俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2023年6月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • 終電は一両潮の香の遠雷

    雨野理多

  • 雷のあとの神樹に触れざりき

    ぞんぬ

  • 雷の夜をしずかに冷ますタルト生地

    よしぴこ

  • 非常用電池すつぱい夜の雷

    げばげば

  • 遠雷や鴨居に足されある遺影

    RUSTY=HISOKA

  • アスファルトに張り付く翅や日雷

    江良 中

  • 骨拾う母のひとかけ日雷

    コーノ凡士

  • 逆さまの竜骨洗はるる雷雨

    碧西里

  • 龍角散舌に遠のく夜の雷

    沢胡桃

  • 雷近し滅びた国の詩をうたふ

    クラウド坂の上

  • 雄犬のちんちん赤しはたた神

    世良日守

  • 雷を吸うて雲母のうまれたり

    比良田トルコ石

  • 水晶の赤き仏眼はたた神

    吉武茂る

  • 大利根の輕雷銀の渇きあり

    トラヴィス・ビックル

  • はたた神ひりり目薬でてこない

    うた 歌妙

  • ニッケル焦げる臭い大木裂いて雷

    津島野イリス

  • 遠雷や風の死骸の溜まる場所

    桃園ユキチ

  • 降伏の許されぬ島真夜の雷

    桜井教人@金カル

  • 遠雷のカフェ蝦夷鹿の肉赤し

    コンフィ

  • 雷激しラーメン鉢の底に龍

    樫の木

  • 遠雷や胎内記憶すこしこはい

    横縞

  • 山の気がびりびり日雷が来るぞ

    理酔蓮

  • 雷轟くや恐竜の喉の骨

    ぐでたまご

  • 湾岸のコンビナートを雷奔る

    とんぼ

  • ミジンコの心臓は背に日雷

    中山月波

  • 静脈はみづうみのあをはたゝがみ

    稲畑とりこ

  • 遠雷は遠雷のまま父の墓

    みうらけんじ

  • 雷の夜を灯り酸っぱいブックオフ

    眩む凡

  • 遠雷や闇を手回ししてラジオ

    うに子

  • 雷神の足あと埃匂ふ窓

    あずお玲子

  • バリ島の仮面ぎらぎら日雷

    久森ぎんう

  • 雷の不発きよらな心電図

    まこちふる

  • 高野槙を火柱とせしはたた神

    音羽凜

  • 雷にサイフォンの火の揺れにけり

    洒落神戸

  • 雷の夜の珈琲が生ぬるい

    ぜのふるうと

  • 雷烈々空の凹みの跳ねあがる

    千歳みち乃

  • きしきしとさえずる骨やはたた神

    そまり

  • 野つ原に小さき宮居日雷

    さとうナッツ

  • 雷のまだ喉を鳴らしてゐる夜明け

  • 遠雷や鰐の瞼は上へ閉づ

    きのえのき

  • はたた神星滑らかに均されて

    せり坊

  • 雷や母の吐息は歎異抄

    ペトロア

  • 四コール目は雷と重なりぬ

    えむさい

  • 雷や千の全裸が野を踊る

    へな☆けん

  • 明けすがし一夜雷産みつくし

    あまぶー

  • 雷激し赤べこの首揺れやまず

    さいたま水夢

  • モルヒネにわづかな波紋夜の雷

    立部笑子

  • 採血は五本目遠雷の処置室

    はぐれ杤餅

  • 雷や広島ドーム錆ゆきて

    細木さちこ

  • 翻車魚のくきと動く眼はたた神

    川越羽流

  • 浴槽に湯を張り終はるまでの雷

    田村利平

  • 迅雷や鱗きはだつ松の樹皮

    このみ杏仁

  • たとえばジャミラ鎮魂の日雷

    一斤染乃

  • 雷激し都市はジグソーパズルのやう

    足立智美

  • いかずちや飛鳥に謎の石多し

    ちやこ

  • 遠雷や埴輪の目尻垂れてをり

    Early Bird

  • 遠雷やとわの不在に立つ団地

    靫草子

  • 鳴神に渇きたる夜の水道水

    イサク

  • 雷すぎて都市みづいろの痣となる

    千夏乃ありあり

  • 七対の乳首に子豚雷の風

    清水縞午

  • 電柱の細くなりゆく日雷

    磐田小

  • 雷鳴や廃墟のごとく石油基地

    辻野 花

  • 遠雷やタルチョはためく山の村

    海月のあさ

  • 鳴神や母を呑み込む12号炉

    千代 之人

  • 地雷に型番ひたひたと遠雷

    ギル

  • いかづちや蔵書四万冊匂ふ

    西村青夏@金カル

  • いかづちを睨む金剛力士像

    Q&A

  • バリウムが飲めない日雷近い

    ほしの有紀

  • 雷は太く庄内田は深く

    麦のパパ

  • 雷去るや機長のあまやかなバリトン

    謙久

  • 雲は錆含みしにほひはたた神

    砂山 恵子

  • 雷の八頭身でありにけり

    大塚迷路

  • 雷激し開け放つ救急車の扉

    犬山裕之

  • 不登校の鎧カタカタ鳴らす雷

    みうら朱音

  • 雷光る無敵の姉とバスの中

    ねむり猫

  • 雷や応天門の鴟尾の黙

    中岡秀次

  • 雷の隅を進学塾煌々

    むらぴ

  • 躓いて風か木霊か鳴神か

    はれまふよう

  • 雷を直下に輸送の編隊

    ひでやん

  • プレパラートに挟める鼓動日雷

    TAKO焼子

  • 骨壷へシートベルトを遠き雷

    仁和田永

  • ピクルスの原色ゆたか夜の雷

    古賀

  • 九尾狐の如く雷の尾走りけり

    いさな歌鈴

  • 雷や赤く爛るる耳の裏

    みづちみわ

  • 辞令発令日雷けたたまし

    Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部

  • 日雷高千穂峡の昏きみづ

    細川鮪目

  • 咆哮の一度目は獅子二度目は雷

    さとけん

  • 遠雷や鉤に枝肉揺るがざる

    はせがわ水素

  • 一閃の雷無精卵に胚

    井納蒼求

  • 日雷火葬番号九の部屋

    ひなた和佳

  • 烏歌いて遠雷はレクイエム

    たーとるQ

  • 遠雷と同じ高さの尾翼かな

    常磐はぜ

  • 遠雷や吐息に震ふ薬包紙

    トポル

次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

投句はこちら