【佳作】
手を鳴らす方へ鳴く竜夕薄暑
TAKO焼子
白壁の薄暑に弾むボール跡
ぼたにこ
パタパタと扇ぐ薄暑の象の耳
杉柳才
ガラ・ルファは磨く薄暑のあなすゑを
岡根今日HEY
軽暖や小指で掻き混ぜるカルピス
川澄 肩ぱんち
浅草をよぎり薄暑の身を反らす
大和田美信
街薄暑青きゼリーに沈むカフヱ
夜之本紙処
真結びの藍の両翼立つ薄暑
加座みつほ
貝がらの縞が波うちだす薄暑
古瀬まさあき
薄暑吐くカラープリンターの匂ひ
倉木はじめ
無色なる運賃箱の薄暑光
梅田三五
薄暑光波打つやうに這う仔虫
古賀
石段の十段辺りより薄暑
そうり
薄暑の帆影砂まじりの君の手
小林一平
三越へ薄暑のわたし折りたたむ
まんぷく
模擬人体の胸骨こきゅと押す薄暑
平良嘉列乙
犬たちの耳奥暗き薄暑かな
桃園ユキチ
玄関に聖書たづさへ薄暑の子
三隅 涙
川風を聴きて薄暑のさんぴん茶
はぐれ杤餅
板書はノートを谺して薄暑
もりさわ
跳び箱の埃薄暑の体育館
まこちふる
コンビニへ点滴引いてゆく薄暑
広島じょーかーず
歳時記をめくる薄暑のサイゼリヤ
あらい
鬣の柔き薄暑の木馬かな
山本先生
庭薄暑私服のシェフの喰むハーブ
一久恵
保護知らす防災無線夕薄暑
ひなた和佳
安宿の薄きタオルを干す薄暑
寺尾当卯
メコン滔々濁り聖なる薄暑かな
幸田柝の音
祖母の影だけ濃く薄暑の病棟
キツネノカミソリ
歯触りの良き豆腐買ふ薄暑かな
たなべ早梅
陸がめの散歩薄暑のラグの上
キートスばんじょうし
高原のライブ薄暑のシャトルバス
どくだみ茶
ミントティー配る薄暑の会議室
あまぶー
おくるみのかいな薄暑はこんなもの
三群梛乃
交差点に花束薄暑の悲鳴
田季たまき
佇めり薄暑の鳩の紅き目に
柿司 十六
空爆の映像無音なる薄暑
樫の木
休憩終え被る着ぐるみ街薄暑
島 白椿
辞めた身に海芝浦の夕薄暑
黒澤墨青
引き絞る腕の震へや薄暑光
福花
五線紙は音の鳥かご薄暑光
仁和田永
一つだけ残る牛乳買ふ薄暑
星月彩也華
銭洗ふ薄暑のみづのやはらかき
Vn 花のん
牛吼える薄暑の尿を漲らせ
字土街海
間歩抜けて石見銀山夕薄暑
sekiいつき組広ブロ俳句部
農道の轍薄暑に凝りゆく
西川由野
羽毟るごとダンボール開け薄暑
ナノコタス
子どもにもチラシ断られて薄暑
ぐでたまご
ぎゆうぎゆうと豆乳絞る薄暑匂ふ
足立智美
管楽器の群れ薄暑のロータリー
阿山きし
ぺらぺらの浄衣薄暑の地鎮祭
石井一草
球根は無惨薄暑の鼠穴
妙
FMの仮設スタジオ街薄暑
三上 栞
青空教室チョークの禿びていく薄暑
伊藤映雪
鳥の国きょうから調律を薄暑
酒井おかわり
初っ切りの塩ひっかぶる薄暑かな
ツナ好
お向かひの鸚哥あづかる薄暑かな
明惟久里
「目的地」周辺に居る薄暑かな
しんしん
窓際や薄暑の未決箱に山
木ぼこやしき
ネモフィラの波頭に弾む薄暑光
棗椰子(なつめやし)
質蔵の紬請出す夕薄暑
利尻
薄暑なり剥がして食べるクマのグミ
嶋田奈緒
ビル壁のアンモナイトや夕薄暑
草夕感じ
また悲鳴薄暑の街は不眠症
ノセミコ
式服は真っ黒薄暑の図書館
オクシー
花立の水の濁りや夕薄暑
杉岡ライカ
花立に緑青浮ける薄暑かな
Early Bird
マーラーのホルンの碧く鳴る薄暑
磐田小
夕薄暑じやらじやらさせる自治会費
石上あまね
翠緑にうねる薄暑の鳩の喉
渡辺桃蓮
2Hで描く薄暑の朝の影
下條ちりり
アキレス腱薄暑を伸びたがつてゐる
月岡方円
洗はれて薄暑を泳ぐシーツかな
沖原イヲ
松林や葛粉五袋買う薄暑
山城道霞
吊るさるる丸鶏むつくりと薄暑
眩む凡
軽暖の新しき膝もらふ朝
三尺玉子
薄暑光蝶形骨のひりひりと
鯨尺
仕立屋の長き見送り夕薄暑
かねつき走流
マネーセミナーへ水ぶら下げて街薄暑
杏乃みずな
水飲み鳥傾げ薄暑の水たわむ
さくさく作物
鉛筆の匂ふ薄暑の美術室
三月兎
踝を洗ふひかりや波薄暑
久保田A
面接をはしご薄暑は知らんぷり
佐藤ゆま(歯科衛生子改め)
膝小僧しづか薄暑の鍼きらり
一斤染乃
乗り換えの十一分の薄暑かな
みつれしづく
年金日通帳記入して薄暑
あさぬま雅王
皇族の車列の長し街薄暑
中里 凜
薄暑へ並ぶ出町柳の豆餅屋
桜井教人
倒壊のままならぬまま薄暑かな
錆田水遊
酒屋より相撲聞こゆる夕薄暑
いかちゃん
麒麟の目僅かに濡れて薄暑かな
糺ノ森柊
水銀灯に鳥の眠れる薄暑かな
まるちゃんにいさん
駅ナカに深川めしを買ふ薄暑
さぶり
黒黒とテレビ沈黙する薄暑
遠山比々き
製鉄の滓へばり付く夕薄暑
世良日守
薄暑なり住宅展示場しづか
コンフィ
薄暑光水に刃物の匂いする
かん かんし
上京の父待つ銀座夕薄暑
宮武濱女
昇柱器の爪刺す木肌薄暑光
ゆすらご
四阿に捻挫の足を投ぐ薄暑
冬のおこじょ
夕薄暑ゴンドリエールの歌浴びる
中村雪之丞
湯の花の匂ふ廊下や夕薄暑
火炎幸彦
拍車またためらいがちに蹴る薄暑
ほしの有紀
薄暑光バナナケースの小さき穴
みづちみわ
水槽を洗ふ薄暑の飛沫浴ぶ
斗三木童
パレットに影のパープル池薄暑
三重丸
試合後のメガフォンの傷夕薄暑
だがし菓子
薄暑光ナクバ知る者知らぬ者
大岡秋
おしゃべりなひかりが水を打つ薄暑
富山の露玉
小さな葬式明くる日の薄暑
きゅうもんde木の芽
鍋が三十個家じまいの薄暑
やまさきゆみ
薄暑吸い上げて一気に撒く仔象
凪太
トンボロの砂紋や江の島は薄暑
天陽ゆう
薄暑光シャツには襟という余分
伏見丹耶
舟宿の三和土を抜ける風薄暑
妄児
夕薄暑昼間の花は小さく閉づ
渡海灯子
井戸水をくぷんくぷんと汲む薄暑
じゃすみん
馬乳酒の薄暑の桶にたぷんかな
トポル
釣糸が絡む薄暑のガラタ橋
駄々
水槽の孵化みつめおる吾の薄暑
中村あつこ
薄暑呑む海に広ごる藻の温さ
臥榻其処等
注ぎたての炭酸しばし聴く薄暑
和歌川 渉
歩道まで漁網の積まれたる薄暑
染井つぐみ
触れさうな機体渋谷の夕薄暑
大岩摩利
石ころを化石に戻す薄暑の掌
亘航希
かるかんを食みて薄暑の桜島
みやま千樹
夕薄暑カート散らばる駐車場
だっく
田の失せて田の神祀る薄暑かな
黒木九
花売りの腋の香立ちぬ夕薄暑
すがりとおる
海薄暑半旗垂れつつふくらみぬ
常幸龍BCAD
蛸焼きにくひこむ楊枝夕薄暑
西田月旦
一階が潰れたままの家薄暑
横山雑煮
在庫無きレンタサイクル島薄暑
秋月
ゆたかな木ゆたかならざる木も薄暑
ぞんぬ
薄暑・映写機は血を流しつづける
ぐ
鴉に顔覚えられたる薄暑かな
中山月波
校庭の薄暑やホース雑に巻く
坪田恭壱
メロディーは陽気薄暑のパッカー車
髙橋うさの
象じつと爪削られてゐる薄暑
黒子
指先に蜂鳥の風薄暑光
巴里乃嬬
亡国の薄暑の無駄に青い空
野点さわ
自販機の産みたて卵抱く薄暑
前田いろは
薄暑光酵母の瓶を生きる泡
みずくらげ
売犬の目やにひとすじ夕薄暑
公木正
さみしいから爆心地に風と薄暑
入口弘徳
八日目の大部屋薄暑の授乳室
春野ぷりん
画材屋にトルソーの影濃き薄暑
コーノ凡士
苔の香の仄か薄暑の羅漢像
晴田そわか
スーパーに駐車トナラーくる薄暑
八尾の正吉
河馬の肌まだらに動く薄暑かな
そまり
ヒーローの塗装の剥げや街薄暑
富佐野ほろよい
パン包む英字新聞街薄暑
一走人
煙草だけじゃない薄暑のエレベーター
家守らびすけ
委任状持って薄暑の役所へと
仮名鶫
胸像の眼鏡のつるの影薄暑
海峯企鵝
五万字提出薄暑光に浸かる
四條たんし
ビー玉のいろのゆふづつ路地薄暑
げばげば
貧打戦えんえん河川敷薄暑
夏草はむ
蒼穹に炭酸を混ぜ薄暑とす
東田 一鮎 金カル
傷痕の隆起の赤き薄暑かな
いさな歌鈴
坂上る海色のバス町薄暑
平野水麦
撒く水のアーチくぐりて薄暑かな
ちくりん
手拭いに故郷の屋号あり薄暑
クラウド坂の上
藍染の十指匂へる薄暑かな
ふもふも
しろたへの衣レフ板めく薄暑
⑦パパ・いつき組広ブロ俳句部
ドキンちやんほか大勢を干す薄暑
さるぼぼ17
鉢土きうきう薄暑の水を噎ぶほど
北欧小町
錆のないコンテナもある薄暑かな
成瀬源三
薬味皿さがして合羽橋薄暑
さとうゆうき
カスタネット薄暑のひかり打ち返す
楽花生
二日目の皺ある喪服夕薄暑
安春
ポリタンク集め薄暑の給水所
小川さゆみ
江ノ電や波が羽化する薄暑光
葦屋蛙城
水揺れる洗礼槽や薄暑光
武田ラーラ
マハトマも牛も肋の浮く薄暑
沼野大統領
トロ舟の煉瓦薄暑の水柔し
丁鼻トゥエルブ
薄暑光蹴るシャチはそろそろ本気
兎野紫
朝薄暑減張強く空も木も
富士桜花
薄暑なり声清らかな警備員
一慎
軽暖の歩幅62.5
杜まお実
千年の埋没林へ薄暑光
久留里61
船でゆく道頓堀の薄暑かな
西村小市
夕薄暑風に真珠の病む匂ひ
RUSTY=HISOKA
音漏れの間に座る薄暑かな
ひねもす
迷ひ来しプラハの路地や薄暑光
acorn
洗車終え薄暑の街へ向かいけり
さくら悠日
リフトからトンと薄暑の頂に
青木りんどう
花柄の蕾がひらきさう薄暑
花南天anne
おおぶりの鴉わさりと薄暑の木
夏椿咲く
薄暑光帆は耳であり肺であり
元野おぺら
先輩とギターを選ぶ街薄暑
山内順子
マグニチュード4の薄暑や犬あくぶ
ヒマラヤで平謝り
迸る水蛇口より能登薄暑
HNKAGA
灰皿を洗いて薄暑なる港
富山湾
薄暑ゆく糧をくぐらす管として
せり坊
モハ五十アピトン匂う薄暑かな
渡部 あつし
草千里薄暑の風は羽のやう
冬島 直
地下鉄や薄暑の灰汁が混ざる風
染野まさこ
子の服の野生を濯ぐ夕薄暑
イサク
薄暑なる芦屋シュナウザーのお髭
青居 舞
薄暑とはこんなもんではない薄暑
喜多輝女
道渡る羊数へり夕薄暑
井納蒼求
風鳥と檻掃く人のゐる薄暑
星詩乃すぴか
次々と薄暑に溜まりゆく献花
ギル
ストリートピアノ薄暑の変拍子
堀雅一
毛艶しっとりとパドックは薄暑
すかーてぃっしゅ
バリカンの痒き薄暑の理容椅子
三浦海栗
足裏に苔のふくらみ庭薄暑
久保田凡
猫の頭のほのと凸む薄暑かな
くま鶉
羊男とキューバ・リブレを呑む薄暑
なしむらなし
図書室は私の居場所薄暑光
天雅
待合の椅子のくぼみを薄暑沁む
しゃれこうべの妻
閉館のチャイム薄暑の雑踏へ
あいみのり
薄暑光ブルーチーズに結晶す
トマト使いめりるりら
教会の玻璃に鱗粉薄暑光
きのえのき
オリーブオイルゆたかに垂るる街薄暑
多喰身・デラックス
素振り百回薄暑なら切れさうだ
せとみのこ
分離器のコックを金の蜜薄暑
一寸雄町
かりゆしの主治医が諭す薄暑かな
バンブー
術後服の猫が薄暑の吾の胸へ
ペトロア
薄暑光満ちて江之浦測候所
オーガストスガワラマサト
薄暑や友に会ったと喪服の父
望月ぽん
犬は骨、俺はガム、空は薄暑噛む
夏風かをる
薄暑とはフォスフォフィライトの割れやすさ
横縞
軽暖や鳥に二つの歩き方
恵勇
納骨を終えて薄暑のバスを待つ
小池令香
演説は佳境薄暑のペデデッキ
岸来夢
幽霊の明るき亜種として薄暑
玉庭正章
ママチャリの風は薄暑の安定剤
松井くろ
鉢のつち薄暑のみづにふくらみぬ
オキザリス
停泊の客船虚像めく薄暑
酔下弦
次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!
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