俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2021年7月20日週の兼題

流れ星

【曜日ごとに結果を公開中】

【並選】

  • 女湯の狭き湯船や流れ星

    いたまきし

  • ミリ秒の残像は黒流れ星

    白プロキオン

  • セイシェルに一生分の流れ星

    後藤三梅

  • 恐竜の頭上を青き流れ星

    山川腎茶

  • 流れ星大きく縦に湖の果て

    谷町百合乃 

  • 隕石とひそかに分かつ流れ星

    黒麹 糀

  • 流星雨着弾区域頭山

    GONZA

  • 流れ星チクリと胸の古き恋

    水間澱凡

  • 入眠の蟀谷打つや流れ星

    堀口 房水

  • 流れ星に渋滞は無し隅田川

    小尾すいろ

  • 流れ星跡なぞりたるたばこの火

    弘友於泥

  • 硝煙の横ぼくだけの流れ星

    庄司直也

  • 天上に線形グラフ流れ星

    ふじかつたび

  • 国後の大空匂ふ流れ星

    ぎんやんま

  • 流星や縄綯う婆の淡々と

    江藤すをん

  • 流れ星サハラ砂漠の闇の濃し

    桃香

  • 流星やいつちよんちよんの仲間より

    岩橋春海

  • 孵卵器の孵化始まりぬ流れ星

    ふわり子

  • 流星や逆転シュート突き刺さる

    俳菜ひろこ

  • 深く息汲み上げて待つ流れ星

    牟礼あおい

  • 地球の裏アコンカグアに流れ星

    森一平

  • 流れ星どうしたものか父日記

    佐藤のぶ子

  • 流れ星弾き合うかに飛沫上げ

    安曇野まりえ

  • 流れ星どこにでもゐる異端児か

    春雪

  • 破水後の秒針鈍く流れ星

    おたまじゃくし

  • 流れ星君は静かに爪を切る

    すすきの獅子扉

  • 流星の果てる月山八合目

    朶美子(えみこ)

  • 星飛ぶやロードバイクはバッタもん

    真子井こはく

  • かたまりの闇に弾かれ流れ星

    福田嘉奈子

  • 流れ星勝者と敗者分かつもの

    中島走吟

  • 眼球に傷負うごとの流れ星

    曲がりしっぽ

  • ストレートネックは遺伝流れ星

    陽光

  • 流れ星の呻きくぐもつて聞こゆ

    平良嘉列乙

  • 星走る国道56号線

    壬生谷

  • 足音を聞きし未明の流れ星

    久蔵久蔵

  • 星飛んで深海魚に灯を灯す

    風の鳥

  • 流星や沈没船の荷となりて

    春蘭素心

  • パリ行きの片道切符流れ星

    香栄

  • 流れ星どっちの手かと問う答う

    花屋英利

  • 流星や蹠くすぐる砂と波

    夢雨似夜

  • 流れ星世界は数字で出来ている

    猫楽

  • 流れ星待ち水鉢を窓際へ

    小川めぐる

  • むさし野の端にもえつきし流れ星

    青柿

  • 切り落とす足の微熱や星流る

    柳浦総師

  • 忘れ物何だったかな流れ星

    中村笙平

  • 流れ星砂漠の異邦人となる

    ありあり

  • 流れ星辞令に妻の好きな国

    鶴屋桃福

  • 流れ星ウルトラマンは宇宙人

    神谷たくみ

  • 哀しみは少し遅れて流れ星

    さいたま水夢

  • 流れ星ナウマンゾウは湖の底

    くろけん

  • 右伊勢路左大和路流れ星

    いなほせどり

  • けふいきた脳天をつく流れ星

    細木さちこ

  • 犀の目の蒼く潤みぬ流れ星

    平本魚水

  • 流星や地球の青に警報器

    花純広場

  • 王たれと呼ばふこゑあり流れ星

    鷹取 碧村

  • 流れ星シンドバッドの眼はきれい

    広木登一

  • 退却路流れ星ふと椰子の上

    佐藤俊夫

  • 流星にしとど濡れゐるかひなかな

    魚返みりん

  • 流れ星残り二本のグラニュ糖

    まこ@いつき組広ブロ俳句部

  • 願ひなど流星轟音錐揉む火氷(かひ)

    めいおう星

  • 流れ星地底都市にも空のある

    まりい@木ノ芽

  • 流れ星迷子の恋を呼び覚ます

    8の月

  • 流れ星シュバルツバルトの森を過ぐ

    蒼鳩 薫

  • 悪役のレスラー帰路に流れ星

    日高隆介

  • 流星や残像消えぬ骸の猫

    遊戯

  • マシュマロのとろけるころを流れ星

    浦野紗知

  • 偏屈な吾に上昇する流れ星

    地球人

  • ジンライムのどをしずめて流れ星

    夏草はむ

  • 流れ星阿修羅の眉に力あり

    立田鯊夢@いつき組広ブロ俳句部

  • 流星の富士山チワワは元気か

    ヤマコー

  • 流れ星田の水量は今日もよし

    ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部

  • 婚姻届破り捨てるや流れ星

    森 佳月

  • 流れ星更地に戻る古団地

    葉るみ

  • 流れ星探した空は丸かった

    泥酔亭曜々

  • 遙かなる神殿の丘流れ星

    大庭慈温

  • 流れ星母国遥かに英教師

    世芭音 

  • 星飛ぶや夜の真ン中真ッ二つ

    緋乃捨楽

  • 流れ星吸ひ込んだのは電波塔

    でんでん琴女

  • 流れ星初めての俺、可笑しいか

    司啓

  • 古町は老人の町流れ星

    亀田荒太

  • 流れ星仄明きより黒みへと

    山河穂香

  • ひと筆の形いろいろ流れ星

    一日一笑

  • アルパカのまつ毛まっしろ流れ星

    打楽器

  • 流れ星キュルル自転車島の医者

    向原かは

  • 白みゆく産科の窓を流れ星

    お寿司

  • 星飛ぶやサテンを走る裁ち鋏

    夢見昼顔

  • 羽根餃子のダメなやつ捨つつ流れ星

    大久保五兆

  • 星流るミサイル流る駱駝の眼

    長谷川水素

  • スマホ圏外ただ流星の中にゐる

    河添美羽

  • 流れ星zippoの音のかすかなる

    そまり

  • 斃れたる恐竜の目に流れ星

    笑松

  • 恐竜の死や天窓に流れ星

    かん かんし

  • 流星をさす人影はみな真直ぐ

    真名女

  • 流星や母は反出生主義者

    まぐのりあ@蚊帳のなか

  • 暮るる海見る日課なり流れ星

    みなと

  • 流星やリンゴと同じスピードで

    久田零士

  • 五合目の火球の太き流れ星

    秀田狢

  • 流れ星更地となりし父母の家

    大小田忍

  • 目隠しの意地悪流れ星ひゅうん

    葉月けゐ

  • 術前の個室のしじま流れ星

    石岡女依

  • ビー玉やかつて流星だつた過去

    花伝

  • 流れ星目を閉ぢ郷を膨らます

    銀 次郎

  • 屋上へ九人のマット流れ星

    野狸彦

  • たれもをらぬ昭和の校舎星ながる

    斎藤むく

  • 牛の声よりながながと流れ星

    剣橋こじ

  • 駅蕎麦の下ろす暖簾へ流れ星

    佐藤未穂

  • 流星やラジオはセックス・ピストルズ

    柿司

  • エンストや紫煙の先の流れ星

    村崎 雫

  • 広角の目玉ください流れ星

    西澤美智

  • 流星やワクチン会場の施錠

    旺上林加

  • 百年後老婆になりて流れ星

    フージー

  • 流れ星砂丘に戦車の影こぼつ

    あつちやん

  • 鼠にもビルにも熱れ星流る

    さとけん

  • 大陸は流れ星象咆哮す

    新城典午(まこも改め)

  • 星流るこのまま続きますように

    峰 乱里

  • 流れ星鼓動澄みゆく千年樹

    あまぶー

  • コモドドラゴン首をもたげて流れ星

    閑々鶏

  • 星流る久遠の壺の満ち満ちて

    シュリ

  • ホスピスの一部屋明かし流れ星

    石下ふみ

  • 流星になる星ならぬ星越えて

    おきいふ

  • 廃校の屋上に砂流れ星

    広瀬 康

  • 吉野ヶ里遺跡の空を星流る

    なかの花梨

  • 果てのない問わず語りの流れ星

    君村類

  • 流れ星ぼくは異物であると知る

    磐田小

  • 流星や三段壁の事件記者

    上津 力

  • 恐竜も最期に見たか流れ星

    嵐菜

  • 流星の刺さり東京燻りぬ

    英子

  • 流れ星夫はわたしに何伝う

    和子

  • 流れ星闇夜の深き獣臭

    清水千種

  • 急かさるる準夜勤日よ流れ星

    品川笙女

  • 流れ星窯焚く男休らう夜

    哲庵

  • 流れ星男は流行りに弱いから

    藤鷹圓哉

  • 流れ星バタと味醂を明日買はむ

    絵十

  • 引き墓の話流れ星の話

    青海也緒

  • 流れ星消滅の爆発は赤

    露口全速

  • 流れ星少し不服な時の「はあ」

    嶋田奈緒

  • 祝日につき流れ星増量中

    ぞんぬ

  • 流れ星濃尾平野に微震あり

    三水

  • 流れ星しづかに狂ふ自転軸

    うはのそら

  • 砂浜の家族の記憶流れ星

    片栗子

  • 鏡台のピルの明度や流れ星

    藤 雪陽

  • 流れ星かぞへて眠る象の群れ

    川越羽流

  • 始まりはサックスの音星走る

    土佐藩俳句百姓豊哲

  • 流星を飛ばすビジネスあるといふ

    藤倉密子

  • 流れ星弾くる程に熟れにけり

    木村ひむか

  • 流星やオーベイベーと清志郎

    こいぬ

  • 流星や転勤族は夜を集ふ

    樹朋

  • 流れ星定理で計るキミの距離

    つきのひと

  • 「きぼう」遠のき流れ星待つシュラフ

    大熊猫@四句八句

  • 流星や流しの食器洗ふ父

    梨西瓜

  • 夜烏の声しづかなり流れ星

    恵勇

  • 三日月のループを滑り流れ星

    亀田かつおぶし

  • 藍色の空を乱さず流れ星

    さぶり

  • まづ一つあとは怒涛の流れ星

    古賀

  • おとうとの手ゆび逞し流れ星

    一色 那真呼

  • 病めるゴッホの鉄窓を流れ星

    伏見丹耶

  • 性別を持たざるいのち星流る

    兼珍

  • 青空は天幕となる流れ星

    松田てぃ

  • 蹌踉と波の音踏む流れ星

    秋とも子

  • 亡命や引つ掻くやうに流れ星

    富山の露玉

  • 一円拾うごと流れ星来たる

    快晴ノセカイ

  • 炊き出しのテントの頭上流れ星

    宥光

  • 流れ星明日も地球は青いのか

    優純bow

  • 何一つ祈らないから流れ星

    京あられたけむら

  • 流星の一閃舫ひ船揺るる

    岡山小鞠

  • 神様の手書きの図面流れ星

    播磨陽子

  • 流れ星消えてハッカの香り立つ

    くみくまマフラー

  • 星走る吸啜の子は瞬かず

    星埜黴円

  • 段ボールハウスからジャズ流れ星

    ラーラ・K

  • クマムシの揺り籠みしり流れ星

    杜まお実

  • 九ちゃんのあの歌にほら流れ星

    中原柊ニ

  • 流星やシャッター通り駆け抜ける

    霜田あゆ美

  • 寝静まる街天は流星描きなぐる

    クロまま

  • 聖典や開けば星の流れゆく

    老人日記

  • 停電の街しゅわしゅわと流れ星

    黒子

  • 石段のシミは昨夜の流れ星

    大和屋としより

  • 飯盒の火を溢れしめ流れ星

    酔下弦

  • 流れ星すごいハイレグ明日届く

    夜野百幸

  • 流星や湯まで手動のケーブルカー

    砂糖ふさこ

  • なで肩の君流星の尾の角度

    はぐれ杤餅

  • 流れ星対角線の定義とは

    岡井風紋

  • 星流る青年の家最後の日

    むらぴ

  • 流れ星のにほひ燐寸擦るにほひ

    ひでやん

  • 流れ星ふるふる前方後円墳

    木染湧水

  • カデンツァの余韻流れ星消ゆ

    紫蘭

  • 流星に山河は深き闇添はす

    虚実子

  • 街に湖に伊吹山より星降りし

    中島京子

  • 流星やスロットカードへと落ちろ

    土居三子

  • 流星や映写機の滅びはしづか

    新右衛門

  • 大空は大きな柩流れ星

    石原由女

  • 流れ去る雲よケルンへ流れ星

    磯田省吾

  • 流星の傷あをあをと曳かれたり

    すがりとおる

  • 流星やゆつくりと消ゆ車内灯

    大紀直家

  • テカポ湖や満天の星に流星

    山水

  • 流れ星ひとの願いに着膨れる

    雀浪乱

  • 流れ星一瞬で世界は消える

    秋野茜

  • 星飛んで深部体温上がりけり

    藤田ゆきまち

  • まっぷたつ緑に爆ぜる流れ星

    遥風

  • 卒婚より五年目の町流れ星

    沙那夏

  • もうイジメられませんよう流れ星

    みづちみわ

  • 流れ星空に何かが残つてゐる

    竹内一二

  • 幸福な王子はゐない流れ星

    蜥蜴の尻尾

  • 全休符の音のときなり流れ星

    丹羽寒国

  • 真つ直ぐな恋で終はらう流れ星

    石井一草

  • 乳房吸ふ吾子の未来や流れ星

    小倉あんこ

  • 流れ星速し動かざる渋滞

    しゅういずみ

  • 星流る遺跡の棺探さむと

    瀬戸 薫

  • 流れ星見上げてごらん金次郎

    黒板五郎三

  • イヤリング右だけ攫ふ夜這星

  • 流れ星胸に刺さりし医師の声

    四丁目

  • ボーマンの船やも知れぬ流れ星

    るびちゅ

  • 暦編むマヤの人々流れ星

    千葉睦女

  • バザールの喧騒しづみ星流る

    伊奈川富真乃

  • 色褪せた赤本と見る流れ星

    長楽健司

  • 流れ星名前も知らぬ汝に堕ちて

    ヒマラヤで平謝り

  • 流れ星玄関に捜査員いて

    季切少楽@いつき組広ブロ俳句部

  • 指揮棒の薄き硝子や流れ星

    百瀬はな

  • 流れ星射貫くすばる望遠鏡

    菊池克己

  • 流れ星折ってはばらすだまし舟

    穂積天玲

  • 与那国に弧を描くやう流星群

    円 美々

  • 集会をさぼる言い訳流れ星

    福井三水低

  • 星飛ぶや星屑なんてごめんだね

    澤田 紫

  • 補習終へ立ち漕ぎで追ふ流れ星

    河南朴野

  • ヴイオロンのお辞儀ちひさし流れ星

    七瀬ゆきこ

  • 流れ星にまであのことバラす阿呆

    新蕎麦句会・凪太

  • デラシネの先細りの死流れ星

    諧 真無子

  • また責めてしまつた流れ星きれい

    ことまと

  • ウクレレの弦より生まる流れ星

    はいびす

  • 林道のすきまへ詩片流れ星

    冬樹 立

  • 砂浜に瑠璃貝明けの流れ星

    井田みち

  • 流星の放射点ワクチンはまだか

    一斤染乃

  • 片減りの硯の海へ流れ星

    椋本望生

  • 流れ星末摘花の巻を閉づ

    聞岳

  • 火の匂ふ人すれちがふ流れ星

    久我恒子

  • 未成線ふつり果てたり流れ星

    栗の坊楚材

  • 金網を両手に摑み流れ星

    霞山旅

  • 流れ星道祖神だけ知っていた

    澄海

  • ガネーシャの砂像は冷めて流れ星

    斎乃雪

  • 校庭に秘密の闇や流れ星

    じゃすみん

  • 真夜中の夜汽車に差入れ流れ星

    和鹿島荒巻

  • 二死満塁投げし直球流れ星

    坐花酔月

  • 火を噴ける龍やハン川流れ星

    幸田柝の音 

  • 流れ星最終バスを回頭す

    可笑式

  • ウイルスをラテン語と知る星走る

    新多

  • サンルーフの潮騒また流れ星

    卯年のふみ

  • 流星や探知機の音強まりぬ

    遣豪使

  • 波音の微睡んでゐる流れ星

    多々良海月

  • 流れ星森の守り人眠りけり

    吉川拓真

  • 流れ星追って反抗期の会釈

    大和田美信

  • 流れ星飛ぶ毎に伸ぶしらかんば

    むじーじ

  • 流星群交はる奥にゐる何か

    山城道霞

  • 流れ星終わりへ向かい行く電車

    升 丁茶

  • 黒板のいたずら書きや流れ星

    砂楽梨

  • 浜へ散るビーズクロッシュ流れ星

    明 惟久里

  • 怪獣映画見終えビル間の流れ星

    安溶二

  • 流星や蹴られて喚く缶と吾と

    灰田兵庫

  • 東京にモスクが在れば流れ星

    卓鐘

  • 流れ星任せに出来ぬ父のこと

    八幡風花

  • 人は平等なんですか星流る

    伊予吟会 心嵐

  • 流れ星仰ぐ土竜の好奇心

    釜眞手打ち蕎麦

  • 流星や少年兵の瞳のゆらぎ

    はなあかり

  • ペガサスの鱗剥がれて流れ星

    猫ふぐ

  • 流星やドライブスルー検査場

    比良山

  • 流星を掃き寄せはうき火のにほひ

    宮武濱女

  • 限界となりゆく町や星流る

    根本葉音@花芭蕉句会

  • 流れ星瓦斯と電気の止まる部屋

    そうり

  • 言えぬバイバイ二つ目の流れ星

    かさご

  • 停戦の砂漠は静か流れ星

    西村 小市

  • 返信を躊躇つてゐる流れ星

    海音寺ジョー

  • ピーラーでシュルと夜を削ぐ流れ星

    清白真冬

  • 草原に目覚めて白き流れ星

    青野遊飛@蚊帳のなか

  • 煙這う焦土流れ星の微音

    杏是りゐ菜

  • 流星群原始の海は全てを溶かし

    関津祐花

  • 星軽く飛んでドリンク弾けるよ

    蓮花麻耶

  • 水牛を祀る離島や星流る

    安井コスモス

  • 流星や支援物資の送り先

    かつたろー。

  • ふるさとの山恋ふ君へ星流る

    伊藤順女

  • 流れ星吐いて北天めぐりゆく

    山田菫舎

  • 国とりの国は山国ながれ星

    香壺

  • 陥没の膝の手術や流れ星

    星月さやか

  • 天竺へ向かって急ぐ流れ星

    宮坂変哲

  • 流星や片足立ちのできぬ間に

    昇華

  • ベースキャンプ十二日目の流れ星

    佐藤志祐

  • シーフードヌードル流れ星を待つ

    中田ひで

  • 流星や無辜の民撃つ者もまた

    津島野イリス

  • 棚に置かるる納体袋ながれ星

    TAKO焼子

  • 流れ星訃報に天を仰ぐだけ

    らくさい

  • 流れ星海黒ければ泣けてくる

    城内幸江

  • 内職の静かな音や流れ星

    倉木葉いわう

  • 流れ星アルキメデスを走らせし

    朱契

  • 星流る一つずつわだかまり消え

    吉川花ほっぺ

  • 天界のネット突き抜け流れ星

    只暎

  • 流れ星飛ぶや星々笑ひけり

    与志魚

  • 流星や血は疎ましくまた哀し

    蓼蟲

  • あれはもう流れ星とは云へぬ嵩

    寺尾当卯

  • 昼は屋上一秒の流れ星

    オキザリス

  • 棄てし家に他人の顔あり流れ星

    喜多だいち

  • 流れ星ホロホロロンと信濃川

    楽花生

  • 流れ星をためらう小さき流れ星

    アントワネット@ノエル

  • どこまでもどこまでもゴビ流れ星

    えいぎょ

  • 流星に種牡馬聞く鞭あの歓声

    ま猿

  • JAFを待つ空暮れゆけり流れ星

    みやま千樹

  • 縁側の父のゐた席流れ星

    風花まゆみ

  • 飛行機の頻り流れ星一筋

    京野さち

  • 縁遠き子も猫もいて流星群

    花南天anne

  • 夭折といへばうつくし流れ星

    中岡秀次

  • 殉職に上がる階級流れ星

    南風紫蘭@木ノ芽

  • 流れ星ふらんす人形まばたきぬ

    ピアニシモ

  • 星流る六十七の我が居る

    きべし

  • サンティアゴへ五ユーロの宿流れ星

    戸口のふっこ

  • 流れ星シュラフに子達を眠らせて

    妹のりこ

  • 三浪の兄とコンビニ流れ星

    日向こるり

  • 流れ星ついぞ一人になりました

    はるく

  • 流れ星動体視力も衰えた

    ゆみづき

  • 流れ星外湯めぐりの下駄の音よ

    28ひろきち

  • 星流れ動かぬ足を撫づるかな

    みやかわけい子

  • 空を手ばなしてすとんと流れ星

    眠 睡花

  • 欠けてゐないところの視野を流れ星

    夏 湖乃

  • 錠前を下ろす図書室ながれ星

    どかてい

  • 流れ星見えてしまつたので祈る

    あさのとびら

  • 能うなら胸は見ぬよう流れ星

    山香ばし

  • 流星の吹き来るイーハトヴの丘

    月見柑

  • あっ流れ星夫の名を呼んでみた

    白井百合子

  • 溶け残る棘もあるやも流れ星

    星乃ぽっち

  • 流れ星入らずの森をめがけをり

    吉谷 地由子

  • 寝袋の円陣崩れ流れ星

    じょいふるとしちゃん

  • 流星やみづから割れしサヌカイト

    青蜥蜴

  • 流星や毒の餌また食はぬ象

    高橋寅次

  • 靴紐をぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっと流れ星

    丹波らる

  • 流れ星構造的に飛び道具

    福良ちどり

  • 長崎の灯に流れ星またひとつ

    はまゆう

  • メスティンのふつふつ蒸れて流れ星

    きなこもち

  • 砂時計のくびれを抜ける流れ星

    鈴野蒼爽

  • ゴミの山にも九合目流れ星

    小豆白虎

  • 流星やスラムの子らの熱き息

    染井つぐみ

  • 子が吾子となりし確率流れ星

    亀の

  • 流れ星先生結婚したってさ

    風ヒカル

  • 流れ星イクチオステガ上陸す

    靫草子

  • 二次会は嫌流星へ帰りたい

    えぬ

  • 描いてゐるカンヴァスこがす流れ星

    佐藤綉綉

  • 流れ星私闘を好む面ばかり

    蘭丸結動

  • 流れ星寝釈迦の頬の涙跡

    音のあ子

  • コスモノートは農家となりて流れ星

    中鉢矢的

  • 杭打ち機貫かんとす流れ星

    千原 十吾

  • 流れ星賢治の棲める山に落つ

    いさご眠人

  • 流れ星見送る猫の名を告げて

    彼路

  • 星飛ぶや針チリチリとアールクルー

    武井かま猫

  • 流星や静かに並ぶ牛のタグ

    ベーグル

  • 流れ星憤怒の今日のエンドロール

    佐々木のはら

  • 流星や時間忘れた砂時計

    芍薬

  • 流星や金平糖は角だらけ

    かんこ鳥

  • 流れ星錆びたこころを透過する

    青田奈央

  • 流星やB-29はもう来ない

    弥日

  • 流れ星ほんたうのこと言ひました

    岩本夏柿

  • 助手席にギター流れ星の地平

    鈴木麗門

  • 流れ星ふと神妙に父のこと

    一生のふさく

  • 流れ星落ちて卑弥呼のまつりごと

    長谷川小春

  • 腕震ふランマー降ろし流れ星

    福田みやき

  • 星流れ電報ありて昭和の灯

    大野喬

  • ビバークにいのちのやうな流れ星

    暖井むゆき

  • 流れ星ひととこで飛ぶソノシート

    さとう菓子

  • 流星が流星さそふ未明かな

    余田酒梨

  • 櫓の音やザンジバル沖流れ星

    池之端モルト

  • 流れ星人は首から老いてゆく

  • 流れ星生命線に曇り無し

    北雀ちえ

  • 仕事燃えつきて流星見に行かん

    ほしの有紀

  • 缶ビールさかさまにふる流れ星

    ぐりえぶらん

  • 星流る県境裁判忘れるな

    東京子

  • 流れ星一次関数解きて消ゆ

    船岡遊子

  • 10回の裏の攻撃流れ星

    井納蒼求

  • イトカワに残る弾丸流れ星

    としなり

  • 砂時計返し返して流れ星

    春風流士

  • アルミ缶流星に蹴る効果音

    写俳亭みの

  • 白神を神に一礼夜這星

    津軽わさお

  • むなうちに唱ふるオラショ流れ星

    たま走哉

  • 音の澄む夜行バスかな流れ星

    石神涼汰

  • 海二つ望む名峰流れ星

    野々原ラピ

  • じょんがらや岩木嶺唆る流星群

    津軽ちゃう

  • けたけたと高く山姥流れ星

    津軽まつ

  • AIの黙る窓辺や流れ星

    小池令香

  • 今日も早や一日の終はる流れ星

    伊豆郁音

  • サーバルキャット跳ぶ流星を狩るために

    座敷わらしなつき

  • 流星や北勢線は単線で

    清水祥月

  • 流星やたかだか紀元二千年

    篠田ピンク

  • 流れ星孤島の宇宙通信所

    紺乃ひつじ

  • 拳闘の美しきを見たり流れ星

    高尾里甫

  • プルトップ開けてゐる間の流れ星

    茂る

  • 美しの塔の撓みへ星走る

    音羽凜

  • 大鎌を振りおろすごと流れ星

    うしうし

  • 流れ星砂丘へ混じるひとかけら

    雪音

  • 流星の余れる空に電波塔

    五月闇

  • 夜を急ぐトップノートに星の飛ぶ

    久留里61

  • 流れ星願ひをひとつ噛み砕く

    千風もふ

  • 線状降水帯消えて今宵の流れ星

    始の子

  • 流れ星ひとつひとつの傷の癒え

    桂葉子

  • 流れ星そらにかすかな自傷痕

    にゃん

  • ポラリスの涙のやうだ流れ星

    加世堂魯幸

  • 流れ星洋樽転がされてあり

    也和

  • 星飛ぶや国道沿ひに中古車屋

    清水 三雲

  • 流れ星ごとんちゃぷんと洗濯機

    古都 鈴

  • 流れ星加害者の子の消えた姓

    竜単

  • 双眸に受く流星の擦過傷

    遠山比々き

  • ホチキスで閉ぢしきずあと流れ星

    板柿せっか

  • 飛びながら夢を見る鳥流れ星

    松井くろ

  • 妻死んでたつた十年流れ星

    小木さん

  • 流星やアブサンに燃す角砂糖

    錆田水遊

  • 水晶を堀りし山の端流れ星

    竜胆

  • 明日挑む頂高し流れ星

    深山むらさき

  • 流れ星みぎの耳から胸に入る

    島田あんず

  • 流星や国捨つる者地に満つる

    中根由起子

  • 散骨は宇宙を希望流れ星

    川崎東照

  • 日雇の遅き銭湯流れ星

    川岡すえよし

  • 機窓よりぶつかりそうな流れ星

    石崎京子

  • 底無しの暗き空より流れ星

    月影の桃

  • サンルーフの膨張しつつ流れ星

    山本先生

  • 近道は風の遊び場流れ星

    一走人

  • アンドロイドの散歩の歩幅流れ星

    福本巴亜人

  • 流れ星あいつも星も死に急ぐ

    篠原 雨子

  • 流星の尾にチェシャ猫のにんまりと

    斗三木童

  • たましひを積みたるからだ星流る

    蜂里ななつ

  • 長生きにながいくらやみ流れ星

    稗田鈴二郎

  • 流れ星それきりイオン駐車場

    ツカビッチ

  • 流れ星マリモ大きくなりました

    小笹いのり

  • 流れ星生まれて空は変声期

    紅ズワイガニ海老美

  • 流星に越されて夜のジップライン

    あつむら恵女

  • 流星のりいんと鳴りてカルデラ湖

    碧西里

  • 流星の爆ぜる空気の硬さかな

    ヅラじゃない

  • 遠野へと道案内や流れ星

    岡田雅喜

  • 東京は何時じゃろうか流れ星

    キッカワテツヤ

  • 神宿る木々に消えゆく流れ星

    島陽広

  • 流星や托鉢僧に飯装ふ

    誠馬ノマド

  • 寝袋に父の匂いや流れ星

    竹春エリザベス

  • まだ脱がぬブルカ小窓を流れ星

    今野淳風

  • 流れ星向田邦子遺作集

    巴里乃嬬

  • 星流る路地に猫背の弾き語り

    くりでん

  • 星流れブルウベリイが煮くづれぬ

    足立智美

  • 飛行機は消息を断ち流れ星

    どみ どみそ

  • 流れ星あるいは人の死の軽さ

    水蜜桃

  • 鉄工所の屋根は水平流れ星

    河原つばめ

  • やうやくに接種一度目流れ星

    吟  梵

  • 酔ひ潰れし父助手席に流れ星

    伊予吟会 宵嵐

  • 流星の飛び込むF2.8のレンズ

    さるぼぼ@チーム天地夢遥

  • 遅番の母待つ窓や流れ星

    戸部紅屑

  • 流星のかうべしだりて落ちにけり

    けーい〇

  • 流星のとどかぬ街は眠る街

    柳絮

  • 24時間スーパーや星流る

    川村湖雪

  • 星流る午前零時のジンライム

    安春

  • 死者の通用口通る流れ星

    新開ちえ

  • 流星を見つつ丘に来君を待つ

    新濃 健

  • 流れ星やっと見つけたのは辞書で

    青矢 真紘

  • ながれ星ふたつ溶かして粉ミルク

    ぐでたまご

  • 擦寄りし柴犬を抱く流れ星

    宗本智之

  • 流星のゆくえ有限超実数

    句楽岡徨詩

  • 高原の牛の寝息と流れ星

    研知呉詩@いつき組広ブロ俳句部

  • 星飛ぶや分度器の指す三十度

    明神おぼろ月

  • 最終日工場前の流れ星

    まるかじり

  • 寝袋に死の話して流れ星

    天陽ゆう

  • オーディションの通知メールや流れ星

    ダンサーU-KI

  • 街灯のベン図はいびつ流れ星

    玉庭マサアキ

  • 宇宙とは粗なる火葬場流れ星

    もりさわ

  • 星流るあいつが別れますように

    Q&A

  • 海よりの風によじれる流れ星

    如月ドロップ

  • 流れ星山小屋からは多過ぎて

    やまだ童子

  • 流れ星追う若さではないのです

    ツナ好

  • 流れ星海の音しか聴こえない

    阿々田幸汰

  • ドクターイエロー走る流れ星たる

    楠 美翠

  • 奥穂高山塊に降る流星群

    森爺

  • おとうとがほしい妹流れ星

    苺井千恵

  • 流れ星スペースデブリを一掃し

    田畑せーたん

  • 流星とはタイムマシンの動力源

    あらい

  • 椅子ふたつ据えて湖畔の流れ星

    野地垂木

  • 流星を見終えし駐車場の砂利

    和季

  • 流れ星きゅるんと胎児動き出す

    テツコ

  • 流れ星富士の樹海へ一直線

    とんぼ

  • 流星群観測ツアー二十人

    喜多輝女

  • パソコンもて浜に見てゐる流れ星

    君島笑夢

  • 野営地の死者みな目開け夜這星

    すいよう

  • 鳩も冷ゆレプリカントの眼に流星

    多事

  • 非常ドア医者に内緒の流星群

    もちえちゃん@狐狸山会

  • 口ごもる優しい嘘や流れ星

    平としまる

  • タクラマカン西へ西へと流れ星

    山くじら

  • 阿蘇五岳寝釈迦の口に流れ星

    谷口詠美

  • 飯盒の飯掻っ込みて流れ星

    おかか丸

  • 生きし火を登り窯へと流れ星

    猫詠たま

  • 流れ星追ひて行き着きたる浜辺

    今治八十八

  • 肺腑より哀しみが来る流れ星

    古賀 未樹

  • 流れ星黒曜石の中の闇

    もりたきみ

  • 星にとべって誰か命令しているの

    竹田むべ

  • 流星や柔らかく編むベビー服

    北野南瓜

  • ゲルへ吹く草原のかぜ流れ星

    影山らてん

  • 流れ星もろく崩れるちんすこう

    ぼたにこ

  • 流れ星どのドア開けて抜けようか

    空木眠兎

  • 豚骨の匂ふ中洲や流れ星

    東 湘輝

  • ビザ切れのダンサー帰国流れ星

    辻野 花

  • 流れ星土偶が眠る森に消ゆ

    羅美都

  • 星飛ぶや首直角に固定せり

    どくだみ茶

  • 風車みな止まつてゐたり流れ星

    斉藤立夏

  • ひとりになっても探すわ流れ星

    佐藤香珠

  • 地質調査の記録流れ星の軌跡

    川口みち

  • 弟妹が二人いるらし流れ星

    小だいふく

  • 流星を待つ草食獣の呼吸で

    横縞

  • 流れ星ベンチに靴のわすれもの

    笑酔

  • 巨星ではないが流れ星に御座い

    大黒とむとむ

  • 流れ星忘れ去られた別荘よ

    紀友梨

  • 神兵の門出や燧ながれ星

    ウロ

  • 流れ星あまた低き弦の音満ちにけり

    枯丸

  • 洪水の臭ふが如く夜這星

    内藤羊皐

  • 流星や遺骨ダイヤの指輪抜く

    千暁

  • 流れ星富士山噴火しませんよ

    長良くわと

  • 少年に少年凭れ流れ星

    くま鶉

  • キッチンの窓に流星皿を割る

    糺の森柊

  • 流星や車がなけりゃ暮らせない

    堀江キック

  • サーカスの象の足枷流れ星

    まこちふる

  • 流れ星ひるはあかるいドヤ街に

    三浦にゃじろう

  • 流星や約款の字に慣れた頃

    結壱隆月

  • ながれぼし反政府軍が政府軍に

    宇田建

  • 一句にて足る遺言や流れ星

    市橋正俊

  • 流れ星きょうで最後の駐輪場

    倉嶋志乃

  • 牛糞を踏んづけて星流るデリー

    果禄

  • 爪先の鳴き砂応ふ流れ星

  • 流れ星風呂屋帰りのアンタレス

    青木豊実

  • 流星のひとつぶとしてとびにけり

    工藤遊子

  • 捨てられぬ疎開日記や流れ星

    和泉穣

  • 目薬と同じ速さや星走る

    永想

  • 流れ星夫の静脈老いにけり

    佐野 明世

  • 結婚し「あっ流れ星」てください

    宮坂暢介

  • ながれぼしなまえをしってなんになる

    あきののかなた

  • 星飛んであの日の君に刺さりたる

    背馬

  • 移動遊園地の屋根を流れ星

    野ばら

  • 流れ星シーツで掬ふ夜気暴る

    乙華散

  • 無風の藍青流れ星は無音

    種種番外

  • DVシェルター検索履歴流れ星

    花紋

  • もらい湯の子らの頭上に流れ星

    岸 れん

  • 流星として死ぬふりをしてる恋

    真冬峰

  • そこここに未完の民話流れ星

    川那辺 乃生

  • 流星を眺め入りたるスフィンクス

    北山 烏兎

  • 背を預くるひそやかな草流れ星

    みつれしづく

  • 都市の灯に飛び込み自死す流れ星

    畠山 悊央

  • 庭を向く空の揺り椅子流れ星

    ペトロア

  • ターミナル前の静寂を流れ星

    はっしー

  • 流れ星人は何かを失くすもの

    一太郎ラン坊

  • 流れ星すこし額を火傷する

    龍田山門

  • 流星の物言ふ刻となれりけり

    蟻馬次朗

  • 多分あの団地に流れ星落ちた

    丹下京子

  • 流れ星ぐわつと回る信濃の空

    茫々

  • 夜の底を這ふ一両車流れ星

    葵新吾

  • 流星の吐息拾ってしまったの

    綾竹あんどれ

  • 流れ星の嚏パンダの欠伸

    叶田屋

  • 暗涙の窓神の瞬きのごと流星

    仁山かえる

  • 断乳の三日目一人流れ星

    杵築きい

  • 恐竜の願ひはなにぞ流れ星

    ひすい風香

  • 二乗してマイナスになる流れ星

    都いとり

  • 流れ星吾子の歌声響きけり

    伊藤辰弥

  • 大いなる比叡の濃闇星流る

    遠藤眞成

  • 有史とは闇より出し流れ星

    森脩平

  • 流れ星竪穴式の住居見ゆ

    あんみつ姫

  • 遺影の笑みほどの温度の流れ星

    克巳@夜のサングラス

  • 星流る水底の村闇蒼し

    はまお

  • このほしにポワゾン一滴流れ星二滴

    きゆうもん@木の芽

  • 五号車の窓逆走の流れ星

    松本裕子

  • 早朝に仕事に走る星走る

    西谷 寿春

  • 玄界の波よ波よと流れ星

    石塚彩楓

  • 流れ星キーホルダーの鈴かすか

    飯村祐知子

  • 流星やきたぐにの名の列車発つ

    お天気娘

  • モンゴルの夜を横切る流れ星

    小林番茶

  • 夜這星百年土間を脱ける猫

    ときめき人

  • 流れ星星空指数検索す

    広島 しずか80

  • 流れ星見てより親不知が痛い

    日出時計

  • スラヴ語のやさしき夜汽車流れ星

    干しのいも子

  • 独り居の母の夜遊び流れ星

    若井柳児

  • 病院船の吃水深し流れ星

    雨霧彦@木ノ芽

  • 沈みゐて海底照らすか流れ星

    雪井苑生

  • 流れ星落ちゆく飢餓の国の方

    仁和田 永

  • 鳴き砂は鳴き流れ星の流るる

    中西柚子

  • 流れ星バス停ふたつ分歩く

    曽我真理子

  • 流れ星はBluetoothで接続可

    藤岡美波

  • 怒りまず捻り消す癖流れ星

    遠音

  • 星飛んで神の退職届かな

    髙田祥聖

  • レイトショー暫し余韻の流れ星

    花咲明日香

  • ビル街の底より見遣る流れ星

    対馬清波

  • 千人で待つ阿智村の流れ星

    あみま

  • 砲弾と同じ軌跡の流れ星

    江藤薫

  • 流星やしずかに眠るパンテオン

    秋熊

  • うしろにもまへにも流れ星熟れて

    登りびと

  • アンドゥトロワの指先へ流れ星

    丸山隆子

  • 乱気流抜けし機窓に星流る

    石田将仁

  • 伝承の根拠はないが流れ星

    山内彩月

  • 流れ星大き琵琶湖に小さき波

    近江菫花

  • 流れ星咥へ煙草に教へらる

    露草うづら

  • 流星に蹴躓きたる妊婦かな

    西田月旦

  • 流れ星神は今だれを捨てたの

    赤馬福助

  • フラスコはぱりん無尽の星走る

    瀬尾白果

  • イゾラドの祈りのリズム星流る

    豆闌

  • 流れ星狩らんと高き窓の開く

    門のり子

  • 三人目なんてどうかな流れ星

    岩のじ

  • 流れ星七つ不寝番交代

    粋庵仁空

  • 息をのむ音でちりぢり流れ星

    雷紋

  • 流れ星ドアスコープを引っ掻いて

    公木正

  • 流れ星神話の神はすぐ喧嘩

    田中木江

  • 流星の息一生を賭けて吐く

    神山やすこ

  • 流星や母校を丘の上に見る

    ひなた和佳

  • 流れ星爆ぜて流るる渡月橋

    浪速の蟹造

  • 流れ星くじらの白き骨に座す

    石川聡

  • ばあちゃんちのにおいは流れ星のにおい

    しゃま

  • ピース缶取り出す窓辺流れ星

    ワイズ万太郎

  • ひなたの匂ひの子に流れ星過ぐ

    池 閑茶

  • 流星の二つも見えてよき日なり

    杉尾芭蕉

  • 流れ星消ゆる音はラ山のすそ

    幸の実

  • 流星や山の応えの濃く黒く

    北野きのこ

  • 削岩機三夜目流れ星痛い

    小泉野魚

  • 流星のちゅいんと啼いて談話室

    田面類

  • 流星や硬き教習所のベッド

    飛ばぬ鳥

  • ワン切りは非通知夜半の流れ星

    灰頭徨鴉

  • 謎めいた検察庁に星ながる

    入口弘徳

  • 流星やみどりこは名の無きままに

    風慈音

  • 便箋の乾いて京をよばひ星

    きのかずお

  • 星流る君の言葉を誤解して

    宗平 圭司

  • 賃走がこれで五台目流れ星

    花結い

  • 公園の土の匂ひや流れ星

    井上のなめ

  • 盲目の君振るわせて流れ星

    立石神流

  • 不明者の鼓動を受信流れ星

    ココかざはな

  • 甕棺墓出土の幼児流れ星

    よぶこどり

  • ながれぼしトロイメライのヘ長調

    野山遊

  • 流星や星も旅するものとして

    村上優貴

  • 母たまに椅子と語らう流れ星

    ギル

  • 星走るアルペジオ聴く路地のバー

    小鳥ひすい

  • 流れ星流れ流れて胸の奥

    小塚蒼野

  • 質草となるにはなるが流れ星

    田村利平

  • 五年後の世界見せてよ流れ星

    有田みかん

  • おろおろとただならぬ夜の流れ星

    山口雀昭

  • この小さき島の迷走流れ星

    姫川ひすい

  • 流れ星最期を知れる猫のゐて

    石垣葉星

  • 流れ星せつかく煙草やめたのに

    港のパン屋

  • 流星は噛み砕かれてしまいけり

    火炎幸彦

  • 流れ星ここにいることいってない

    大野美波

  • 日記帳に指折る流れ星の数

    藤咲大地

  • 鬼の来て襲いし村や星流る

    福岡参山

  • 流星や深夜作業のカレーパン

    ねむり猫

  • 病院の一坪の空流れ星

    高木音弥

  • 万の詩の微熱となりて流れ星

    しろねこ

  • ことのはで殺してみよか流れ星

  • 流れ星輪郭だけの人過る

    石井ちづる

  • 流れ星さびしくなつて落ちにけり

    藤田康子

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