俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2025年8月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【並選】

  • あやかしの手向けなるやも袖の露

    喜田紫陽

  • 旅立ちや今露の玉滑り落つ

    広島あーやあーや

  • 巨人とて雄々しく露の道ゆかむ

    渡辺宵雨

  • 露ゆれて軋んでみづの観覧車

    ま猿

  • 露のまち夜は淋しき人ばかり

    藍創千悠子

  • 薔薇の棘上手によけて露の玉

    ふくじん

  • 出戻りの理由は聞かぬ夜露かな

    坂口いちお

  • 電池切れ放置くち笛露の秋

    原 水仙

  • 円心へ露の光の転がりぬ

    松浦 姫りんご

  • つゆ葎膝痛かかえ歩み行く

    コイケキクエ

  • 考える人眉毛の端に露宿る

    森田正治

  • 艶やかにカーブ夜露の競馬場

    空山プラネタリウム

  • 露踏みて白いズックは草木染め

    花彼岸

  • 持病はみっつ足元に露ひとつ

    水城

  • 伊勢うどん食みふと湧きし今朝の露

    北爪いく葉

  • 失恋の朝やメヒシバには露が

    くぅ

  • 朝露や宮司の袖に墨の跡

    夏湖乃

  • 葉の先の光の露の力瘤

    せいち

  • 露の朝近江神宮序歌響く

    哲庵

  • 滑りだす露の最初の音を聴く

    林真紗湖

  • 送葬の露けしくろに人立ちぬ

    服部勝枝

  • 革靴で歩くあぜ道露けしや

    豊岡重翁

  • 鈴音のごとし白露の百万個

    栗田すずさん

  • 蹴り上げる徹夜帰りの草の露

    季切少楽・いつき組広ブロ俳句部

  • 小さき露大きな露に呑み込まれ

    さかえ八八六

  • 夕露や母四度目の「此処は何処」

    山くじら

  • 一人分朝露抱く菜を引けり

    空心菜

  • 熊鈴の往けば銀宿す露

    椿 佳香

  • まろぶ露ひきとめる露もろともに

    滝澤凪太

  • 名のとこの露を拭ひて墓去りぬ

    煌星アニカ

  • 露すだく種山ヶ原駿馬立つ

    月見柑

  • 見つけるは露が輝く指輪なり

    鈴屋玲瓏

  • 露の世の母の実家の仏間かな

    伊藤順女

  • 露つけてキッチンカーの帰宅せり

    安溶二

  • 早番の露払いつつ園舎へ灯

    おかだ卯月

  • 草の露建設中の新校舎

    東原桜空

  • 待ち伏せや引き金の指露に濡れ

    むじーじ

  • 朝窓や露の匂ひにひらきけり

    大和田よつあし

  • 朝露や狼煙たなびく関ヶ原

    盛 久子

  • 水琴窟弾く露の音はアルト

    紫鋼

  • 我が脚絆露の惰眠を打ち砕く

    弘法小子

  • 二学期はそっとはじまる露の音

    川彩明

  • 露ひと粒去年の父は生きており

    宮原渓秀

  • あかときの露の匂ひに母逝けり

    内藤羊皐

  • 露生まるみるみる小さくなる座薬

    しばた もめんこ

  • 白露を瓶に集める白衣かな

    亀田荒太

  • 露を撫ぜ落つるひかりや黎明す

    帝釈鴫

  • 露の杣段々道は伯父の作

    おおいし 陽葵

  • 星空や死者の霊呼ぶ露の玉

    そうま純香

  • 露や水子とSIDSと

    沢胡桃

  • 露降りて土くれの吾は人になる

    紅タエ

  • 露ふるり落ちて湖沼のみづ豊か

    房総とらママ

  • 露けしや明かりの点るダンスホール

    浅井カバ先生

  • 露は吾の無いものばかり論う

    あたなごっち

  • ポップコーン露けき道の塾帰り

    絵夢衷子

  • 露けしや昨日まで好きだった人

    清白真冬

  • コンテナの蜜色の露都心へと

    内田ゆの

  • 露けしや手繰るザイルと減らぬペグ

    黒木しるこう

  • 放牛の睫毛の露に御空かな

    野々村澄夫

  • 伏せ墓の苔に散る露祖谷の昏れ

    吟  梵

  • 朝露の成分夜露とは違う

    とりゆふ

  • 白露や最期の紅を母さんに 

    幸田柝の音

  • 草の露今朝は三人欠席す

    木村カズ

  • 軽トラの七台並ぶ稲の露

    成瀬 朽木

  • 露けしや空の餌皿に満たすみづ

    冬野とも

  • 言問へど物言わぬ露空浅葱

    東郷十三

  • 無人駅放置自転車露を生み

    宮川武久

  • 占いは明日死ぬらし露しとど

    竹屋光信

  • 夜明け前ときの狭間に露ひとつ

    みしまちづる

  • 露葎素描の線のかすれかな

    森海まのわ

  • 星入れてうっすら重し露の原

    そまり

  • 草食めば朝露鼻に引退馬

    あたしは斜楽

  • 時差ぼけの街や露起こさぬように

    瀬央ありさ

  • 白露の落つ乳白の露天風呂

    とき

  • 露の夜や明日の客待つパビリオン

    伊藤なお

  • 分け入りて甲斐は大きな露の中

    ふもふも

  • アザーンに震へし露や石の廊

    桐山はなもも

  • 露けさの下駄を鳴らして鄙の宿

    風の木原

  • 白露やビルの谷間の碑文石

    福原あさひ

  • 死に水の真綿の白や露の朝

    上村 風知草

  • 芋の露カミングアウトしそうになる

    多数野麻仁男

  • 折れ曲がる草の露踏む杖頼り

    ださんさん

  • 朝風やいくばくもなき露撫でる

    板橋とをし

  • 葉先より一つ露落つ友忌日

    大久保一水

  • 朝露に夜のささやき残りけり

    いこん

  • 露結ぶ咲くには近き陽を映す

    シュリ

  • 裸眼の露に紅茶のいろのまぢる

    青空まる

  • 露しぐれ母の寝息を確かめぬ

    くつの した子

  • 露時雨光芒差して森煌らら

    山田季聴

  • 露けしや武人埴輪の目の無言

    みやざき白水

  • 朝露を見張り櫓の眠りけり

    愛柑いつき組note俳句部

  • 人避けて開ける露の戸やや重し

    ももたもも

  • 老猫の髭つんけんや露葎

    高岡春雪

  • 露落ちぬやうに門閉じ出勤す

    吉丈月子

  • 日のやさし野原キラキラ露の悲鳴

    うはのそら

  • 亡き父母の声や庭には朝の露

    鳥見山歩人

  • ことの葉のたましひ凝りて露と生る

    藤白月

  • イベント果てシートと畳む夜露かな

    石塚碧葉

  • 露の街抜くるバイクの新聞屋

    小山 晃

  • 白露や骨壺に人工関節

    川越羽流

  • 蔓ひけば肩に斑の露時雨

    みのやん

  • Cairnsの露は小さく弾けをり

    小公園噴水

  • 投光器晒す夜露のバイクカバー

    彫刻刀

  • 露光る三輪車拭き出勤す

    ぽんたちん

  • 分け入るを拒む熊笹露しぐれ

    竜胆

  • 灯台が朝日に託す舟の露

    雅屋少将

  • 名を知らぬ色ばかりなり千の露

    東山すいか

  • 露の玉こぼさぬやうに落ちぬやう

    よみちとせ

  • 安置せし和室にひとり露の窓

    庭野環石

  • 葉から落ちまた葉に落ちて露の音

    坂本雪桃

  • 光籠め未だ零れず草の露

    亀山酔田

  • ワイパーに顔を拭はれ露の朝

    酔下弦

  • スウェットのぽつりぽつりの露飾り

    みたまん

  • 雑草と呼ばるる花の白露かな

  • 仏像と露の生まれる音を聴く

    染野まさこ

  • 惑星の自転公転露の玉

    野ばら

  • 露葎ねこが通りし垣根穴

    坂本なおひさ

  • 零掛ける零は無尽の朝の露

    長谷川水素

  • 草の露フォッサマグナを跨ぎ立つ

    三猿八猿

  • 露散らす馬搬の馬の優しき目

    松尾 鶯

  • 露けしや目鼻残れる野の仏

    碧萃生

  • 白露の裹む樺太教學碑

    爪太郎

  • 夕露の石甃をぽつくりぽつくり

    高山佳風

  • 朝露や逝き人ありと畑で聞く

    川崎ルル

  • 朝露や金泉銀泉湧く有馬

    森爺

  • 陸奥へとうとう来たり白露の香

    豆はな

  • 露光るたった三つで死んで行く

    定位置

  • 竹林の露星散と径を閉づ

    稲川ほろろ

  • 露つけて散歩の犬の真っ直ぐに

    まりい木ノ芽

  • 露けしやボート屋の戸は釘打たれ

    猪倉さえこ

  • 原付のミラーの露の光りかな

    草夕感じ

  • 夜んまに悲しみ色はぬけて露

    犬井山羊

  • 記念樹の夜露重たし家売れて

    千・いつき組広ブロ俳句部

  • 揺らしても露は心に代わるまい

    織 紫子

  • 露踏んで草の涙をもらひけり

    紅 珊瑚

  • 愛犬の先に踏み入る露葎

    増山銀桜

  • 棺に入れよ露の重さの庭の花

    素数

  • 白露や旅券をあとに君去れり

    風友

  • 老犬の伸びる舌先露の玉

    こきん

  • 露降りぬ下草の青なほ深く

    高木音弥

  • 朝露に残る夜空の匂ひかな

    伏見丹耶

  • 露の玉レンズの奥にひらく空

    帷子川ソラ

  • もう一つお守りを付け露時雨

    大和田美信

  • 朝露や今日の奇跡をひとりじめ

    玉川緑風

  • 流産の乳から母性袖の露

    蔦すみれ

  • 露けしや錆びた鉄路の行き止まり

    町田明哉

  • ひとつ露なめて甘くはなかりけり

    男鹿中熊兎

  • 朝露や草履の裏に芝の屑

    杉尾芭蕉

  • 露っ子の集まる草の幼稚園

    神島六男

  • 老父また素足で逃れし露の径

    中嶋奈緒子

  • 不燃ゴミ袋に夜の露の跡

    村田益次郎

  • 朝露や卒寿の母の太極拳

    砂山恵子

  • 大海の受けこぼしたる露ひとつ

    白倉黄鶺鴒

  • 護美袋絹紐結びや露の朝

    冬の土の子

  • 朝露を散らす競争きりん組

    坂野ひでこ

  • 鶏と牛鳴けば口笛露の径

    剣橋こじ

  • 露葎二人の母の引き取りぬ

    三上 栞

  • 一葉の息に生まるや露の玉

    蜥蜴の尻尾

  • 露けしやキリシタン墓に向かふ路

    風虎

  • 初恋や露のあとさき今日は吉

    兵頭紫峰

  • 留学の準備は終わり袖の露

    足跡新太

  • 露と言ふ神の涙やちはやふる

    リーガル海苔助

  • 丸く落ち鯉驚かす蓮の露

    中島走吟

  • 夜の露はせせらぎを聞き生まれたる

    空井美香

  • 立ち読みの後のサドルの夜露かな

    もふ美

  • 露分けて鶏当番や画学生

    梵庸子

  • 夜勤明け露消し妻へ帰宅する

    香依蒼

  • 鈴のごと微かに聞こゆ露の音

    絵十

  • 露けしや湖底のやうな真夜の街

    夢見昼顔

  • 白露のきらら路上に死す狸

    万里の森

  • 鳴き声を追へば草むら露しとど

    さがみ湧水

  • 畦一本刈ればもんぺに露重く

    千の葉

  • 野仏の石に戻れり露の玉

    クラウド坂の上

  • 露舐る愛犬の目の光りけり

    染井 亀野

  • 露けしや朱き呼吸の飛行灯

    拙珂

  • 野良猫の未だ懐かず草の露

    佐藤レアレア

  • 蹲る邪鬼の目尻を露の宿

    トウ甘藻

  • 酷な人だと思われて夜露かな

    山口絢子

  • 自転車の追ひて我の影露の土手

    無弦奏

  • 工房の煙をかぞへ露の丘

    毬雨水佳

  • 近道に裾を濡らせる朝の露

    鈴木古舟

  • 一斉に露凜々と朝日かな

    黒子

  • 朝露や縄張り渡し地鎮祭

    円路

  • 朝露に濡れた庭下駄立て掛ける

    きべし

  • 小人なら草を滑って露を呑む

    奈保

  • けふの露死因くも膜下出血

    楽花生

  • 解体に残る灯籠露しづか

    島田あんず

  • 露拭いて干す引退の背番号

    伊予素数

  • 露の世やペットショップのチワワの目

    谷本均

  • 露ふみて色の褪せたるコンバース

    日永田陽光

  • 一滴の露を貰いて生き延びる

    高石蓬莱

  • 猫は歩道へ犬は露葎のほうへ

    糸川ラッコ

  • 静かなる露の雫の時間かな

    北の灯

  • 露深し照手姫汲む井戸の跡

    浅乃み雪

  • 芋の露触れ損ねし蟲の翅

    山根もなか

  • せめぎあふ露の光と露の影

    るびちゅ

  • 露こぼす怒られるための出勤

    イサク

  • 構図よし影に光の生るる露

    立ち漕ぎブランコじゅん

  • 運命の槍の鋒先露けしや

    椿サンドロ

  • 露降りた座席拭くゴンドリエーレ

    雨戸 ゆらら

  • 露ひとつ履歴を消して残る罪

    北大路京介

  • 露ふふむ卵子凍結決めて朝

    慈雨

  • 露けしや山口百恵の二本立て

    中村想吉

  • ころころと希望ころげて草の露

    平野芍薬

  • しんしんと星降る里や露深し

    北斗星

  • 朝帰りの秘密タクシーおりて露

    ほしの有紀

  • ずっと5時2分の公園露葎

    むらぴ

  • 捉えたる重きひかりに落つる露

    夏椿咲く

  • 和御魂へ祈りあまたや露あまた

    猪子石ニンニン

  • 白露や病む夫と家移りの朝

    陽光樹

  • 草の露魚眼レンズを借りてくる

    小林番茶

  • 父帰宅露の靴跡三和土まで

    横山三水

  • 執着を朝露となす夜明けかな

    なかおくじら

  • 夜行バス降りれば露の朝かな

    植木彩由

  • 露けしや躯体の鉄骨あらはれて

    空 ひろ

  • 露の庭般若心経五分半

    伊予吟会 宵嵐

  • 廃校や露の光に立ち昇る

    大 広秋

  • 武蔵野を露てふ夢に近きもの

    トマト使いめりるりら

  • 露の庭朝の牛乳立って飲む

    さとうナッツ

  • 鉄棒の露拭いたる小さい手

    あらかわすすむ

  • 暁光に今を耀く芋の露

    峰泉しょうこ

  • 枇杷の葉の露のひとつぶ見とどけり

    橋本鳩子

  • ピアニッシモしばし奏でぬ露葎

    金治宜香

  • 露きららもうすぐ仔馬生まれます

    やまさきゆみ

  • 乾きゆく露と開かずの踏切と

    小手川とし

  • 風を切るコンマ一秒朝の露

    龍哉

  • 床擦れに軟膏塗るや袖の露

    なつめモコ

  • 露の道鬼棲む里に続きけり

    空木花風

  • 流れ行く雲の五線譜草の露

    杉岡ライカ

  • 朝露やお悔やみ欄に知人の名

    越中之助

  • 萎れゆく母の海馬や露葎

    秋月

  • 朝露やアンパンマンの靴が鳴る

    喜多丘一路

  • 芋の葉は転がしたいか朝露を

    コモドドラゴン

  • 露の玉リニアのごとく滑りをり

    ⑦パパ・広ブロ俳句部

  • 水銀計こわれし朝の露あまた

    裕月 遥

  • 朝露の匂ひ嗅ぎ分く老犬よ

    夏 しのぶ

  • 母の忌や愛車は露に濡れそぼる

    木村弩凡

  • 濁世の現し身や眼脂のやう露

    吽田のう

  • 朝露や縄に括りし堅豆腐

    新濃 健

  • 芋の葉の露や水饅頭のごと

    一本杉

  • 露けしや隅に亡父の庭道具

    木寺 仙游

  • 恍惚の母には聞こゆ露時雨

    小田毬藻

  • 駅員の露に光れり始発駅

    琵琶湖のおばさん

  • 天体ショーレンズ夜露を散りばめる

    北五帆

  • 落ちそうな露に次第に子の傾ぐ

    大地緑

  • 鼻先に残る朝露のぞみ号

    鹿達熊夜

  • 露けしや母の形見を妻がつけ

    満月

  • 朝露やヒトの祖先はみづといふ

    葉月庵郁斗

  • へたくそなギターきぃぃぃ露ぽぽぽ

    まるかじり

  • トラックに寝息夜露のパーキング

    島 白椿

  • 白露や父に傘寿の祝い金

    風早杏

  • チェロ弾かば露の静かに生まれくる

    卯之町空

  • 露吸ひて太き雌蕊の下心

    松井くろ

  • 新道の工事進まず芋の露

    伊藤 蒼邨

  • 長かりし父の独り居露の家

    佐藤さらこ

  • 千の葉に五千の露の光かな

    亀田かつおぶし

  • 朝露にトランペットのロングブレス

    川蜷

  • 白露や昨夜の無垢の引き合うて

    近藤和草

  • 明けの星消えゆきて露湧きあがる

    すずしろ桂

  • 雑草がざぶんとフェンス越えて露

    公木正

  • 朝露や野に一筋の獣道

    ツユマメ・広ブロ俳句部

  • 満ちるまで落ちぬ露なら待たず行く

    花蜜伊ゆ

  • 露の世や0と1よりAI生る

    松田寛生

  • 朝露を嗅ぎつつ狆の放りにけり

    ひだ岩魚

  • 這い蹲る舎利よ鉢こぼれに露

    咖喱亭 章之輔

  • 本は良き相談相手夜の露

    凪ゆみこ

  • 露を吸う短パン露弾く闊歩

    波多露音

  • 狛犬の露宿す鼻朝まだき

    竹村マイ(蚊帳のなか)

  • 露揺るるたびプリズムの拡散中

    砂金 眠人

  • 膝までの長靴はけば露なんぞ

    無花果邪無

  • 落ちそうな露に小さき我がいる

    細木さちこ

  • 擦り傷の街に咲く呱呱朝の露

    鷹星

  • 朝露や新車納車日のカツカレー

    火星ラジオ

  • 露光るタカラジェンヌの通勤路

    鳥羽南良

  • 義援金届けし家の庭の露

    吉田達郎

  • 草原の朝露の金露の銀

    ふじこ

  • ぶるるんとテント這い出る夜露かな

    さんぼう

  • 神々の涕は清ら露白し

    余田酒梨

  • 吾を孕む露は葉先をころげ落つ

    くずもち鹿之助

  • 稲の露甘露の如く光たり

    卓司

  • 朝露や資格の教材本届く

    鳥田政宗

  • 踏切を特急列車草の露

    一港

  • 露滑る葉の分厚さを確かめる

    青みどり

  • 露の世や硬直の犬抱(いだ)く吾(あ)も

    立石神流

  • つゆひとつひとつかぞえてはじきゆく

    とんぶりっこ

  • 一粒の露も残さず離陸せり

    橘 春香子

  • 露しとど砂場で吠える大怪獣

    虎穴虎児

  • 窓の露肩寄せし夜の息熱し

    暁雲海

  • 遠来の友待つ駅の花に露

    鶴岡木の葉

  • 朝露や岸辺にボラの骸あり

    霧 澄渡

  • 露光る作り手持たぬ田や畑

    どれみすみ

  • 露の世や憤怒の記憶さえ佳肴

    太井 痩

  • この星も大き一つの露として

    弘友於泥

  • 汚れなき軍靴の紐に露一つ

    HN

  • 露に触れ露を壊してしまふ指

    富山の露玉

  • 花の名を確かめ合って露の道

    大関 邦友

  • 光もて腹満たしたり芋の露

    野瀬藻石子

  • 電話口正気の母と夜の露

    水野 寿香

  • 露一つ天のすべてを映しをり

    風蘭智子

  • 行先の灯る夜露の最終バス

    武井保一

  • 朝露を蓄えし葉を今日は抜く

    海堂一花

  • 林道にブラウン管や露の城

    紫水晶

  • 勾玉の露に神入る沖ノ島

    どこにでもいる田中

  • 四人の子育て上げたり芋の露

    あま門

  • 露の玉受けて驚く雀かな

    中防美津子

  • 公園の樹に名札下草に露

    虎堂吟雅

  • 科学者の予言愚直や芋の露

    ひねもす

  • あのときのきみのことばのやうにつゆ

    平手打チメガネ(志村肇)

  • 朝日さす築山しづと露の宿

    三島ひめばしょう

  • 葬儀屋は車の露を払拭す

    宇野翔月

  • 本性を消して八十路の露を踏む

    対馬清波

  • 露の世の露ならざらん露の笑み

    風のピアノ

  • 星ぽつん怯える露の保護ゲージ

    百瀬はな

  • 湾曲の小さき命やふふむ露

    水越千里

  • 石室の虎目覚めゐる白露の夜

    健央介

  • 五気筒のエンジン重い芋の露

    水鏡新

  • 露けしや終わりくる誰がための労

    マーサ

  • 露の宿聖書を開く枕元

    小川都雪

  • 露弾きたる鳥映したるも露

    橘鶫

  • 露しぐれ風につんつんするちから

    葦屋蛙城

  • 竹の葉の露たたいては窓濯ぐ

    縁穐律

  • 老猫戻りぬ白露ちと舐めて

    水須ぽっぽ

  • 露の夜や昭和歌謡のデモテープ

    夏目たんちゃん

  • ニュートリノ通過夜露のパッシング

    石浜西夏

  • 露葎分け入って採る卵かな

    沢 唯果

  • 夜の闇に倒れて草の露しとど

    いずみ令香

  • まだ露も見ゆ浅い朝影の街

    青山緑歩

  • あたたかき骨壺抱きぬ暮れて露

    柚子こしょう

  • 芋の露1+1は3となり

    北田立緒

  • 露まみれなる昧爽の赤道儀

    さとう昌石

  • 露けしや銭湯を出てすぐ家へ

    タケザワサトシ

  • 遺せない言葉ばかりや句碑に露

    石井一草

  • 晩鐘の音色を護る夜露の香

    登盛満

  • 絡繰の人形瞑る夜露かな

    刈屋まさを

  • 手の掛かる夫よ夜露の交番へ

    Kかれん

  • 前を行くザックがはじく枝の露

    紗藍 愛

  • 露の世や目玉の動くゴッホ展

    岡田雅喜

  • 露落ちて露の二つぶ落ちにけり

    のんきち

  • 芋の露一句作らんまた受けて

    いちばほうすい

  • 金網を露には露の分かれ道

    居並小

  • 薬草の露よ滴るほどの嵩

    田村利平

  • 朝露や奉献の酒浸みし土

    滝上 珠加

  • 露のノブ回すや子犬大騒ぎ

    うすきまさはる

  • 夜の黙みな白露となりにけり

    伊藤柚良

  • 露けきチラシ郵便受けを出でて

    比良山

  • 波しづか砲台阯の草の露

    東田一鮎

  • 朝散歩背骨を伝う露の玉

    老酒

  • あの席の不在よ歪みなき露は

    坂本梨帆

  • 月と地のあはひににほふ露しづか

    橋眞風

  • しらつゆや吾子のホスピス探すてふ

    徹光よし季

  • 露生まるあとは地球に任せます

    千代 之人

  • たうめいなこゝろの経路露は消ゆ

    オキザリス

  • 四万キロの自転露不動

    風の鳥

  • 露なれど足音濡らし駅遠く

    白井佐登志

  • 昨夜みた夢の結露や朝の露

    今林快波

  • 露けしや最後の親を見送って

    ピアニシモ

  • 露結ぶ瓦礫の街やひとりゐた

    ウラッキー

  • 露けさや閨の湿りに鬼の牙

    在在空空

  • 空合の露ころがして一寸の虫

    樺山 鴻春

  • 朝露に濡れし小雀親いずこ

    埼玉の巫女

  • トラックを駆け抜けて行く露の草

    杉森大介

  • 仮眠覚むポンチョの兵に露の垂れ

    たていし 隆松

  • 留めける露に映らぬその葉かな

    柿司 十六

  • 露ひとつ僕はひとりの僕になる

    奥山 言成

  • 露万朶草はらに出づカミオカンデ

    香山リカ

  • メアリポピンズの爪先露はじけ

    嶋田奈緒

  • 縄文の森の奥処の露おどる

  • 鷲掴む無線夜露の路側帯

    西田月旦

  • 罠閉ぢて毛束残れり露万朶

    有村自懐

  • 獲物追い分けいる山は露しとど

    眠 睡花

  • 露万朶雲ふむ如くあるき居り

    浪松新子

  • ざざと露落とし獣の逃げ去りぬ

    細葉海蘭

  • 露光る群青色の五重塔

    宝塚御殿子

  • 姫だった人へ露の花かんむり

    三隅 涙

  • 露けしやGPSの母現在地

    満嶋ハト

  • 露の世にのこせし犬の首輪かな

    高田杏

  • 露置くも言の葉若き身と限る

    岡崎佐紅

  • 蓮の葉に心臓ひとつ朝の露

    井上鈴野

  • 初露や朝飯前の庭掃除

    佐藤 聰

  • 三つ編みに露黒々と輝けり

    遥風

  • 銃口も露もぬめりの夥し

    橋本 有太津

  • 親しきに難病多し草の露

    佐久凡太郎

  • スニーカー仕舞い忘れし夜露かな

    村上薫

  • 露けしやマルシェの帆布屋根は赤

    乃咲カヌレ

  • 花を摘む茨の露にふれながら

    永井無々

  • 白露や身内は姉と二人きり

    草野立青

  • 露太るウルトラ戦士出づるごと

    阿部八富利

  • ぽっとんとある夜のポトス露生めり

    白庵

  • こちらにはおかまひなくと露ひとつ

    瓢箪鯰

  • ゲートルの隊列重し露を行く

    トポル

  • 露と露いであひ海になりにけり

    呼幸

  • 序章めく小道は朝露に濡れて

    中山月波

  • 我が脛へ露の前足伸ばす野良

    平良嘉列乙

  • 露けしや投函口の閉づる音

    山田蚯蚓

  • 漣立つ露の漣立つ御空

    東沖和季

  • 朝露やいざ弁慶の泣きどころ

    亜桜みかり

  • 朝露の熊野古道や宙蒼し

    森一平

  • 園庭の露は子と跳ね風と跳ね

    土井あくび

  • 風を知り光りを知りて露ひとつ

    星影りこ

  • 抜糸終え瘡蓋広し露むぐら

    さ乙女龍チヨ

  • 朝の露昨日を溜めて丸くなり

    ふみづきちゃこ

  • おいらんの涙の手本なる露よ

    広瀬康

  • ありし日の迷子の玩具の罅に露

    上市まさ

  • 朝露や先のへしゃげた赤コーン

    永田千春

  • 露ほどの露より少し太き露

    猫ふぐ

  • 朝を吸い夜を吐き出し露消ゆる

    俳句王

  • 草蹴れば露はまばらに陽もまばらに

    鹿野川小舟

  • 巨大なる宇宙の露に生くるかな

    美竹花蘭

  • 光消え爆ぜる白露鳥の渇き

    青金 せにあ

  • 朝露やジャージの袖に拭くサドル

    かわいはる

  • ひとの手はふたつしかない露ひとつ

    藤鷹圓哉

  • 祖父の転院ドアハンドルに露

    福間薄緑

  • 露の夜や青きラムプを灯す船

    まるちゃんにいさん

  • 青白き雲の切れ間に月の露

    イガチョフ良一

  • 畦降りる配達露を蹴散らして

    ほのぼぉの (蚊帳のなか)

  • 露の世や神の手抜かり多きこと

    青野みやび

  • 朝露を見つけて沈むランドセル

    香田 野分

  • 朝露の石畳掃く服役囚

    ふみの手帯

  • ほぼ全て主体性なき露の玉

    佐藤茂之

  • 遠的へ吐く息静か露ひとつ

    松田迷泉

  • 青き魚飼ひたし露の一雫

    縄田ゆみこ

  • 朝露や星の遺伝子の配列

    三河三可

  • 露こぼるグリッサンドは空耳か

    咲 まこ

  • 真夜中のひそやかな呼吸は露へ

    小春風 幸

  • 願掛けし張子の鯛や露の秋

    斉藤百女

  • 露落つる母は静かに旅立てり

    りえ

  • 露踏んで初心者マークの窓を拭く

    苺井千恵

  • 露の街被爆ピアノが時を待つ

    稀星 柳皇(佐東亜阿介改め境沢一千雄改め綺星柳皇改め)

  • 暁に凪の白露たわわなり

    風乃絣

  • 露の世や藁人形に刺すナイフ

    黍団子丸

  • 露の夜を凡夫のまゝに世のまゝに

    海棠杢太郎

  • 球面に全天地あり草の露

    どせい舎

  • 現世の光全ては露より来

    外鴨南菊

  • 露の世や戦を知らぬ世代来る

    藤本 仁士

  • 露に濡れ選挙結果も気にかかる

    森 佳月

  • 露の牧搾乳を待つ牛鳴いて

    よこいちやこ

  • 撤去せし和式便器に露の無垢

    愛の花

  • 孤独とは夜露を結ぶ木のベンチ

    玉家屋

  • 露拭い君はシニョンをほぐしけり

    虹岡思惟造

  • 早朝の剪定鋏露も切り

    西町花冠

  • 露時雨空つぽの身は少し浮く

    千葉右白

  • 開拓者孤独を食みぬ露の朝

    おまち 草

  • 朝露に母の名濡れて御影石

    ぎんやんま

  • 露跳ねぬ遠嶺を出づる明けの星

    升 丁茶

  • バランの葉まあるい白き朝の露

    戸田なお

  • 逆さまの静寂露に映りこむ

    鹿子畑好人

  • 星空の匂ひや露の獣道

    沙一

  • 露けしや離婚の友の自由など

    宗平真実

  • 密やかに河童のうわさ露しとど

    じゅんこ

  • 露しだく一歩の先を見むとして

    岡井風紋

  • 露越しにプリズム色のあさの空

    蜜がけまやこ

  • 醍醐味はつかの間露の落ちるまで

    白山一花

  • 建方へ朝露の鉄骨並ぶ

    也和

  • どこぞやの木霊に木霊草の露

    一条春枕

  • 憲法を読まない国や草に露

    ふゆの 都々逸

  • 露けしや錆びた戦車の給油口

    信濃のあっくん

  • 瓶枕白川夜舟窓に露

    松岡徘徊狂人

  • 白露や母の前世天使らし

    佐藤ゆま

  • 遷座けふ木仏の露も悲しさう

    岡根今日HEY

  • 朝露やお風呂の水で洗濯す

    ふう兎

  • 凡凡のほどよく露のある暮し

    小島神泉

  • 投げ銭もギターも夜露含ふむ音

    梨山碧

  • 廊下には露を知らない車椅子

    濱野 五時

  • 気に留めていることども露の身籠り

    星田羽沖

  • 朝露や亀に餌やり登校す

    ぐりぐら京子

  • やけ酒の背に朝露のにじみをり

    渡邉 俊

  • 露の夜をさ迷ふ耳に高射砲

    和泉攷

  • 火葬場の無名の露の光かな

    武田豹悟

  • ひとつぶの露の潤す道祖神

    北乃薫衣草

  • 国生みの神あり露の子沢山

    山香ばし

  • 列車過ぐをフェンスの露の光りをり

    靫草子

  • 初露や草葉の陰も和む朝

    内田高雲

  • 朝露を取らんと吾子の丸き爪

    林 和寿

  • 羊らをしっぽり露や地平線

    喜寿にありけり

  • 露がつゆふくみふくよかなるひかり

    木公男8888

  • 万遍の露に朝日を謄写して

    渥美 謝蕗牛

  • ハマゴウの花と朝露をさなくて

    浅紫 泉

  • 朝露も安定剤も手から落つ

    わかば

  • 露に頬濡れる握った手の在処

    中川青嵐

  • 阿部定を吾妹と呼びて露の宿

    すがりとおる

  • 娘より臨月便り露の玉

    塚本隆二

  • 夕露や朝刊差したままの家

    田畑 整

  • 露けしやひそかに流るアヴェマリア

    まぐのりあ(蚊帳のなか)

  • 白露を震はす鐘や阿弥陀仏

    仮名鶫

  • 露の玉一つ転ぶと三つ転ぶ

    宏楽

  • 月蝕を河原のセロにふるふ露

    青野遊飛(蚊帳の中)

  • 朝露や最後の朝の無人駅舎

    瀬野広純

  • 硬き葉に光つのりて朝の露

    たこ山焼之輔

  • 妊娠悪阻あれよあれよと露落ちて

    海沢ひかり

  • 露の道ゆけば一分縮まれり

    剛海

  • 神宿る白露の月か那智の滝

    中島尚之

  • ひっそりと灯台飾る窓の露

    ゆぃ

  • 懐メロの流るるラヂオ露の夜

    岡田瑛琳

  • 美しき義姉(あね)の通夜や露の家

    えいぎょ

  • 露の夜や病鯨は死へ溺れゆく

    山田不律

  • 夕露や理科のテストは赤点か

    橋大(きょうだい)

  • 露の玉濃尾平野のおさまれり

    鶴舞櫻山

  • 舐めてみる雑草に成る小さき露

    菅原ゆう

  • 露葎跡継ぎのない診療所

    塩風しーたん

  • 朝露や郵便受けの中の螺子

    海峯企鵝

  • 草むしる軍手に露のおもさかな

    羽柳武助

  • 朝露や違法駐輪「撤去」の文字

    黒猫かずこ

  • 露の世や子を抱く腕のたくましき

    村木年子

  • 白露や自殺は死因には非ず

    本田ぜらちん

  • 震度2に身を寄せ露の流れをり

    蜘蛛野澄香

  • 初版本地名の誤植露の夜

    鈍亀

  • 日本海新聞にひつそりと露

    きゅうもんde木の芽

  • 水鏡白露一滴我を映す

    寿志風

  • 朝露の都市の呼吸とともに消ゆ

    睦月くらげ

  • 傷ひとつ無き朝露の転びたり

    石塚彩楓

  • 朝露を掌に受けてみる一周忌

    道後k3

  • 白露や名簿に物故の旧友

    金子泰山

  • 宿したる光の重さ露こぼる

    前田いろは

  • 玉露の中にあるのは想像

    高田多寡太

  • 尾瀬ヶ原ザックを濡らす笹の露

    佐藤マンジャロ

  • 自然学校鉢伏山の露弾む

    加納仁桜

  • 露けしや小さき柩に銀の鈴

    香壺

  • 境内にゐて耳と成る松の露

    白沢ポピー

  • 芋の露行つてみようか書道塾

    さぶり

  • 朝露や道の献花は萎れをり

    長嶋 無有子

  • 露破裂あつまりて海音も無く

    哲山(山田哲也)

  • 露の世の終の棲家の獄舎かな

    遠山比々き

  • 露落ちて水紋脈のごと乱れ

    こみや ふるる

  • 露まろぶ蕾ひとつの死に添うて

    仁和田永

  • 朝露やギプスの一歩また一歩

    智幸子

  • 終電や夜露の富士塚星近し

    美津うつわ

  • 水滴の音さえ震う白露なり

    菊地静月

  • 露ひとつ生涯学習研修会

    渡辺 小豆

  • 我をるはうちそとどちや露の玉

    らん丸

  • 朝露や納屋に凭るる猫車

    品川雅史

  • 在宅で看取ると決めて露の玉

    みなみはな

  • 露は露意地は意地とて離縁状

    森ともよ

  • 朝露の綺羅に晴天疑はず

    海猫

  • 横恋慕露に溺れる虫の夢

    津田燕子花

  • 隠れゐる鬼さんこちら露ふふむ

    夏野夏湖

  • 朝刊の人生相談露乾く

    大久保加州

  • ありたけのしじまで露の産声は

    元野おぺら

  • ジグソーの空のピースや芋の露

    竜眼ジジ

  • 露消えし霊安室の母に会ひ

    露崎一己句

  • 準夜明け急ぐ家路や草の露

    中井無心

  • 草の露しゃがむ女の指のさき

    鈴野蒼爽

  • 拗らせたものから零れ草の露

    中村すじこ

  • 落ちさうで朝露片恋のやうで

    戸部紅屑

  • 口中に露を一粒遊ばせる

    堀邦翔

  • たまゆらの白露千里を光りおり

    安曇 平

  • とんとんととん芋の露とんぽろん

    夏雨ちや

  • 露の朝実家に独り雨戸引く

    平野水麦

  • 幾千の露は地球を豊沃す

    フージー

  • 白露や百年前の未還兵

    うみのすな

  • 天空に帰りそびれし星や露

    佐野明世

  • 露の玉映る目に問う平気かと

    近未来

  • とむらひのためのあはひや露の列

    七瀬ゆきこ

  • 露こぼる風の抱擁待たずして

    仲 操

  • 露ひとつ薬草採りぬ母のこゑ

    空木眠兎

  • いもうとのいない祈りよ白露よ

    大野美波

  • 庭下駄の横滑りして露葎

    森 毬子

  • 露葎に足濡れ特殊清掃員

    つちや郷里

  • 芋の露つつけば指の入りけり

    河島 八々十

  • 露借りて朝陽まみれのミミズかな

    石原しょう

  • 草の露押し分け入りて家はなく

    木下風民

  • 朝露の間も勤みて主婦となる

    逢來応來

  • 露踏んで明るき方へ歩きけり

    青星ふみる

  • 猫の耳ふれてころりと露の玉

    紗羅ささら

  • 座禅組み枯山水に露の声

    輝棒

  • 朝露や記念塔の壊さると

    青木俊己

  • 空気の耐へかねて吐き出した露

    海野灯り

  • 朝露の遮断機伝い零れけり

    はまゆう

  • 微調整しつつ隆起を止めぬ露

    門田なぎさ

  • 朝露や校了明けに食ふプリン

    まつおえりか

  • 朝露に寂光放つ閼伽井かな

    余熱

  • 露散るやラジオ体操親子濡れ

    甘泉

  • 菩提寺の苔むす羅漢露しずく

    谷 道悦

  • 露を弾く地球の外へ消えてしまう

    通り雨コオリ

  • 露けしや斗南に香る金の華

    篠川 翠

  • 露の玉かの大空を包みけり

    阿蘇の乙女

  • 鉄臭き露の階段夜勤明け

    まるにの子

  • 人を呼ぶ牛の声聞く露の畑

    とも子

  • 露葎裏木戸開けてヘルパー来る

    小石日和

  • 一たす一が零になりたり草の露

    西村小市

  • 葉の露で見る空にわか占い師

    糺 森子

  • 静寂を蹴り込むスパイク露弾く

    日向浜

  • 朝露や光に重力あるごとく

    小川しめじ

  • 露けしや星を集めるモノレール

    星月彩也華

  • 光年の彼方の歪み露動く

    柳絮

  • ぽろろろん朝露うけるみにじょうろ

    すがのあき

  • 露きらり転校生は旅一座

    泉吉桃宝

  • 露震へ世の片隅の歪みけり

    伊藤勘太郎

  • 尋人の放送二回夕の露

    森きやつか

  • 露の石跡を継ぐ子は先に逝き

    吉川花ほっぺ

  • 露光る空き缶残し汽笛消ゆ

    羅美兎

  • なないろの露よ転がれ釈迦の手を

    春あおい

  • ふるふると露が自分に耐えている

    木村深夜

  • 吾は父の凝り性受け継がず夜露

    かつたろー。

  • 段ボールハウスに軒のありて露

    白猫のあくび

  • 吾に侍る老いし病猫露けしや

    星埜黴円

  • 嘆きつつ猫白露を舐めにけり

    天風月日

  • やめてみて露に知ること悟ること

    うた 歌妙

  • 夕露や轍の果に道祖神

    清水ぽっぽあっと木の芽

  • 早番の夫の長靴露葎

    立田鯊夢

  • ふるふるとふれば澄みゆく芋の露

    中島 紺

  • 朝露や路地掃く媼のまなざし

    筒井らんぷん

  • 地震の家朝露ぬれてボランティア

    内山清白

  • 猫の耳ぴんぴん露の結ぶとき

    田辺ふみ

  • 露の世の遊具となりしタイヤかな

    もりさわ

  • 鉄塔を蝕む夜露人知れず

    しんしん

  • 天地に露の消えゆく仙居かな

    我孫子もふもふ

  • 露入りの墨なめらかに運ぶ筆

    杉柳才

  • お隣はポルシェ売るらし露の玉

    幸田梓弓

  • 露という現象ひとつ物語

    道楽人生

  • 3か月の余命越ゆるや露光る

    花星壱和

  • 露を目に落とせば夢のつづきをり

    ウロ

  • 露万朶鴉一羽がうち散らす

    榊昭広

  • 靴の露に滑りつ病室へ駆く

    北野小町

  • 涸びたる身に沁み入るは露一つ

    為参

  • 耳鳴りを老いのおまけと露葎

    明神おぼろ月

  • 露の夜の無音の山の影揺らぐ

    白井百合子

  • 朝刊に露の香りや六時前

    玉響雷子

  • 朝日さす露に名残のビックバン

    日月坊

  • 友と見し朝の露いまひとり見る

    百日紅

  • 白露や海へ消えゆく除染水

    郡山の白圭

  • 引き出しにシャチハタ一つ露万朶

    高辺知子

  • 明けの星露しとどなるサキソフォン

    樋口滑瓢

  • 露の身の数値小数点多し

    蒼空蒼子

  • 大仏のらほついくつも露ひかる

    アーモンドよーせい

  • 夕露や閉店並ぶアーケード

    美月 舞桜

  • 駆け落ちや夜露の寺で座り待つ

    高比良星嶺

  • 一片の鴉の羽根の露の玉

    青居 舞

  • 遺骨無き祖父偲ぶ母夜の露

    紗凡

  • 露けしや被災伝へる資料館

    髙橋弓女

  • 光庭にねむる奏者の指を露

    高遠見上

  • 朝露や草に埋もる木の十字架

    空 春翔

  • 院内学級の窓にぎやかに露の咲く

    那乃コタス

  • 朝の露一夜がかりの別れとて

    大和杜

  • きらめきの露にまみれて眠る翅

    三尺玉子

  • 封筒の小窓セロファン草の露

    たけろー

  • 露ひとつ深呼吸して滑り落つ

    風谷エクレア

  • うごめくや骸に落つる露ありて

    あなぐまはる

  • 朝露を踏みて婚家を出でにけり

    アントワネットdeノエル

  • 人の皆立ちてバス待つ露の朝

    夏の町子

  • 鉄臭き露に傾く風見鶏

    なしむらなし

  • 冷めやらぬ夢の果実か朝の露

    中島穂華

  • 露を呑む露はごろんと太りけり

    嶺乃森夜亜舎

  • 露の玉やつとこらへてゐるやうに

    島田ポン吉

  • 露の世や小舟の如く須磨の宿

    おんちゃん。

  • 生も死も一人一文字一露に

    長操

  • 悲しみをおのおのひとつ露へ風

    錆田水遊

  • 露けしや一足ずつの石畳

    小澤翔明

  • 露の下をハリガネムシのとほりけり

    土井あつあげ

  • 朝露に重たくなった赤道機

    月見人

  • 葬列の子らの涙や露の朝

    竹春エリザベス

  • コンパチで弾けば踊る露葎

    渡部 あつし

  • 靴裏に露の感触朝刊を

    リコピン

  • 露しみてなお露しみて山うごく

    廣田惣太郎

  • ドリップの雫の音や露の朝

    川辺世界遺産の居候

  • 朝露のフロントガラス磨りガラス

    大阪駿馬

  • 露むすぶ庭のベンチに錆の赤

    竹田むべ

  • 悪女にも聖女にも露冷たくて

    タカ

  • ため息よ朝には露の玉となれ

    はなだ杢

  • 露一粒一粒未完の朝

    大塚迷路

  • 朝露や主人に蹴られ黙る犬

    キッカワテツヤ

  • 骨壷の影の手触り夕の露

    松山松男

  • トレモロを打つ露朝を見晴るかす

    中島 真珠

  • まだ小さき露に銀河の宿りつつ

    雨水 二三乃

  • 露は濡らすもの靴は汚れるもの

    宗平圭司

  • 明け離るおいてけぼりの露ひとつ

    霜川このみ

  • 露光る玄関たばこのひとふかし

    馬門宗太

  • 大粒の露に映りし小さき露

    恋瀬川三緒

  • 犬在りし庭の輪郭露葎

    恵勇

  • 露けさや吾だけに見える小さき星

    円海六花

  • 黄の傘の打ち尽くしけり露葎

    長谷機械児

  • 露つつく信号青に変わるまで

    くすみ輝く

  • 号外を横目に帰る露の夜

    久留里61

  • 白露や終生優しき人のいて

    木村木霊

  • 近道と墓場の露で濡れにけり

    もりお

  • 露ひとつのせてやもりの目玉かな

    いごぼうら

  • 車待つ白パンツ足元に露光る

    小橋トム

  • 宙のみづ捕まえられて露一粒

    わたなべ☆いつせい

  • 露の朝季節雇用の受付嬢

    千賀子

  • 芋の露庭にバケツと軍手達

    ゆかりん

  • 今朝の野は光の歌を露時雨

    森中ことり

  • 露ひかり一寸法師招く城

    家古谷 硯翠

  • 試合後の夜露に光る来賓席

    内木場 拓庵

  • 残つてはならぬ重さや芋の露

    慢鱚

  • 板張りの銭湯夜露滲むる脛

    猫またぎ 早弓

  • 褒められてぽつんと露の太鼓橋

    松本こっこ

  • 人一人残った露と旅の宿

    柑青夕理

  • 露けしや漬物寄する丼のふた

    さるぼぼ17

  • 露けしと洗濯挟み拾ひけり

    TAKO焼子

  • サボテンの棘空中の露捕らふ

    砂月みれい

  • ため息を浴びても露は澄んでいる

    ぜのふるうと

  • 朝の露滾る闘志の十五六

    紫小寿々

  • 露こわや漏電ドミノ古市場

    小島 三毛

  • 朝露や日帰り旅行のリュック負い

    麗し

  • 露けしやくの字八の字子牛立つ

    つくも果音

  • 汝も吾も露もいつしか水の旅

    細田裡子

  • ふりまわす縦笛に散る露の玉

    藤井かすみそう

  • 片割れの靴よピアスよ露葎

    葉村直

  • 露葎猫は毛玉をはきだしぬ

    狩谷わぐう

  • 露を踏み鶏舎へ向かう実習生

    巳智みちる

  • 遠ざかるカブの変速露の路

    西瓜頭

  • 草の露古墳しづかに目醒めけり

    とんぼ

  • 朝露や編集終えて伸びをする

    岡田いっかん

  • 露を吸ふ取り残されし人差し指

    星乃ぽっち

  • 喧騒の東京更けて夜露かな

    達坊

  • 胎動のぽこぽこぽこん露の秋

    月石まちこ

  • 石室に差し込む光露葎

    みらんだぶぅ

  • 朝日さす苔の青さや露しずく

    増本空ふね

  • 露けしや試合なき日の競技場

    志村宗明

  • 合宿の朝露昨夜の激論

    みやかわけい子

  • 露の夜の詩を滲ませてガラスペン

    秋津穂 実

  • 露踏んで朝の散歩の引退馬

    須磨ひろみ

  • 露乗せて鉄路の音の柔らかし

    西川 たもつ

  • 薄明や露の軍手の手のかたち

    冬野捨離

  • 墓石の朝露眩しカップ酒

    まこちふる

  • 顔前の蔓を払へば露の中

    望月ゆう

  • 露光るリスカとクスリと裏垢と

    羅蒐

  • 千歩ほど省きて露を愛しみぬ

    山崎なお

  • 雑草の露に刹那の規則性

    寺尾向日葵

  • 暗愁や露けき夜に忍びきて

    渡嘉敷五福

  • ぶるるんと露ぶるるんと現世

    青に桃々

  • 百年の昭和天海露ひとつ

    三群梛乃

  • ひと露を指に貰へば盧舎那仏

    神谷たくみ

  • 露の世の人魚の木乃伊ねむる寺

    慈雲奏荘

  • しののめを杜の古木の露万朶

    東京堕天使

  • 芋の露まあるく宙をこぼしけり

    円美々

  • 離縁状ひかりに露は微睡みて

    碧西里

  • 終点は露の駅なる星のバス

    谷さん次

  • 億万の露ひとつぶにある勝ち目

    月岡方円

  • フロントの露なぎ払い朗らかに

    北山 烏兔

  • 薄れゆく星は露へと光置く

    白神ハムサンド

  • 欄干の露が散らせし朝日かな

    朝日雫

  • 人気馬の朝調教や跳ねる露

    チームニシキゴイ太刀盗人

  • ひとつぶの露に欠けたることのなく

    渋谷晶

  • 露踏みて父に見せたき吾であるか

    秋野しら露

  • 白露や白内障を手懐けん

    越智空子

  • 連勤のワイパー露を押し払ふ

    樫の木

  • 一兆の露へ日当たる河川敷

    二重格子

  • 死ぬのなら露の野原や吾が楽土

    野中泰風

  • 義民墓や杖の野道を重き露

    たつき

  • 象亀の甲羅の溝を伝ふ露

    晴田そわか

  • 枝手折る露を掴みし掌

    ふくろう悠々

  • 朝露や疼き始めし歯を舐める

    一慎

  • 小龍の群れ嗤い去り露は銀

    イシデ電

  • 露固しけざやかなる気に包まれて

    有名人一字違い

  • 爆弾犯の夢を口外せず露は

    松山めゐ

  • 屋上の手すりや五指を濡らす露

    駒村タクト

  • 朝露や一粒分の業は消え

    白眼 緑照

  • 奇跡の露並んだヴィヴィツトである

    林 水城

  • 白露や献体といふ矜持あり

    飯村祐知子

  • 鳥辺野の露にぞ濡るる泥の袖

    津島野イリス

  • 誰もいない爆心の碑に朝の露

    入口弘徳

  • 瑕のなき世界ありやと露しづか

    鷹取 碧村

  • 通帳の残高厳し芋の露

    ひすい風香

  • 回覧に露のしめりや街老いて

    てるきち

  • 露の夜へキャリーケースが部屋を去る

    羽野あき

  • 朝陽差す牛乳瓶を包む露

    榛人

  • 神仙の隠れ家なるや露しろし

    武 志望

  • 逆上がり補助板の露蹴散らして

    藤白真語

  • ベランダのゴジラの露や光り出す

    岸壁の龍崎爺

  • 解体の露けし端材積まれゆく

    黒岩牡丹

  • 朝露や日本の臍を親と四股

    高橋寅次

  • 露けしや掩体壕へ至る道

    紙谷杳子

  • アポカリプスホテル廃墟のロボに露

    渡辺桃蓮

  • 露葎病臥の母の手30℃

    釋愚拙

  • 虫の眼にため池のごと露映らむ

    岩鼻 のこ

  • 露空へ戻り始めた夜明けかな

    荒磯魚々

  • 朝露に翅の名残のふるへかな

    千夏乃ありあり

  • 葉先の露バイクの音に震え落つ

    あまぐり

  • 露葎実家じまいの話し合い

    月見里ふく

  • 犬の尾に弾かれる露しみる露

    日向こるり

  • せせらぎは水のささやき露に聴く

    椋本望生

  • 芋の露太陽を後三グラム

    長澤創次郎

  • 露けしや訪問先に猫の墓

    板柿せっか

  • 逆さまの私広角レンズの露

    藤村 一寿

  • 露と露また露と露露しぐれ

    吉田春代

  • 一葉の露大小に着座位置

    雪さやか

  • 虫の死も美し露に死ぬならば

    松本独り

  • 大欅へ曙光百度石の露

    山姥和

  • 産声の落ち着きし頃消ゆる露

    はなぶさあきら

  • 校門の前まで行けた露の朝

    井上れんげ・いつき組広ブロ俳句部

  • 中庭の本に栞を露ひかる

    むい美縁

  • 鳴兎眼にいつぱいの朝の露

    楓摩ゆみ

  • 露つつむ骸の反射宥めつつ

    感受星 護

  • 露の世を行く新しきスニーカー

    花水木

  • 惜しむほどぢやない想ひ出露の宿

    海音寺ジョー

  • 露の夜や頬へ塗り込むマダムジュジュ

    青野すみれ

  • 露葎まほら大和を探しゐて

    中原柊ニ

  • 大切な人連れてゆく露のバカ

    木村ひむか

  • 朝露の植木職人刃を抜きぬ

    くろけん

  • 葉を露の零るるはその丸みゆゑ

    俳句ファイヤー立志

  • 君の名のやうに露の玉にほふ

    千歳みち乃

  • 命日の墓石をつたう露の玉

    馬場めばる

  • おんな風呂露一滴の馳走かな

    呆け鴉

  • 露るるとまろびて風に零るるや

    三月兎

  • 畑の露火球の青き尾にゆらぐ

    京有楽草

  • 白露やあづまをとめの相聞歌

    武田ラーラ

  • 朝露にあらふ小指の青インク

    うに子

  • 村夫子詩を諳んじて露の朝

    加藤水玉

  • 露消えて訃音を伝ふラヂオかな

    太平楽太郎

  • 露の世を力の限りとどまれり

    もちのくも

  • 露わけて「天蓋の花」待ちおれば

    広島 しずか80歳

  • 銀の露満ちてこぼるる星ひとつ

    ねこむらさきご

  • 露の世や誰の一番でもなき吾

    小倉あんこ

  • 露の世のLINEの一行読み飛ばし

    梓 渓

  • 露ひとつぶ私は青き星に棲む

    荒木響

  • 生まれたる露の引き合う夜更けかな

    不二自然

  • 場所取りのシートに露の金メダル

    淡海 なおあき

  • 朝露や静けさのヴェールつめたし

    那津

  • 朝露やCT検査三回目

    やまだ童子

  • 緬羊の尻見せて立つ露葎

    キートスばんじょうし

  • 朝刊の一路を露の轍かな

    麦のパパ

  • 朝露や今日は台詞のある死体

    みづちみわ

  • 止まらない回転木馬月の露

    さいたま水夢

  • 朝露やマロングラッセ転げ落つ

    家守らびすけ

  • ビニールの露に世を問う屋台店

    野田遊水

  • あの露はこの露よりも甘そうで

    梅田三五

  • 露結ぶ野に照らされて対州馬

    雑魚寝

  • 露ひとつ野仏も見ん大三角

    美濃仙人

  • 会話めく風と芋の露の螺旋

    野口雅也

  • 邪念払ふべし白露は掬ふべし

    田上南郷

  • 露に濡れ旅に疲れし靴のまま

    眞さ野

  • 白露や甕は百年爛れたり

    薫夏

  • 露葎己が限度をまだ知らず

    釜眞手打ち蕎麦

  • 次々と露を飲み込む露の玉

    南全星びぼ

  • 露の世に千年前の露の詩

    林廉子

  • 剥がれ落つる耳石ころころ露の玉

    小笹いのり

  • 盲腸線下り最終露の駅

    松山茜柑

  • 朝の露「ヒースロー着」便りあり

    石神湖畔

  • 露に光るプラネタリウム幕開き

    有栖在処

  • 露葎空にひかりを返しつつ

    花見鳥

  • 来世には陽へ生まれたし露の玉

    飯野 山茶花

  • 草はむ山羊のあご髭しめる朝の露

    むったん

  • 露と露ぶつかり合うて御空色

    吉谷地由子

  • 戦没者の骨は綺麗や露の玉

    芝歩愛美

  • 露の玉こぼるる道を選る自由

    鷹見沢 幸

  • 白露や風が削った星のかど

    五味海秀魚

  • 朝採りの手のひら露に溺れさう

    笑笑うさぎ

  • 露の世に花咲くやうに妊れり

    森重聲

  • 水の子や露とまぎれて風の跡

    群馬のももたろう

  • 終活の心野に置く露に置く

    芋 二郎

  • 露よ庭よ寝息深きか吾は不眠

    笹野夕

  • 露けしや厠に残す咳ひとつ

    まきうち祐

  • 朝闌けて露のひかりの孵りゆく

    浅井夕兎

  • 再会の瞬間満つる露ひとつ

    戌の箸置

  • 初露や伊勢神宮の貯木場

    土佐藩俳句百姓豊哲

  • 万物は点に還りぬ芋の露

    刈田陽子

  • 獣の香のこる屠場の夜露かな

    みずくらげ

  • ゆびさきにうつせば露のゆるみたり

    香羊

  • 露こぼるいま引力の勝りけり

    多事

  • 少しづつ覚えし家事や露の秋

    檜鼻ことは

  • 凸凹の登校班や露時雨

    ぶうびい

  • バスの来る露に濡れたる時刻表

    山尾歩

  • 入滅の露や言霊光るやう

    苫野とまや

  • ひねもすの暇を思へば芋の露

    夏風かをる

  • 朝をすべる露の底には銀の箔

    サツキトラヲ

  • 貴婦人の胸像の眼に舌に露

    堀雄貴

  • 草引きを以ってこの露らは開放

    京あられ

  • 払暁の色をあつめて露の玉

    霧賀内蔵

  • 嶺に落ち露の行き着く日本海

    高遠マルメ

  • 朝露や友逝く空のひかりなる

    加賀くちこ

  • 朝露を響もし発てり幾千羽

    さく砂月

  • 露裾を濡らす形見の黒ネクタイ

    古都 鈴

  • 朝露のグミを葉っぱが食べている

    アポカリプス

  • 草の葉のしなりて露の光かな

    山内彩月

  • ミスラ君ならば希望に変えし露

    吉野川

  • 蒼穹の奥の冥さや露の玉

    久森ぎんう

  • 露の玉東京に影なかりけり

    亘航希

  • 朝の露染むお供えのぬいぐるみ

    潮湖島

  • 露のせてジャングルジムはまだ未完

    小田嶋隅雀

  • 露けしや乾湿球のみぎひだり

    高原としなり

  • 露ひとつ亡き子のための甘露かな

    花とわこ

  • 朝露の濁りキリシタンの逃避

    天雅

  • ピアノこれ片せば寂し窓の露

    みにとまあいこ

  • 犬の足跡となり露だつた水

    富山湾

  • 朝露やホニャラホニャラと蓄音機

    コーヒー博士

  • 朝露や譲らなくても良い仕事

    ゆすらご

  • 無人機にキーウの露の焼かれをり

    黒澤墨青

  • 探せさがせサドルの露を拭くものを

    正岡田治

  • 朝露や打捨てられし弾道弾

    坊 いち坊

  • 昼と夜の営み密に露結ぶ

    香取扇公

  • 東雲やすゞなりの露まどかなり

    摂田屋酵道

  • 青銅の白露ひやり天使像

    村岡花風

  • 朝露に旅立つ君が見えなくて

    雅蔵

  • 太閤の夢は潰えし露ほろり

    久世 桜子

  • 奥へ奥へと露飛び散らす捜索隊

    仁山かえる

  • 露残る葉は微動だにせぬ根気

    紅紫あやめ

  • 露けしやキネマ通りの煎餅屋

    蘭丸結動

  • 始発駅露蓄えて入線す

    冬乃子

  • 朝露や赤子の爪の柔らかく

    桃園ユキチ

  • 露生まる消ゆる記憶の熱の果

    麦野 光・いつき組広ブロ俳句部

  • 露ふたつ付きさうにして互ひに円

    川代つ傘

  • さかさまの青空と露すべり落つ

    相沢 薫

  • 朝露や校庭はまだ無音なり

    雨李

  • 露けしや少女の手記の碑文読む

    空地ヶ有

  • 母のなき世界の露の透きとほる

    四條たんし

  • 月読の匂ひ沁みたる露ひとつ

    桜鯛みわ

  • けふも上司を殴られず露の玉

    高橋手元

  • 菩提寺の響く読経に露匂ふ

    原貼女

  • 朝露はゆめのカケラや離婚せり

    島田雪灯

  • 露の秋娘今日より独り立ち

    糺ノ森柊

  • 公園のSLつつむ夜露かな

    山口葵生

  • 傷つけぬ言葉探りて露の道

    麻中蓬子

  • 朝露を舐めてたましひ透きとほる

    冬野志奈

  • 露けき夜虚子の二万句手に重き

    与志魚

  • 捨て畑の露をもらひて三毛の逝く

    深紅王

  • 尖り葉の露吹き明日をチューニング

    榎美紗

  • 連れてけと裾に染みたる露重し

    綿鍋雪

  • 露あびて石に還らむ石仏

    石原由女

  • 近道の空き地横切り露の朝

    宇のななみ

  • 朝露やエンゼルセットあと一つ

    新山晶花

  • 公園のテディベア黒い鼻に露

    久米穂風

  • 露落ちる知らない人の眼の動き

    坂本 羊雲

  • 露ふふむ光合成の化学式

    西村青夏

  • 公園にオモチヤの船や露の海

    洒落神戸

  • 露の中の出来事でした人類史

    鳥乎

  • 仕舞い田の草露逆しまなる世界

    塩の司厨長

  • 古雑巾物干し竿の露吸わず

    山中 あぎ

  • 初露を踏みて静かな子規の墓

    茂木りん

  • 露膨る落ちて野の静寂の震る

    風薫子

  • 露ふふむ花屋まるごと肺になる

    川屋水仙

  • 露の玉見つむ子明日の哲学者

    お皺の局

  • 露と露つかずつるまず草の先

    たかみたかみ・いつき組広ブロ俳句部

  • 露踏みて襁褓重たきゴミ置場

    花南天anne

  • 煌煌と輝く五星芋の露

    立野音思

  • 終焉の星抱くやうに露生まる

    水蜜桃

  • 芋の露チンチロリンの壱ゾロ目

    鶴富士

  • 生ききつて猫はまんまる露になる

    すりいぴい

  • 月蝕の終ふる薄明露葎

    棗椰子(なつめやし)

  • 物干しの夜露にあてる着物かな

    丸山隆子

  • 新品の靴幾億の露を踏む

    鳥不驚

  • 朝露は出し惜しみなく強く清く

    みつれしづく

  • 夜中からやっと釣れしや朝の露

    秋谷 忍

  • バス停は役場の向かひ夜露踏む

    赤尾てるぐ

  • 反抗期過ぎて夕露照らす道

    笹団子

  • 廃屋の露はやるせなさの希釈

    石本コアラ

  • 朝露のびつしり遺言のごとく

    蓮井理久

  • 二粒の露の重さや葉のし垂る

    佐々木棗

  • 薄明の露を払いてけものみち

    村上熊子

  • 白露の触れれば指に張りつきぬ

    髙田祥聖

  • 月読の社へ上る露の朝

    悠雨木 はな

  • 老犬の野良の血猛り露まみれ

    篠雪

  • 朝露や眉間に触れる屠畜銃

    眩む凡

  • 二千年磨かれし橿原の露

    世良日守

  • 朝露のラウンジしんと透きとほる

    久保田A

  • 稜線を瞬く光笹の露

    石川穴空

  • 朝露や軋む校門開くコツ

    一井蝸牛

  • 露けしや役にたたない竹箒

    沼宮内かほる

  • 戦禍にありてこの露のたましひ

    あが野みなも

  • 投函の音や朝露ふるるきら

    広木登一

  • 呼ぶ声に野辺行く杖の露しとど

    菅井香永

  • 露の世の孤食に鳴らす銀の匙

    石田将仁

  • 露に我かざす開店間際かな

    水京

  • 朝露や雨雲レーダーは青く

    ユキト

  • 万病ニ効クとかでアノ草の露

    笑姫天臼

  • 露けさやねばき性根の日陰者

    正念亭若知古

  • くちのなき成虫露の甘からん

    森脩平

  • 朝露の光を曳いて小舟出づ

    冬野みち

  • 朝刊をやめた郵便受けの露

    夏目あかり

  • 聖橋ステンドグラスに露静か

    粋庵仁空

  • 失恋や露はひそかに蒸発す

    西村 棗

  • 朝露の谷朝露の山の中

    ふにふにヤンマー

  • 白球を追うて分け入る露むぐら

    藤井赤童子

  • 白露や月には水のあると言ふ

    二丁目

  • 陣痛に挑む窓辺や夜露透く

    可りん

  • 天仰ぎ地に伏せ嘆く白露かな

    風花まゆみ

  • 雑踏を逆さまに閉じ込めよ露よ

    群多亡羊

  • 朝の田の交響楽をはらむ露

    沖庭ノ華風

  • 無常てふ有漏路を遊ぶ露の玉

    織部なつめ

  • 芋の露サイドミラーも光りをり

    角田 球

  • 夜勤明けテラスに露やカプチーノ

    さぶろう

  • 朝露と30回のリフティング

    飛来 英

  • 露抱く多肉の鉢の向きを変え

    鈴木すゞ

  • 露けしや鬱吐ききれぬ深呼吸

    けーい〇

  • 露に入る小虫の脚の伸びている

    となりの天然石

  • 朝露のカット子役が駆けて来る

    白子ポン酢

  • 激昂の夜や過ぎれば葉には露

    ことまと

  • 露けしや朝日まみれの蘆葎

    黒蜜かりんとう

  • 都会のビオトープ完成して露

    山吹なお

  • 芋の露植物状態のおだやか

    あまぶー

  • 露にふれ露のいのちをもらひけり

    関津祐花

  • 朝露やブルーシートの残る屋根

    金子月二

  • 露に濡れお隣飛ばして回覧板

    大塚鴨鷺

  • 露の玉街は長靴履かぬもの

    山川土時

  • 露はなぜ丸い?理科好きになった朝

    小林俊行

  • 明けの明星見送り遊べ露時雨

    水間澱凡

  • 歳月を聴く石露の瞬けり

    きのえのき

  • 薬草になる草とはん草の露

     銀 次郎

  • 露敷くやしじま広ごる峡の宿

    聞岳

  • 花嫁の父と呼ばれし露の朝

    白石美月

  • 霊場の首掛け地蔵露の玉

    酒井均

  • 覗いてる何かが露の中からも

    始の子

  • あれはドローンあれはミサイル塀は露

    野点さわ

  • 露しとどささらえをとこは泣き虫で

    acorn

  • 露落ちて清掃パート朝残業

    橋本諒駿

  • 空を刺す有刺鉄線露しとど

    明石実穂

  • 露ひとつぶ示指で弾くや退職日

    辻 花和音

  • 露の玉銀河の中心どんな色

    千寿 ココ

  • 昇降舵の露散り散りに始発便

    雨霧彦(木ノ芽)

  • 篝火の遠ざかりゆく露の色

    原田くろなつ

  • 露の世や去れば彼の世は手ぶらにて

    春海のたり

  • ビー玉をなくした庭に露の玉

    青葡萄

  • モンステラ迷路を疾走る露の玉

    西田武

  • 草の露発句の如く現れり

    コタロー

  • 露蹴つて井戸へ番町皿屋敷

    八幡風花

  • 露けしや強気な父の里なまり

    春野ぷりん

  • 窓の露薬の効かぬ夜の露

    望月知玖多久

  • 露の世の露を見つめし顔は父

    花亭五味

  • 露の夜のやうやく冷めし半田鏝

    杜まお実

  • 重力の統べる世界や芋の露

    はぐれ雲

  • 露の身の拝し見返り阿弥陀かな

    津軽ちゃう

  • 露けしや座敷の真中香を焚く

    佐川碧

  • 整然と陸軍墓地に結ぶ露

    津軽まつ

  • 人間が染みのごとくに露の夜

    月城龍二

  • 太陽光のパネル外すや露の秋

    篠田ピンク

  • 露ひとつ花より落ちて石を打つ

    五十嵐 三連単

  • 縄文の北のまほろば露けしや

    野々原ラピ

  • 朝練のキャップにあづかる名残り露

    さくらバディ

  • 中華屋のテントに露の乾きゆく

    灰色狼

  • イーヨーの落としたしっぽ露葎

    ナオコ タイラー

  • 尾は垂直リード鋭角露を嗅ぐ

    地味伊達也

  • 朝露や喃語あふれて起こされて

    舟端たま

  • 朝露やヴァルトビューネの夢のあと

    今乃武椪

  • 地崩れの木の根うねるや露葎

    栗山おかか

  • 白露や見守りを終ふ酒母の音

    福田みやき

  • 自死に次ぐ自死ぽろろんと露崩る

    江口朔太郎

  • 濡りたてのニスを転がる露しぐれ

    赤尾実果

  • 光年の違う星々露の地球

    高永 摺墨

  • 芋の露形自在にこぼれけり

     蔵原 貢次郎

  • ちらばりし無色の記憶露は葉に

    渡辺香野

  • 朝露や推敲不足ですみません

    あらい

  • 露けしや街の灯けぶり月けぶる

    玲風

  • お四国の柑橘搾るごとく露

    國本秀山

  • 白露や空襲耐えし鉄地蔵

    ときめき人

  • 朝露や尻尾濡れたる猫のゐし

    阿万女deノエル

  • 露を踏む光の先の岬かな

    葉るみ

  • つぶやくはダモイ露けき桟橋に

    コーノ凡士

  • 露の夜やビーズ少なき万華鏡

    藤本花をり

  • 露払ひ操車場より始発かな

    文室七星

  • 露吸つて生き返つたといふ湿地

    鈴木青翠

  • うつけたる母の俤露時雨

    儚子

  • 露だけに看取られてゐる我が身かな

    赤馬福助

  • 照準を獲物に合わす露の中

    山口康煌

  • 夜勤にため息フロントガラスの露

    山次

  • 露繁し火星の赤く照る夜は

    富田健朗

  • 斬刀の波紋に露は流れ落ち

    立町力ニ

  • 露葎フェンス潜った人知ってる

    宮下ぼしゅん

  • 朝露を裂きて逸れゆくパーパット

    新森大大

  • 毛玉吐きし腹の蠕動露万朶

    ふわり子

  • 露踏みて時刻表より遅きバス

    谷町百合乃

  • 鼬臭一直線に白露かな

    西丘 信

  • よく当たる手相占い芋の露

    こうだ知沙

  • 朝露や草間彌生の絵はきれい

    大西秋桜

  • ピカドンや水をください黒い露

    石鎚山大三郎

  • 馴れ合ひを怖るる若さ露葎

    伊谷百智

  • 露の世や二重線引く住所録

    塩野谷慎吾

  • 草の露こつそり触れて濡らす指

    青雨青緒海

  • 金剛界曼荼羅露の死後は露

    九頭龍 一鬼

  • 朝露の道を歩けば残る月

    なかの花梨

  • 夕露やよろけよろけし飯場渡世

    岩瀬正人

  • 墓じまい終えたる郷や露の秋

    老人日記

  • 朝露のたしかなる音のかすかなり

    蒼き鷹

  • 露ふふむ草を総なめ牛の舌

    あらいすみこ

  • シャベルカー露の輝く爪の先

    畑中幸利

  • 消息は鬼籍と聞きし露の朝

    佐々木 佳芳

  • 露の世を重ね墓なき家系かな

    若葉 わかば

  • 朝練の友のナイキを濡らす露

    若林くくな

  • 露吸うて今日いちにちを長らえる

    蘂六

  • 家々に露や新聞配達員

    えいみ

  • 滝壺に死神の有り露と化す

    笑詠化

  • 露けしや母屋の裏の醤油蔵

    浩子赤城おろし

  • からっぽの郵便受けや露のうち

    古乃池糸歩

  • 君がため朝餉の菜摘む袖に露

    秋星子

  • 晩節を汚してならぬ露月夜

    富山 裕子

  • 露葎ポッケの中の忘れ物

    奏月葉音

  • 朝露やミイラ展示の美術館

    一日一笑

  • 露の世の今日の終は鮭茶漬

    門田三佳

  • 空の色と同じくらい千の露

    ちくりん

  • 朝採れの露を辿れよ俺の店

    オアズマン

  • 朝露や昨日の夢に出でし母

    後藤三梅

  • しくしくと露あだし野の石仏

    ジン・ケンジ

  • ぽわらんと草すべる露まるき露

    山羊座の千賀子

  • 石仏の眉間をゆるり伝ふ露

    ゆきなごむ

  • 太陽の微粒子含み露光る

    閑 雅美

  • 無音なる光あつめて果つる露

    花はな

  • 朝露や炊きたて誘ふ四畳半

    わたり 和

  • 墓墓墓露露露嗚嗚嗚嗚嗚

    伊藤辰弥

  • 永楽館に遺る落書き露けしや

    小川野雪兎

  • 朝露や水切り棚に残る鍋

    那須のお漬物

  • 化石句碑触れて露けし点字鋲

    小泉久美子

  • 露に滲む夜景決勝のモナコ

    坂土海夏

  • 露一つ死に水取れず父に詫び

    平川一空

  • 芋の露世界が無垢であつた頃

    たいらんど風人

  • 露の世の杖こつこつと道渡る

    堀雅一

  • 露けしや岩石薄片のヒカリ

    翡翠工房

  • 玉の露への字の草を駆け下りぬ

    風間 燈華

  • 転がりて大きくなりて露の明日

    峰 乱里

  • 風止んで収まり処に露座せり

    弥勒夕陽

  • 明くる夜に産み落とされてゆく白露

    みゆむうしば

  • 長椅子の夜露払ひて屋台そば

    はれみちる

  • ドアノブの露と車内へ夜勤明け

    みうらけんじ

  • 母と訪ふ若き先祖の露の墓

    高橋風香

  • 木道を結界となる露の草

    泗水ハオ

  • 露踏んで追へば遠退くホログラム

    三つ葉躑躅

  • 廃棄すてふアンドロイドや夜の露

    みしまはぐし

  • 露けしやポストに手紙落つる音

    宇佐美好子

  • 山路ゆく露の重みは沓に来て

    藤咲大地

  • ささくれに膿のかがやき露柔し

    そよかぜシュレディンガー

  • 露落ちてきのうの日記は白いまま

    大空輪夢

  • 白露や耳を澄ませば晨朝の鐘

    ふじかつとび

  • 許されて露はきれいに壊れます

    綱川羽音

  • 朝露に濡れて東スポ飛ばし記事

    石上あまね

  • 履物を露で濡らして行く鶏舎

    丹波らる

  • 朝露を零さぬやうに草木立つ

    斉藤立夏

  • きゅるきゅると転がる痛み芋の露

    でんでん琴女

  • 朝露やジャージー牛の搾りたて

    岡山小鞠

  • ロゼットの露にも命ありぬべし

    赤尾双葉

  • 露けさを電話の途切れ途切れかな

    横山雑煮

  • 東雲や消ゆる門灯ひかる露

    渥美こぶこ

  • 大草原露けし馬群影遥か

    澤木樹心

  • 寂しみや心の隅を降る露

    桔梗

  • 酒蔵の窓の開く音露葎

    成瀬源三

  • 朝露やだれぞ火星で拭うかも

    天道虫

  • 朝は露昼は柱の陰の女

    林口竹

  • 待ちませう露の雫となるまでは

    あさのとびら

  • 露は宙草の葉一つ振れ始む

    落句言

  • 夜の息濡れて葉先に露の玉

    村上秀造

  • 涯てめぐる星の雫の夜露かな

    沖庭乃剛也

  • 光さす露も契りもほどくごと

    松島寒泉

  • 露はねる笠智衆の棒読みかな

    横山ひろこ

  • 甘やかな露満ちたりてパンケーキ

    有骸蟲蜴

  • ひとりきり夜風の中の露と月

    本久優千

  • 杣道を露に触れきて野天の湯

    火炎幸彦

  • 葉の上を転がる露を永遠と

    水木合歓

  • 露を呼ぶ露寂しくて淋しくて

    空豆魚

  • 繰り言の増ゆる母あり露けしや

    福井桔梗

  • 露時雨カンダタのゐぬ針の山

    百葉箱水路

  • 落ちてゆく一粒の露水は神

    田辺富士雄

  • 草の露小指にこぼし貼る切手

    蓮田つばき

  • そこここに神様がいて露の玉

    神楽れもん

  • 夢にさえ出て来ぬ猫よ朝の露

    猫塚れおん

  • 先頭は朝露わけて一合目

    森 日美香

  • 露ぽろろ「月の光」のピアノの音

    むらのたんぽぽ

  • アップデートできぬ日常朝の露

    坂本宙海(そおら)

  • 露結ぶたけなはの山しづかなり

    樋ノ口一翁

  • 夕露や見てはいけないものありて

    佐柳 里咲

  • 池の端を差し交わす草露万朶

    ルーミイ

  • 置き去りのビンテージカー露葎

    Q&A

  • 戒名の手彫の癖字露けしや

    じょいふるとしちゃん

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