【佳作】
流星や付箋だらけの『罪と罰』
或人
ホスピスは大きな窓や流れ星
山田蹴人
流星や大木伐採の祈り
ちびつぶぶどう
流星や隔離ホテルの小さき窓
加地祐作
星とんでユンボの腕を置く瓦礫
落合耳目
グラウンド・ゼロの石塊流れ星
成瀬源三
万国旗に彼の国はなく流れ星
吉野川
流れ星どこでもドアの開く音
ツユマメ末っ子9歳@いつき組広ブロ俳句部
流れ星青き酸素の疼き方
はれまふよう
原付のふくらむシャツや流れ星
明明
流星のひとすぢグソクムシの微動
夜行
自販機の心臓ぬくし流れ星
中山月波
東京の象のしあわせ流れ星
みやこわすれ
流星やここは第六絶滅期
イサク
流れ星ももいろぺりかん動かない
直
深海魚光るたび流星もまた
衷子
星流るたんび感電する孤独
いしはまらんる
眠りゐるコタンの仔ぐま流れ星
南方日午
流星やひときわ明きヘリポート
M・李子
流れ星一つ献花の横へ置く
クラウド坂の上
流星はつめたい音を立て落ちる
オルフ
喋るのは痛いもういい流れ星
夏野あゆね
光陰をしづかに産みぬ流れ星
冬のおこじょ
駐車場の畑地にもどり星流る
せり坊
大陸に母の姓あり流れ星
る・こんと
流星が双眼鏡の目を撃ちぬ
あずお玲子
流星に山猫軒も早仕舞い
なしむらなし
流れ星不発ポップコーンしょっぱし
えむさい
透析室の灯り落として星流る
亜桜みかり
流れ星空は嘆息してきれい
ちゃうりん
フラの手の大きな月や流れ星
関とし江
たましひのひかりの蕾流れ星
Vn 花のん
鳥葬や波斯の赫き流れ星
桜井教人
流れ星ヒトに尻尾の幻肢痛
かもん丸茶
流れ星地球はわりとやわらかい
アンサトウ
流れ星ラヂオしづかに他国の死
北藤詩旦
流れ星ひとすぢ被爆二世の木
古田秀
嗚呼あれが流星ぢやなく流れ星
大塚迷路
流星を入れ美しい水となる
酒井おかわり
流れ星まづしき人は手を焦がし
ぐ
水脈があるはずだろう流れ星
ももたもも
流木の硬き枕や流れ星
洒落神戸
流星の巣へ突っ込んでゐる我ら
佐藤儒艮
デコレーショントラック給油流れ星
菊池洋勝
洪水の神話あまねく流星雨
ほろよい
海水をたく三日三晩や流れ星
河合郁
流れ星樫で出来てるぼくのはな
まんぷく
流星の薄き胸膜への照射
トポル
祈るため手に骨があり流れ星
いさな歌鈴
列柱に凭れて永き流れ星
Mコスモ
星飛んで太郎の夢に突入す
ふじこ
流木のかたち流れ星のかたち
里山子
流れ星放ちてネオンテトラの死
倉木はじめ
流れ星爆ぜてしし座といふしじま
古瀬まさあき
かさぶたよりきんいろのみづ流れ星
ありたけい子
流星や穂高のみづは喉を過ぎ
稲畑とりこ
流星や同じ目に遭わせればいい
あいだほ
すばる望遠鏡そらはつながる流れ星
まどん
流れ星かまどへヤクの糞を足し
高橋無垢
生存を伝ふるラヂオ流れ星
オサカナクッション
こめかみは痛い流れ星は疾い
ふくじん
流れ星届くどこより昏い窓
すりいぴい
流れ星こんなに黒き夜と海
加賀湧一
スキットル傾け流れ星の浜辺
星とぶや夜間外来無音の灯
夏雨ちや
流星や海の起源は涙壺
由づる
燕岳へ到達死せり流れ星
DAZZA
山唸る流星の尾に触れてより
めぐみの樹
レンズ開放にして流星の雨
sakura a.
流れ星水の余熱の残る喉
ほろろ。
フリースローシュート流れ星へ捧ぐ
梵庸子
次回の兼題も
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