星の尾にチェシャ猫のにんまりと
斗三木童
サンルーフの膨張しつつ流れ星
山本先生
たましひを積みたるからだ星流る
蜂里ななつ
流れ星生まれて空は変声期
紅ズワイガニ海老美
流れ星マリモ大きくなりました
小笹いのり
機窓よりぶつかりそうな流れ星
石崎京子
流星に越されて夜のジップライン
あつむら恵女
流れ星それきりイオン駐車場
ツカビッチ
流星の爆ぜる空気の硬さかな
ヅラじゃない
長生きにながいくらやみ流れ星
稗田鈴二郎
まだ脱がぬブルカ小窓を流れ星
今野淳風
遠野へと道案内や流れ星
岡田雅喜
流星のりいんと鳴りてカルデラ湖
碧西里
寝袋に父の匂いや流れ星
竹春エリザベス
東京は何時じゃろうか流れ星
キッカワテツヤ
神宿る木々に消えゆく流れ星
島陽広
飛行機は消息を断ち流れ星
どみ どみそ
流星や托鉢僧に飯装ふ
誠馬ノマド
星流る路地に猫背の弾き語り
くりでん
流れ星あるいは人の死の軽さ
水蜜桃
流れ星向田邦子遺作集
巴里乃嬬
やうやくに接種一度目流れ星
吟 梵
星流れブルウベリイが煮くづれぬ
足立智美
鉄工所の屋根は水平流れ星
河原つばめ
酔ひ潰れし父助手席に流れ星
伊予吟会 宵嵐
遅番の母待つ窓や流れ星
戸部紅屑
流星のかうべしだりて落ちにけり
けーい〇
流星の飛び込むF2.8のレンズ
さるぼぼ@チーム天地夢遥
流星を見つつ丘に来君を待つ
新濃 健
24時間スーパーや星流る
川村湖雪
流星のとどかぬ街は眠る街
柳絮
星流る午前零時のジンライム
安春
流れ星やっと見つけたのは辞書で
青矢 真紘
死者の通用口通る流れ星
新開ちえ
ながれ星ふたつ溶かして粉ミルク
ぐでたまご
高原の牛の寝息と流れ星
研知呉詩@いつき組広ブロ俳句部
星飛ぶや分度器の指す三十度
明神おぼろ月
擦寄りし柴犬を抱く流れ星
宗本智之
流星のゆくえ有限超実数
句楽岡徨詩
最終日工場前の流れ星
まるかじり
街灯のベン図はいびつ流れ星
玉庭マサアキ
寝袋に死の話して流れ星
天陽ゆう
オーディションの通知メールや流れ星
ダンサーU-KI
宇宙とは粗なる火葬場流れ星
もりさわ
星流るあいつが別れますように
Q&A
流れ星山小屋からは多過ぎて
やまだ童子
ドクターイエロー走る流れ星たる
楠 美翠
海よりの風によじれる流れ星
如月ドロップ
流れ星海の音しか聴こえない
阿々田幸汰
流れ星追う若さではないのです
ツナ好
おとうとがほしい妹流れ星
苺井千恵
流星群観測ツアー二十人
喜多輝女
流れ星スペースデブリを一掃し
田畑せーたん
奥穂高山塊に降る流星群
森爺
椅子ふたつ据えて湖畔の流れ星
野地垂木
流星を見終えし駐車場の砂利
和季
流星とはタイムマシンの動力源
あらい
流れ星きゅるんと胎児動き出す
テツコ
野営地の死者みな目開け夜這星
すいよう
パソコンもて浜に見てゐる流れ星
君島笑夢
流れ星富士の樹海へ一直線
とんぼ
口ごもる優しい嘘や流れ星
平としまる
鳩も冷ゆレプリカントの眼に流星
多事
非常ドア医者に内緒の流星群
もちえちゃん@狐狸山会
タクラマカン西へ西へと流れ星
山くじら
阿蘇五岳寝釈迦の口に流れ星
谷口詠美
飯盒の飯掻っ込みて流れ星
おかか丸
生きし火を登り窯へと流れ星
猫詠たま
流れ星追ひて行き着きたる浜辺
今治八十八
星にとべって誰か命令しているの
竹田むべ
流れ星黒曜石の中の闇
もりたきみ
肺腑より哀しみが来る流れ星
古賀 未樹
流れ星土偶が眠る森に消ゆ
羅美都
ゲルへ吹く草原のかぜ流れ星
影山らてん
流星や柔らかく編むベビー服
北野南瓜
流れ星もろく崩れるちんすこう
ぼたにこ
豚骨の匂ふ中洲や流れ星
東 湘輝
ひとりになっても探すわ流れ星
佐藤香珠
流れ星どのドア開けて抜けようか
空木眠兎
風車みな止まつてゐたり流れ星
斉藤立夏
弟妹が二人いるらし流れ星
小だいふく
ビザ切れのダンサー帰国流れ星
辻野 花
地質調査の記録流れ星の軌跡
川口みち
星飛ぶや首直角に固定せり
どくだみ茶
流星を待つ草食獣の呼吸で
横縞
流れ星ベンチに靴のわすれもの
笑酔
流れ星忘れ去られた別荘よ
紀友梨
流れ星あまた低き弦の音満ちにけり
枯丸
神兵の門出や燧ながれ星
ウロ
洪水の臭ふが如く夜這星
内藤羊皐
流れ星富士山噴火しませんよ
長良くわと
巨星ではないが流れ星に御座い
大黒とむとむ
流星や遺骨ダイヤの指輪抜く
千暁
流星や約款の字に慣れた頃
結壱隆月
キッチンの窓に流星皿を割る
糺の森柊
少年に少年凭れ流れ星
くま鶉
流星や車がなけりゃ暮らせない
堀江キック
サーカスの象の足枷流れ星
まこちふる
一句にて足る遺言や流れ星
市橋正俊
ながれぼし反政府軍が政府軍に
宇田建
牛糞を踏んづけて星流るデリー
果禄
流れ星ひるはあかるいドヤ街に
三浦にゃじろう
捨てられぬ疎開日記や流れ星
和泉穣
爪先の鳴き砂応ふ流れ星
蒼
流星のひとつぶとしてとびにけり
工藤遊子
流れ星きょうで最後の駐輪場
倉嶋志乃
流れ星風呂屋帰りのアンタレス
青木豊実
結婚し「あっ流れ星」てください
宮坂暢介
星飛んであの日の君に刺さりたる
背馬
流れ星夫の静脈老いにけり
佐野 明世
目薬と同じ速さや星走る
永想
移動遊園地の屋根を流れ星
野ばら
無風の藍青流れ星は無音
種種番外
ながれぼしなまえをしってなんになる
あきののかなた
流れ星シーツで掬ふ夜気暴る
乙華散
流星として死ぬふりをしてる恋
真冬峰
そこここに未完の民話流れ星
川那辺 乃生
DVシェルター検索履歴流れ星
花紋
もらい湯の子らの頭上に流れ星
岸 れん
背を預くるひそやかな草流れ星
みつれしづく
流星を眺め入りたるスフィンクス
北山 烏兎
都市の灯に飛び込み自死す流れ星
畠山 悊央
庭を向く空の揺り椅子流れ星
ペトロア
ターミナル前の静寂を流れ星
はっしー
流れ星ぐわつと回る信濃の空
茫々
流れ星すこし額を火傷する
龍田山門
流れ星人は何かを失くすもの
一太郎ラン坊
多分あの団地に流れ星落ちた
丹下京子
流星の吐息拾ってしまったの
綾竹あんどれ
流星の物言ふ刻となれりけり
蟻馬次朗
夜の底を這ふ一両車流れ星
葵新吾
流れ星の嚏パンダの欠伸
叶田屋
暗涙の窓神の瞬きのごと流星
仁山かえる
二乗してマイナスになる流れ星
都いとり
恐竜の願ひはなにぞ流れ星
ひすい風香
断乳の三日目一人流れ星
杵築きい
流れ星吾子の歌声響きけり
伊藤辰弥
有史とは闇より出し流れ星
森脩平
流れ星竪穴式の住居見ゆ
あんみつ姫
大いなる比叡の濃闇星流る
遠藤眞成
遺影の笑みほどの温度の流れ星
克巳@夜のサングラス
玄界の波よ波よと流れ星
石塚彩楓
五号車の窓逆走の流れ星
松本裕子
このほしにポワゾン一滴流れ星二滴
きゆうもん@木の芽
星流る水底の村闇蒼し
はまお
流れ星星空指数検索す
広島 しずか80
早朝に仕事に走る星走る
西谷 寿春
流れ星キーホルダーの鈴かすか
飯村祐知子
流星やきたぐにの名の列車発つ
お天気娘
沈みゐて海底照らすか流れ星
雪井苑生
夜這星百年土間を脱ける猫
ときめき人
スラヴ語のやさしき夜汽車流れ星
干しのいも子
モンゴルの夜を横切る流れ星
小林番茶
病院船の吃水深し流れ星
雨霧彦@木ノ芽
独り居の母の夜遊び流れ星
若井柳児
流れ星はBluetoothで接続可
藤岡美波
流れ星見てより親不知が痛い
日出時計
鳴き砂は鳴き流れ星の流るる
中西柚子
砲弾と同じ軌跡の流れ星
江藤薫
流れ星バス停ふたつ分歩く
曽我真理子
流れ星落ちゆく飢餓の国の方
仁和田 永
怒りまず捻り消す癖流れ星
遠音
星飛んで神の退職届かな
髙田祥聖
ビル街の底より見遣る流れ星
対馬清波
うしろにもまへにも流れ星熟れて
登りびと
千人で待つ阿智村の流れ星
あみま
レイトショー暫し余韻の流れ星
花咲明日香
伝承の根拠はないが流れ星
山内彩月
流星やしずかに眠るパンテオン
秋熊
アンドゥトロワの指先へ流れ星
丸山隆子
流れ星大き琵琶湖に小さき波
近江菫花
乱気流抜けし機窓に星流る
石田将仁
流れ星咥へ煙草に教へらる
露草うづら
流れ星ドアスコープを引っ掻いて
公木正
流星に蹴躓きたる妊婦かな
西田月旦
流れ星狩らんと高き窓の開く
門のり子
流れ星神は今だれを捨てたの
赤馬福助
フラスコはぱりん無尽の星走る
瀬尾白果
イゾラドの祈りのリズム星流る
豆闌
流れ星神話の神はすぐ喧嘩
田中木江
流れ星七つ不寝番交代
粋庵仁空
ばあちゃんちのにおいは流れ星のにおい
しゃま
息をのむ音でちりぢり流れ星
雷紋
流れ星爆ぜて流るる渡月橋
浪速の蟹造
三人目なんてどうかな流れ星
岩のじ
流星の息一生を賭けて吐く
神山やすこ
流星や母校を丘の上に見る
ひなた和佳
流星や山の応えの濃く黒く
北野きのこ
流れ星くじらの白き骨に座す
石川聡
ピース缶取り出す窓辺流れ星
ワイズ万太郎
削岩機三夜目流れ星痛い
小泉野魚
流星の二つも見えてよき日なり
杉尾芭蕉
流星のちゅいんと啼いて談話室
田面類
流れ星消ゆる音はラ山のすそ
幸の実
ひなたの匂ひの子に流れ星過ぐ
池 閑茶
流星や硬き教習所のベッド
飛ばぬ鳥
謎めいた検察庁に星ながる
入口弘徳
流星やみどりこは名の無きままに
風慈音
便箋の乾いて京をよばひ星
きのかずお
ワン切りは非通知夜半の流れ星
灰頭徨鴉
公園の土の匂ひや流れ星
井上のなめ
星流る君の言葉を誤解して
宗平 圭司
不明者の鼓動を受信流れ星
ココかざはな
賃走がこれで五台目流れ星
花結い
盲目の君振るわせて流れ星
立石神流
甕棺墓出土の幼児流れ星
よぶこどり
母たまに椅子と語らう流れ星
ギル
ながれぼしトロイメライのヘ長調
野山遊
流れ星流れ流れて胸の奥
小塚蒼野
星走るアルペジオ聴く路地のバー
小鳥ひすい
質草となるにはなるが流れ星
田村利平
流星や星も旅するものとして
村上優貴
この小さき島の迷走流れ星
姫川ひすい
おろおろとただならぬ夜の流れ星
山口雀昭
流星は噛み砕かれてしまいけり
火炎幸彦
流れ星最期を知れる猫のゐて
石垣葉星
流れ星せつかく煙草やめたのに
港のパン屋
五年後の世界見せてよ流れ星
有田みかん
万の詩の微熱となりて流れ星
しろねこ
鬼の来て襲いし村や星流る
福岡参山
日記帳に指折る流れ星の数
藤咲大地
流星や深夜作業のカレーパン
ねむり猫
病院の一坪の空流れ星
高木音弥
流れ星ここにいることいってない
大野美波
ことのはで殺してみよか流れ星
真
流れ星輪郭だけの人過る
石井ちづる
流れ星さびしくなつて落ちにけり
藤田康子
次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!
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