俳句ポスト365 ロゴ

中級者以上結果発表

2024年4月20日週の兼題

薄暑

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • 手を鳴らす方へ鳴く竜夕薄暑

    TAKO焼子

  • 白壁の薄暑に弾むボール跡

    ぼたにこ

  • パタパタと扇ぐ薄暑の象の耳

    杉柳才

  • ガラ・ルファは磨く薄暑のあなすゑを

    岡根今日HEY

  • 軽暖や小指で掻き混ぜるカルピス

    川澄 肩ぱんち

  • 浅草をよぎり薄暑の身を反らす

    大和田美信

  • 街薄暑青きゼリーに沈むカフヱ

    夜之本紙処

  • 真結びの藍の両翼立つ薄暑

    加座みつほ

  • 貝がらの縞が波うちだす薄暑

    古瀬まさあき

  • 薄暑吐くカラープリンターの匂ひ

    倉木はじめ

  • 薄暑光波打つやうに這う仔虫

    古賀

  • 石段の十段辺りより薄暑

    そうり

  • 無色なる運賃箱の薄暑光

    梅田三五

  • 薄暑の帆影砂まじりの君の手

    小林一平

  • 玄関に聖書たづさへ薄暑の子

    三隅 涙

  • 犬たちの耳奥暗き薄暑かな

    桃園ユキチ

  • 跳び箱の埃薄暑の体育館

    まこちふる

  • 模擬人体の胸骨こきゅと押す薄暑

    平良嘉列乙

  • 三越へ薄暑のわたし折りたたむ

    まんぷく

  • 板書はノートを谺して薄暑

    もりさわ

  • 川風を聴きて薄暑のさんぴん茶

    はぐれ杤餅

  • メコン滔々濁り聖なる薄暑かな

    幸田柝の音

  • 歳時記をめくる薄暑のサイゼリヤ

    あらい

  • コンビニへ点滴引いてゆく薄暑

    広島じょーかーず

  • 庭薄暑私服のシェフの喰むハーブ

    一久恵

  • 鬣の柔き薄暑の木馬かな

    山本先生

  • 保護知らす防災無線夕薄暑

    ひなた和佳

  • 祖母の影だけ濃く薄暑の病棟

    キツネノカミソリ

  • 安宿の薄きタオルを干す薄暑

    寺尾当卯

  • 陸がめの散歩薄暑のラグの上

    キートスばんじょうし

  • 高原のライブ薄暑のシャトルバス

    どくだみ茶

  • 歯触りの良き豆腐買ふ薄暑かな

    たなべ早梅

  • 交差点に花束薄暑の悲鳴

    田季たまき

  • ミントティー配る薄暑の会議室

    あまぶー

  • おくるみのかいな薄暑はこんなもの

    三群梛乃

  • 佇めり薄暑の鳩の紅き目に

    柿司 十六

  • 辞めた身に海芝浦の夕薄暑

    黒澤墨青

  • 空爆の映像無音なる薄暑

    樫の木

  • 引き絞る腕の震へや薄暑光

    福花

  • 一つだけ残る牛乳買ふ薄暑

    星月彩也華

  • 休憩終え被る着ぐるみ街薄暑

    島 白椿

  • 銭洗ふ薄暑のみづのやはらかき

    Vn 花のん

  • ぎゆうぎゆうと豆乳絞る薄暑匂ふ

    足立智美

  • 羽毟るごとダンボール開け薄暑

    ナノコタス

  • 子どもにもチラシ断られて薄暑

    ぐでたまご

  • 五線紙は音の鳥かご薄暑光

    仁和田永

  • 牛吼える薄暑の尿を漲らせ

    字土街海

  • 間歩抜けて石見銀山夕薄暑

    sekiいつき組広ブロ俳句部

  • 管楽器の群れ薄暑のロータリー

    阿山きし

  • FMの仮設スタジオ街薄暑

    三上 栞

  • ぺらぺらの浄衣薄暑の地鎮祭

    石井一草

  • 農道の轍薄暑に凝りゆく

    西川由野

  • 窓際や薄暑の未決箱に山

    木ぼこやしき

  • 青空教室チョークの禿びていく薄暑

    伊藤映雪

  • 鳥の国きょうから調律を薄暑

    酒井おかわり

  • 「目的地」周辺に居る薄暑かな

    しんしん

  • お向かひの鸚哥あづかる薄暑かな

    明惟久里

  • ネモフィラの波頭に弾む薄暑光

    棗椰子(なつめやし)

  • 球根は無惨薄暑の鼠穴

  • 初っ切りの塩ひっかぶる薄暑かな

    ツナ好

  • 質蔵の紬請出す夕薄暑

    利尻

  • 式服は真っ黒薄暑の図書館

    オクシー

  • ビル壁のアンモナイトや夕薄暑

    草夕感じ

  • 薄暑なり剥がして食べるクマのグミ

    嶋田奈緒

  • また悲鳴薄暑の街は不眠症

    ノセミコ

  • 花立に緑青浮ける薄暑かな

    Early Bird

  • 花立の水の濁りや夕薄暑

    杉岡ライカ

  • 松林や葛粉五袋買う薄暑

    山城道霞

  • 翠緑にうねる薄暑の鳩の喉

    渡辺桃蓮

  • 2Hで描く薄暑の朝の影

    下條ちりり

  • アキレス腱薄暑を伸びたがつてゐる

    月岡方円

  • 夕薄暑じやらじやらさせる自治会費

    石上あまね

  • マーラーのホルンの碧く鳴る薄暑

    磐田小

  • 洗はれて薄暑を泳ぐシーツかな

    沖原イヲ

  • 水飲み鳥傾げ薄暑の水たわむ

    さくさく作物

  • 軽暖の新しき膝もらふ朝

    三尺玉子

  • 薄暑光蝶形骨のひりひりと

    鯨尺

  • 仕立屋の長き見送り夕薄暑

    かねつき走流

  • 吊るさるる丸鶏むつくりと薄暑

    眩む凡

  • 皇族の車列の長し街薄暑

    中里 凜

  • 乗り換えの十一分の薄暑かな

    みつれしづく

  • 年金日通帳記入して薄暑

    あさぬま雅王

  • マネーセミナーへ水ぶら下げて街薄暑

    杏乃みずな

  • 踝を洗ふひかりや波薄暑

    久保田A

  • 鉛筆の匂ふ薄暑の美術室

    三月兎

  • 薄暑へ並ぶ出町柳の豆餅屋

    桜井教人

  • 面接をはしご薄暑は知らんぷり

    佐藤ゆま(歯科衛生子改め)

  • 膝小僧しづか薄暑の鍼きらり

    一斤染乃

  • 麒麟の目僅かに濡れて薄暑かな

    糺ノ森柊

  • 駅ナカに深川めしを買ふ薄暑

    さぶり

  • 倒壊のままならぬまま薄暑かな

    錆田水遊

  • 黒黒とテレビ沈黙する薄暑

    遠山比々き

  • 水銀灯に鳥の眠れる薄暑かな

    まるちゃんにいさん

  • 製鉄の滓へばり付く夕薄暑

    世良日守

  • 酒屋より相撲聞こゆる夕薄暑

    いかちゃん

  • 薄暑光水に刃物の匂いする

    かん かんし

  • 昇柱器の爪刺す木肌薄暑光

    ゆすらご

  • 上京の父待つ銀座夕薄暑

    宮武濱女

  • パレットに影のパープル池薄暑

    三重丸

  • 薄暑なり住宅展示場しづか

    コンフィ

  • 夕薄暑ゴンドリエールの歌浴びる

    中村雪之丞

  • 湯の花の匂ふ廊下や夕薄暑

    火炎幸彦

  • 水槽を洗ふ薄暑の飛沫浴ぶ

    斗三木童

  • 拍車またためらいがちに蹴る薄暑

    ほしの有紀

  • 薄暑光バナナケースの小さき穴

    みづちみわ

  • 試合後のメガフォンの傷夕薄暑

    だがし菓子

  • 四阿に捻挫の足を投ぐ薄暑

    冬のおこじょ

  • 薄暑光ナクバ知る者知らぬ者

    大岡秋

  • 井戸水をくぷんくぷんと汲む薄暑

    じゃすみん

  • 鍋が三十個家じまいの薄暑

    やまさきゆみ

  • 小さな葬式明くる日の薄暑

    きゅうもんde木の芽

  • 舟宿の三和土を抜ける風薄暑

    妄児

  • 夕薄暑昼間の花は小さく閉づ

    渡海灯子

  • おしゃべりなひかりが水を打つ薄暑

    富山の露玉

  • トンボロの砂紋や江の島は薄暑

    天陽ゆう

  • 薄暑吸い上げて一気に撒く仔象

    凪太

  • 釣糸が絡む薄暑のガラタ橋

    駄々

  • 馬乳酒の薄暑の桶にたぷんかな

    トポル

  • 石ころを化石に戻す薄暑の掌

    亘航希

  • 薄暑光シャツには襟という余分

    伏見丹耶

  • 水槽の孵化みつめおる吾の薄暑

    中村あつこ

  • 歩道まで漁網の積まれたる薄暑

    染井つぐみ

  • かるかんを食みて薄暑の桜島

    みやま千樹

  • 薄暑呑む海に広ごる藻の温さ

    臥榻其処等

  • 注ぎたての炭酸しばし聴く薄暑

    和歌川 渉

  • 花売りの腋の香立ちぬ夕薄暑

    すがりとおる

  • 触れさうな機体渋谷の夕薄暑

    大岩摩利

  • 夕薄暑カート散らばる駐車場

    だっく

  • 蛸焼きにくひこむ楊枝夕薄暑

    西田月旦

  • 田の失せて田の神祀る薄暑かな

    黒木九

  • 海薄暑半旗垂れつつふくらみぬ

    常幸龍BCAD

  • 薄暑・映写機は血を流しつづける

  • 在庫無きレンタサイクル島薄暑

    秋月

  • 一階が潰れたままの家薄暑

    横山雑煮

  • 鴉に顔覚えられたる薄暑かな

    中山月波

  • ゆたかな木ゆたかならざる木も薄暑

    ぞんぬ

  • 指先に蜂鳥の風薄暑光

    巴里乃嬬

  • メロディーは陽気薄暑のパッカー車

    髙橋うさの

  • 校庭の薄暑やホース雑に巻く

    坪田恭壱

  • 亡国の薄暑の無駄に青い空

    野点さわ

  • 自販機の産みたて卵抱く薄暑

    前田いろは

  • 象じつと爪削られてゐる薄暑

    黒子

  • さみしいから爆心地に風と薄暑

    入口弘徳

  • 薄暑光酵母の瓶を生きる泡

    みずくらげ

  • 河馬の肌まだらに動く薄暑かな

    そまり

  • 八日目の大部屋薄暑の授乳室

    春野ぷりん

  • 売犬の目やにひとすじ夕薄暑

    公木正

  • ヒーローの塗装の剥げや街薄暑

    富佐野ほろよい

  • 苔の香の仄か薄暑の羅漢像

    晴田そわか

  • スーパーに駐車トナラーくる薄暑

    八尾の正吉

  • 画材屋にトルソーの影濃き薄暑

    コーノ凡士

  • パン包む英字新聞街薄暑

    一走人

  • 傷痕の隆起の赤き薄暑かな

    いさな歌鈴

  • 胸像の眼鏡のつるの影薄暑

    海峯企鵝

  • 煙草だけじゃない薄暑のエレベーター

    家守らびすけ

  • ビー玉のいろのゆふづつ路地薄暑

    げばげば

  • 撒く水のアーチくぐりて薄暑かな

    ちくりん

  • 委任状持って薄暑の役所へと

    仮名鶫

  • 五万字提出薄暑光に浸かる

    四條たんし

  • 蒼穹に炭酸を混ぜ薄暑とす

    東田 一鮎 金カル

  • 坂上る海色のバス町薄暑

    平野水麦

  • 手拭いに故郷の屋号あり薄暑

    クラウド坂の上

  • 貧打戦えんえん河川敷薄暑

    夏草はむ

  • 藍染の十指匂へる薄暑かな

    ふもふも

  • ドキンちやんほか大勢を干す薄暑

    さるぼぼ17

  • しろたへの衣レフ板めく薄暑

    ⑦パパ・いつき組広ブロ俳句部

  • 薬味皿さがして合羽橋薄暑

    さとうゆうき

  • 鉢土きうきう薄暑の水を噎ぶほど

    北欧小町

  • 江ノ電や波が羽化する薄暑光

    葦屋蛙城

  • 水揺れる洗礼槽や薄暑光

    武田ラーラ

  • カスタネット薄暑のひかり打ち返す

    楽花生

  • 二日目の皺ある喪服夕薄暑

    安春

  • ポリタンク集め薄暑の給水所

    小川さゆみ

  • マハトマも牛も肋の浮く薄暑

    沼野大統領

  • 薄暑なり声清らかな警備員

    一慎

  • 錆のないコンテナもある薄暑かな

    成瀬源三

  • トロ舟の煉瓦薄暑の水柔し

    丁鼻トゥエルブ

  • 千年の埋没林へ薄暑光

    久留里61

  • 船でゆく道頓堀の薄暑かな

    西村小市

  • 薄暑光蹴るシャチはそろそろ本気

    兎野紫

  • 朝薄暑減張強く空も木も

    富士桜花

  • 軽暖の歩幅62.5

    杜まお実

  • 夕薄暑風に真珠の病む匂ひ

    RUSTY=HISOKA

  • 花柄の蕾がひらきさう薄暑

    花南天anne

  • 迷ひ来しプラハの路地や薄暑光

    acorn

  • おおぶりの鴉わさりと薄暑の木

    夏椿咲く

  • 洗車終え薄暑の街へ向かいけり

    さくら悠日

  • リフトからトンと薄暑の頂に

    青木りんどう

  • マグニチュード4の薄暑や犬あくぶ

    ヒマラヤで平謝り

  • 音漏れの間に座る薄暑かな

    ひねもす

  • 迸る水蛇口より能登薄暑

    HNKAGA

  • 先輩とギターを選ぶ街薄暑

    山内順子

  • 薄暑光帆は耳であり肺であり

    元野おぺら

  • 灰皿を洗いて薄暑なる港

    富山湾

  • 薄暑ゆく糧をくぐらす管として

    せり坊

  • モハ五十アピトン匂う薄暑かな

    渡部 あつし

  • 草千里薄暑の風は羽のやう

    冬島 直

  • 地下鉄や薄暑の灰汁が混ざる風

    染野まさこ

  • 子の服の野生を濯ぐ夕薄暑

    イサク

  • 薄暑なる芦屋シュナウザーのお髭

    青居 舞

  • 薄暑とはこんなもんではない薄暑

    喜多輝女

  • 道渡る羊数へり夕薄暑

    井納蒼求

  • 風鳥と檻掃く人のゐる薄暑

    星詩乃すぴか

  • 次々と薄暑に溜まりゆく献花

    ギル

  • ストリートピアノ薄暑の変拍子

    堀雅一

  • 毛艶しっとりとパドックは薄暑

    すかーてぃっしゅ

  • バリカンの痒き薄暑の理容椅子

    三浦海栗

  • 足裏に苔のふくらみ庭薄暑

    久保田凡

  • 猫の頭のほのと凸む薄暑かな

    くま鶉

  • 羊男とキューバ・リブレを呑む薄暑

    なしむらなし

  • 図書室は私の居場所薄暑光

    天雅

  • 待合の椅子のくぼみを薄暑沁む

    しゃれこうべの妻

  • 閉館のチャイム薄暑の雑踏へ

    あいみのり

  • 薄暑光ブルーチーズに結晶す

    トマト使いめりるりら

  • 教会の玻璃に鱗粉薄暑光

    きのえのき

  • オリーブオイルゆたかに垂るる街薄暑

    多喰身・デラックス

  • 素振り百回薄暑なら切れさうだ

    せとみのこ

  • 分離器のコックを金の蜜薄暑

    一寸雄町

  • かりゆしの主治医が諭す薄暑かな

    バンブー

  • 術後服の猫が薄暑の吾の胸へ

    ペトロア

  • 薄暑光満ちて江之浦測候所

    オーガストスガワラマサト

  • 薄暑や友に会ったと喪服の父

    望月ぽん

  • 犬は骨、俺はガム、空は薄暑噛む

    夏風かをる

  • 薄暑とはフォスフォフィライトの割れやすさ

    横縞

  • 軽暖や鳥に二つの歩き方

    恵勇

  • 納骨を終えて薄暑のバスを待つ

    小池令香

  • 演説は佳境薄暑のペデデッキ

    岸来夢

  • 幽霊の明るき亜種として薄暑

    玉庭正章

  • ママチャリの風は薄暑の安定剤

    松井くろ

  • 鉢のつち薄暑のみづにふくらみぬ

    オキザリス

  • 停泊の客船虚像めく薄暑

    酔下弦

次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!

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