【佳作】
山眠る中央構造線の上
影山らてん
麹菌の胞子ふりふり山眠る
八神てんきゅう
腎臓は蹄のかたち山眠る
碧西里
山眠る無縁仏へ米すこし
平本魚水
山眠る兄もあまたの死の一つ
閑々鶏
山眠る川に獲物は晒されて
島田あんず
鳥臭き巣はくづほれて山眠る
池内ときこ
牛スジの灰汁泡立ちて山眠る
大熊猫@四句八句
月に道譲りて山の眠りかな
新蕎麦句会・凪太
山眠る街は塩素の匂ひする
文月あつみ
山眠る碑に校長と生徒の名
桜井教人@金カル
焼入れのみづは爆ぜたり山眠る
染井つぐみ
山眠る風化の佛みなケルン
辻野 花
山眠る涙袋のやうな月
あいだほ
山眠る那由多の貝を眠らせて
池之端モルト
水筒のお湯はポンポン山眠る
花紋
花の素はなべて屍山眠る
津島野イリス
つる籠に何を入れよか山眠る
かえるしろ
山眠る聖の骨はしょっぱいか
常幸龍BCAD
積石の五倍子鉄漿色に山眠る
ぐ
黒茹での卵眠つたふりの山
遠山比々き
木乃伊立つ柩はガラス山眠る
えりいも
山眠る銀鏡神楽の猪の首
錆田水遊
抱卵の鶏薄目して山眠る
テツコ
予定では母も鳥葬眠る山
赤馬福助
臍の緒はゆたかに黒し山眠る
モッツァレラえのくし
山眠る一の谷から通行止め
岩橋春海
山眠るケトルけたけたけたけた夜
石浜西夏
山眠る五号倉庫の錆深し
門田なぎさ@金カル
廃鶏の眼にさすひかり山眠る
中岡秀次
山が眠ったら呼吸器を外してください
ぐでたまご
片脚の禿ぶる木椅子や山眠る
緑の手
鍵かけて離るるピアノ山眠る
雪井苑生
積み上げし薪鳴く音や山眠る
岩本夏柿
関西の土竜は強い山眠る
蟻馬次朗
カリブーはしらしら渉る山眠る
まどん
貝殻のなかの膨らみ山眠る
まこちふる
ラムへバタ溶けゆく渦や山眠る
しゃれこうべの妻
乳色の貝の化石や山眠る
露草うづら
龍神の村に豆腐屋山眠る
柚木みゆき
山眠る隣の犬が喰われたと
北野きのこ
以下甲と以下乙の住む山眠る
銀紙
山眠る爪より小さきロキソニン
いかちゃん
山眠るひかりのすぢの送電線
遠音
山眠る武蔵野ばかり晴れにして
シュリ
チーズは持参チェルノブイリに山眠る
笠井あさり
秩父路の貨車の風圧山眠る
岸来夢
蜂蜜の結晶白く山眠る
川越羽流
みづ渉りきたるくちぶえ山眠る
村上優貴
じやがいものやうな拳や山眠る
藤田ゆきまち
味噌部屋の暗がりゆたか山眠る
伊奈川富真乃
不法投棄どばばば山は眠つてゐる
古賀
鬼市の絶えて四代山眠る
松山めゐ
山眠る素延べの鎚の響く谷
平良嘉列乙
つかみ出す熊の胆どぷり山眠る
彼方ひらく
つちのこを探す宿題山眠る
鈴木麗門
夜を濡らす遠野秘謡山眠る
幸田柝の音
山眠る貝は化石と名をかへて
福良ちどり
火の痕を抱き霊山眠りけり
あずお玲子
山眠る磐にきりりと細き注連
南方日午
次回の兼題も
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