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中級者以上結果発表

2025年1月20日週の兼題

雲雀

【曜日ごとに結果を公開中】

【佳作】

  • 雲雀啼くいつも静かな古墳の村

    白井佐登志

  • ブータンの青にとけゆく雲雀かな

    るびちゅ

  • 村割れる原発の丘雲雀鳴く

    平野水麦

  • 何度でもわたし雲雀として落ちる

    嶋村らぴ

  • 雲雀だけ残してみんな死にさらせ

    白沢ポピー

  • 揚雲雀追へば修司の大きな眼

    椿 佳香

  • 武蔵野にせせらぎ多し朝雲雀

    川越羽流

  • 跳ね橋の開橋時間揚雲雀

    有田みかん

  • 荼毘を待つ時間雲雀の鳴く時間

    大黒とむとむ

  • 初ひばり金剛杖に疵あまた

    堀口房水

  • 畦道の歪が楽し雲雀鳴く

    北村 環

  • 垂直に雲雀の強き声昇る

    どこにでもいる田中

  • 雲雀啼く坂東太郎水ゆたか

    さいたま水夢

  • やけに鳴く雲雀よ父の畑終い

    アンサトウ

  • 雲雀野や土着の神の名に秘密

    金海銀葩

  • 閃光を射やる雲雀の痛みつつ

    冬のおこじょ

  • 行方不明者見つかりました揚雲雀

    夜ノ森ムーミン

  • 雲雀の鳴きすぎて空擦り切れぬか

    森 毬子

  • 長靴を田水に洗ふ雲雀かな

    杉尾芭蕉

  • 全力の唄を浮力として雲雀

    日向こるり

  • 揚雲雀そこらは土器の出たところ

    いたまき芯

  • 飯盒の蒸らし待つ間を雲雀雲雀

    さとう隆明

  • 東京を捨てた雲雀の高く高く

    ヒマラヤで平謝り

  • 修復のなりし大塔揚げひばり

    海猫

  • 雲雀落つ橋架に夕日まつぷたつ

    げばげば

  • 尻に背に草の湿度や揚雲雀

    海谷泰水

  • ひばりひばり心は恋に濁りゆく

    雨野 理多

  • ボーイスカウト講師の初日揚雲雀

    たーとるQ

  • 人造湖の底に石室揚雲雀

    ももたもも

  • ぬかるみにほのかな温み夕雲雀

    TAKO焼子

  • 雲雀鳴く明日のパンを買いに行こ

    中島穂華

  • ひばりひばり雲は孤独で甘さうで

    竹田むべ

  • うつしよの雲雀の歌よ太陽忌

    葦屋蛙城

  • 揚雲雀山階鳥類研究所

    海老名てんてん

  • ふるさとは海より低し揚雲雀

    露草うづら

  • 初恋は触れざりし鈴夕雲雀

    高山玲徹楚々

  • 遠ざかる雲雀の空の青が痛い

    中岡秀次

  • 時折は棒立ちになる雲雀かな

    小林土璃

  • ありふれた鬱揚雲雀落雲雀

    玉家屋

  • 農夫なきチェルノーゼムや揚雲雀

    西村青夏

  • 軍港でありし港よ揚雲雀

    平本魚水

  • 雲雀ひばり空の哀しきところまで

    うからうから

  • 鉄塔五十年こゑ高き雲雀

    西田月旦

  • タワマンの影は日時計揚雲雀

    栞虫かじり

  • ざみざみとひばりすなあぶ砂のいろ

    在在空空

  • 口中のオラショ雲雀を生む青天

  • こころの水輪濃し揚雲雀まぶし

    ほしの有紀

  • 鍬洗ふ小川の匂ひ夕雲雀

    巣組龍虎

  • モノクロのハレーション雲雀は雲雀

    丹波らる

  • 泣くための椅子へ風呼ぶ雲雀かな

    藤里玲咲

  • 雲雀啼く六寸弱の守り神

    ヒロヒ

  • 見渡せばくらわんか船初雲雀

    ちびつぶぶどう

  • まだ地図に載らぬ新駅揚雲雀

    ギル

  • 夕張の静もる草と雲雀かな

    あねもねワンヲ

  • 去勢牛の眼は映す雲雀野を

    遠山比々き

  • 待ち受けの青空に罅ひばり鳴く

    トポル

  • 峡湾の空を斜めに揚雲雀

    柳絮

  • 泥靴の荷台の昼餉揚雲雀

    戸口のふっこ

  • 墳丘の碑文小さし揚雲雀

    冬島 直

  • ひかりてふ空の被膜を雲雀撫づ

    常幸龍BCAD

  • 雲雀鳴け空は胎児のために青い

    ぐでたまご

  • 初雲雀耳に仄かな熱生まる

    すまいる そら

  • 落雲雀少し曲がった畝に父

    玖良咲

  • 揚雲雀面接帰りの停留所

    中村あつこ

  • 初雲雀やたらと尻になじむ岩

    かねつき走流

  • 雲雀の雲にブロッケンが澄んでゐる

    水鏡新

  • 空の体積ほどに雲雀の声の量

    夏椿咲く

  • 鳴き声は確かに雲雀だが低し

    猫ふぐ

  • ひばり啼く喉にクピドの矢の震へ

    桜鯛みわ

  • よく晴れてよく鳴く雲雀火葬待つ

    なしむらなし

  • 雲雀鳴く廃線まではあと三日

    勘太郎

  • 尖塔に十字架イコンめく雲雀

    錆田水遊

  • 安達太良の上昇気流揚雲雀

    真喜王

  • 瞼に受けて雲雀の声まぶし

    稲川ほろろ

  • 二の丸の被爆ユーカリ夕雲雀

    織部なつめ

  • 昼下がり雲雀「雲量2」を報せ

    棗椰子(なつめやし)

  • 青空は淋しいからだ雲雀鳴く

    猪子石ニンニン

  • 雲雀啼くキトラ古墳の四神かな

    なかの花梨

  • ルの音をねじって切って初雲雀

    藍創千悠子

  • 掘削の音しづまりて夕雲雀

    一走人

  • ロケ弁は昼に着くはず揚雲雀

    田畑 整

  • ぶんぶん班長旗夕日の揚雲雀

    富佐野ほろよい

  • 上靴と絵の具・ピアニカ・揚雲雀

    中村すじこ

  • ひばりひばり空の真ん中おおさわぎ

    梅朶こいぬ

  • 蒼天はレンズ焦点に雲雀

    さるぼぼ17

  • バス停やひばり三回目の落下

    爪太郎

  • 廃校の噂あげひばりはのんき

    平野芍薬

  • 鳴き声を残し雲雀は詩となりぬ

    みづちみわ

  • 駆け上がる雲雀ちいさな昼の星

    あおのめ

  • 雲雀鳴く奇跡のやうに淋しくて

    ナノコタス

  • バス停のベンチは濡れてゐて雲雀

    太閤検地郎

  • 揚ひばり影の蒸発する高さ

    深山むらさき

  • 遠雲雀艇庫出たるエイトかな

    宮川武久

  • 焦げるには温き太陽初雲雀

    西川由野

  • 天空の引力は恋、揚雲雀

    ま猿

  • 太陽をあと三グラム揚雲雀

    長澤 創次郎

  • 揚雲雀堆肥湯気たつ農試場

    バンブー

  • 外つ國の祓詞か初雲雀

    桜井教人

  • 冠羽から尾まで雲雀の声の波

    武井かま猫

  • 登り窯火入れの朝の揚雲雀

    おこそとの

  • 晴ればかり雲雀が少し血を吐いた

    伊藤辰弥

  • タワマンを並行にみて揚雲雀

    相沢薫

  • 死を知らぬ雲雀よ空は冷たいか

    樫の木

  • 夕ひばり途切れ途切れのハーモニカ

    みらんだぶぅ

  • それいじやう雲雀揚るな雲を打つ

    大塚迷路

  • 夕雲雀欠片ばかりの出土品

    板柿せっか

  • 渡船場の青空痛し揚雲雀

    岸来夢

  • 鳴き声は果実はじけるごと雲雀

    門田なぎさ

  • 測量士雲雀仰いでピタゴラス

    蓮田宿仮

  • ピアノ線ひとつ切れたり夕雲雀

    沼野大統領

  • 揚雲雀たとえば虹を融かすおと

    沖庭乃剛也

  • 揚雲雀地平のヘソの給油店

    岬ぷるうと

  • 雲雀ぴよろろ赴任地が暇すぎる

    けーい〇

  • 雲雀鳴く玉乃冠揺らすかに

    横縞

  • 諦めのやうに雲雀が落ちてくる

    平良嘉列乙

  • 雲雀きくxは羽ばたくかたち

    高尾里甫

  • 雲雀啼く針のやうなる時計塔

    藤白真語

  • カルストを蹴って雲雀のもう頭上

    みやま千樹

  • 愛を知る雲雀は己の名を知らぬ

    あなぐまはる

  • ことごとく上手くいかない日を雲雀

    笑笑うさぎ

  • 子の歩み急かさぬ旅や雲雀鳴く

    稲畑とりこ

  • 揚ひばり双眼鏡に昼の月

    雨李

  • 出来立ての畝やわらかし揚雲雀

    桃園ユキチ

  • 漣の影水底へ揚雲雀

    黒子

  • 処理水タンクへ叫天子のカデンツァ

    仁和田永

  • 雲雀消ゆ空の消失点は其処

    冬野志奈

  • 教室は漢字のテスト雲雀鳴く

    みつれしづく

  • 雲雀鳴く死に意味あれば愛と言ふ

    清仁

  • リード持つ耳に雲雀の声ずっと

    大山香雪蘭

  • 崩れたる石の神殿雲雀啼く

    丸山隆子

  • ひばりひばり服罪として腫るる足

    関津祐花

  • 寸胴の水沸くまでを雲雀鳴く

    柚木みゆき

  • 静謐をゆする雲雀と墓所にゐる

    久保田A

  • 落雲雀たましひ洩れぬやう噤む

    葉村直

  • 揚雲雀楽しいふりをして寂し

    木染湧水

  • 朝雲雀老婆ひとりの小商

    檜鼻ことは

  • 準抗告棄却夕雲雀を睨む

    渡辺桃蓮

  • 大空を使いきつたり落雲雀

    高山佳風

  • 田畑は仏にかへし雲雀鳴く

    塩の司厨長

  • 頸椎は七つ雲雀は空の点

    大岩摩利

  • 雲雀またノートに山の断面図

    山城道霞

  • ジャイアンはやさしい兄貴雲雀鳴く

    山吹なお

  • 昼の月けずれて雲雀てふ響き

    玉庭正章

  • 雲雀鳴く畝へ堆肥を二十キロ

    星月彩也華

  • 木簡に役人の名や雲雀鳴く

    飯村祐知子

  • 空すべて死のための青雲雀また

    古瀬まさあき

  • 揚雲雀うろじむろじをほしいまま

    しゃれこうべの妻

  • 雲雀落つ小さき金の鈴となり

    さとうナッツ

  • 揚雲雀掌より祈りの零れ落つ

    髙田祥聖

  • 立てかけて鍬のしづもり夕雲雀

    いかちゃん

  • しなしなのポテトフライで指す雲雀

    洒落神戸

  • 光年やひとりは無敵ひばり鳴く

    きのえのき

  • 同居もう無理だ雲雀は気紛れだ

    川村ひろの

  • 二年生までは分校揚雲雀

    空木花風

  • 雲雀野に沈む海嘯記す古碑

    すずなき

  • 雲雀とは全き雲の一欠片

    広島じょーかーず

  • 生き抜いて空はやさしい揚雲雀

    城内幸江

  • 夕雲雀憩ふトランペッターの銅像

    三隅 涙

  • 遺骨眠る安芸の小富士や揚雲雀

    ⑦パパ・いつき組広ブロ俳句部

  • レッドリスト空が雲雀を忘れる日

    紙谷杳子

  • 卵抱く方の雲雀は楽でいい

    青海也緒

  • ペタンクどすん土煙りやら雲雀やら

    清水縞午

  • 揚雲雀地質調査の昼休み

    ふもふも

  • 災害用ベンチ雲雀淡き空に

    むらのたんぽぽ

  • 揚雲雀空に当たりて横滑り

    与志魚

  • 水色の郵便局舎揚雲雀

    武井 超凡

  • デリバリー範囲外雲雀住む町

    河上摩子

  • きらきらと湖きゅらきゅらと揚雲雀

    一斤染乃

  • 信長の墓は小さし揚雲雀

    花蜜伊ゆ

  • 手を挙げて測量終えて夕雲雀

    みのやん

  • 雲雀鳴くや仮設事務所の電話番

    ちやあき

  • 蒼穹や雲雀は風を傷つけない

    イサク

  • 竹林にひかり百条雲雀啼く

    コモドドラゴン

  • 揚雲雀チャーター便の滑走路

    さとう昌石

  • 雲雀とは理由などなき空の青

    正雪

  • 揚雲雀雲をちぎって直す位置

    芋 二郎

  • 山越えの瞽女は三人揚雲雀

    木村深夜

  • 雲雀発つ雲は薄暮の難破船

    トマト使いめりるりら

  • 雲雀ひばり天心とくと甘うせよ

    千夏乃ありあり

  • 揚雲雀天も地表も歪みをる

    立ち漕ぎブランコじゅん

  • 夕ひばり母の麻痺の手熱つぽし

    RUSTY=HISOKA

  • 泣くことあるか雲雀も雨に濡れそぼつ

    西瓜頭

  • 天蓋の青さ雲雀のありつたけ

    綾竹あんどれ

  • るるーんと落つる雲雀や恋すてふ

    あまぶー

  • ミカエルを呼び出している雲雀かな

    まりい木ノ芽

  • 百歳の水門へ雲雀の讃歌

    三浦海栗

  • 校庭の散水眩し揚雲雀

    黎明

  • 切株は神代桜初雲雀

    万里の森

  • 矢のやうに狼煙のやうに揚雲雀

    東沖和季

  • チャリ重し仮病の帰路の揚雲雀

    兎野紫

  • 揚雲雀死後とはがらんだうのあを

    古賀

  • 下野の空を豊かに揚雲雀

    みなみはな

  • 黙祷に雲雀は影を失へり

    濱野 五時

  • 葬送に雲雀の声の遠くあり

    風花まゆみ

  • 海に波雲雀に歌があり平凡

    馬場めばる

  • 欠損のままの風土記の地に雲雀

    広瀬康

  • せせらぎは豊かに昏し揚雲雀

    富山湾

  • 雲雀啼く甘樫丘風強し

    ニッシャン

  • ひばりひばりきれいな夢を折った痕

    升 丁茶

  • 悠長なフランス語だな雲雀って

    綱川羽音

  • 干拓の地図は直線揚雲雀

    久留里61

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