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中級者以上結果発表

2021年8月20日週の兼題

花野

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • からつぽの牛小屋にほふ花野かな

    ひなた和佳

  • こんもりと墳墓千年花野風

    くりでん

  • 花野へとミュシャのをんなのやうに妻

    暖井むゆき

  • 夕風にパンの笛鳴る花野かな

    くま鶉

  • 縄文の笛鳴りだすよ夕花野

    RUSTY=HISOKA

  • 大いなる起伏の呼吸花野中

    常幸龍BCAD

  • ワインすでに三本空けてまだ花野

    テツコ

  • あなたより空は掠れて夕花野

    南方日午

  • 花野だとわたしがおもうので花野

    稗田鈴二郎

  • 野鼠かへる花野に匂ふ重き風

    acari

  • テトラポッド見ゆる花野や伝承碑

    若井柳児

  • 夕花野人工島の端に詩碑

    石井瑩

  • 伴走者花野の色を言ひながら

    藤田ゆきまち

  • 休職や花野の果てのすきとほる

    あいだほ

  • 火砕流四度流れて大花野

    世良日守

  • 補聴器に風消す機能花野ゆく

    福良ちどり

  • 花野ゆく猫の兄弟みな真白

    彼方ひらく

  • 不明者を探す放送夕花野

    小池令香

  • 鳥語てふ太古のことば大花野

    いさな歌鈴

  • 若狭路や花野に馬具の出でし塚

    石田将仁

  • 夕ぐれの花野を急ぐ眠らぬよう

    うしうし

  • 誰か空見ればみな見る花野かな

    田中木江

  • 空耳を追って出口のない花野

    夏草はむ

  • 花野ただ避難指示区域へ至る

    也和

  • 彗星の尾に触れ傾ぎたる花野

    樫の木

  • 淋しさや枯れて花野の影となる

    髙田祥聖

  • ぼさぼさの雨や花野に入りてより

    いかちゃん

  • 伏流の水脈のかたちに花野かな

    朝月沙都子

  • 祖父の墓花野の金の濃いあたり

    澤村DAZZA

  • 原発や花野の土は甘くない

    まこちふる

  • 濁音にかすむ花野の雨の音

    Mコスモ

  • 点々と橋脚ばかりある花野

    江良 中

  • 当帰芍薬散の躯に満ちて花野かな

    じょいふるとしちゃん

  • 二度寝するだいだらぼっち大花野

    ツユマメ末っ子9歳@いつき組広ブロ俳句部

  • 右眼より鴉を放つ大花野

    シュリ

  • ぼくのゐるあたりのほかは花野美し

    藤 雪陽

  • 花野道ただしいことばはさびしい

    或人

  • ゆくゆくは花野に凜とくたばらう

    北代晋一

  • 失業や花野はゆれてばかりゐて

    秀田狢

  • 花野への道しづみゆく花野へと

    古賀

  • 鳥葬の石の冷たき花野かな

    寺尾当卯

  • 大花野大磐座をつつみけり

    多々良海月

  • 花野、花野、母の葬儀で泣かない子

    すいよう

  • 二番目に愛した人とゆく花野

    稲畑とりまる

  • パニックや少し花野の贄となる

    新蕎麦句会・凪太

  • 淡々と水門の閉づ夕花野

    磐田小

  • 貸切の花野あかるき家出かな

    さとけん

  • 他園の子居たる大花野の点呼

    ふるてい

  • 阿蘇花野引っ込み線に貨車放置

    すがりとおる

  • 引退馬くびを仔へ寄す花野原

    杏是りゐ菜

  • ごうと風吹いて花野はまぶた閉ず

    島田あんず

  • ウクルチェを望み花野となりし村

    福井三水低

  • 花野ゆくト書きのやうに死を決めて

  • 夜の花野こゑは火種になりたがり

    木塚夏水

  • 仄赤き花野掻き分くれば下熱

    あずお玲子

  • 開拓の碑の罅割れて花野とは

    池之端モルト

  • 理学部は花野の奥の右の方

    亜桜みかり

  • 花野ゆくラジオよりエディットピアフ

    一走人

  • 彼の人は水の匂ひといふ花野

    桜井教人

  • 真ん中に立てば花野の老王女

    蓮花麻耶

  • まだ人のかたちで雲を待つ花野

    さるぼぼ@チーム天地夢遥

  • 反転しても花野と空が離れない

    司啓

  • このくにのをはりがこんな花野とは

    すりいぴい

  • 逃げる、追う、狩る、対岸の花野揺れ

    小西天

  • 石見鉱仕置き場跡を花野かな

    きゅうもん@木の芽

  • 悲しみが風ならダイアナ妃は花野

    遣豪使

  • 花野とはずうつと晴れてゐるところ

    朱契

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